土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

大阪城桃園は2~3分咲き。

2015年03月26日 | 花巡り



(2015.03.25訪問)


戻り酷寒の中、迎え酒ならぬ迎え花粉のヤケクソで大阪城桃園へ行ってみました。
ことしの桃の花は遅いですね。桃園全体では2~3分咲き、早咲き品種でも満開少数、遅咲きは未だ蕾。
大半の樹に名札がないのでどれがどれやら分かりません。とりあえず赤と白の桃花です。






         桃の花は枝に密集して咲くんですネ。




























「京舞子」まだら模様がきれいですネ。





























































         OBPミラータワーをバックに桃園。





ざっとこんな咲き具合です。





皆様、花粉飛びまくってますが大丈夫ですか、風邪引いてませんか、寒戻りで昨日一昨日と寒かったですネ。
ボクは花粉でメチャクチャです。アレグラ効きません、目薬全く効果無し、涙洪水のごとし、鼻水滝のごと
しタ~ラタラ、ティッシュ鼻に詰めこみマスクでガード、くしゃみ一発鼻鉄砲、マスクグジャグジャ。
ここ一ヶ月続いてます。

ちなみに
大阪城桃園は4,400平方m、12品種200本を超える桃の木を有し、大阪市内最大規模の桃園だそうです。




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奥山寺、北播磨の古刹です。

2015年03月23日 | 兵庫の古寺巡り



(2015.03.14訪問)


羅漢寺から加西市内を東にしばらく走りナビも順調にガイドしてくれています。が、またもや順調じゃなか
ったのです。指示通りの道に侵入、チラッと嫌な予感がしましたが畦のような道を200mほど進むと行き止
まり、道が無いんですワ。それでもバカナビはなお「真っすぐ行け」です。
呆れかえってひっくりかえりました。Uターンも出来ずバックでバックして元の広道に戻ると正しい道しる
べがあり、ホッ!


▼ポツンと仁王門。周辺には何もありません。





[ 奥山寺 ]
●山号 青嶺山 (せいれいざん)
●寺号 奥山寺 (おくさんじ)
●勅願 伝 孝徳天皇 (こうとくてんのう)
●開基 伝 法道仙人 (ほうどうせんにん)
●開創 伝 白雉二年 (651年)
●宗派 高野山真言宗
●本尊 千手観音菩薩 (秘仏)
▲入山料 無料 朱印 志納 駐車場 無料
▲拝観時間 不明
▲兵庫県加西市国正町15 Tel.0790-45-0049
▲中国自動車道加西ICから約15分

奥山寺縁起
奥山寺は白雉二年(651年)法道仙人の開基と伝えられる真言宗の古刹です。渡来した高麗僧恵便が聖徳太子
の像を作りこの地に安置。その後播磨のエース法道仙人が聖徳太子像を見つけ、奥山寺が建てられたと伝え
られています。大宝三年(703年)火災後、荒廃していたお寺を行基が養老二年(718年)再興。
慶長六年 (1601年) 被災、慶長十二年 (1607年) 本堂が再建。



         ▼寺石標。





▼仁王門。参道の脇に建ち周辺は何も無し、門の前は広場になっています。往時の境内の広さの名残でしょ
 うか。桁裄三間、梁間二間、三間一戸の楼門、入母屋造、十二脚門、本瓦葺。


 
プロポーション抜群の美しい楼門、建立年代は不詳らしく十八世紀中葉の建立と推定されているそうです。



▼山号の書かれた仁王門扁額。





初層左右に仁王さん、仁王の間は酒見寺と同じ構造で奥の間、しかも仕切りは菱形格子でガード、見辛いや
ら撮り辛いやらで、奥の手でやっと撮れた仁王さんです。

         ▼阿形仁王さん。

 



         ▼吽形仁王さん。



両像とも眼光異様に鋭いのは、後補で玉眼を嵌めたのではないでしょうか。



▼一本の参道が真っ直ぐ。





▼参道はやがて終点に。左は奥山寺本坊山門、突き当たりは本堂への石段参道です。





         ▼急な145段の石段、やれやれ中途にステップがあるので一息つけます。





▼石段手前に手水鉢、使われてる様子は無いようです。





▼石段中途にステップ状平地左に、





▼経蔵でしょうか、モダンな建物が。





▼右には気の毒な地蔵堂が。相当酷い状態、つっかえ棒を外したら…。





▼お地蔵さんは健在です。





▼最後の上りです。





▼鐘楼。





▼本堂。本尊 千手観音菩薩 (秘仏) 桁裄七間、梁間七間、入母屋造、銅板葺、一間向拝付き。



外廊外陣が吹き通しになっており外内柱がよく目立ち、重厚なお堂と云うより軽快な感じの強い印象です。
慶長十二年 (1607年) 再建。



▼三間吹き通しの広々とした外陣で、内陣との仕切りは格子障子が嵌まっています。





▼格子の破れ目から覗くと、須弥壇奥のお厨子にご本尊が安置されているようです。





         ▼相貌リアルな賓頭盧さん。





▼本堂向拝から境内を、前方は参道石段です。





▼外廊から境内を。





▼本堂。





▼本堂横に三界慰霊塔と観音石像。





         ▼子安地蔵さんもいました。





▼本堂左手高台に多宝塔。





▼再彩色で実に美しい多宝塔三景。下層三間四方、本瓦葺。宝永六年 (1709年) 建立。











平成十一年解体修理後彩色新たに創建当初の姿が復元されたそうです。境内の古色然とした佇まいの中でこ
の鮮やかな朱色は、見方によっては違和感も。



▼境内最奥の鎮守社。お社は覆屋で完全ガードされていますが、ザンネンながら祭神不明。





▼さてそれでは石段を下りて地蔵院本坊へ御朱印を戴きにまいりましょう。
 下に見えるのは迷車大和路号です。





▼塔頭地蔵院の山門。地蔵院は唯一残った塔頭だそうです。





▼恥ずかしながら読めません。地蔵院かな?





▼客殿と庫裏が棟続き、大きな建物です。





▼庭園に聖徳太子をお祀りする太子堂。客殿と渡り廊下で繋がっています。





▼惜しいかなチョッと荒れ気味の庭園。





▼御朱印です。





加西市の北外れといってもそんな山中ではないのですが、山寺古刹の雰囲気漂う佇まいを見せているいい感
じのお寺です。北播磨の紅葉名所と云われているらしく、仁王門から参道沿いに、本堂への石段沿いに、境
内にと楓木が多く紅葉時には寺観を一変するのでは。赤く染まる時期にもう一度訪ねてみたいお寺です。

 


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羅漢寺、北条五百羅漢のお寺。

2015年03月19日 | 兵庫の古寺巡り



(2015.03.14訪問)


酒見寺から徒歩約五分、小学校と中学校に挟まれたところに羅漢寺はあります。
加西市北条の五百羅漢として全国的に知られているようで、境内の大半のスペースを大きさマチマチ、表情
イロイロ、造形的に決して美しいとは云い難い、しかし味のある石仏が約四百五十体整然と並んでいて壮観
です。寺院と云うにはあまりに小さく、むしろ「羅漢さんお守り係」そんな感じのお寺です。


▼羅漢さんが整然と並んでます。





[ 羅漢寺 ]
●山号 北栄山 (ほくえいざん)
●寺号 羅漢寺 (らかんじ)
●開基 不祥
●開創 不祥
●宗派 天台宗
●本尊 薬師如来坐像
▲入山料 200円 朱印 300円 駐車場 無料
▲拝観時間 9:00~17:00
▲兵庫県加西市北条町北条1293 Tel.0790-43-0580
▲JR大阪駅西口より中国自動車道ハイウェイバスにて約1.5時間、北条下車徒歩15分
 JR加古川駅より加古川線「粟生駅」下車、北条鉄道乗り換え、「北条町駅」終点下車、徒歩約15分。
 中国自動車道「加西IC」より10分。



         ▼表札。





▼入口を入るとドンと羅漢風仁王さんが坐ってます。





▼小さいながらも本堂です。





▼本尊薬師さんはホント男前。





▼庚申堂。





         ▼西村公朝さん作「ふれあい観音」さんがお堂真ん中にお坐りです。



触れることで心身の痛みを癒してくれそう。公朝さんと云えば、奥嵯峨の愛宕念仏寺の前住職で、このお寺
も千二百体の羅漢さんで有名ですネ。


さてここから羅漢さんのオンパレード!

▼羅漢さんについての大きな説明板建てられています。読みにくいですが是非読んでみてください。





▼こんな感じで羅漢さんが並んでいます。





チョット個人的紹介をしてみましょうか。

         菩提樹の下瞑想系













▼陽のあたる平地。





         ミスターハリウッド系













▼優しくフォロー。





         何を考えてるかわからん系













▼前へならえ。





         じっと堪えてる系。













▼ここはイースター島か。





写真は、羅漢さんのごく一部、境内の約三分の二を占める羅漢衆を、よ~く見るとひょっとしたら知った顔
に逢えるかも。表情豊かと云うべきか個性的と云うべきか、一体々々異なる表情は野趣あふれ、星霜経ても
なお人間味あふれる造形は素朴さ満点、怒り、泣き、笑い、時には欠けたお顔や意識的に悪さをされたよう
な羅漢さんもおり、色寂び風化した野の仏がこの地に集まり、いにしえ人の純粋な信仰心を訴えかけている
ようなそんな感じをボクは持ちました。



▼御朱印です。







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酒見寺、重文の多宝塔は見事!

2015年03月16日 | 兵庫の古寺巡り



(2015.03.14訪問)


またまた大和路号は播磨路を走っています。中国道宝塚手前からいきなり16キロ渋滞も何のその、シトシト
雨も何のそのドンドン西へ。加西インターに近づくにつれ青空が出てきました。日頃精進の良さか、目指す
酒見寺多宝塔、さぞや見事に輝いていることでしょう。今日は加西市の街中、酒見寺と羅漢寺、いくらか山
手の奥山寺を目指しています。



▼仁王門。重層楼門形式、三間一戸、入母屋造、本瓦葺、八脚門。江戸時代文政八年 (1825年) 再建。





[ 酒見寺 ]
●山号 泉生山 (せんしょうざん)
●寺号 酒見寺 (さがみじ)
●勅願 伝 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開基 伝 行基 (ぎょうき)
●開創 伝 天平十七年(681年)
●宗派 高野山真言宗
●本尊 十一面観音菩薩
▲入山料 境内自由 朱印 300円 駐車場 無料 (訪問時はお留守でしたので詳細はご確認を)
▲拝観時間 境内自由
▲兵庫県加西市北条町北条1319 Tel.0790-42-0145
▲JR大阪駅西口より中国自動車道ハイウェイバスにて約1.5時間、北条下車徒歩13分
 JR加古川駅より加古川線にて粟生下車、北条鉄道乗換、レールバスにて北条町駅終点下車、徒歩約10分。
 中国自動車道「加西IC」より10分、

酒見寺縁起
行基さんがこの地を訪れ、現在の住吉神社である酒見明神に詣でたところ、寺院建立のお告げを受け、聖武
天皇に奏上し勅願を得て寺院堂塔を創建、寺号を酒見寺と命名したと伝えられています。


         ▼寺石標。





仁王門両端に仁王さんが控えていますが、各二間続きで前の間は空き室、奥の間に像が立っており、しかも
金網ガード、前方からは仁王さんは見えません。今日の仁王撮り、奥の手使用出来ず ザ ン ム ネ ン  

         ▼阿形さん。





         ▼吽形さん。





▼仁王門から一直線参道。





▼本堂までの参道。両側には二十一対の青銅製の飾り燈籠が並び本堂へ吸い込まれそうになりますよ。





▼参道すぐ左に引聲堂 (阿弥陀堂)。桁裄五間、梁間四間、寄せ棟造、銅板葺、一間向拝付。
 本尊阿弥陀三尊、毎年九月十日から一週間、阿弥陀経を唱え本尊周りを行道する法要が行われるそうです。
 残念ながら内部は窺い知れません。





▼引聲堂と参道を挟んで地蔵堂。





▼大きな鈴。





         ▼多宝塔 (重文)。
          三間四方、寛文二年 (1662年) 再建。上層檜皮葺、下層本瓦葺の珍しい葺式です。



         複雑な組ものの造形と極彩色のコンビネーションが凄い! 
         塔内四天柱や来迎壁には両界諸仏、壁板には真言八祖を、極彩色で描かれて
         いるそうです。
         


▼初層の軒彩色。





▼上層の軒彩色。



今日このお寺へボクを引き寄せたのは、写真ガイドでこのきれいな多宝塔の写真を見たからなんです。



▼金堂。桁裄五間、入母屋造、裳階付、本瓦葺。元禄二年 (1689年) 再建。



中々ユニークな堂形、裳階が妙に大きくドッシリ感バッチリ。
本尊十一面観音菩薩 (秘仏)。脇侍多聞天と持国天。



▼本堂正面。





▼格子戸の小窓から覗いた内陣です。





▼向拝右柱の木鼻、阿形象。





▼左柱の吽形象。





▼本堂。





▼鐘楼。桁裄二間、梁間三間、入母屋造、本瓦葺。寛文四年 (1664年) 再建。



袴腰付き鐘楼で黒袴のカーブが何とも云えない安定感を感じますネ。
最近、再彩色されたようで相当目立ちます。



▼軒彩色。垂木や軒組み物の極彩古色を再現したものでしょう。無茶苦茶きれいです。





▼角組み物の彩色。こうなるとカラーチャートの立体表現としか言いようがないみたい。お見事!
 人によっては、毒々しいと云った方がいました。





▼本堂裏手に御影堂。空海さんを祀っています。





         ▼石灯籠ですが相当手が込んでいますネ。





▼放生池に架かる太鼓石橋。石の芸術ですよこれは。





         ▼放生池の中之島にお社。





▼本坊山門。





▼玄関前庭はきれいに植栽されています。





▼お庭の奥に不動堂。須弥壇上段に大火炎光背をバックに本尊不動明王と脇侍に二童子が祀られています。





          ▼中央本尊不動明王、右矜羯羅童子、左制吒迦童子。





         ▼お庭の角にこんな方がいました。





▼御朱印です。



呼び鈴押せど、どなたもいらっしゃらず、朱印は書き置きが置いていました。
帰宅してから朱印帳に貼って撮りましたが、日付書き忘れました。
 

街中とはいえ大きなお寺で、近世二度の火災で全山焼失後、今の伽藍群はすべてその後江戸期に再興された
と云います。
経時古色の堂宇と再彩色された堂宇、見てくれの新旧入り交じりには当初変な感じがしましたが、整然と整
備された境内寺観はお見事と云えるきれいなお寺です。不動堂を除いて総てのお堂の入堂は出来ません。少
しばっかり期待外れでしたが……。

次は羅漢さんですよ!




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大野寺の弥勒磨崖仏デッカイです。

2015年03月12日 | 奈良の古寺巡り


(2015.03.07訪問)


室生寺からR165号に戻リ磨崖仏の大野寺へ。しかし大和路号のナビは平気で道を間違い、大野の集落に迷い
込んでしまいました。クネクネ曲がりくねった細い細い道を何度も行き来、結局165号から3分位の所に目指
すお寺がありながら約20分ほどウロウロ、泣き泣き駐車場着くと今度は空が本格的に泣き出しました。



▼道沿いに白い築地塀。





[ 大野寺 ]
●山号 楊柳山 (ようりゅうざん)
●寺号 大野寺 (おおのじ)
●開基 伝 役の小角 (えんのおずぬ)
●開創 伝 白鳳九年 (681年)
●宗派 真言宗室生寺派 室生寺の西の大門
●本尊 弥勒菩薩立像 (秘仏)
▲入山料 300円 朱印 300円 駐車場 無料
▲拝観時間 8:00~17:00
▲奈良県宇陀市室生区大野1680 Tel.0745-92-2220
▲近鉄大阪線「室生口大野駅」下車 徒歩5分



大野寺縁起 (大野寺パンフより抄出)
寺伝によると、白鳳九年(681年)に役の小角が開き、天長元年(824年)弘法大師室生寺開創のとき、西
の大門と定め一宇を建て、本尊弥勒菩薩を安置して慈尊院弥勒寺と称しました。その後地名を名付けて大野
寺と称すと伝えます。
宇陀川対岸に刻されている磨崖仏は、鎌倉初期、興福寺領であったとき対岸を彼岸弥勒浄土見立てで、巨岩
に弥勒磨崖仏の発願がなされ後鳥羽上皇勅願により造立されました。



         ▼弥勒大佛別当の寺石標。





▼山門。





▼本堂。





▼扁額。





▼内陣。中央お厨子に秘仏本尊弥勒菩薩立像が安置。





         ▼新しい内陣の扁額。





▼右脇陣中央に地蔵菩薩立像 (重文)。像高80.3cm、鎌倉初期。
 侍女が火あぶりの刑になるとき身代わりになり救ったという伝説があり「身代わり地蔵」と呼ばれてるそ
 うです。





▼境内山門横の枝垂桜の今はこんな感じ。四月に入るととんでもないことになるそうですヨ。



円内は満開の枝垂 (写真はネットから借りました)



▼マンサクも咲いてます。





▼鐘楼です。





▼境内に磨崖仏礼拝所が設えられているんですが、写真ボケボケで没。
 中に掲げられている磨崖仏の説明板を見てください。




さていよいよ弥勒磨崖仏です。

         ▼宇陀川の遊歩道から見た弥勒磨崖仏です。





▼ほぼ全景です。





▼弥勒磨崖仏は宇陀川の対岸高さ約33mの弥勒岩に刻まれています。岩に高さ13.8mの挙身光式の凹みを彫
 りこみ、その内面を平に仕上げ像高11.5メートルの弥勒仏立像を線刻したものです。





         ▼お顔と衣文、シャープでスムーズな曲線が際立っていますネ。
          作者は宋の石工伊行末のグループとの説があるようです。





▼お顔のアップです。



線刻と云う表現上一番弱い線の集合で菩薩を生み出す、仏のパワーを熱い情熱と精魂込めた鑿の運びに変え、
一瞬々々を刻み込んでゆく、そんな静かなダイナミズム、無言の気が彫技の冴えを生んでゆく、往時仏師の
造形表現の感性が紛れもなく並のエネルギーや彫技ではなく、仏(人間)への強い観察力と洞察力、よほど
しっかりしたデッサン力を持ち合わせた人の技の結晶がこの弥勒菩薩ではないでしょうか。

この大きな石のキャンバスにどう描画バランスをとり、どんな足場を組み、幾人が鑿を振るっていたのか、
出来るものなら八百年前のその現場を見てみたいものです。



▼弥勒磨崖仏の左下方に円形の梵字曼荼羅が刻まれています。
 滅罪、延命、安産、祈雨などの息災増益のための密教の修法尊勝陀羅尼を誦する曼荼羅だそうです。





▼御朱印です。





刻されている弥勒磨崖仏は今の時期、鬱蒼の樹々も葉を落とし前翳りがなく前面から邪魔なく見えるのです
が、今日のお天気今雨模様、日差しがあればもっと鮮明に目に映ると聞きました。残 念 で し た 。 
こらナビ、しっかりせんかい!




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