![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/ba/d5fc07dbde40f17fdcb81ed055786ec7.jpg)
(2015.05.01訪問)
迷車大和路号は出雲路を走っております。出雲ですよ! 島根ですよ!
GWにうちの奥さんのたってのリクエストで、縁結びの出雲大社に行くはめになりました。今更縁結びなん
て何か企みが有ったんでしょうか。神前では不思議な事に手を合わせていました。何か企んでますキット!
二日目はボクのリクエストを。
出雲の名刹華蔵寺を訪ねるために島根半島中央部の標高456mの枕木山テッペンに向けて必死でクネクネ道
を走ってます。華蔵寺はまさに山岳寺院、ようもまァこんな所に、山寺を訪ねるたびにいつも同じ事を思っ
てしまいます。
▼薬師堂。立派なお堂でしょう、456mの枕木山テッペンに建ってるんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/54/832eef5e0b7f0a89d4e2b45a06c7ae6c.jpg)
[ 華蔵寺 ]
●山号 龍翔山 (りゅうしょうざん)
●寺号 華蔵寺 (けぞうじ) 愛称 枕木さん
●開基 智元上人 (ちげんしょうにん)
●開創 延暦年間
●宗派 臨済宗南禅寺派(りんざいしゅう なんぜんじは)
●本尊 本 堂 釈迦牟尼佛
薬師堂 薬師如来坐像
▲入山料 境内自由 朱印 300円 駐車場無料
▲拝観時間 8:30~17:00
▲島根県松江市枕木町205 Tel.0852-34-1241
▲出雲国神仏霊場第七番霊場
▲http://www.kezoji.com/
▲マイカーまたはタクシーをご利用ください。でしか行けないと思います。登山する方は別ですが。
JR松江駅からタクシー/クルマ約35分
出雲空港からタクシー/クルマ約70分
米子空港からタクシー/クルマ約30分
▼参道口。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ef/ee2441be6711413b564bb98d3a94c36e.jpg)
華蔵寺縁起 [華蔵寺HPから抄出]
約千二百年前、桓武天皇延暦年間に天台宗の僧、智元上人の開基と伝わりその後、南禅寺開基の亀山法皇時
代に禅宗に改め、南禅寺の末寺となります。以来、皇室の尊信、国主の帰依、外護を受け、枕木十二坊と称
し隆盛を極めましたが、戦国時代には兵火によりことごと く焼失し寺運衰退。堀尾公の松江築城にあたり、
城の鬼門として当寺は祈願所となり復興し、明暦三年(1657年)に松平直政公が再興。歴代藩主の帰依篤く
外護を受けます。現在の建物はほとんど当時のもので、平成の現在にいたっている。
▼参道入り口に建つ小さな地蔵堂。桁裄三間、梁間二間、寄棟造、トタン葺。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/a3/2e7581d5a36cdaf28e17c828a74d060b.jpg)
▼少々お疲れ気味の本尊お地蔵さん。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/71/04525bcd973a2de62cad955423928a38.jpg)
▼山上境内へ第一歩。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/94/271013e9fbe4187d8e474eae5223cf82.jpg)
▼この石段を上りきると、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/39/cd9198e9f9474b14e34caadfd760034c.jpg)
▼仁王門です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/09/1d94206652ad60c55334a66d22019692.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d9/953d513ff360357d936d5036426e6d15.jpg)
▼向かって右、阿形仁王さん。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/29/03ebcaed9c3b08fc4542c03aac5131c0.jpg)
▼左、吽形さんがいますが相当酷い事になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/9a/5efcd9c9fe6015b0d29a5b12e8fe44cd.jpg)
▼仁王門の貫と蟇股の彫り物にご注目。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/aa/8c021de41d32bd30d80d14bb1e274516.jpg)
▼仁王門。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/de/00e3a74758e40663623fd5450fa636c0.jpg)
▼仁王門を抜けると境内と思うでしょ、ところがどっこい、こんな参道が続くのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/8a/42b13519ee7044a7db9dfca6498a63d1.jpg)
▼参道端に咲くシャガ、シャガんで撮りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/9e/c95bcd060665a17f2d00177c7f1ae9fd.jpg)
▼参道左に突如不動明王の大石像。[華蔵寺HPから抄出]
石の不動尊像は崖の上に鎮座し、大きさは日本でも有数のもの。枕木山の鬼門にあたることから、その安
泰を祈願して慶応年間、章安和尚の時建立されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/7a/07c210455d4d0974b43438d9e410ec66.jpg)
▼またまた石段が見えてきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/06/28099d5f25005cfc86ed31465143c144.jpg)
▼杉井の霊水。[華蔵寺HPから抄出]
参道の岩壁より湧出している霊水。亀山法皇ご不快の際、この霊水を御霊符とともに献じたところ法皇の
病が平癒し、この時の命により臨済宗南禅寺派の別格寺院となりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/58/73bd8f3b60f6dcd3c1a997055076e075.jpg)
▼杉井御霊水の石碑。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/87/4a87095aa08bfb9e3ec56f24955b7e45.jpg)
▼石段手前の通天橋。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/54/e07a8b72fd56964310e5a984bcdb8bec.jpg)
▼この石段を上りきると、左手に、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/ce/557440a6228fddfab6df5085ac55285a.jpg)
▼まだ石段です。石垣に囲まれたどうやら最後の石段のようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/4a/6c3cada03cc5601d2976021ae44e4410.jpg)
▼ハ~イ新緑に染まる境内です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/fd/de139c8085ef0909cd5a5ba222f946a9.jpg)
▼立派な薬師堂です。桁裄五間、梁間四間、宝形造、桟瓦葺、一間向拝付。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/66/7aa7ce867f6a6e0fe7d416f4bf4d9188.jpg)
▼扁額ですが、詠のような詞が書かれていますが全く読めません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/06/cddb975d338fd5849b064c2e244deedb.jpg)
▼向拝軒の貫と欄間、虹梁や手挟みの彫物意匠もさり気なく統一。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/09/f79557a843e6ee6d65ede85c1d6a7cd4.jpg)
▼入堂させていただいて先ず驚いたのは、枕木醫王殿と浮き彫りされたこのデカイ内陣扁額。
横3.5m、縦1mはありそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d9/c9c24d170ddd135a9faa3fa69da3a25c.jpg)
▼内陣の須弥壇です。中央お厨子に秘仏薬師如来坐像と日光月光菩薩立像が、脇壇左右には十二神将像が安
置されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/74/03d866f0b139d781251fb97a4d783ad0.jpg)
▼本尊薬師如来坐像。秘仏で五十年に一度御開帳。写真では螺髪と目、口に彩色のみで壇像のようです。平
安後期の作。枕木薬師様として根強い信仰が有るようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/34/cfe46ef58ce95a365c575a6de7d1aff3.jpg)
写真は華蔵寺HPからお借りしました。
▼外陣にこんなのが二つ吊り下げられていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/b1/9bc64ad813bf36f42154b5c75cde26fe.jpg)
▼いよいよ新緑から深緑へのシーズンですネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/04/13aa5dc4544cbcaab72d2b441900ca27.jpg)
▼薬師堂横に石像十六羅漢さんが祀られています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/88/61df4c24f6f574059da1cfbf047f6dc9.jpg)
▼上層笠の三方が欠けていますが貫禄十分な宝篋印塔。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/dc/1c13bff386bd211d5cd88e09e384f4e5.jpg)
▼香炉堂。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/0f/dc3fd944ef6a5b1ee58524dc8b354d3f.jpg)
▼杉の巨木も沢山の境内。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c3/42e9997e5735edb46de26b3707d6934a.jpg)
▼本堂へ伺いましょう。右鐘楼門、左御成門。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/95/5bb22b8aadf7c29cf744303282abcc75.jpg)
▼鐘楼門。楼上に梵鐘が吊られています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/9b/a5be6a5e0da03a351b110fdc1ea5f9ac.jpg)
▼鐘楼門扁額。毘盧華蔵と書かれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/b4/45f14932b76ae8235e2e1bfc5695edb2.jpg)
▼本堂。本尊釈迦牟尼仏。
桁裄五間、寄棟造、檜皮カバーのトタン葺。高く急傾斜の屋根は雪害防止のための配慮だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/70/6be788401e921f435589597bfa36d54d.jpg)
▼開山堂。開山智元上人をお祀りしてるそうです。
桁裄三間、入母屋造、銅板葺。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/c1/b653499afbd04ccf5a498bc6a5888692.jpg)
▼六角地蔵堂。六角宝形造、今にも崩れそうなんですが、
屋根と軒回りの組み物細工のすばらしい小堂です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/c2/2ea8eee9de5f48c8f792eb3b4a2f858e.jpg)
▼光を受ける緑の美しい事!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/fc/4dc6c65aea146007ac0f141ae4a74d86.jpg)
▼456mテッペン境内からの眺望。眼下に広がるのは中海、西へ宍道湖に繋がります。お天気上々のはずが、
南から南東方向だけ霞んでます。大山の勇姿見たかったなァ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/6c/d87d95670c91a44aca88f6e30c5c742e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/3b/adc91129dd623e540cbc86f3f68ca699.jpg)
かつて大山2ピーク間の細い尾根を縦走し、西ピークからガレ斜面をグリセードした思い出があります。
あのガレ斜面なんという沢だったかな。もう一度大山の勇姿見たかったですワ。
▼御朱印です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/ac/518f1ce60203631fb79ddd3870ad6908.jpg)
島根県は初めての訪問です。近畿圏以外の古寺古刹は中々訪ねる機会が無く、こんな時こそチャンスと出雲
の名刹を訪ねた訳であります。
古人の強烈な信仰心や仏に対する熱情などが、峻険な山中に御堂を建て修行に明け暮れる、そんな姿に往時
の朝廷や国主が帰依や外護を与え寺自身の勢力などが拡大してゆく、地方に大寺が残されているのはほぼこ
ういった経過が多いと聞きます。山中から山上にかけて広大な山内、今で云う測量技術による境内のグラン
ドデザイン、1200年前のそのワークスはボクなどにはとても想像つきません。強烈な信仰心だけではなし得
ないであろうそのカタチが現実に今残っている。
偉大です、いにしえ人は。
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