徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

柳沢慎吾 青春が止まらない!/LB2008年10月号

2009-02-26 02:44:41 | お仕事プレイバック
柳沢 もう映画版は東映で封切ったんで、テレビでもやると。フジテレビでは初めてのコメディタッチの青春ドラマだと。今は3ヶ月ぐらいでドラマは終わってしまいますけど、当時は全26話で半年間続くんです。あの半年間は一生忘れられないですね、本当。H2Oが歌ったテーマ曲の『僕らのダイヤリー』も鮮明に覚えています。

--出演はどういう経緯で決まったんですか。

柳沢 その前に、ひまわり時代に新潮文庫のCMに岸本加代子さんと一緒に出たんです。そのCMを見ていたフジテレビの人が「クラスにはああいう面白い子がいるよね」ということで決めていただいたそうです。それで<梨本慎吾>という役名でクラスの情報屋の役で出たんです。でも後から聞いたんですが、あまり目立たなくて駄目だったら役を小さくしていこうという話だったそうです。

--そこで『太陽にほえろ!』の山さんのモノマネが出てくるわけですね。

柳沢 監督から「何かできないのか?」という話で、3分間だけネタの時間をあげるから、自分でホンを書いて来いと。

--ドラマの中にネタコーナーができるというのもすごいですね。

柳沢 それでサングラスをかけるとジーパン(松田優作)に似ていたADのスタッフを巻き込んで作った<太陽にまねろ!>コーナーが当たったんです。(中略)

--『翔んだ』シリーズはその後、『翔んだライバル』『翔んだパープリン』と続いていきますね。

柳沢 『翔んだカップル』が終わって「もう次はないな」と思って小田原で八百屋を手伝っていたんです。そうしたらある日電話がかかってきたんです。「おまえ、次は主役かもしれないぞ」って。ありがたい話ですね。

--70年代に柳沢さんが観ていて憧れていた青春ドラマとは違うけれども、新しい形の青春ドラマですね。

柳沢 違ったけれども、新しかったし、楽しかった。それにドラマってひとりではできないんですよ。いろんな人がいて、こんなにもたくさんのスタッフがいるんだと。一本のドラマで7、80人のスタッフがいるんですよ。
『翔んだカップル』の頃、ナアナアになってだらっとした時期があって、出演者全員がディレクターに呼ばれたことがあったんです。「おまえら、若いんだからぶつかって来いよ! 熱いものをモニターにぶつけて来いよ!」って怒鳴られたことがあったんです。和気あいあいとした仲良しクラブのままで、それで終わってから次に何があるんだと。これじゃあいけない、一生懸命やろうと。だから打ち上げではみんな号泣したんです。もう昨日のことのようです。
LB中洲通信2008年10月号

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