土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

長楽寺、但馬の三如来に会ってきました。

2018年08月17日 | 兵庫の古寺巡り





(2018.08.14訪問)


お盆休みも終盤の14日、但馬大仏で名を馳せる兵庫但馬香美町の長楽寺三大仏に会うために大和路号はR9を走っています。
走ると云っても例によりチンタラチンタラで、いつ長楽寺に着くか判りません、マァいつかは着くでしょう。
世はお盆休みの最中にもかかわらず、このあたりは静かなものでクルマも余り走っていません。
今日訪ねるのは長楽寺のみ、総てが大づくりというこのお寺、どんな大きさに出会えるのかワクワクです。
しかしわが町大阪から但馬香美町、遠いですワ。





            ▼大門前に建つ寺号ではなく但馬大仏と刻まれた大きな石標。        







            [ 長楽寺 ]
            ●山号 川会山 (かわいさん)
            ●院号 成就院 (じょうじゅいん)
            ●寺号 長楽寺 (ちょうらくじ)
            ●宗派 高野山真言宗 (こうやさんしんごんしゅう)
            ●開基 行基菩薩 (ぎょうきぼさつ)
            ●開創 天平年間 (729年~749年)
            ●本尊 薬師瑠璃光如来 (秘仏)
            ▲拝観 800円 朱印 300円
            ▲時間 9:00~16:00
            ▲http://www.tajimadaibutsu.jp
            ▲兵庫県美方郡香美町村岡区川会642 電話0796-95-0009
            ▲JR山陰本線「八鹿駅」より全但バス 湯村行き「峠口」下車→徒歩(30分)
             JR山陰本線「香住駅」より全但バス 村岡行き「川会」下車→徒歩(20分)





▼大門。桁裄4間、梁間2間、戸口2間、入母屋造、銅板葺、総檜造、左右に仁王像を安置。     
 とにかくデカい、門前に立つと強烈な迫力で圧倒されます。







長楽寺縁起 (長楽寺HPから抄出)
長楽寺の歴史は、行基菩薩みずから彫刻した薬師仏像を安置したことに始まります。天平9年には七堂伽藍が創建され、八鹿山薬師寺
と称した由緒ある古刹です。創建当時の伽藍は天文年間の洪水災害によって流失し、天文11年現在の位置に再興、寺号を川会山長楽寺
と改めました。寛文、明治の火災によって多くの堂塔、文化財を焼失するもその都度再興、多くの人々の信仰の場となってきました。
平成6年但馬大仏開眼法要が厳修されました。伽藍は、大門、五重塔、大仏殿、薬師堂、弁天堂、鐘楼、回廊などを配し、1200年余の
伝統の上に、現代の人々の祈りが込められ、新しいこころの拠りどころとなっています。





▼大門。幾重にも組み合わされた斗きょうが、幾何学的な美しさを醸しています。                            

 





▼大門に相応しい大金剛力士像が両脇に控えています。
 こちら阿形金剛力士。像高8.2m、重量9.5t、総樟材寄木造、カラー彩色。    













▼吽形金剛力士。像高8.4m、重量10t、総樟材寄木造、カラー彩色。        
 いずれも東大寺南大門の金剛力士に匹敵する大きさです。













▼大門。

         




▼こちら自然石に刻まれた寺号碑。







            ▼白が基調の美しい五重塔。塔高70m。
             各層には51体の大理石仏、金箔仏が安置され、最上層には釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来の三尊仏が安置。
             最上階まで入塔出来ますが、300段の階段に今回は遠慮しておきました。







▼初層正面須弥壇の大理石の仏たち。







            ▼五重塔。

         




▼大門から大仏殿への廻廊。







▼大仏殿。五重塔と同様、白が基調の美しい堂姿です。この建物もとにかくデカい、東大寺大仏殿といい勝負じゃないだろうか。
 桁裄9間(55m)、梁間8間(36m)、堂高40m、重層、寄棟造、銅板葺。
 屋根頂の鴟尾二体、高さ2.7m、重さ1.1t、金箔18000枚が金色に輝いています。







▼正面が1間切り上げの唐破風が取り付けられ、堂のポイントとして強調しています。







▼大仏殿須弥壇上の三大仏。この三体もとにかくデカい、木造坐像としては世界一の大きさらしいです。
 中央釈迦如来坐像、右薬師如来坐像、左阿弥陀如来坐像。
 中国仏師延べ2万人が3年かけて製作、樟寄木作り、132万枚の金箔が貼られているそうです。













             ▼中尊、釈迦如来坐像15.8m。床面から光背テッペンまで総高は25.3m。







▼中尊のお顔です。







            ▼右尊、薬師如来坐像15.2m。

         





            ▼左尊、阿弥陀如来坐像15.2m。







▼殿内壁面に見えるでしょうか、大理石の千体仏が安置されています。







▼薬師堂 (本堂)。本尊薬師瑠璃光如来は秘仏、7年に一度ご開帳。方3間、宝形造、銅板葺、1間向拝付。







▼瑠璃光殿の扁額が掛けられています。







▼内陣荘厳。キンピカ奥のキンピカお厨子に本尊薬師瑠璃光如来がお入りです。







▼キンピカ天蓋には天女が舞っています。







▼欄間の透かし彫りがまた見事!







▼正面薬師堂。







▼重厚感イッパイの鐘楼。







            ▼境内には観音さん石像や、







            ▼お大師さんの石像が佇んでいます。

         





▼舞台からの眺望。こんな山々に囲まれて長楽寺はあります。







▼参道左手に大伽藍を見ながら長楽寺をおいとま。







▼ご朱印です。







大仏殿の三大仏は必見ですヨ。木造仏としては世界一が三体並んでそれはそれは壮観。造像は新しいので、貼られた金箔の破綻もなく、
光背ともキンピカに光彩を放っています。新しい故に有り難みには欠けそうですが、三体の放つ迫力は半端じゃありません。いずれ年
月がこの三体に歴史の衣を纏わせ、但馬に三如来ありの名声を与えることでしょう。

但馬大仏長楽寺これにて オ シ マ イ 。

清荒神清澄寺、富岡鉄斎の書画期待して来たのですが……。

2018年07月30日 | 兵庫の古寺巡り





(2018.07.28訪問)


先月6月23日に訪問した「神呪寺」から次に「清荒神清澄寺」に向かったんですが雨次第に強くこの日の訪問は止むを得ず中止した
ので、然らばこんど何時訪ねるか、今日訪ねました。清荒神清澄寺は我が家の菩提寺中山寺のホンご近所にもかかわらず、8年前に
一度訪ねたきりその後ご無沙汰。お寺参詣は勿論のこと、このお寺、富岡鉄斎の書画が充実していると聞き、特にその「書」を是非
是非見たくて再訪したんです。





            ▼山門前に建つ蓬莱山清澄寺の石柱。        







            [ 清荒神清澄寺 ]
            ●山号 蓬莱山 (ほうらいさん)
            ●寺号 清荒神清澄寺 (きよしこうじんせいちょうじ)
            ●宗派 真言三宝宗 (しんごんさんぽうしゅう) 大本山
            ●勅願 宇多天皇 (うだてんのう)
            ●開山 静観僧正 (じょうかんそうじょう)
            ●開創 寛平八年 (896年)
            ●本尊 大日如来坐像 (重文)
            ▲拝観 境内自由 朱印 300円 
            ▲兵庫県宝塚市米谷字清シ1番地 電話0797-86-6641
            ▲阪急宝塚線「清荒神駅」より徒歩約15分
             JR宝塚線「宝塚駅」よりタクシー約10分
             中国自動車道「宝塚IC」から国道176号線宝塚歌劇場前交差点を北へ約2km。





▼山門。三門形式の山門で、明治40年頃の建立だそうです。正面の扁額には蓬莱山の山号が書かれています。







清荒神清澄寺縁起 (清荒神清澄寺HPから抄出)
平安時代宇多天皇の勅願寺として創建。天皇は定円法眼に本尊大日如来像を刻ませ、寛平8年叡山の高僧静観僧正を開山とし、天皇
より日本第一清荒神の称号を与えられ蓬莱山清澄寺として栄えました。兵乱戦火により何度も焼失、荒神社のみは難を免れ、清澄寺
も今の地に再建され、江戸時代浄界和上の諸堂再興により現在の山容が形づくられました。当山は火の神、カマドの神としてあがめ
られ、また各種の現世利益を祈願されるご参詣の方で賑わい、創建以来、千年の法燈は一日も絶えることなく今日を迎え「三宝三福」
「宗美一体」の精神で開山草創の原点に立って日々努力を続けています。





▼拝殿への参道。

           





▼参道石段を上がると拝殿前庭に、二人の布袋さんが迎えてくれます。







▼参道右側に護牛神堂。







▼護牛神の扁額。







▼堂内には立派なお厨子。本尊はインド祇園精舎の守護神で厄除恵方神の牛頭天王。







▼参道左には手水舎。







▼鳥居をくぐると基壇に建つ重厚な鐘楼。







▼いい響きの梵鐘でした。







▼拝殿 (天堂)。参拝の方は先ずこちらをお参りします。三宝荒神王、大聖歓喜天、十一面観世音菩薩が祀られています。







▼おりしも合行如法油供という秘法厳行の読経真っ最中。僧侶団体の読経の声は山内に響き渡っていました。             













▼拝殿。内陣の様子は暗くてよく判りません。

          





▼護法堂。神殿造りの小さなお堂で正面には大勝金剛転輪王、右に歓喜童子、左に弁才天がお祀りされています。







▼護法堂正面のお参りの方々。







▼龍王堂。本尊は水神の「善女龍王」密教では祈雨の神さま。







▼正面格子から覗くとやはりお厨子のみ。







▼火箸納所。厄年明けに厄除け火箸を納める所です。三宝荒神王にあやかり、厄年の人が火箸で厄をつまみ出してもらうとされ、男性
 41~43歳、女性32~34歳の大厄には3年間、厄が明けるまで自宅でお祀りするそうです。







▼これでもかと納められた火箸の束。







▼神変大菩薩行者洞。修験道の開祖「役行者」をお祀りしています。







▼宝稲荷社。本堂への山腹につけられた参道の途中にある一社。







本堂エリアに行ってみましょう

▼山門から本堂へ一直線に続く参道。当然ながら正面は本堂です。







▼本堂アプローチの石段。







            ▼石段横に一願地蔵尊。金銅製、明治24年造立。

       





▼本堂です。方五間、宝形造、本瓦葺、一間向拝付。
 春季大祭、春秋彼岸会、盂蘭盆会等には理趣三昧法要が奉修、萬霊の供養が厳かに執り行われています。







▼かろうじて判る本尊のお姿、大日如来坐像 (重文)。ご本躰に合わしたつもりが前の瓔珞にピントがバッチリ、情けない。

      





▼本堂。







▼本堂宝形屋根の露盤と宝珠。







▼石畳が綺麗な境内。                    













▼苑池。石組を配し滝、亀島、船着石など組み合わせた池泉観賞式庭園、江戸時代初期~中期に作庭。













▼資料館。清荒神清澄寺の歴史、信仰、行事の説明と什物や所蔵品を展示しています。平成20年11月開館。







▼仏足石。







▼境内最奥の高台に建つ聖光殿富岡鉄斎美術館。清荒神清澄寺第37世法主光浄和上が半世紀以上にわたって蒐集されてきた富岡鉄斎の
 作品を広く公開展示するために昭和50年4月境内に開館。
 特に鉄斎「書」を期待して来たのですが、残念夏期休館中でした。いつもながら肝心なことが実現したためしがない、アアいやだ。







▼聖光殿富岡鉄斎美術館の扁額。当然鉄斎さんの書なんでしょうネ。







▼清荒神清澄寺宗務所兼寺務所。



















▼ご朱印です。





清荒神清澄寺これにて オ シ マ イ 。

神呪寺、甲山山麓に境内を構えています。

2018年06月25日 | 兵庫の古寺巡り





(2018.06.23訪問)


今日は午後から雨と天気予報が言ってました。我が家から近畿道に乗り、中国道に入った頃にはポツリポツリと少し早めの降り出し
です。雨模様のお寺巡り、今日は覚悟の上強行拝観決行。目的のお寺は久々兵庫のお寺、西宮山手の神呪寺と山越えして宝塚の清荒
神清澄寺を訪ねます。神功皇后の伝説で名高い甲山の山麓に境内を持つ神呪寺は、立派な門構えを持つお寺、背後の甲山の山容は優
しくて丸~いお山、強いオンナと優しいお山の取り合わせ、その山中にある神呪寺とはどんなお寺なのか津々の興味で甲山を目指し
ました。
話は変わりますが「神呪寺」読めました?





▼仁王門。重層門ですが楼門ではありません。3間1戸、入母屋造、本瓦葺。文化元年(1804年)建立。
 県道に分断された手前に門は建っています。







[ 神呪寺 ]
●山号 武庫山(むこうざん)
●寺号 神呪寺 (かんのうじ) 愛称甲山大師
●開基 真井御前(まないごぜん)
●創建 天長五年 (828年)
●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
●本尊 如意輪観世音菩薩
▲拝観料 境内自由 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲兵庫県西宮市甲山町25-1 Tel.0798-72-1172
▲http://www.ne.jp/asahi/kabutoyama/kanno-ji/
▲阪急甲陽線「甲陽園駅」下車徒歩30分
 阪神西宮駅から阪急阪神バス「甲山大師前」下車目前





▼仁王門扁額。山号が書かれています。







神呪寺縁起。(新西国霊場から)
神呪寺は真言宗御室派仁和寺末寺である。甲山大師と親しまれ「西の高野」ともいわれ新西国33所第21番札所である。寺蔵の「神
呪寺縁起絵巻」によれば、弘法大師に帰依した淳和天皇第4妃、真井御前が、天長5年(828年)に開基したとされる。本尊は木造如意
輪観音坐像で、甲山山頂にあった桜の木を妃の身長に準じて刻んだ像として有名である。本尊は秘仏で毎年5月18日に開帳される。
新西国霊場客番の観心寺、大和室生寺の観音とともに日本三如意輪と称されている。





            ▼仁王門ですが控えているのは金剛力士ではありません。右に増長天。

                       




            ▼左に広目天が控えています。







▼道路際に山門に代わる石柱が両側に建つ参道口。後方の丸い山が甲山。
 前の道路は結構なクルマの量、ミギ見てヒダリ見てもう一度ミギを見て注意して渡りましょう。お寺の前でクルマに轢かれるとシ
 ャレになりません。







            ▼スマート寺号石柱。







            ▼一瞬お化け茸かと。3mはある石灯籠。







▼参道横に五輪塔や石塔が集められています。







▼さて参道です。石段です。







            ▼参道横にチョットした広場が。慈母観音がお立ちです。
             よく磨かれて輝いているでしょう、何で出来ているか判りますか?







▼慈悲に溢れる優しいお顔。黒い石像です。







▼回れ右、直れ、石仏が横一列に整列です。







▼参道に戻りましょう。もう少しで到着です。







▼早速一撞きさせて戴きました。いい音が下界へ響き渡るような気がします。     













▼手水舎。







▼境内はこんな感じ、主要堂宇が一列に並んでいます。







▼大師堂。桁行三間、入母屋造、桟瓦葺。







▼大師堂扁額。







▼外陣から中陣を越えて内陣格子の向こうにお大師さんが居られる筈です。







▼本堂です。桁裄3間、入母屋造、本瓦葺、1間向拝付。向拝屋根は唐破風で銅板葺。







▼本堂前面。

           





▼本堂扁額。日本三体 重要文化財 秘仏 如意輪融通観世音菩薩と書かれています。
 扁額に規定はないとは言え、ここまで書くと扁額ではなく扁額型案内板。シンプルに格調高い扁額に、して欲しいなァ。            

          





▼賽銭箱にこのユーモア、これはイイ。







▼本堂内陣。例によりご本尊は秘仏、奥のお厨子の中でしょう。







▼本堂。







▼不動堂。本尊不動明王坐像。

     





▼不動堂扁額。







▼不動堂内陣。須弥壇中央お厨子にご本尊不動明王がお坐りのはずです。







▼こんな相輪は初めて、不動堂の相輪は太刀で雲寄せの形をとっています。珍しい相輪ですネ。







▼観音堂(納骨堂)。方3間、宝形造、本瓦葺、1間向拝付。







▼観音堂扁額。







▼須弥壇に本尊聖観音立像が祀られています。







            ▼本尊聖観音立像。







▼本堂後方の高所に建つ多宝塔。いいですネ、塔姿の美しい多宝塔です。         













            ▼多宝塔相輪。テッペンは三重受け花に宝珠が乗っかっています。







▼境内奥に甲山登山口が。小雨の中、年配の方お一人登山決行。







▼放生池ではないと思いますが、道路脇の池に架かる太鼓橋。水鏡が実に綺麗ですが水は汚れています。







▼池の睡蓮。







▼太鼓橋。奥は弁天さんのようですが、橋は渡ることが出来ません。







▼孤高の睡蓮。







▼特別フロク 本堂前から雨に煙る西宮市街。







▼ご朱印です。「筆と朱印を貸してください、自分で書きますワ」と思わず言いかけました。




終始小雨の中の神呪寺参拝でした、これにて神呪寺 オ シ マ イ

神呪寺から清澄寺まで5キロほど、この程度の雨でお寺巡り止めるわけにはいきません。と言ったものの宝塚に着くや本格的に降っ
てきました。一旦清澄寺の駐車場に入りましたが、こりゃダメで~す。
当然大和路号は我が家へ向かったのは言うまでもありません。

中山寺、西国札所は今日も賑わっていました。

2017年09月27日 | 兵庫の古寺巡り





(2017.09.24訪問)


お彼岸の墓参をかねて中山寺伽藍巡りに行ってまいりました。彼岸中日一日遅れの二十四日なんですが、なんと云っても中山さん、
西国第二十四番札所とともに子授け、安産祈願、お礼参りと、ご利益大の聞こえめでたく、若いご夫婦、赤ちゃん連れのご夫婦など、
そして墓参の方々でまだまだ結構な人出でした。





▼阪急中山観音駅を出るとスグお寺への参道。お正月の賑わいはないようで。







[ 中山寺 ]
●山号 紫雲山 (しうんざん)
●寺号 中山寺 (なかやまでら)
●宗派 真言宗 (しんごんしゅう) 中山寺派大本山
●開創 伝 推古天皇時代 (593~628年)
●開基 伝 聖徳太子
●本尊 十一面観音菩薩立像
▲拝観 境内自由 朱印300円
▲時間 自由
▲http://www.nakayamadera.or.jp 
▲兵庫県宝塚市中山寺2丁目11-1 Tel.0797-87-0024
▲西国三十三カ所観音霊場第二十四番札所
▲阪急宝塚線「中山観音駅」下車 徒歩厄3分
 JR宝塚線「中山寺駅」駅下車 徒歩約10分





▼仁王門。三間一戸、重層楼門、入母屋造、本瓦葺。正保三年(1646年)徳川家光再建。







中山寺縁起 (中山寺HPより抄出)
中山寺は、聖徳太子の創建と伝えられ、わが国最初の観音霊場です。御本尊は十一面観世音菩薩で、古くより安産・求子の観音とし
て数多くの婦人より篤く信仰されてきました。御本尊は古代インドの勝鬘夫人が女人救済の悲願をこめて、自ら等身像を刻したこと
に由来する尊像と伝わり、人々の正しい願いを聞き入れて、憂いや苦しみを取り除き、心の畏れのない境地を与えられるご本尊本来
の願いを、その両手にあらわされているお姿であり、平安初期のすぐれた尊像です。皇室の崇信もあつく、源頼朝をはじめ武家、庶
民にも深く信仰されていました。豊臣秀吉は当山に祈願して秀頼を授かり、秀吉亡き後、秀頼は片桐且元に命じ伽藍再建をしました。
これが現在の伽藍です。





▼仁王門扁額。寺号は金色なんですが、カメラが悪いのか腕が悪いのか?







▼仁王門両脇をしめる右阿形金剛力士。







▼左吽形金剛力士。







▼仁王門から一直線の参道。両側には塔頭寺院が甍を並べています。







▼芙蓉シーズンの時は綺麗なんですが、すでに葉っぱだけです。







▼この石段を上ると伽藍広場ですが殆どの人は例外なく右にあるエスカレーターへ。







▼エスカレーター真ん前に五百羅漢堂。方三間、宝形造、本瓦葺。







▼名前の通り本尊左右に羅漢さんがイッパイ。五百じゃなくて八百の羅漢さんが居るそうです。







▼右側の羅漢群。







▼左右に迦葉さんと阿難さんを従えた本尊宝冠釈迦如来。







▼左側の羅漢群。







▼鐘楼。







▼寿老人堂。







            ▼七福神のお一人寿老人が本尊ですが、後ろのお地蔵さんが妙に目立っていませんか。







▼大黒堂。







▼大黒堂の須弥壇。大黒さんと左に千手観音立像が。







▼大黒さんお顔アップ。ほっぺ下の耳たぶ、これを福耳と云ふ。







▼閻魔堂。







▼色とりどり賑やかな地獄の入口!







▼閻魔大王。







▼本堂です。慶長八年 (1603年) 豊臣秀頼が再建。







▼香台の紫煙。







▼本堂お参りの人々。







▼本堂扁額。







▼内陣中央のお厨子内に本尊十一面さん(秘仏)が祀られています。







▼軒のカラフル彩色。







▼護摩堂。慶長八年 (1603年) 豊臣秀頼が再建。







▼五大尊と書かれた護摩堂扁額。五大尊とは五大明王のことです。







▼須弥壇中央に本尊不動明王、左右二体づつ明王さんが五体並んでいます。







▼開山堂。聖徳太子が祀られています。方三間、寄棟造、本瓦葺。







▼聖徳太子と書かれた扁額。







▼阿弥陀堂。このお堂からはいつも読経の声が聞こえてきます。







高台のエリアに行ってみましょう。

▼大願塔(多宝塔)への参道石段。左石垣に塔が建っています。







▼大願塔(多宝塔)。一層目は祈祷室で安産祈願、地下層は位牌室になってるそうです。







▼中山寺鎮守社、えべっさん(恵比寿神)を祀ってます。

 





▼子授け地蔵堂。このお堂もお参りの人の絶えることはないみたいです。







            ▼建立一年未満、ほやほやの五重塔。ア〜ア青空がほしい。









            青空の中の五重塔の写真も見て下さい。http://blog.goo.ne.jp/mrslim2/d/20170104





▼五重塔扁額。塔色紺はこの紺色が近いです。







▼お堂最後は空海さんを祀る大師堂です。どこか堂形が軽薄、空海さんの重みを感じないのはボクだけか。







▼大師堂中央戸口。







▼大師堂須弥壇。







▼ヤッパリ〆は空海さん。眼の表情が半端じゃないですネ。







▼五重塔を遠望して中山寺お暇です。







ナニを隠そう中山寺は我が家の菩提寺、しかしボクは本尊十一面さんに一度もお会いしたことがないんです。
かれこれ半世紀以上年3〜5回はお参りに来ているんですが、毎月18日の開帳日には来たことがないんですネこれが。
仏像大好き人間としてはこれではいかん今年中に一度お会いするぞと云うのが今日の反省でありました。
中山寺 オ シ マ イ





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大舟寺、茅葺き鐘楼は二階建てです。

2017年08月10日 | 兵庫の古寺巡り





(2017.08.05訪問)


蓮花寺から東へ一山越えて5キロほど走り波豆川沿いに北へ少し行くと大舟寺があります。ここまで来るとやはり山里、山々に囲ま
れて点在する家々、真夏の太陽に緑のグラデーションが目映い典型的な情景は、ボクなど街中の人間にとって暑いですけどこれ以上
の郷愁感はありません。寺友に是非行ってこいと云われた大舟寺、茅葺き鐘楼楽しみだなァ~





▼参道を覆う大杉。

 





[ 大舟寺 ]
●山号 式盧山 (しきろさん)
●寺号 大舟寺 (だいしゅうじ)
●宗派 黄檗宗 (おうばくしゅう)
●創建 延宝五年 (1677年)
●開山 慧林性機禅師 (えりんしょうき)
●本尊 聖観音菩薩立像
▲兵庫県三田市波豆川605-1 電話 079-569-0196
▲拝観料 境内自由 ご朱印不祥
▲時間 不祥
▲JR福知山線「三田駅」から神姫バス「波豆川」行で「大舟寺前」下車徒歩5分 
 中国自動車道「西宮北IC」からR176を三輪で右折、県道37を北へ途中県道323を波豆川沿いに右折約1km





▼山門前に手の混んだ寺号石碑が建てられています。







大舟寺縁起
敏達天皇の御代(572~585年)日羅上人が大船山頂上に舟寺を築いたのが現在の大舟寺の始まりと伝えられているが詳細は不詳。
その舟寺をいつごろにか麓に移され、延宝五年、子別伝禅師が黄檗山萬福寺三世慧林禅師を開山に勧請して大舟寺を開創。大船山
への参道には南北朝時代の町石が残され、大船山にお寺があったことは事実であろうと考えられている。





▼両袖付きの簡素で上品な山門ですネ。       













            ▼禅刹御用達。

      





▼両サイドに石垣が組まれた趣ある参道石段、参道右に張り出しているのが、







▼榧の木。三田市内で唯一の天然記念物。樹高約20m、幹周り2.5m、根廻り7.6m、樹齢約300年。
 根元から三方向に幹が張り、豪快な榧の木です。







▼白壁塀に迎えられ、参道石段を上りきると境内です。







▼境内右にオーなんとユニークな茅葺きの建物。







▼天明年間建立という鐘楼なんです。瓦葺四本柱の鐘楼のイメージからはほど遠い重層の建物は、茅葺ながらの量感抜群、一見鐘
楼には見えない意外性のある建物です。寺友の言葉に納得。







▼梵鐘は口径72cm、鐘高108cm、重量431kg。一撞きさせていただきました、余韻のナガ~イいい響きです。







▼左手に茅葺きの大きな建物、庫裡です。呼び鈴押せども空し~く響くだけ。







▼念のためこれもたたいてみましたが空し~く響くだけ。







▼百日紅もチョット淋し気。







▼境内です。こじんまりとした境内ですが、植栽が豊かです。          













            ▼鉢の蓮です。明日の朝ですかネ開くのは……。







▼本堂。これまた全景が撮れません。







▼本堂前面。中央三間は格子ガラス戸。







▼瑞光殿と書かれた扁額。







▼中央須弥壇に本尊聖観音菩薩立像がお立ちです。三方には夥しい数の位牌が並べられています。







            ▼本尊聖観音菩薩立像。
             特別豪奢な宝冠をつけられ胸飾も貴石が散りばめられ唐草光背も豪華です。
             腰から下の裳にも、截金を施された模様が散りばめられています。







▼豪華な宝冠に満足そうなお顔ですネ。やや角張ったお顔に伏し目、何かを想う思考のお顔か。







▼後ろ堂には釈迦三尊が祀られているというより置かれています。脇侍は獅子上が文殊菩薩、象上が普賢菩薩。







▼こにて大舟寺オシマイ、本堂から真っ直ぐの山門目指してお暇いたします。







ここ大舟寺を訪ねたのは、寺友から「茅葺きの鐘楼と豪農風茅葺き方丈庫裡が抜群の雰囲気だぜ」の情報を貰ってのことでやって参
りました。各地で茅葺き堂宇は結構見受けますが、茅葺き重層の鐘楼はなかなかユニーク、葺かれた茅は近々葺き替えが必要なほど
傷んでいますが、それはそれで山寺の雰囲気を醸しています。ゴ~ンと一撞き、気分上々でしたヨ。
お寺の方はご不在で残念ながら綺麗な本尊のお話や御朱印は戴くことは出来ませんでした。

これにて三田の二カ寺巡り オ シ マ イ





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