
(2019.12.14 訪問)
知恩院の顔、御影堂の覆屋が外されて初めての知恩院訪問です。しかも久々の訪問です。御影堂にはまだ入堂することは出来ませんが、
中心御堂がどっしりと境内にお目見えすると、大寺も、らしさを取り戻し、どこか一安心といったところでしょうか。境内は自由に歩け、
各所で法然さんへの厚く深い信仰を感じ、境内最高所に建つ法然廟は聖者が眠りにつく祈りの聖地として相変わらず独特の空気感が漂
っていました。
[ 知恩院 ]
●山号 華頂山 (かちょうざん)
●寺号 知恩院 (ちおんいん) 正式名 華頂山知恩教院大谷寺
●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう) 総本山
●開山 法然上人 (ほうねん)
●開創 承安五年 (1175年)
●本尊 法然上人像 (御影堂)。阿弥陀如来坐像 (阿弥陀堂)
▲京都府京都市東山区林下町400 TEL.075-531-2111
▲拝観料 境内自由
▲拝観時間 午前6時20分から午後4時
▲https://www.chion-in.or.jp
▲京都駅から市バス206系統 「知恩院前」下車徒歩5分
京都駅から地下鉄烏丸線「烏丸御池」乗り換え地下鉄東西線「東山駅」下車徒歩10分
京都駅からタクシー約15分
▼三門 (国宝)。
二層楼門、桁行五間三戸 (高さ24m、横幅50m)、入母屋造、本瓦葺。
元和七年(1621年)、徳川秀忠寄進。楼上内部は仏堂で、中央に宝冠釈迦牟尼仏像、脇壇には十六羅漢像(重文)が安置されています。

知恩院縁起 (知恩院HPから抄出)
法然上人の本願は「南無阿弥陀仏」と称えることにより、人々が救われるという専修念仏でした。承安五年上人四十三歳の時、この地
に浄土宗が開宗されたのです。法然上人は専修念仏を信じて比叡山を下り、吉水の禅房、現在の知恩院御影堂の近くに住み、教えは人
々の心をとらえました。しかし、旧仏教からの弾圧凄まじく、上人の弟子住蓮、安楽が後鳥羽上皇の怒りをかい、建永二年上人は四国
流罪、五年後帰京、吉水旧房は荒廃、今の勢至堂のある場所、大谷禅房に住むことになりました。翌年、病床についた法然上人は、弟
子の源智上人の誓願で念仏の肝要をしたためます。それが「智者のふるまいをせずして、ただ一向に念仏すべし」と述べた「一枚起請
文」です。建暦二年(1212年)一月二十五日、八十歳で入寂。
▼華頂山と揮毫された、大きさタタミ二畳以上あるそうな三門扁額。

▼山門越しの男坂。

▼こちら女坂。今日はこの坂から入山です。

▼名残の朱色。

▼宝仏殿。桁行七間、寄せ棟造、本瓦葺、一間の向背付、裳階付き。平成四年(1992年)建立。

▼宝仏殿扁額。

▼宝仏殿本尊阿弥陀如来立像。

▼多宝塔。境内建物で唯一感じる朱色です。

▼御影堂 (国宝)。平成大修理が終わり久々のお目見え。堂内には入れません。


▼石橋を渡り、石段を上がるとそこは納骨堂。

▼大鐘楼 (重文)。宝仏殿裏の石段を上ったところに建っています。
梵鐘 (重文)。デカイです、とにかくデカイ。鐘高330cm、直径280cm、重量約70トン。寛永十三年(1636年) 鋳造。

▼経蔵 (重文)。方五間の宝形造、本瓦葺、裳階付き。元和七年 (1621年) 建立。宋版大蔵経約六千帖を安置する八角輪蔵を安置して
いるそうです。

▼円光大師本廟への道しるべ。

▼大師廟への参道。

▼鈴なりです。

▼ここにも名残の朱色。

▼法然上人廟への入口、勢至堂山門。

▼鐘楼。

▼御手水。

▼勢至堂 (重文)。方七間、単層、入母屋造、本瓦葺。知恩院最古の建造物。享禄三年(1530年)再建。
この地は、法然上人大谷禅房の故地であり、念仏発祥、知恩院発祥の聖地です。

▼勢至堂内陣。中央後ろに本尊勢至菩薩坐像、前に法然上人像をお祀りしています。

▼ここは円光大師二十五霊場の一つです。

▼傍らに立つ法然上人像。

▼参道石段上に御廟拝殿。桁行三間、梁間二間、入母屋造、檜皮葺。宝永七年(1710年)建立。

▼拝殿からの本廟。

▼法然上人本廟。前面は唐門、後ろが本廟。法然上人遺骨を奉安する廟堂。方三間、宝形造、本瓦葺。
上人は建暦二年(1212年)この地にあった大谷禅房で入滅。その後、門弟が廟堂を建て遺骨を奉安。

▼阿弥陀堂。桁行五間、重層、入母屋造、本瓦葺。

▼阿弥陀堂扁額。「大谷寺」と書かれた後奈良天皇の宸筆。マァ読める人は少ないでしょうネ。

▼阿弥陀堂本尊、阿弥陀如来坐像。像高270cm。

▼四脚門。この門の向こうが、法然上人御堂。

▼法然上人が祀られている御堂の仏間。

▼ここにも名残の朱色。

▼総本山知恩院拝観これにてオシマイ、本日は黒門から知恩院オイトマ。


知恩院参道沿いには、女子大、女子高などが並び、結構女子学生たちが行き来しています。古刹と学生街、どこでどう繋がるかは判ら
ないけれど、宗祖法然さんやその弟子親鸞さんなどは、今の女子学生を見たらどんな感慨と感想を漏らすでしょうネ。