土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

鞍馬寺、体力勝負でした。

2014年07月29日 | 京都の古寺巡り



(2014.07.26訪問)


鞍馬駅に着いて外に出た途端、はや頭クラクラ、目シロクロ、今日の京都38.2℃。
ほぼ最高気温の1時半ごろから鞍馬寺参拝、バカです。
鞍馬は京の北部山手ですので3~4℃低いんでしょうが、暑いもんは暑い、むちゃくちゃ暑い。もうダメ!
足は自然とケーブルカーに向かってます。
本当はもう帰ろうかと思ったんですが……。


▼Oh ! Great ! ファイト一発というところですが……。





[ 鞍馬寺 ]
●山号 鞍馬山(くらまさん)
●寺号 鞍馬寺(くらまでら)
●開基 鑑禎上人(がんちょうしょうにん)
●開創 宝亀元年(770年)
●中興 峯延上人(ぶえん)
●宗派 鞍馬弘教総本山
●本尊 尊天。毘沙門天、千手観音菩薩、護法魔王尊が一体の本尊。
▲京都市左京区鞍馬本町1074 TEL.075-741-2003
▲拝観料 200円 朱印300円 ケーブルカー (片道)100円
▲拝観時間 9:00~16:30
▲叡山電車「出町柳」から終点「鞍馬」下車 徒歩約3分


▼仁王門。立派な仁王さんがいるハズなんですが、まったく目に入らず。





鞍馬寺縁起 (鞍馬寺パンフから抄出)
宝亀元年(770年)鑑真さんの高弟鑑禎さんが夢見でこの地に小庵を結び毘沙門天を祀ったのが鞍馬寺の初
で、延暦十五年(796年)造東寺長官藤原伊勢人が堂塔伽藍を建立、千手観音菩薩を合わせ祀った。その後、
寛平年間(889?897年)東寺の僧、峯延が入寺中興し別当となる。宗派的にはじめ律宗、平安期には東寺
真言宗、天徳三年(959年)延暦寺末となり天台宗寺院として寺勢振るい、昭和二十四年(1949年)天台
宗より独立、尊天を本尊として鞍馬弘教を立教、総本山となる。


▼参道。由岐神社や九十九折れ参道、途中のポイント全てパス。





▼多宝塔。ケーブルで登ったお陰で初めて見ました。





▼本堂へはこんな楽な参道があるのです。
 しかし途中で九十九折れ参道との合流があり、そこから石段なのではやくもこれが問題。





▼鞍馬寺の本堂、本殿金堂。右手前パワースポット「六芒星」この中心に立つと、エネルギービンビン来る
 そうです。ビンビン来る前に暑さでひっくり返ること請け合い。堂内でしばらく休憩、帰ろかなァ……。





▼本堂前阿吽の狛犬あらず迫力のある狛寅。尊天のお一人毘沙門天のお使い。





▼モダン鐘楼。梵鐘の真下に壷が埋まってます。ゴ~ンがよく響くように埋めたらしいです。
 撞く元気はありません。





▼比叡山がクッキリのところで長時間休憩。帰ろか帰ろまいか思案中。





▼奥之院への参道。完全に心は折れております。





▼この陽の光、この坂、この石段が続くんですよ。行く気します? しかし行きました。





▼地蔵堂。ここから最後のあがき。ふりしぼりましたヨ。





▼ヨレヨレなのに歩きにくいったらモウ、途中木の根道、やっと下りです。





▼僧正が谷不動堂。この辺りで牛若丸と天狗が走り回って炎天下でも稽古に励んだ所らしいです。





▼義経を祀る義経堂。不動堂のすぐ前に建ちます。今日は義経さんどころではありません。





▼魔王殿。岩上にある小さなお堂魔王殿は、650万年前に金星から降臨した魔王尊が祀られているのです。



なんとかここまでやって来ました。やっと終点です。後は貴船側に下るのみ。



▼御朱印です。





▼今日の出町出会い。午後6時ごろ。




西門を出て右に行けば貴船神社、勿論寄らず左バス停へ一目散。
水占いおみくじやってみたかったなァ。
鞍馬寺から貴船まで僅か2~3キロの道のり、おっさん感覚で10キロ、とにかく今日はマイリマシタ!
熱中症注意の意味を身を以て知った鞍馬寺でございました。
皆様、暑い時はエアコンのきいた部屋、これに限ります。

はしょりまくった鞍馬寺巡り、愛想のないブログ、ヘタな写真を見て下さってありがとうございます。
これに懲りずにまた見て下さいネ。




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新薬師寺、ご本尊の目力に圧倒されてきました。

2014年07月24日 | 奈良の古寺巡り



(2014.07.19訪問)


白毫寺からゆるい下り坂をクネクネ歩くこと十五分ほど、新薬師寺に到着です。

刈り取られた萩のない境内は、南門を潜ると全体が見渡せます。あまりにキレイサッパリの境内は気の抜け
たようで最近は足が遠のいています。寺務方のお話によると、三~四年前、萩があまりに繁りすぎてセキュ
リティ上、アラームの誤作動やほか色々あって思い切ってバッサリしたそうです。


▼南門から本堂。





[ 新薬師寺 ]
●山号 日輪山 (にちりんさん)
●寺号 新薬師寺 (しんやくしじ)
●開基 光明皇后 (こうみょうこうごう)
●創建 天平十五年 (747年)
●宗派 華厳宗
●本尊 薬師如来坐像 (国宝) 
▲奈良県奈良市高畑町1352 TEL.0742-22-3736
▲拝観料 600円 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲JR奈良駅、近鉄奈良駅から市内循環バス「破石町」下車徒歩10分


         ▼東門前の寺標。





▼拝観入口はこちら南門 (重文)。新薬師寺の表門です。
 桁裄一間、梁間二間、四脚門、切妻造、本瓦葺。鎌倉時代後期。





▼左手に白漆喰袴腰の立派な鐘楼 (重文)。いつも思うんですが一回撞いてみたい。
 桁裄三間、梁間二間、重層、入母屋造、本瓦葺。鎌倉時代。





▼本堂 (国宝)。
 外観は優しい感じの瀟酒なお堂ですが、内部が凄い、天井を張らず骨組みを直に見ることが出来る化粧屋
 根裏、柱四十本はすべて円柱。中央には円形漆喰須弥壇が築かれ、中央に本尊薬師如来坐像を安置、本尊
 の周りに十二神将像が外向きに立っています。
 桁裄七間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺。天平十九年。





▼本堂本尊 薬師如来坐像 (国宝)。像高191.5cm、榧木造、奈良~平安初期。
 十数年前、円形須弥壇に登壇させていただいたことがあり、間近でご本尊と十二神将に拝したことが、ボ
 クの自慢です。ピンアマですがその時の写真です。





         ▼本堂前石灯籠。





▼境内西にポツンと建つ地蔵堂 (重文)。正面長押上の蛙股の意匠が独特。
 桁裄一間、梁間一間、入母屋造、本瓦葺。鎌倉時代。





▼三尊が並んでいます。左からお地蔵さん、十一面さん、お薬師さん。
 堂名からヤッパリ本尊はお地蔵さんと思うでしょう、正解は十一面さんです。





▼実忠和尚御歯塔。本来は十三重石塔であった実忠和尚の歯塚と伝承、当初の部分は下二段、残りは後補だ
 そうです。





▼石仏。





▼お庭と放生池。









▼古塀。和辻さんや亀井さんの大和古寺の文章が甦ってくるようです。





▼香薬師堂の扁額。香薬師堂には三体のお地蔵さんが祀られていますが、本来の本尊は薬師如来さん、昭和
 十八年盗難に遭い以来行方不明とのこと。レプリカは平城遷都千三百年記念で特別公開のとき見たことが
 あります。





         ▼会津八一歌碑。盗難にあった香薬師さんを偲んだ歌です。
           
          ちかづきて あふぎみれども 
               みほとけの みそなはすとも あらぬさびしさ






         ▼古塀。いつ見ても今にも崩れ落ちそうです。





▼東門 (重文)。





▼御朱印。





いつ拝しても、ご本尊の目力は半端じゃないですネ。まん丸お顔で大きな目に黒目がギロリ、ギクッとしま
すがよく見るとどこか微笑んでいるようにも見え、光明皇后が夫聖武天皇の眼病治癒を願った心がこもって
いるようにも見えます。時代は違いますが。



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白毫寺、花のお寺へ桔梗チェック。

2014年07月22日 | 奈良の古寺巡り


(2014.07.19訪問)


丁度一年前の7月19日にここ白毫寺を訪ねています。 http://blog.goo.ne.jp/mrslim2/d/20130724

花のお寺は、今桔梗盛りのはずと相当意気込んでやってまいりました。
昨年グーでも、今年もグー! とはいかないようで。
まだ早いのか、もう遅いのか、よく判りません。

まァ時機を逸したのは間違いありません。


▼桔梗。





[ 白毫寺 ]
●山号 高円山 (こうえんざん)
●寺号 白毫寺 (びゃくごうじ)
●開基 不明
●開創 不明
●中興 叡尊 (えいそん)
●再興 空慶 (くうけい) 慶長年間
●宗派 真言律宗
●本尊 阿弥陀如来坐像 (重文) 
▲奈良県奈良市白毫寺町392 TEL.0742-26-3392
▲拝観料 400円 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲関西花の寺第十八番札所
▲JR奈良駅、近鉄奈良駅から市内循環バス「高畑町」下車徒歩20分


▼みちしるべ。左真っ直ぐ5分。





▼参道石段右の萩がなくなっています。なんで。





▼この山門を見るとアア白毫寺、どこか懐かしい感じ。





▼山門越え参道は萩の石段。両側にびっしり萩緑で埋め尽くされ、もうすぐですね、赤と白の競演。





▼本堂。桁行五間、梁間五間、寄棟造、向拝一間 本瓦葺、背面桟瓦葺。  
 本来のご本尊は、いま宝蔵に保管されています。



手前右のピンクの花、見えます?


▼この蓮です。唯一最後の蓮花ではないでしょうか。





▼宝蔵前に小径を挟んで、寄植えの桔梗が植わっています。





▼御影堂。





▼白桔梗が半々。





         ▼御影堂本尊として再興に尽力した興福寺の学僧空慶上人をお祀りしています。





▼現状、花数が疎らでやや小粒。花芽、蕾は付いてますが、時期的に?





▼桔梗。





▼宝蔵。白毫寺のお像の大半はこちらで見ることができます。





         ▼白桔梗の方が目立っています。





▼宝蔵本尊。阿弥陀如来坐像 (重文)。像高138cm、檜材寄木造。白毫寺のご本尊。
 造像時は漆箔を施されていたらしいですが、ほとんど判りません。螺髪はやや小さめで、伏し目のお顔は
 非常に穏やか、品のいい阿弥陀さんです。

  



▼灯籠と疎らな桔梗。





▼右、太山府君 (重文)。像高129cm、鎌倉時代。仏師康円。
 左、興正菩薩叡尊 (重文)。像高73.9cm、寄木造。鎌倉時代。





▼桔梗。













▼境内。





         ▼境内東の石仏の道。





▼見晴らしのいい境内からの見晴らし。





         ▼ちょっと淋しかった白毫寺の桔梗でした。





▼御朱印です。






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金閣寺、初めてやって来ました。

2014年07月15日 | 京都の古寺巡り



(2014.07.12訪問)


小学校、中学校の遠足や修学旅行でこの金閣寺に来た記憶がないんです。半世紀以前から今日まで、この世
界遺産のキンピカを見た記憶がありません。要するに初めてこの金閣寺にやって来たわけであります。さす
が世界遺産、この蒸し暑い日でも人で溢れかえっていました。
そうそうここは確か日本国京都市内ですよね、一瞬、異国へ来た錯覚、聞こえる言葉は異国語ばかり、団体
で喚いている紅い国の言葉、新羅後裔国の言葉、遠慮勝ちに英語が僅かに。
我が同朋はどこへ行ったんでしょう。



▼鹿苑禅寺舎利殿。これが金閣なんですネ。





[ 金閣寺 ]
●寺号 金閣寺 (きんかくじ)正式名 鹿苑寺 (ろくおんじ)
●開創 応永四年(1397年)
●開基 足利義満 (あしかがよしみつ)
●開山 夢窓国師 (むそうこくし)
●宗派 臨済宗相国寺派 相国寺山外塔頭寺院
●本尊 聖観世音菩薩坐像 
▲京都市北区金閣寺町1 TEL.075-461-0013
▲拝観料 400円 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲HP http://www.shokoku-ji.jp/k_about.html
▲市バス 12、59系統「金閣寺前」下車すぐ。101、102,204,205系統「金閣寺道」下車5分。
▲平成六年 (1994年) ユネスコ世界遺産に登録


金閣寺縁起 (金閣寺HPから抄出)
正式名称を鹿苑寺といい、相国寺の塔頭寺院の一つ。舎利殿「金閣」が特に有名なため一般的に金閣寺と呼
ばれています。元は鎌倉時代の公卿、西園寺公経の別荘を室町幕府三代将軍の足利義満が譲り受け、山荘北
山殿を造ったのが始まりとされています。金閣を中心とした庭園・建築は極楽浄土をこの世にあらわしたと
言われ、有名な一休禅師の父である後小松天皇を招いたり、中国との貿易を盛んにして文化の発展に貢献し
た舞台で、この時代の文化を特に北山文化といいます。義満の死後、遺言によりお寺となり、夢窓国師を開
山とし、義満の法号鹿苑院殿から二字をとって鹿苑寺と名づけられました。



▼金閣寺世界遺産碑。





▼総門を潜ると左手に、





▼鐘楼。一撞き200円也。おじさんが待機してます。





▼立派な庫裡。左手に人見えます? 拝観受付に並んでる人たち。





▼拝観料400円を払い、鏡湖池に。
 室町時代の代表的な池泉回遊式庭園。衣笠山を借景とした風景は美しく、国の特別史跡及び特別名勝に指
 定されてます。残念ながら池の周遊は出来ません。





▼キンピカ大好き! メインビュー舎利殿が目前に! とっても遠慮がちなゴールドです。が映り込みがキレ
 イと自分では思ってるんですけど。



舎利殿 (金閣)。 (金閣寺HPから抄出)
二層と三層は、漆の上から純金の箔が張ってあり、屋根は椹の薄い板を何枚も重ねた柿葺で、上には中国で
めでたい鳥といわれる鳳凰が輝いています。一層は寝殿造法水院、二層は武家造で潮音洞とよばれています。
三層は、中国風の禅宗仏殿造で究竟頂とよばれ、三つの様式を見事に調和させた室町時代の代表的な建物と
言えます。
昭和六十二年(1987年)漆の塗替えや金箔の張替え、更に天井画と義満像の復元を行いました。



▼特等席! 前に出るのが大変。





▼名残の花。





▼キンピカ大好き! ドーンと舎利殿! と云ってもこの写真も輝きは鈍かった。





▼鏡湖池と葦原島と舎利殿。





▼舎利殿テッペンの金の鳳凰。





▼方丈 (本堂)。本尊 聖観世音菩薩坐像. 単層、入母屋造、桟瓦葺。
 通常は非公開。ときに公開されるそうですが、HPを含め告知がないらしく皆さん怒ってました。





▼陸舟の松。見るからに迫力満点、樹齢約600年、京都三松の一つ、義満の盆栽から移され、帆掛け船の形
 に仕立てられたといわれている五葉松。





▼銀河泉。義満がお茶の水に使ったと伝えられる泉。





▼2.3mの龍門滝に打たれる鯉魚石。鯉が滝を登りきると龍になるという中国故事にちなんでいるそうです。





▼金閣寺垣。縦も横も丸竹を使い、冠竹を使って簡素で趣のある竹垣。あちこちで見ることができます。





▼中央の島に、西園寺家の守り神といわれる「白蛇の塚」が建っています。





▼夕佳亭 (せっかてい)。後水尾天皇献茶の舊跡。金森宗和好み、内部は見えませんが、中央床柱に南天の古
 木、違い棚は萩の木を組み合わせています。





▼オープン茶席が設えてあります。紅葉時の一服は良さそうですネ。





▼不動堂。本尊秘仏石不動明王 (重文)。節分と八月十六日に特別開扉法要が行われるそうです。





▼朱印。





せっかくの舎利殿、ボク達は遠く池越しに拝観するしか手はありません。
舎利殿内部は写真でしか見ることは出来ない。見てみたいなァ!! 入ってみたいなァ!!
池泉回遊式庭園をうたいながら周遊出来ない。周遊したいなァ!! 歩いてみたいなァ!!
拝観者の欲かなァ!!



▼午後三時の出町出会い。夏ですなァ!!







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元興寺の桔梗。

2014年07月10日 | 花巡り



(2014.07.09訪問)


清楚で高貴なブルーの季節がやってまいりました。

大阪はパラパラと雨が来てます。
台風情報を気にしつつ、東の生駒を見ると明るかったので早速元興寺行です。

フラフラ撮り回っていると、いきなり大粒がザー、ゴロゴロピカッも。
傘を開く間もなく、本堂へ逃げ込む間もなく、からだビショビショ、カメラも。

台風が来ているにもかかわらず、単純に物事を決めると、後でエライことになる見本でした。







▼元興寺桔梗の今年は昨年に比べて、開花が早く、花も大きく花幹が多いようです。
 昨年まで萩いっぱいの宝物殿前は桔梗の寄植えに変わり、ボリューム感満点!


























▼浮図田の桔梗、やはり元興寺はこれ!という気がします。























































        
         ▼八重の桔梗、発見出来たのはこの二つでした。








お寺の方によると、今の咲き具合、四~五分咲き、蕾も多いし今年は期待出来そうですヨ、とのことです。





▼禅室北側石舞台の蓮はもうオシマイのようで、雨の名残を最後に。







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