(2018.08.14訪問)
お盆休みも終盤の14日、但馬大仏で名を馳せる兵庫但馬香美町の長楽寺三大仏に会うために大和路号はR9を走っています。
走ると云っても例によりチンタラチンタラで、いつ長楽寺に着くか判りません、マァいつかは着くでしょう。
世はお盆休みの最中にもかかわらず、このあたりは静かなものでクルマも余り走っていません。
今日訪ねるのは長楽寺のみ、総てが大づくりというこのお寺、どんな大きさに出会えるのかワクワクです。
しかしわが町大阪から但馬香美町、遠いですワ。
▼大門前に建つ寺号ではなく但馬大仏と刻まれた大きな石標。
[ 長楽寺 ]
●山号 川会山 (かわいさん)
●院号 成就院 (じょうじゅいん)
●寺号 長楽寺 (ちょうらくじ)
●宗派 高野山真言宗 (こうやさんしんごんしゅう)
●開基 行基菩薩 (ぎょうきぼさつ)
●開創 天平年間 (729年~749年)
●本尊 薬師瑠璃光如来 (秘仏)
▲拝観 800円 朱印 300円
▲時間 9:00~16:00
▲http://www.tajimadaibutsu.jp
▲兵庫県美方郡香美町村岡区川会642 電話0796-95-0009
▲JR山陰本線「八鹿駅」より全但バス 湯村行き「峠口」下車→徒歩(30分)
JR山陰本線「香住駅」より全但バス 村岡行き「川会」下車→徒歩(20分)
▼大門。桁裄4間、梁間2間、戸口2間、入母屋造、銅板葺、総檜造、左右に仁王像を安置。
とにかくデカい、門前に立つと強烈な迫力で圧倒されます。
長楽寺縁起 (長楽寺HPから抄出)
長楽寺の歴史は、行基菩薩みずから彫刻した薬師仏像を安置したことに始まります。天平9年には七堂伽藍が創建され、八鹿山薬師寺
と称した由緒ある古刹です。創建当時の伽藍は天文年間の洪水災害によって流失し、天文11年現在の位置に再興、寺号を川会山長楽寺
と改めました。寛文、明治の火災によって多くの堂塔、文化財を焼失するもその都度再興、多くの人々の信仰の場となってきました。
平成6年但馬大仏開眼法要が厳修されました。伽藍は、大門、五重塔、大仏殿、薬師堂、弁天堂、鐘楼、回廊などを配し、1200年余の
伝統の上に、現代の人々の祈りが込められ、新しいこころの拠りどころとなっています。
▼大門。幾重にも組み合わされた斗きょうが、幾何学的な美しさを醸しています。
▼大門に相応しい大金剛力士像が両脇に控えています。
こちら阿形金剛力士。像高8.2m、重量9.5t、総樟材寄木造、カラー彩色。
▼吽形金剛力士。像高8.4m、重量10t、総樟材寄木造、カラー彩色。
いずれも東大寺南大門の金剛力士に匹敵する大きさです。
▼大門。
▼こちら自然石に刻まれた寺号碑。
▼白が基調の美しい五重塔。塔高70m。
各層には51体の大理石仏、金箔仏が安置され、最上層には釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来の三尊仏が安置。
最上階まで入塔出来ますが、300段の階段に今回は遠慮しておきました。
▼初層正面須弥壇の大理石の仏たち。
▼五重塔。
▼大門から大仏殿への廻廊。
▼大仏殿。五重塔と同様、白が基調の美しい堂姿です。この建物もとにかくデカい、東大寺大仏殿といい勝負じゃないだろうか。
桁裄9間(55m)、梁間8間(36m)、堂高40m、重層、寄棟造、銅板葺。
屋根頂の鴟尾二体、高さ2.7m、重さ1.1t、金箔18000枚が金色に輝いています。
▼正面が1間切り上げの唐破風が取り付けられ、堂のポイントとして強調しています。
▼大仏殿須弥壇上の三大仏。この三体もとにかくデカい、木造坐像としては世界一の大きさらしいです。
中央釈迦如来坐像、右薬師如来坐像、左阿弥陀如来坐像。
中国仏師延べ2万人が3年かけて製作、樟寄木作り、132万枚の金箔が貼られているそうです。
▼中尊、釈迦如来坐像15.8m。床面から光背テッペンまで総高は25.3m。
▼中尊のお顔です。
▼右尊、薬師如来坐像15.2m。
▼左尊、阿弥陀如来坐像15.2m。
▼殿内壁面に見えるでしょうか、大理石の千体仏が安置されています。
▼薬師堂 (本堂)。本尊薬師瑠璃光如来は秘仏、7年に一度ご開帳。方3間、宝形造、銅板葺、1間向拝付。
▼瑠璃光殿の扁額が掛けられています。
▼内陣荘厳。キンピカ奥のキンピカお厨子に本尊薬師瑠璃光如来がお入りです。
▼キンピカ天蓋には天女が舞っています。
▼欄間の透かし彫りがまた見事!
▼正面薬師堂。
▼重厚感イッパイの鐘楼。
▼境内には観音さん石像や、
▼お大師さんの石像が佇んでいます。
▼舞台からの眺望。こんな山々に囲まれて長楽寺はあります。
▼参道左手に大伽藍を見ながら長楽寺をおいとま。
▼ご朱印です。
大仏殿の三大仏は必見ですヨ。木造仏としては世界一が三体並んでそれはそれは壮観。造像は新しいので、貼られた金箔の破綻もなく、
光背ともキンピカに光彩を放っています。新しい故に有り難みには欠けそうですが、三体の放つ迫力は半端じゃありません。いずれ年
月がこの三体に歴史の衣を纏わせ、但馬に三如来ありの名声を与えることでしょう。
但馬大仏長楽寺これにて オ シ マ イ 。