土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

運慶、真理と智慧を彫る 大日如来 [円成寺/多宝塔]

2009年07月14日 | 奈良の古寺巡り
6月はじめ、柳生花しょうぶ園を訪れたのですが、時期僅かに早くチラチラホラ
ホラでした。花の数より訪れた人のほうが多いなんてイヤ味は云わず、アヤメ、
カキツバタ、ハナショウブの違いも判らないままに一通り苑地を巡りました。
やはり、行く前に開花状況を確認すべきですよネ。



柳生からの帰り道、大日如来さんに一言ご挨拶をと円成寺を訪問。入山する前
のならいで、浄土庭園の苑池越しに楼門を仰ぐ。まさに浄土世界の入り口がこ
の地に出現したかのように、ボクたちが思うお寺のお寺らしさの情景がここに
は凝縮されている。そんな思いで、池に遊ぶ愛想のいい家鴨の相手をしながら
楼門に向かう。一面細かい砂利をひいた境内はさして広くはなく、境内西にお
目当ての多宝塔が建ち、平成彩色の朱がこれでもかと異彩を放っている。



運慶デビュー作は多宝塔のご本尊として静かに、そして祈りの世界に集中する
ように坐している。漆箔の剥がれは経時の長さをいやがうえにも感じ、まこと
に痛々しくお気の毒な姿ではあるけれど、若き日の運慶さんのパワーが、そん
な見てくれを一瞬にして飛散させる。1mたらずのお像ながら如来にしては若々
しい端正なお顔だちでお体荘厳の豪奢さが目立ち、密教の盟主として、最高仏
として凛とした姿をボクたちに見せている。大日如来は大宇宙の真理と智慧の
仏格化で釈迦出家前の王者の姿をイメージした菩薩形をしていると聞いた。
仏典によれば金剛界大日如来は、髻(もとどり)を高く結い上げ、天冠台に宝
冠を戴き、深遠な仏教思想と大日如来の五つの智慧を四分身である四如来で表
し、五智如来として如来の本分とする。とされています。が、ここ円成寺の大
日如来は只お一人で多宝塔に居られる。やや窮屈なスペースではあるけれどそ
の精神性は狭い堂内にとどまらず、この山里の地を密教精神の聖域と捉えてい
るように思えます。
●原画サイズ 594×840 (mm)�

[ 雑感 ] 初めて行きました

2009年07月07日 | 
新梅田シティに初めて行きました。ビックリしました。

スカイビルのてっぺんも上りました。16年前に出来たらしいです。スカッと晴れ
てませんでしたので惜しかったです。空中エスカレーターは宇宙船みたいでした。





梅田スカイビルの北側に里山風の林が広がってます。
ネーミングがいいですね、里山花野、都会のオアシス(くさい表現ですが)です。





季節季節の花々が咲くらしいのですが、紫陽花とクチナシだけが僅かに主張して
ました、チョット残念でした。





梅田スカイビルのお隣のウエスティンホテルのラウンジから中自然の森を眺め
ながらのコーヒーは格別。お代もまた格別。



事務所近くの本町から、地下鉄梅田まで5分、梅田から歩いて10分、知りません
でした。