土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

南御堂、真宗大谷派の大大阪の拠点。

2017年10月27日 | 大阪の古寺巡り





(2016.10.26訪問)


心斎橋からの帰り、久し振りに御堂筋を歩いてみました。
銀杏並木も黄色の到来にはまだ早く、緑の樹々は相変わらず元気です。
御堂筋西側には、真宗本願寺と大谷派の大阪拠点、北御堂と南御堂が少し間を置いて並んでいます。
以前北御堂は訪ねましたが、南御堂はまだ訪ねたことがなかったので、ちょっと寄って見る事に。
何やら工事中のようです。





▼御堂筋の銀杏は黄色い兆しはまだないようです。







[ 南御堂 ]
●寺号 真宗大谷派難波別院(しんしゅうおおたにはなんばべついん) 通称南御堂(みなみみどう)
●宗派 浄土真宗大谷派(じょうどしんしゅうおおたには)
●開基 教如上人(きょうにょしょうにん)
●開創 文禄四年(1595年)
●本尊 阿弥陀如来立像
▲拝観 無料 朱印なし
▲時間 6:00~16:00   
▲大阪市中央区久太郎町4-1-11 電話06-6251-5820
▲http://minamimido.jp
▲地下鉄御堂筋線本町駅8号出口南へ200m
 地下鉄中央線本町駅13号出口南へ50m 





▼現在の南御堂の正面。







真宗大谷派難波別院縁起 (南御堂HPから抄出)
難波別院(南御堂)の創建は、安土桃山時代の末、文禄四年(1595年)本願寺第十二代教如上人が大坂渡辺の地に「大谷本願寺」を建立
したことに始まります。豊臣秀吉による大阪城の拡張と、城下の町制改革でなどにより、大谷本願寺は現在の難波別院のある地へと
移転します。また関ヶ原合戦に勝った徳川家康によって京都烏丸七條の地が寄進され、教如上人は大坂から京都へ寺基を移されます。
教如上人は東本願寺の建立と共に、大阪の大谷本願寺の地を「難波別院」とし、大阪における念仏の中心的な道場とします。上人亡
き後も難波別院は宗祖親鸞聖人のみ教えを伝えていく上において今日まで大きな役割を果たしてきました。





▼取り壊し前の正面入口、いわば山門ですネ。すでに姿カタチはありません。



御堂会館建替工事について
難波別院の山門を兼ねた「御堂会館」は、老朽化によって止むなく2016年1月に休館いたしました。定期借地権を活用した建替工事
を行うことが決定。新施設は事業者の資金を活用した建替によるもので、難波別院は御堂会館があった土地を賃貸することになります。
建替を行う事業者は、積和不動産関西(株)でホテルを中心に運営されます。日本初の寺院山門と一体となったホテルに加えて、浄土真
宗のみ教えを発信していくため、難波別院の総合案内所や多目的会議室を含む複合施設が建設されます。





▼南側の道に廻りなさいと工事用外壁。             













            ▼南入口に廻ってみました。







▼本堂前庭はこの通り。







▼境内すぐ左に鐘楼。この梵鐘は文禄五年(1596年)鋳造の東本願寺草創を伝える宝物です。







▼本堂に掛る五色幕と報恩講の幟。







▼本堂前にはテントが張られ大勢の参拝者が休憩中。







▼満席の中法要中。須弥壇中央には本尊阿弥陀さんがお立ちです。    













            ▼本尊阿弥陀如来立像。







▼境内南のお庭、散策の方はいません。本堂の人いきれに比べて静かなもんです。







            ▼芭蕉の句碑が建ってます。 旅に病で ゆめは枯野を かけまわる
             芭蕉は伊賀から門人たちに迎えられ、この南御堂前の花屋仁佐衛門の屋敷で五十一歳、
             旅の生涯を閉じた。と云う掲示があります。







▼お庭。







            ▼こんな街灯も残ってます。御堂筋の旧街灯です。
             昭和二十五年~二十六年にかけて難波、淀屋橋間に二百二十基の街灯が復旧、
             その中の一基がこれ。







▼お庭の影も長くなってきたので、これにて事務所に帰ります。







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来迎寺、地域一番檀家寺か。

2017年10月26日 | 奈良の古寺巡り





(2017.10.14訪問)


活発な秋雨前線と台風21号のためにこの週末は外出ままならず。
ということで、せめて写真で青空を。
今年六月、大和郡山を訪ねた時、来迎寺の記を出し惜しみしましたので、今週はそれのご紹介で~す。
青空に免じて写真の少なさはご容赦を。





▼道路から一歩入るときれいな参道が一直線!







[ 来迎寺 ]
●山号 慈雲山 (じうんざん)
●寺号 来迎寺 (らいごうじ)
●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
●開創 不詳
●開山 不詳
●本尊 阿弥陀如来坐像
▲拝観 境内自由
▲奈良県大和郡山市額田部北町687 Tel.0743-56-0269





▼山号扁額。







▼背が高ですネ、この山門。







▼広い前庭に一直線の参道、本堂が正面に。







▼どこかで見たような、テッペンの鴟尾を見て下さい。







▼本堂内陣の設え。







▼本尊阿弥陀如来坐像。           







 





            ▼半眼瞑想の阿弥陀さん。仏師、造像年代は不詳ですが、美しい像ですネ。







▼本堂です。







▼ヤッパリどこかで見たような。
 そうです規模は違いますが唐招提寺金堂の屋根と鴟尾によく似ています。







▼鐘楼。







            ▼石柱。







▼六地蔵。







▼境内の高台に建つ、







▼薬師堂。堂内は見ることは出来ません。







▼方丈です。







▼高台から境内。







方丈をお訪ねして、御朱印とお寺パンフをお願いしましたが、当寺はやっていませんとのこと。開創は不明で、お寺の詳細は全く不祥。
そんなに歴史は感じませんが、大きな墓所があるので、この地域の檀家寺として根ずいて来たお寺なんでしょうネ。

来迎寺 オ シ マ イ





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中之島バラ園、秋バラ今がピーク。

2017年10月20日 | 花巡り





(2017.10.18訪問)

中之島バラ園の秋バラチェックがまだだったので、肉ワカメうどんにエビ天をトッピングした豪華ランチのあと行ってみました。
今にも降りそな、降るなら早よ降れ的中途半端な空模様、バラ園は川に挟まれた島なんで少々風が強く肌寒い、さすがバラ見の
人はパラパラでした。けど咲き具合は目下盛況! 写真は咲いてるバラの一部です。



▼エドガー ドガ







▼ブラス バンド







▼マダム シャルル ソバージュ







▼ブライダル ピンク







▼ピース







▼アレックス レッド







▼レディ エマ ハミルトン







▼ジーナ ロロ ブリジーダ







▼ヨハン シュトラウス







▼マーシャ スタンホープ







▼マリア カラス







▼スヴニール ドゥ アンネフランク







▼ゴールド バニー







▼メアリー マグダレン







▼シュネー ヴィッチエン







▼ザ マッカトニー ローズ







▼シンシア ブローク







▼トロピカル シャーベット







▼オフェリア







▼そどおり姫



ここ中之島バラ園はバラ種が年々増えているみたいで、初めて見る名前が結構あり、まだ蕾の株や今盛りの株などまだしばらく
見頃が続きそうです。
そうそうバラ園管理の係の方は「秋バラはこれからがピークですよ」とのことでした。



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瑞光寺、閑かな境内に貫禄の茅葺き本堂。

2017年10月19日 | 京都の古寺巡り





(2017.10.14訪問)


これから訪ねる瑞光寺は山門と本堂が茅葺き屋根という、街中寺院では珍しいお寺です。寳塔寺からほんの70~80m、スグそこに
見える距離に瑞光寺はあります。例により歩いている人が見当たりませんし、山門前も閑かなものです。





▼これが噂の茅葺き山門。ぼつぼつ葺き替えが近いのかな。

 





[ 瑞光寺 ]
●山号 深草山 (じんそうざん)
●寺号 瑞光寺 (ずいこうじ) 正称元政庵瑞光寺
●宗派 日蓮宗見延山久遠寺派 (にちれんしゅう)
●開創 明暦元年 (1655年)
●開山 元政上人 (げんせいしょうにん)
●本尊 釈迦如来坐像
▲拝観 境内自由 朱印300円
▲http://zuikouji.jiin.com/
▲京都市伏見区深草坊町4 Tel.075-641-1704
▲京阪電車「深草駅」下車 東へ徒歩約10分
 JR奈良線「稲荷駅」下車 東南へ徒歩約15分
 名神高速道路「京都南IC」約20分
 阪神高速京都線「上鳥羽」出口から約15分





▼寺号が書かれている山門扁額。







瑞光寺縁起 (瑞光寺HPから抄出)
瑞光寺は開祖元政上人開祖の「元政庵瑞光寺」といい、別称「竹葉庵」とも称します。
明暦元年 (1655年) 元政上人は、洛南深草の
里旧極楽寺に草庵を結び、庵の名を章安大師の故事にちなんで、称心庵と名付けられました。これが瑞光寺の始まりです。





▼鐘楼。







▼秋の匂いがそこはかとなく……、
 左に曲がると短いですが参道で、植栽をはじめ境内は素晴らしく整っています。







▼ここまで来ました錦秋の彩り。







▼これが噂の本堂。ドッシリした茅葺き本堂、どうですこの貫禄。寛文元年(1661年)建立。







▼寂音堂と書かれている本堂扁額。







▼本堂内陣須弥壇。中央上段に本尊釈迦如来坐像がお坐りです。







            ▼本尊釈迦如来坐像。体内に五臓六腑を添えたお釈迦さんです。







▼茅葺き屋根の稜線がやや丸みをおびていますね。どこかホッコリしませんか、田舎の我が家みたいに。







▼境内。







▼金運の白龍銭洗弁財天。霊験あらたかな不思議な開運の神様だそうです。







▼銭洗池。「お金」を龍神神体より流れ出るお水で洗い大事にお持ちください。ご縁日の「辰の日」「巳の日」にお参りして「お金」
 を新しい「お金」と入れ替えて下さい。財運・金銭運の幸運が授かります。瑞光寺最大のPRでした。







▼いやらし~い雨がパラパラ降りだしました。境内は心なしか沈み込んでるようです。







▼ご朱印です。







極々小さいお寺です。日蓮宗のお寺というと開祖日蓮さんの像が境内を睥睨したり、七字名号の額が目につきますが、そういったも
のはなく、あくまでも街寺、武士出身の元政さんのお寺と云う感じ。しかし境内の中でひときわ茅葺き本堂の存在感が突出、入堂は
出来ませんでしたが、格子戸から覗くと荘厳質素な内陣に本尊釈迦如来が静かに坐り、堂内の主役としてやはりその存在感は並では
ありませんでした。

瑞光寺 オ シ マ イ





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寳塔寺、西の身延と呼ばれる日蓮宗寺院です。

2017年10月16日 | 京都の古寺巡り





(2017.10.14訪問)


京阪電車深草駅で降り疎水を渡り山手に在る寳塔寺を目指して深草の町を歩いています。降るのか降らないのかハッキリせいと云い
たくなる今日の京の天気。だからなのか深草の町は歩いている人がいません。時折学生の固まりに会う程度です。この界隈は結構お
寺の多い町で、著名なお寺も甍を並べています。東山三十六峰一番南の稲荷山の裾にこれから訪ねる寳塔寺はあります。





▼総門(重文)。切り妻造、本瓦葺、四脚門、室町時代建立。後ろに稲荷山が控えているせいかはや参道石段が見えています。

 





            [ 寳塔寺 ]
            ●山号 深草山 (じんそうざん)
            ●寺号 寳塔寺 (ほうとうじ)
            ●宗派 日蓮宗 (にちれんしゅう)
            ●開創 徳治二年 (1307年)
            ●開基 藤原基経 (ふじわらもとつね)
            ●開山 日像上人 (にちぞうしょうにん)
            ●本尊 久遠実成釈迦牟尼仏
            ▲拝観 境内自由 朱印300円
            ▲京都市伏見区深草宝塔寺山町32 Tel.075-641-1859
            ▲京阪電車「深草駅」下車 東へ徒歩約10分
             JR奈良線「稲荷駅」下車 東南へ徒歩約15分
             名神高速道路「京都南IC」約20分
             阪神高速京都線「上鳥羽」出口から約15分





            ▼日像上人廟所を示す寺号石標。







寳塔寺縁起 (寳塔寺パンフから抄出)
九世紀末、時の関白藤原基経発願で創建された極楽寺を前身とする。極楽寺の住職良桂律師が日蓮宗開祖日蓮聖人の孫弟子、日像上
人との法論に破れ、その門下に入り、極楽寺を日蓮宗に改宗し日像上人を新たな開山として迎えた。日像上人は勅願寺妙顕寺で入滅、
遺言により極楽寺にて荼毘し廟所に定め寺号を鶴林院とし、上人真筆のお題目を刻んだ宝塔を墓標にし寳塔寺と改称し今日に至って
いる。





▼参道両側には塔頭寺院が並び石畳の参道がまっすぐ、仁王門まで伸びています。







            ▼日像上人荼毘処。刻された題目が日像上人真筆と伝えます。







▼こんな石段です、ヘッチャラで行けます。仁王門が見えてきましたヨ。







▼仁王門。三間一戸の重層楼門、切り妻造、本瓦葺。貫禄の仁王門です。江戸宝永八年(1711年)再建。    













▼山号が書かれた仁王門扁額。







            ▼阿形仁王さん。       













            ▼吽形仁王さん。       













▼大提灯が吊るされています。







▼平成十二年(2000年)天井画が復元され、250枚の牡丹の花が描かれています。
 天井の位置により相当汚れが目立つ絵があり、気になります。







▼仁王門から境内、正面は本堂です。







            ▼赤ちゃん抱っこの慈母観音がお立ちです。







▼袴腰の立派な鐘楼です。高欄付、入母屋造、本瓦葺。







▼本堂(重文)。桁行七間、梁間七間、入母屋造、本瓦葺き、三間向拝付。慶長十三年(1608年)再建。
 本尊釈迦如来像、十界曼荼羅のほか、日蓮と日像の像を安置。        













▼本堂前五面は格子、両端が出入り口になっています。







▼本堂扁額。蓮花の上に七字名号が書かれた豪華扁額。







▼本堂外縁。







▼本堂斜景。







▼多宝塔(重文)。上層円形の締まりがキュッとした、端麗な多宝塔ですヨ。
 塔高11.4m、方三間、本瓦葺、塔では珍しい行基葺です。室町期建立。     













            ▼多宝塔相輪。







▼多宝塔。







            ▼本堂横に建つ五重石塔。







▼長廊下兼鼓楼兼七面宮への山門。







▼鼓楼。







さて七面山石段登山を開始!

▼どこまで続くかこの参道。一段が低いのでまあいいか。







▼途中三十番神の鳥居とお社。どんな神様か不祥。







▼左には鬼子母神千仏堂。鬼子母神をお祀りか。







▼第一ステップ、参道石段横にチョットした広場があります。







            ▼宗祖日蓮さん銅像。







▼開山日像上人廟所はここです。







▼参道に戻って一路七面山へ。







▼参道両サイドに狛獅子が飛びかかるように迎えてくれてます。               













▼最後の踏ん張り、やっとテッペンが見えます。







▼七面宮に着きました。日蓮宗の守護神七面大明神を祀るお堂です               
 七面大明神は、七面天女とも呼ばれ法華経を守護するとされる女神。七面天女は当初、日蓮宗総本山である見延山久遠寺の守護神
 として信仰され、日蓮宗が広まるにつれ、法華経を守護する神として各地の日蓮宗寺院で祀られるようになったそうです。













▼こんな神馬もいます。







▼こんなお稲荷さんも祀られています。







七面山オシマイ、それでは来た参道引き返して、本坊で御朱印を頂きましょう。

▼本坊山門。







▼例により七字名号が書かれた達者なご朱印です。







このお寺寳塔寺は深草の街中にあるにもかかわらず参拝者ボクを入れて三名。観光寺院ではないと云うことで訪れる人も少ないので
しょう。当然のことながら本堂や山頂の七面宮には入堂で来ませんが、静かな境内はお寺好きにはたまりません。本堂縁に坐り相当
ご年配のご婦人とその息子と思われる初老の男性が何やら愉しそうに会話されてたのが印象的でした。
寳塔寺 オ シ マ イ

このお寺から少し行ったところ、あの茅葺本堂があるお寺、今日の第二弾です。





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