(2012.03.24訪問)
記紀による王位継承を譲り合う美しく悲しいお話を伝える神社を訪ねました。
その主役、仁徳天皇と菟道稚郎子、その父君応神天皇を祀る宇治上神社は、開創不詳の神社とはいえ、この
地はもともと菟道稚郎子の離宮「桐原日桁宮」の伝承地であることからその縁でこの地に社が創建されたの
かもしれませんね。桐原の名は境内桐原水にその名を伝えています。
1994年12月古都京都の文化財として世界文化遺産に登録。
[ 宇治上神社 ]
●開創 不詳
●祭神
中殿 (父)譽田別尊(ほむたわけのみこと) 後の第十五代応神天皇
左殿 (弟)菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)
右殿 (兄)大鷦鷯尊(おほさざきのみこと) 後の第十六代仁徳天皇
宇治上神社縁起
平安時代には現在の宇治上神社、宇治神社合わせて宇治鎮守明神と称され、平等院の鎮守社として藤原頼通
の庇護のもと崇敬と隆盛大いに上がったと伝わるそうです。
▼参道鳥居。脇の石標目立ちすぎ。
▼簡素な山門をくぐるとすぐ拝殿(国宝)。
桁行6間、梁行3間、単層切妻造、妻に庇付、檜皮葺。
屋根の形は非常に美しく、縋破風(屋根の先に付く片流れの屋根の側面に取り付けられる破風)という手法。
桁行6間と神社パンフに記されていますが、不規則な柱間からどう見ても6間には見えません。
▼拝殿前に円錐盛りの清めの砂。
▼拝殿内部。本殿側から撮ってます。
▼本殿覆屋(国宝)。
桁行5間、梁行3間、流造 、檜皮葺。流造独特の屋根のカーブの美しいこと。
日本最古の神社建築だそうです。
▼内殿中殿(国宝)。1間流造、檜皮葺。中央。
祭神 譽田別尊(ほむたわけのみこと) 後の第十五代応神天皇。
▼内殿左殿(国宝)。1間流造、檜皮葺。向かって右。
祭神 菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)。
▼内殿右殿(国宝)。1間流造、檜皮葺。向かって左。
祭神 大鷦鷯尊(おほさざきのみこと) 後の第十六代仁徳天皇。
▼本殿覆屋。
▼本殿覆屋を守護する狛犬阿形。吽形撮り忘れました。
▼摂社 春日神社(重文)。1間流造、檜皮葺。藤原一族の守護神を祀る神社。
祭神 武甕槌命、天児屋根命。
▼末社 稲荷社。祭神 倉稲魂命。
▼桐原水。
宇治茶園を象徴する宇治七名水の一つ。他の六名水がすべて失われ、唯一現存の湧水といいます。
実は古刹もう一ヵ寺訪ねるつもりでしたが、雨宿りでお茶をしていてカメラをいじくっていたら、ギャッ!
バッテリーチャージ 0。あほらしやの鐘が鳴ったのでそのまま帰りました。