徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

新青年

2006-02-27 18:08:08 | 素日記
八本正幸さんから『新青年』研究会の機関誌、『「新青年」趣味』が届く。100ページ超の充実ぶりで、今回の特集は「夢野久作」。八本さんは以前LBにも描いていただいたイラストレーターの柳田麻里さんとコラボで俳句「平成猟奇歌」、官能小説の巨匠・館淳一さんのインタビュー・構成ほか寄稿されている。頒布もされているので、興味のある方は是非是非。
寄稿者の中に村上裕徳さんを見つける。文章を読む限り、相変らずで生きているみたいだが、お元気だろうか。

今朝、トリノオリンピックが終る。さすがにオペラの国という閉会式。多くの五輪ファンにとって悪夢の長野オリンピック閉会式とは雲泥の差だったようだ。
しかし、これまでの就寝時間から言って問題はなかったはずなのに、完全に身体壊してますよ。これから忙しいってのに……終日自宅作業。

『日本の歴史⑥⑩⑪』(中公文庫)、本田竹曠&渡辺貞夫カルテット『本田竹曠の魅力』購入。

力学

2006-02-25 07:36:28 | Sports/Football
思えばアルベールビル冬季オリンピックで、高い技術力に裏づけされたアクロバティックな演技で魅せ続けていた天才・伊藤みどりが銀メダルで終ったことにずいぶん憤慨していたのを覚えている。それから14年、技術に加え容姿と表現力で荒川静香が金メダルを獲り、村主章枝が4位入賞したことは、日本の女子フィギュアのストーリーが、一応の完結をみたと言ってもいいんではないだろうか(村主さんの結果はフィギュアの力学が働いたように思う)。
ってNumberあたりのスポーツライターが書くだろうが。

画像はフリー当日、2月24日付けの東スポ「五輪フィギュア3人のタレント価値」。

「村主選手は、動きにこそセクシーさがありますが、グラビアとして、あの“泣き顔”はいただけないです」(大手出版社・グラビア編集者)
「もうすでにCMに出演している3選手ですが、中年男性に訴えかけるものを持っているのは安藤選手だけですね。何と言っても色気がある。15秒間のCMの中で、この特徴は強みといっていい」(CM総合研究所・関根建男代表)
「荒川選手は“クールビューティー”と呼ばれるほど負けん気が強い。ハッスルなどのプロレスだと、よりキャラが引き立つような気がします。ぜひ“Y字ビターン”を決めて欲しい」(元放送作家・尾谷幸憲氏)

東スポ芸能欄のネタとは言え、なぜこんな頓珍漢な分析。

「う~んズバリ荒川選手だな。安藤選手と村主選手は僕の考えるキャラクターにないよ。理由? 直感」(サンズ・野田義治社長)

こちらはさすがに冷静。

トリックアート

2006-02-25 06:55:11 | Works
東京タワーのトリックアートギャラリーの取材撮影。
もはや東京タワーに行った事があるのかないのか記憶も定かではないが、トリックアートギャラリーは初めて。タワー自体はさすがに老舗感が漂うものの、さすが観光地という内容。トリックアートの方は、ギャラリーと言ってもここは撮影禁止のギャラリーではなくて、写真を撮らなければ楽しさ半減な参加型。突っ込みどころ満載なゆるさと目から鱗という意味では台場のソニーエクスプローラサイエンスのサイエンスワンダーに似た楽しさがある(94年開館ということだからこちらの方が先輩ではあるが)。

チラシ

2006-02-23 01:47:14 | Music
日本のロックの歴史的チラシの1枚。
以前ポスターもオークションに出ていたと思うけれどもちょっと高いので断念……と思っていたら、ヤフオクでタイミングよく発見。額縁に入れとこう。

小野寺さん

2006-02-19 07:06:57 | Sports/Football
初戦のロシア戦こそ見逃してしまったが、2戦以降は全戦チェックしているトリノ五輪の女子カーリング。昨日から今日にかけては優勝候補のカナダ、スウェーデンとの対戦。ノルウェー戦では伝説のおばさん相手に惜敗し、実況アナ(日テレのK氏)からも戦犯扱いされてしまったスキッパーの小野寺さんが吹っ切れたように活躍し、カナダ戦快勝、そして先ほど終ったスウェーデン戦は結果的に負けたとは言え、延長のラストストーンまで粘る勝負を繰り広げた。これは永久保存版ですな。勝負のアヤを感じたし、小野寺さん、林さん、マリリン(NHK認定)たちの戦いは、“ゲーム”でありながら猛烈に感動的である。カーリングやりたくなるほど。
ジャンプのラージヒルもスケートも、代表とバルサもすっ飛ばしてしまった。

次戦イギリス戦は今夜22時。それまでに仕事は片付けたい。小野寺さんたちをモデルにしたという映画も観に行こっと。

(2月20日追記)
10-5でイギリスを撃破。ここまで7戦を終えて、これはどこかで観た事があるような展開だと思っていたのだけれども、そう言えばこれは97年のフランスW杯アジア予選の日本代表の戦いぶりに似ている。
20日は17時から現在最下位イタリア戦、27時からスイスと予選突破を賭けて最終決戦。まるで国立カザフ戦とジョホールバルのイラン戦のようだ。

(2月21日追記)
予選最終戦でついにスイスに敗れる。予選突破を決めているスイスが途中から勝負モードになったのも日本の実力を評価したからなのか。ちなみにスイスの2敗はイギリスとスウェーデン。優勝はスイスと見た。さてとうとう敗れたチーム青森が朝のワイドショーにハシゴ出演しているのを見たけれども……民放には気をつけた方がいいと思う。まあ小野寺さんはマジメな人ぽいので大丈夫だと思うが(スイス戦後のインタビューで涙を流しながらも競技の普及を口にした姿はかなり感動的だった)。
CSのスポーツ・アイESPNで世界カーリング選手権2005を放送しているようなのでこっちもチェキ。

WORDS/『Tiara Rock Fes.“WORDS”』

2006-02-18 15:18:51 | Music
新木場から急いでティアラこうとうへ向かう。
この日は『Tiara Rock Fes.“WORDS”~言葉は歌うことから生まれた、と言ったらあなたは信じるだろうか』。出演はCHABO BAND(仲井戸“CHABO”麗市Vo. G、早川岳晴B、河村“カースケ”智康Ds、たつのすけKey)、SION fea.松田文、三代目魚武濱田成夫(朗読)。
タクシーのおっちゃんにぶっ飛ばしてもらったが、10分遅れで到着。会場ではSIONさんの3曲目『sorry baby』が始まっていた。久々に聴いたアコースティックセットだったけれども、ますます文さんのギターがロックンロールしていて素晴らしい。昨年インタビューさせていただいた時には「5人分やらなきゃならないから大変」と言っていたけれども、それを実感させる内容。SIONさんも「最近は2人でツアーを回ってますけど…お口に合いましたでしょうか?(笑)」とトークも好調。もちろん声も出ていて熱かった。てかホールでSIONさんを聴くのもずいぶん久しぶりだ。次は3月のロフト。
ポエトリーリーディングで観客を煽りまくった魚武氏に続いて、これまた久しぶりのCHABO BAND(CHABOさんによると「オリンピックバンドなので次はバンクーバー」とのこと)。シナトラの『夜のストレンジャー』のBGMの中、登場。『lainのテーマ』を始め、全8曲。“WORDS”のテーマに合わせるように『花園神社』『太陽に唄って』などポエトリー・リーディングも聴かせる。『太陽に唄って』は『今夜R&Bを…』と対になるようなロックンロールへのオマージュたっぷりのCHABO節。これは気持ち良かった。ラストは背景に星空が浮かび、レゲアレンジの『ガルシアの風』。やはり昨年ティアラこうとう小ホールで隔月公演したTHE Duetの世界。もう少し聴いていたかった。
最後、CHABOさんに肩を叩かれてめちゃ恐縮している魚武さんがなかなか微笑ましかった。
SION&CHABOの共演もあるか?と思ったけれども、さすがに今回それはなかった。まあ、お互いに交じり合うことのないオリジナルな世界の人たちなので無理な話か。
ちなみにお二人には表紙&ロングインタビューでご登場して頂いているので、興味のある方は是非是非(バックナンバーありマス)。
2003年4月号 ブルースという旅路/仲井戸chabo麗市
2005年10月号 このままで~SIONという生き方~

終演後、鶴山さんを見つけたのでご挨拶。鶴さんから楽屋へ誘われたので久々にSIONさん、文さんと握手。また隣のCHABOさんの楽屋入口にはセブンスマザーの伊藤社長がいらしたが……挨拶断念。
会場を出て鶴さん、フリーランスDJのジョー横溝さんと彼女、アクセサリーデザイナーのU HAGIWARAさんと少々酒。Uさんから、オレの名刺交換史上最重量の名刺を頂く。これ、インパクトある。

遅ればせながら『PRESENT#55』購入。

【SION fea.松田文セットリスト】
①TONIGHT
②夜しか泳げない
③sorry baby
④午前3時の街角で
⑤ガード下
⑥曇り空、ふたりで
⑦一瞬
⑧ハードレイン
⑨ちょっとでいいんだ
⑩がんばれがんばれ

【CHABO BANDセットリスト】
①lainのテーマ
②プリテンダー
③花園神社
④メンバー紹介BLUES~打破
⑤太陽に唄って
⑥悲しみをぶっとばせ!
⑦ガルシアの風

メガ

2006-02-18 13:12:15 | Works
トリノ、原稿、原稿、トリノ、原稿で、午後から青山で打ち合わせの後、台場のMEGA WEBを取材・撮影。基本的にはショウルームなのだけれども、とにかく規模が大きく、クルマに乗らない人でもかなり楽しめるんじゃないか。
担当をして下さったSさんも言っていたけれども、「若者のクルマ離れ」は業界や専門誌の方もかなり意識しているらしく、今やダントツのシェアを占めているトヨタのアプローチはやはり注目される。確かにクルマは必要なものではあるが、こだわりがなくなっているということらしい。エルヴィス・コステロが17、8年前に来日した時のテレビのインタビューで「今のアメリカの若い連中はロックンロールよりもスニーカーの方が興味がある」というようなことを言っていたけど、まあ今はとにかくケータイってことなんでしょうか。
撮影はトヨタ・シティ・ショウケースからユニバーサルデザイン・ショーケースへ(ここで白木が役得でi-unitに乗って撮影)。そしてテーマパークになっているヒストリーガレージカフェ。施設内のカフェというと、あまり居心地の良くない印象があるのだけれども、周辺のヒストリカルなほの暗い雰囲気も相まっていい感じを醸し出していて、ここはオススメ。
最後に夜の観覧車を撮影して取材終了。

記憶

2006-02-11 19:38:53 | 素日記
「コの字カウンター」の居酒屋へ呑みに行きましょうということで、カメラマンの北野謙さん、袴田さんと門前仲町のだるま。ひとまずビールで乾杯。酒飲みの聖地としての「コの字」について北野さんに原稿依頼。30分ほど遅れて袴田さんも合流。途中からホッピーに替えたのだけれども、替え焼酎の量が多いのも気にせず呑んでいたら途中から記憶が途切れた。
忘れ物はなかったようなので、真面目に真っ直ぐ帰ってきたと信じたい。

巡礼

2006-02-10 01:24:58 | LB中洲通信2004~2010
午前中は南青山でグリッドフレーム代表の空間プロデューサーの田中稔郎さんを取材。空間プロデュースとは何か、について現場の声。それにしてもクリス・ペプラー似のナイスガイ。午後は神保町で『アニメーションRE』編集部の柿崎俊道さんを取材。昨年、フリーライター・編集者時代に刊行した著書『聖地巡礼~アニメ・マンガ12ヶ所めぐり』(キルタイムコミュニケーションズ)を題材に若い世代にとっての“聖地”とは何か。その聖地巡りの意図はわかりやすくてなかなか面白い。

『日本の歴史7鎌倉幕府』(中公文庫)購入。


お久しBROOK/“ROCK OF AGES 2006”

2006-02-09 01:21:50 | Music
新宿ロフトでSHINJUKU LOFT 30TH ANNIVERSARY“ROCK OF AGES 2006”
12月のクラスカをスルーしてしまったのでずいぶん久しぶりのTHEATRE BROOK。今日はART-SCHOOLとの対バン。予約していたので早めの入場番号をもらっていたようだったけれども、入場したのは結局15分前。
ま、THEATRE BROOKは2番手だろうと思って酒を飲んでいたら、いきなりタイジがキャロル・キングの『It's Too Late』を歌い始めた。いきなりやっちゃうのか。It's Too early。続いて『悲しみは河の中に』。そしてエマーソン北村氏のキーボードがプログレぽかった(まさにエマーソンしていた)『世界で一番SEXYな一日』。このアレンジは初めて聴いたがこれは良かった。ART SCOOLファンらしき子供たちの間を縫って、この辺りでベストポジションを確保。フロアにはBROOKERSも少なくないようで安心。その他『世界の終わり』『生理的最高』など『Reincarnation』からの選曲を中心に1時間強、8曲ほど。
MCでは「オープンニングBGMに失敗した」と言っていたけれども、冒頭は前述の通り気を許していたので気付かず。さらにタイジは、場所確保のためにTHEATRE BROOKのライブ中も微動だにしないART-SCHOOLファンの子たちをしきりに煽ったりしていたけれども、この辺はご愛嬌か。
ラストの『How do you do Mr.president』ジャムでは、途中『Lovin' You』のカヴァーも挟んで20分以上、強力にファンクし続ける。中條さんのベースは腰に鷲掴みするように重く刻み、タイジのギターと沼澤さんのドラムは空を駆ける。久々だっただけに感動した(やっぱりクラスカは行くべきだった……)。相変らず沼澤さんは楽しそうにドラムを叩くなァ。オレが女だったら沼澤さんの笑顔に惚れるよ。
そう言えばタイジは今日も結成20周年に際して「今、バンドをやるのが楽しい」とMCした。確かに今の日本にTHEATRE BROOKほどの“ロックバンド”はなかなかいないと思う。
次は2月15日、渋谷DUOで「Duo Rock」。しかし日程的に入稿の真っ最中だろうな……どうしよ。

足の痛みが酷くなってきたので、ART-SCHOOLは断念。

ジャンルカ氏逝く

2006-02-08 10:24:57 | Sports/Football
ジャンルカ・トト富樫死去
テレビや雑誌で見る限り、いちばん死にそうもなかった人だったのにショックだ。海外リーグだけではなく、Jリーグもしっかりコメントし、問題点を指摘し続けたベテランライターのひとり。
それにしても今年の冬は何て冬だろう。

<さてさて、もうこれ以上は無理なほど、サッカー番組を見ている私ですが、まだまだ映像情報が不足していると不満なのが、実はJリーグです。毎週、試合後のスポーツ番組で各局が扱うのは得点シーンばかり、NHKの速報番組とTBSの『スーパーサッカー』以外は、全試合やることもない。(中略)毎節毎節、そんな欲求不満を募らせながら、次の試合へと興味を移していくのは、本当にもったいない話です。映像の権利元であるJリーグ映像の責任者にも訴えたけど、「権利料をどこから捻出するの?」なんて、初めっから自分たちのところに入るはずのカネの話になっちゃいました。(中略)いやいや、それより、他のリーグ観戦をまた削らなくちゃなっちゃうのかも>(富樫洋一『風雲カルチョ』最終回「今日もうれしや、スカパー・ジャンキーな生活」

石川保昌「T兄のこと。泣くな。前進しろ。
zakzak(2月9日付

(2月11日追記)
本誌編集顧問、富樫洋一の訃報に関して(CALCIO2002
会葬のご案内

揚げ揚げ

2006-02-08 04:33:56 | Works
4月号の最終的なアポをほぼ済ます。これであとは構成。

急いで浅草へ行き、飛び込みで何軒か取材。
まずは仲見世で揚げまんじゅう。「揚げ」をテーマに浅草を歩いて見ると、改めて驚くほど揚げまんじゅうの店が多いのがわかる。天婦羅も多いし、浅草は揚げものの町だ。仲見世のこの店では人形焼まで揚げる。こし、黒糖、抹茶、むらさきいもといろいろ種類はあるが、オレは胡麻。それにしても土日のみ営業なんて店も少なくなく、平日の夕方の浅草はちょっと寂しい。
次に洋食屋の「ヨシカミ」でビーフシチュー。そして浅草公会堂横にある「スターの広場」で手形をいくつか撮影。さらにコの字カウンターを求めてホッピー居酒屋さんを2軒ほども回ってこちらの企画も見通しがつく。

風邪気味で足の調子も悪いので疲れた……。

企画

2006-02-03 22:17:49 | Works
一昨年の姜尚中さんの取材以来で講談社のOさんと会う。今日は某社から預かっている企画のプレゼン……だったのだが、講談社の喫煙状況から日本人の閉塞化の話へ。さすが社会派であるけれども『モテない男のナンパ塾』も作るベテラン編集者。
ひとまずあっさり却下された企画は置いといてwもうひとつの企画の感触は悪くなさそう。さて。

ちなみに「ナンパ塾」はコミュニケーション論としても結構面白いです、マジ。

3月号発送

2006-02-03 21:27:29 | LB中洲通信2004~2010
LB3月号「代表」特集を発送。
今回は3月のWBC、6月のワールドカップを中心に「代表」を語って頂きました。
ということで玉木正之さん、小関順二さん、倉敷保雄さん、石川英輔さん、そして2月1日、遂にCDデビューしたばかりの絢香さん、ご協力ありがとうございました。
ご購入はこちらまで。