土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

延命寺、頑張れ夕映えのもみじ、秋が待ってるぞ。

2017年06月29日 | 大阪の古寺巡り





(2017.06.24訪問)


せっかく河内長野に来たからには、やはり正成さんにご挨拶をと「観心寺」を訪ねるべきか、本尊金色如意輪観音で対抗中の「延命
寺」を訪ねるべきかさてさて。観心寺はおそらく人出が半端じゃないだろう、正成さんには次の機会にお訪ねすると言い訳をし、本
日の第二弾は岩湧寺からはいくらか近い金色如意輪観音がいらっしゃる延命寺に決定。ゾクゾク感イッパイのお山のお寺から新大和
路号は緑イッパイの延命寺を目指しているのであります。





            ▼参道入り口に建つ寺号石柱。






            [ 延命寺 ]
            ●山号 薬樹山 (やくじゅざん)
            ●寺号 延命寺 (えんめいじ)
            ●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
            ●開基 弘法大師空海 (こうぼうだいしくうかい)
            ●開創 弘仁年間 (810~824年)
            ●中興 浄厳和尚 (じょうごんわじょう)
            ●本尊 如意輪観音坐像
            ▲ 大阪府河内長野市神ガ丘492 Tel. 072-162-2261
            ▲拝観料 無料 ご朱印300円
            ▲南海電車高野線「三日市町駅」より徒歩約40分
             南海電車高野線「美加の台駅駅」より南海バス「神ヶ丘口」下車、徒歩約10分





▼参道は緑のトンネル、木漏れ日が何とも云えません。







延命寺縁起 (延命寺パンフから抄出)
弘仁年間、弘法大師が当地方を巡化の時一寺を建立し、自ら地蔵菩薩を刻んで本尊とされたのが当寺の起こりであると伝えられる。
その後、江戸期寛永十六年この地に誕生した浄厳和尚が延宝五年当寺を中興、薬樹山延命寺と号した。





            ▼山門脇に建つ「臭いもの入るな」のなかなか手の混んだ石標。







▼山門です

       





▼山号薬樹山と書かれた扁額。







▼山門から緑イッパイの境内を、一直線の参道が続きます。







▼境内は綺麗に整備され、正面に毘沙門堂、右に高台があります。左が庫裡をはじめ庭園が続きます。







▼手水舎。なかなかリアルな龍の水口。







▼鐘楼。







▼鐘楼右の石段を上ると地蔵堂。「瑶光之塔」と書かれた扁額が掛けられています。







▼須弥壇中央お厨子に本尊地蔵菩薩立像、マックロケでフォルムよく判らないので拡大すると……、







            ▼よく判るようになりました。
             像高106cm、凝灰岩の石像。右手に錫杖はナントカ見えますが、
             左手宝珠をお持ちでらしいのですが前垂れで見えません。







▼地蔵堂となりの宝物館です。







            ▼参道左に石灯籠。屋根の苔の枯れ具合、貫禄十分です。







▼さて、参道正面に見えた毘沙門堂です。桁裄三間、梁間四間、宝形造、本瓦葺。







▼毘沙門堂扁額。







▼堂内須弥壇です。中央本尊毘沙門天立像、右不動明王坐像、左愛染明王坐像。
 三仏の無言の気とパワーを感じる心地よい緊張感です。







            ▼毘沙門さんです。







            ▼お不動さんです。まだ新しいお像でしょうか、彩色が完璧です。







            ▼愛染さんです。儀軌どうりの造仏作法と見受けました。







▼毘沙門堂。







▼小さいですけど放生池、石橋の先に崩れる寸前のお社。







▼本堂です。桁裄五間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺。







▼本堂前面。中央三間桟唐戸、真ん中の戸が開けられ格子戸から堂内を覗きますが例にもれずマックロケ。







▼本堂扁額。なんと云う素晴らしい筆さばき、大悲殿と書かれています。







▼マックロケの堂内、思い切り明るくしています。中央が本尊如意輪観音坐像。







            ▼ここまで明るくすると粗だらけ、これが本尊金色如意輪さんです。
             近くの観心寺の如意輪さんとどうしても比較してしまいますネ。







▼本堂。







▼光明堂。本堂の隣に建つ位牌堂。桁裄三間、梁間五間の奥行きのある、妻側が正面のやや珍しいお堂です。







▼シンプルな扁額。







▼内部須弥壇。中央に本尊が、左右に位牌が祀られています。本尊はどなたか分かりません。







            ▼慈母観音銅像。

  





            ▼造立年代不祥の宝篋印塔。







サテ境内の高台へ行ってみましょう。

▼夕映えのもみじ。寺伝では弘法大師お手植のもみじで「夕照楓」と呼ぶそうです。
 樹高9m、樹幹周囲5m、根張り東西12m、南北15m。老齢ありあり、いつまで頑張れるか、頑張れ夕映えのもみじ!







▼付近の楓のグラデーション。







▼境内高台の奥まったところに蓮池があります。中央に建つ五重石塔。蓮は姿形無し。







            ▼なかなかのプロポーションでしょ。







▼蓮池の上にもう一つの池、睡蓮が浮いています。







▼まだ僅かですが咲いてます。

           











▼遠慮がちに。







▼裏山回遊路に求聞持堂。虚空蔵菩薩真言を100万回唱える求聞持法修行のお堂。今はひっそりと。







▼それでは庫裡へ御朱印を戴きに参りましょうか。







▼庫裡前の庭園。                 













▼玄関です。







▼お寺のオネーさんが書いて下さったご朱印。うーん左上のアキが気になりますが、まーいいか。







変化に富んだ境内は歩き回るのには恰好の広さ、空海さんお手植えの今にも朽ち果てそうな「夕映えのもみじ」はこれを見るだけで
もお寺の歴史を感じさせます。今これでもかという緑のグラデーションも、錦秋の赤の到来と共に押し寄せる人並みはそれこそ半端じ
ゃないそう。皆さん今ですよ、古寺を歩く醍醐味が感じられるのは。

延命寺これにて オ シ マ イ





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岩湧寺、まさに山寺、古色然としたお寺です。

2017年06月26日 | 大阪の古寺巡り





(2017.06.24訪問)


新大和路号も時には過酷な道を走らねばと、今日は酷道で名高い府道221号線を走ってます。目指すは標高898mの岩湧山中腹にあ
る岩湧寺。三日市の街を過ぎると道は酷道へ、道は一応舗装はされていますが、行き違いがままならないような急カーブ、急坂で細
い、とにかく対向車が来ないことを祈りながらドンドン走ります。いやホンマ、疲れる道ですワ。



▼四季彩館。
 とんでもない山道を上がってゆくと、岩湧山登山者の休憩所になっている四季彩館があります。結構な登山者で賑わっています。

 



[ 岩湧寺 ]
●山号 湧出山 (ゆうしゅつざん)
●寺号 岩湧寺 (いわわきじ)
●宗派 融通念仏宗 (ゆうずうねんぶつしゅう)
●勅願 文武天皇 (もんむてんのう)
●開基 伝 役小角 (えんのおずぬ)
●開創 伝 大宝年間 (701〜726年)
●本尊 阿弥陀如来立像
▲大阪府河内長野市加賀田3824
▲拝観料 境内自由
▲時間 10:00~16:30
▲南海高野線「三日市町駅」より南海バスに乗り換え「神納」バス停下車 徒歩90分
 南阪奈道路「羽曳野IC」からR170を南へ、三日市町からR221へ入り、道なりで岩湧野外活動広場「四季彩館前」に着きます。



▼四季彩館前の広場から岩湧寺への参道。





岩湧寺縁起
岩湧寺は、岩湧山中腹に位置し、大宝年間に文武天皇の勅願、修験道の開祖役小角の開基と伝わります。山伏の修験道場として栄え
ました。現存伽藍として境内には本堂と多宝塔のみが残っています。当初は天台宗寺院でしたが、明治木に融通念仏宗に変り現在に
至っています。



▼フッと見上げるとお寺の塀が見えます。







▼道端には秋海棠の葉っぱが元気になってきました。

      




▼紫陽花は終わったと思ったのですが、ここの紫陽花はこれからのようです。







▼ドンドン行きましょう。







▼優しい色ですネ。







▼多宝塔が見えます。







▼やはり白は清楚。







▼紫陽花園も蕾みイッパイでした。







▼これはピンクの小玉。







▼山門に着きました。これは庫裡の門です。







            ▼木札です。門扉も脇門も〆切、ベルも反応なし。無住のお寺なんでしょうか。







▼門の周辺にも色んな紫陽花が咲いてます。     



















▼こんなのもいました。







▼門前から本堂が見えます。







本堂エリアにやってまいりました。伽藍は本堂と多宝塔のみの極狭い境内です。

▼本堂です。桁裄三間、梁間四間、宝形造、銅板葺、一間向拝付、江戸初期の建立。
 屋根の反りがシャープでキレのいい堂形です。







▼本堂前面の様子。中央格子戸から覗いてみると……、







▼本堂内。本尊十一面千手観世音菩薩、脇侍に不動明王と役行者が祀られているらしいのですが、真っ黒堂内この写真が精一杯。







▼本堂の寺号扁額です。







▼こんな下駄も。







▼本堂。







▼板碑。刻字はほとんど見えません。







▼新しい六地蔵。持物がそれぞれ違いますネ。







▼お寺のガイド板。屋根は苔むし蛍光灯が取り付けられていますが、灯る頃になるとこの境内は怖すぎます。







▼多宝塔 (重文)。本尊金剛界大日如来。像高88.7cm、桧材寄木造、平安時代末期。
 塔高13m、銅板葺、室町時代天文年間の建立。      













▼二層目は亀腹小さく、縁と高欄を廻らし、組み物が深部まで細かい仕事がよく見えます。宮大工の腕の見せ所か。







▼ドコにでもいるアホのしわざ。四面壁部に落書きし放題。







            ▼相輪です。







▼アングル変えて。







            ▼杉の巨木が帰りの印。木間を通り四季彩館の広場まで戻りましょう。







▼秋海棠の道が続きます。







▼道沿いにはこんな花も咲いてました。













岩湧山腹にあり古色然とした堂宇の佇まいは、寂しい山寺と云うよりも、境内に立っていると金縛りにあいそうで、ゾクゾク感が体
を巡りコワーイ山寺です。スグ下には四季彩館があり、登山者で賑わっているのですけれど……。
そんな岩湧寺もお花で有名らしいですネ。紫陽花の時季はすでに済んでしまったと思っていたのですが、このお寺はこれからが旬の
ようで、紫陽花園には紫陽花パワーが漲っていました。そして秋に咲く秋海棠、今はその葉っぱの緑が参道左右を埋めています。境
内を取り巻く花の道は素晴らしく整備され、さぞやの時期には人人人で溢れるんでしょうネ。

岩湧寺これにて オ シ マ イ





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孝恩寺、存在感バッチリ孤高の釘無堂。

2017年06月22日 | 大阪の古寺巡り





(2017.06.18訪問)


大大阪のほぼ南端泉南市から新大和路号は貝塚市に向かいます。これから訪ねるのは孝恩寺、大大阪でも数の少ない国宝建造物の本
堂、釘無堂とも呼ばれているお堂があるのをご存知の方もいらっしゃるのでは。このお寺のもう一つのハイライトは重文仏像十九体
が一直線に並ぶ宝物館の偉容なんです。林昌寺から孝恩寺まで約十五キロ、新大和路号にとってはイチコロの距離、はや心は釘無堂
の前に立っているのでありました。





▼道路に沿った石垣に白塀、いい雰囲気ですネ。







            [ 孝恩寺 ]
            ●山号 慈眼山 (じげんざん)
            ●院号 大悲院 (だいひいん)
            ●寺号 孝恩寺 (こうおんじ) 愛称 釘無堂
            ●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
            ●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
            ●開基 行基菩薩 (ぎょうきぼさつ)
            ●開創 神亀三年 (726年)
            ●本尊 阿弥陀如来立像
            ▲大阪府貝塚市木積798 Tel. 072-446-2360
            ▲拝観料 500円 ご朱印300円 宝物館拝観は事前予約のこと
            ▲南海本線「貝塚駅」乗り換え水間鉄道「水間観音駅」から水鉄バス蕎原行きで「釘無堂」下車徒歩すぐ
             阪和自動車道「貝塚IC」から北へ約3分





            ▼石段前に釘無堂の石柱。はて釘無堂とは……。







孝恩寺縁起 (孝恩寺パンフから抄出)
行基建立四十九院のひとつで、現在はこの観音堂のみを遺しているが、創建当時は七堂伽藍が甍を並べていたが、室町期の戦乱や秀
吉の根来攻めの兵火などで伽藍の大半が焼失、唯一観音堂だけが残った。その後鎌倉期に旧堂を解体再建したものが、現在の観音堂
である。この観音堂は府下最古の木造建造物で、釘を使わずに建てられたので「釘無堂」とも呼ばれている。





▼アプローチ石段。







▼山門です。







▼鐘楼です。







▼本堂 (国宝) 観音堂とも釘無堂とも呼ばれています。
 桁行五間、梁間五間、寄棟造、丸瓦と平瓦を組み合わせた本瓦葺 (行基葺)。
 河内長野観心寺の金堂と並び称されている国宝建造物。このお堂のみの境内で、孤高を保ちつつ密教仏堂としての存在感を主張し
 ているようです。







▼本堂前面。中央三間が桟唐戸、両脇間には連子窓が設えられています。







▼外陣から内陣の様子。手前の太柱は鎌倉再建当時の柱と云われているそうです。







▼須弥壇中央に本尊が祀られています。お堂の外観と内部荘厳の落差、外からは想像出来ません。







            ▼本尊阿弥陀如来立像。脇侍に観音菩薩、勢至菩薩。
             このお堂名は観音堂、しかし本尊は阿弥陀如来、なんで?







▼本堂角柱の木鼻は、これ象でしょうか。







▼前面五面の蟇股彫刻もそれぞれ変化を付けているようです。







▼これが行基葺。
 普通丸瓦を使用した本瓦葺は、丸瓦同士がぴったりはまるのに対し、こちらは瓦同士に段差が生じ、重ね合わせが見える屋根を、
 行基葺きと呼ぶそうです。行基葺の建造物は少なく、この孝恩寺観音堂の他に、奈良の元興寺極楽坊、大分の富貴寺大堂など、僅
 かしか存在していないそうです。







▼境内にはお地蔵さんも遠慮がちにお立ちです。







▼石塔三態。







            ▼真ん中の五輪塔。塔高110cm、地輪高24.6cm、幅39.4cm。
             五輪上から空輪、風輪、火輪、水輪、地輪と云うそうで、造立年月日が明らかな
             五輪塔として貴重な価値の高いものだそうです。







            ▼基壇ガッチリ、上の四輪なんか危なっかしいけど抜群のバランス。







▼木立の間にこれは納骨堂。







▼ヤッパリありました、オシマイ間近の ア ジ サ イ







▼境内の石畳。







▼最近新築されたんでしょう、新しい庫裏です。







▼庫裏前のお庭と放生池。







またも拝観失敗!

▼孝恩寺のハイライトはこの宝物殿。うーん扉は固く閉じられたまま。



重文仏19体が並ぶ圧巻の宝物殿は事前予約が必要とのこと、しかも6月(梅雨時)から9月一杯は閉館とのことです。





そこでなんとかこの19体を拝観したい、なんとかしましょう取り敢えず6体を。

▼聖観音立像                   ▼薬師如来立像                  ▼文殊菩薩立像







▼十一面観音立像                 ▼普賢菩薩立像                  ▼聖観音立像



孝恩寺宝物館には上記のほか13体が一直線に並べられているんです。
(写真は貝塚市貝塚の文化財HPからお借りしました )
http://www.city.kaizuka.lg.jp/bunkazai/bunkazaidata/bunkazai/kuni_sitei/tyoukoku/index.html





▼御朱印です。国宝釘無堂外縁に置いて撮りました。







またも事前確認を怠った罰が当りました。それにしても重文仏19体が一直線に並ぶのは壮観でしょうネ。
それにも況して貝塚市「貝塚の文化財」ホームページは素晴らしいホームページです。仏像一体一体の親切丁寧な説明は読んでいて
時間を忘れさす説得力があり、こんな完璧なホームページにはお目にかかったことはありません。願わくばもう少し写真が大きけれ
ばなお完璧。これでもう孝恩寺を訪ねることはナイでしょう、ウンニャ仏像は実像を拝見してこそなんで、10月になれば再度訪問し
たいと思っています。

孝恩寺これにて オ シ マ イ





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林昌寺、重森三玲さん作庭「法林の庭」のお寺です。

2017年06月20日 | 大阪の古寺巡り





(2017.06.18訪問)


我が大大阪にも、名勝庭園を持つ古刹や歴史に埋もれた古刹がさりげなく地域に根ざしています。今日はその大大阪のほぼ南端、泉
南市に向って新大和路号は阪和道を颯爽(チンタラではありませんヨ)と走っているのであります。かっての迷車大和路号は速く走
るのは苦手で、ナビがアホでした。新大和路号は見違える走りで、相当ニッサンにイヤミを云ったせいかナビもワンランクUP、今の
ところまずまずです。クルマのことはどうでもいいんです、訪ねる先は泉南市の躑蠋山林昌寺、あの重森三玲さん作庭の名庭園があ
るんです。山号が躑蠋山と云うぐらいですのでツツジの名庭かな、いやツツジはもうお仕舞のはずだけど……。





▼境内入口からして、ツツジの刈り込み「青海波」ですネ。しかしツツジも青葉もナイ茶色。
 右の参道を行きます。右側は紫陽花が……、







[ 林昌寺 ]
●山号 躑蠋山 (つつじさん)
●寺号 林昌寺 (りんしょうじ) 愛称 岡大師 (おかだいし)
●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開基 行基菩薩 (ぎょうきぼさつ)
●開創 天平年間 (729~749年)
●本尊 阿弥陀如来立像
▲大阪府泉南市信達岡中395 Tel. 072-483-2705
▲拝観料 通常無料 ご朱印300円
▲JR阪和線「和泉砂川駅」から徒歩約30分
 阪和自動車道「泉南IC」から北へ約2km10分





▼参道右斜面を利用して紫陽花苑が広がってます。すでに花数は少なく、色褪せオシマイの時期が来たようです。
 この広さを見るとこのお寺、花はツツジだけではないようですヨ。







林昌寺縁起 (林昌寺パンフから抄出)
行基菩薩によって建てられた畿内四十九院の一院として当山は開山されました。当初は菩提院岡寺と称されていましたが、平安時代
後期堀河天皇行幸のおり、見事な山ツツジをご覧になり、宝林繁昌の勝地なりと山号を躑蠋山、寺号を林昌とし躑蠋山林昌寺と勅号。
その後創建当時からから偉容を誇っていた大伽藍は信長兵火により悉く灰燼に帰した。現存の諸堂は江戸期に建立されたものです。





▼少々上りですが、いい感じの参道です。







▼山門が見えてきました。

       





▼山門です。境内で何か工事中みたいですね。







            ▼ドーンと貫禄の寺号石柱。山号は躑蠋山。







▼アーア何と云うことでしょう、本堂絶賛修復工事中! ショックNo1







▼手水舎。







            ▼ここと思えばまたあちら、大変ですネ空海さん。







▼観音堂大悲閣。三間二間の小さいお堂ですが、阪和西国第二十八番札所です。内部には西国三十三所の本尊が……、







▼大悲閣と書かれた縦長の扁額。この形状は珍しい。と思います。







▼須弥壇に並ぶ西国三十三所の本尊ですが、観音さんゴメン、ヒドイ写真になりました。







▼振り返って山手を見ると鐘楼がツツジの海に浮かんでます。







サテそれでは「法林の庭」オンパレードといきますか。
昭和の名作庭家、重森三玲さんが昭和三十六年に山の傾斜を利用して作庭したツツジと石で構成された「法林の庭」
当寺は阪和西国第二十八番札所であるところから和歌山産青石二十八個、ツツジを青海波風に島組し、中央に本尊石を置き、全体で
極楽浄土を表現する意図のもと作庭されたのがこの「法林の庭」です。


▼「法林の庭」ほぼ全景。ツツジの面影どこにある! 
 ツツジの花が終わればさぞや緑に覆われているだろうと、かってに思ってたら茶色の世界。この茶色にショックNo2







▼実はこんな緑を想像してたんです。(写真は泉南市観光ガイド恋するせんなんHPからお借りしました)







▼ツツジ花咲くピンクの世界も素晴らしいだろうな。例えば下のような。







▼ピンクに染まりつつある青海波。(写真は泉南市観光ガイド恋するせんなんHPからお借りしました)







▼放生池というんでしょうか、池も映えません。     













▼やけくそで蘇鉄の間から覗いた鐘楼。







▼ツツジに囲まれた本尊石。迷路のような刈り込みの間の道、歩くことが出来るんですヨ。              













▼蘇鉄と宝篋印塔。







            ▼基壇五段のフォルム抜群の宝篋印塔。







▼「法林の庭」の横を通って少し上ってみましょう。道端に名残紫陽花と青もみじ。







▼上を見ると緑のツツジ。ここは葉っぱを刈ってないようです。







▼石段先に薬師堂。このお堂も小さいながら、内部が凄い。







▼須弥壇上に仏がズラリ。







本尊薬師三尊。中央お薬師如来坐像、右日光菩薩、左月光菩薩が祀られています。







            ▼本尊薬師如来坐像。堂外から格子ガラス越に撮りましたのでお像の詳細は不明ですが、
             お像と台座、蓮台、光背とも同時期の作像でしょう。
             金箔金泥共に一切の欠損がないので新しいお像だと思われます。







▼高台から境内。







▼子安地蔵さんもおられます。







▼一番の高台に地蔵堂。堂内は窺うことは出来ません。







▼新しい扁額が掛けられています。







▼屋根の宝珠と鬼瓦。







▼地蔵堂。







▼名残の紫陽花。







▼庫裏にご朱印を戴きに。







▼ご朱印です。






「法林の庭」お庭としての素晴らしさは充分感じますが、シーズン外れの淋しさも感じる「法林の庭」でした。花々には旬があるの
は当たり前、自然の美を求めて止まない方々にとっての端境期とは、名勝名庭へは行く気もしないんでしょうか。今日の林昌寺、ご
夫婦一組だけ、これだけ見事なお庭「法林の庭」も色が無けりゃタダの庭なのか。と思うほど人もいないし、茶色の庭はボクにとっ
ても負のインパクト大でした。
お庭や花々を特に求めないボクでも、このお庭へはツツジの旬にはもう一度是非訪ねたいと思った「法林の庭」林昌寺でした。

林昌寺これにて オ シ マ イ

次に訪ねる大大阪の名刹は、あの国宝観音堂と重文仏ズラリの古刹です。





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一心寺、ジャカランダの花、初めて見ました。

2017年06月17日 | 大阪の古寺巡り






(2017.06.16訪問)


ハルカスの36階へお使いに行った帰り、谷町筋を歩いていると「ジャカランダが咲いてます」のサイン。
「なにジャカランダって」ということでジャカランダの咲いているお寺、一心寺へ早速立ち寄ってみました。


▼このノッポビルの36階へお使いに行ったんです。手前のパープルの花がジャカランダ。 






            [ 一心寺 ]
            ●山号 坂松山 (ばんしょうざん)
            ●院号 高岳院 (こうがくいん)
            ●寺号 一心寺 (いっしんじ)
            ●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
            ●開基 法然上人 (ほうねんしょうにん)
            ●開創 文治元年 (1185年)
            ●本尊 阿弥陀如来
            ▲大阪市天王寺区逢阪2丁目8-69 Tel. 06-6771-0444
            ▲拝観料 通常無料
            ▲時間 9:00~16:00
            ▲http://www.isshinji.or.jp
            ▲JR環状線「天王寺駅」谷町筋北へ徒歩約15分
             地下鉄 御堂筋線「天王寺駅」谷町筋北へ徒歩約15分
             地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」谷町筋南へ徒歩約15分





            ▼一心寺シンボルタワー。







▼スチールオブジェ、実は山門です。左右に仁王さんもいます。







▼第十四期骨佛開眼にジャストタイミングでした。

       





▼本堂前に何やら人だかり。







▼真新しい仏像が見えます。







▼お参りの人が引っ切りなし。







▼煙が目にしみる、オネーサン?のけぞってます。







▼第十四期骨佛お披露目、境内出開帳と云うそうです。







            ▼お顔をのぞいては無彩色のお像。台座や光背の彩色は優しい色合いです。



骨佛とは(一心寺HPから抄出)
遺骨で仏様を造る。一心寺でこの前代未聞のしきたりが始まったのは明治二十年です。安政三年、年中無休でおせがきの法要を営む
常施餓鬼法要が始まりました。納骨されたご遺骨を丁重にお祀りするためにお骨佛の造立が発願されたのです。多くの人々に礼拝さ
れる仏様を、遺族にとっては何より尊い故人のご遺骨でもって造立する。お骨佛を拝めば故人に供養するのと同時に、仏様を礼拝供
養することになるのです。まさに仏様への崇拝と先祖供養の精神が融合した、真に妙なる功徳の仏様、それが一心寺のお骨佛様なの
です。第1期造立以来、120年以上の歴史をもち、およそ200万人にもおよぶ故人が、阿弥陀仏のお姿になって一心寺の納骨堂に鎮座
ましますお骨佛様。平成十七年には、その信仰習俗に対し、大阪市の無形民俗文化財にも指定されています。





▼開山堂。開祖法然上人をお祀りしています。







▼鐘楼。







▼八角屋根の念仏堂。お寺の諸事受付です。異型の相輪が青空に映えますネ。







ジャカランダ満開。ジャカランダって世界三大花木の一つだそうですネ。

▼ハルカスとジャカランダ。







▼花位置が高すぎてコンデジではロングが届かずアップが撮れません。

























▼ノウゼンカズラとジャカランダ。






ジャカランダの花は初めて見ました。やさしいパープルが印象的な花ですネ。
ジャカランダは熱帯アメリカ原産で、ノウセンカズラ科、日本では成育が難しいとされ、花をつけることは大変に珍しいそうです。
最後のカットはそのノウセンカズラのオレンジとジャカランダのパープルのコラボです。
骨佛とジャカランダ、異色取り合わせに納得の一刻でした。







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