朝方、ストーブをいれたくなるほどに冷え込む。
金太郎がケージの中から 「ポン」 「ポン」 と歌をせがむので、そのたびに歌ってやるのだが
何度も唄うと疲れるので途中からNに代わってもらう。
Nが歌いはじめると、「ウン?」 と言いながら首を傾けていたが、しばらくすると 「バイバーイ」 とソッポを向いてしまった。
冬用のトレーナーを羽織るがまだ寒く、小さな毛布に包まり、ショップチャンネルを見ながら横になると、いつの間にか眠ってしまった。
と、突然、バサバサッという羽音と共に肩の辺りが重くなる。
驚いて目をあけると、目の前に金太郎がいた。
「ああっ キンチャンがーっ!!!」 と叫ぶとNがスッ飛んできてすぐに捕獲、即ケージに入れられる。
「どうしたん?」
「知らないよ。 寝てたら突然飛んできた」
「どっから出たんやろ」
「あっ、真ん中の戸口が開いてる」
ケージの正面出入り口には2重のロックがあるのだが、金太郎が何らかの方法を使って脱出したのか。
あるいは、私たちがロックをうっかりかけ忘れていたか (ほとんど有りえないが) だが、本当の原因は判らない。
どっちにしてもアブナイなーと思いつつ、今度はしっかりとロックを確認。
そのあと、Nは和室、私は毛布をかぶって再び寝直しの態勢に入る。
ところが、しばらくするとまたバサバサッという音で目が覚めた。
今度は金太郎がリビングの整理棚の上に止まってコチラを見下ろしている。
「あーっ! またキンチャンが出てるよー!!!」
棚の上のヨハン (サルのぬいぐるみ) を落っことし、続けてパグのぬいぐるみを落っことし、得意気な表情だ。
「ダメだよキンチャン、おいでっ」 とNが手を伸ばすと、イヤーだよ~という風にバサバサ飛んで逃げる金太郎。
短い捕り物帳のあと、お縄となりケージに戻される。
ケージの出入り口を確認するが、どこにも異常はない。
でも、開いていたのは2回ともその正面扉だったので、そこから脱出したのは間違いないのだ。
「なあキンチャン、いったいどうやって出たん?」
「この上のところを押し上げて、そのあとココをくわえて引き上げながら開けたとしか考えられへんなあ」
「立て続けに2回だからフロックということも無いやろうしなー」
さすがに寝てもいられなくなり、あわてて本棚から 『ザ・ヨウム』 を引っぱり出す。
『・・・ヨウムはケージから脱走する天才なので、ケージの扉を開ける方法を簡単にマスターします。』
『脱走を防止するには、スプリングクリップなどを買うか、自動ロック式の扉がついたケージを買うことを検討してください (ただし、抜け目のないヨウムはこれらの策もすぐに打破してしまうかも知れません)。』
すぐにネットを開き、「スプリングクリップ」 を検索。
画像で確認すると、こんなのだった。
スプリングクリップ
お昼ごはんのあと、すぐに○ーナンへ。
クリップはすぐに見つかり、念のため2種類選ぶ。
ついでに、LEDライトやナイフ、ホイッスル、缶切りなどのついた防災用ミニマルチツール。
家具の転倒防止安全ポールなども購入。
バラ園にも行きたかったが、間断なく降り続く雨にあきらめ、おとなしく帰宅する。
すっかり疲れ、夕飯の用意のあとは再び寝直し。
Nは生まれ変わったように、朝から休みなく片づけ物をしている。
夜はhiroで一服。
Nが久しぶりに舟漕ぎしているようで、時おり、ゴツン・・ゴツンと壁に頭を打つ音が響く。
窓の外を見ると、強い雨風に植えこみの木々の枝葉が大きく揺れている、
静かなようで静かでない1日だった。
キンチャン、もうあんまり心配かけさせないでね
おわり
『脱走を防止するには、スプリングクリップなどを買うか、自動ロック式の扉がついたケージを買うことを検討してください (ただし、抜け目のないヨウムはこれらの策もすぐに打破してしまうかも知れません)。』
ルン様の左ジャブ2,3発食らわせておけば、しばらく静かにしていること間違いありません
腰痛地獄谷さんに遭遇しました!!
いつの間に宗旨替えなさったのでしょう
http://www.youtube.com/watch?v=DfSGlAfank4