徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

財布

2006-06-30 23:51:16 | 素日記
木曜日は浅草の「うさぎ」で梶原まり子さんのライブがあったので呑みに行く。ボトル1本。
ここに行くと、いつもなぜか忘れ物をしてしまうのだけれども、今回は(も)財布。ガチで見つかりません。店が終わった後、ふらふらと浅草寺の境内で寝てしまったのがマズかったか。現金の被害は大したことはなかった(と思う)が、カード類がごっそりなくなってしまった。雷門前の交番に遺失物届けを出すも、お巡りさんも「私たちが言うのもなんだけど、ガラが悪いの多いから……」と。エスパルスとブルッカーズの会員カードだけでも返してくれ。

というか、いい加減にしろよ、オレ。

ベーニシ

2006-06-28 23:58:17 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
「今は、とにかく日本代表に入りたい」西部洋平(エスパルスニュース 2006年7月号)

6月9日に始まったワールドカップも決勝トーナメント1回戦(ベスト16)が終わり、ようやく今日、明日と一息つく。オシムの代表監督就任騒動も、明日にはオシムが来日しさらにヒートアップすることだろう。それにしても誰が渦中のオシムをマスコミから守るのか。ジェフサポが守るのだろうか。

『エスパルスニュース』7月号。メイン記事は、現在リハビリ中の正GK西部洋平のレポート。記事にあるとおり、昨年、一昨年の西部に対する一部のサポーターの応対には釈然としないものがあった。プライドが人一倍高く、身内意識の強い一部のエスパルスサポーターは「外様」にはずいぶん冷たい。浦和から鹿島を経由して清水に移籍してきた西部に対してもかなりの風当たりがあると感じていた。確かにその時期は清水自体が出口の見えないどん底状態だったので、やり玉に上がるのは仕方がない面もあったのだけれども、オレ自身、静岡を離れてずいぶん経つし、現在は東京にいるせいもあって、所謂「外様」プレーヤーについては人一倍思い入れがあったので、そんな閉鎖的な姿勢に憤りを感じていた。
しかし西部はそれを真正面から跳ね返した。それが上に挙げた言葉。本当に嬉しい言葉だ。西部はもはや誰が何と言おうと清水の正GKだ。

早く清水のゲームが見たい。

自由

2006-06-26 15:39:14 | Sports/Football
「ダイナミックにできる者は、どんな相手もやっつけられる。メキシコは信じられないようなプレーテンポで、アルゼンチンにも限界があることを示した。」(クロアチア・サッカー・ニュース「渦中のオシムが語る」6月26日付け

イビチャ・オシムの日本代表監督就任に関する報道が連日続いている。代表が敗退した途端ワールドカップの報道は劇的に縮小してしまったが、代表の敗退をかき消すように計画が発表された新しい人事に、協会への不信感も高まっている。しかしそれも小さなサークルの中の話ではある。

「オシムって誰?」「オシムってこんな人」などという報道がテレビを中心に伝えられている。4年もジェフの監督を務め、健太や大木さんをはじめとしてその手腕を支持し、影響を受けている現役Jリーグ監督も少なくなく、昨年は著書も刊行しているというのに、Jリーグファン以外の認識というのはこんなものだ。また報道の多くは「オシムの指導法は、トルシェ(管理型)とジーコ(自由型)の中間」という、わかったようなわからないような評価が大半を占めているけれども、一方向のベクトルの上に、順番に並べて評価なんかできるわけがないだろう。ジーコはジーコ、トルシエはトルシエ、オシムはオシムだ。

そして自由論。自由論に関してひとつ言えるのは、後藤健生さんが代表敗退後、朝日新聞にコメントを寄せていたように、当たり前だけれども「ブラジルにだって戦術はある」ということ。世界中どこのチームでも、プレーヤーの個の力<だけ>で闘おうとする<チーム>などない。例外的に2006年の代表はそういうチームだったのだ。
そういう意味で3人の指導者には、グラデーションの濃淡ような差異があるのではなく、そこに戦術があるか、ないか、それだけの違いでしかないのだと思う。残念ながらジーコにはそれがなかった。それだけの話だ。
わかりやすく、面白く伝えるのは大事なことだけれども、それによって見落とされてしまうものは少なくない。

見世物/デリシャスイートス『それゆけ!ハレンチ!スットンキョ!』

2006-06-26 01:12:38 | Music
新宿の紀伊国屋書店に行ったついでに、ディスクユニオンに寄る。
窓際でCDを見ていたら、窓の外にこの間見たばかりの女の子たちが……と思ったらデリシャスイートスの『それゆけ!ハレンチ!スットンキョ!』の発売初日でした。どうやらキャンペーンで来ているようで、夕刻の新宿で無音でストリートパフォーマンス中。
ここでわかった。この間の新宿でのライブ、ハコの中で観た彼女たちに微妙な違和感を感じていたのだけれども、やはり見世物を標榜する彼女たちはこういうパフォーマンス、古い言葉で言えばハプニング(これはキャンペーンだが)でこそ生きるのではないか。まったく興味のない不特定多数の目の前に晒されるときこそ、その魅力が見えてくるんじゃないかな。
まったく偶然だったけれども、いいものを見た(それを観ている“お客さん”を含めて)。

再び

2006-06-25 02:36:25 | Works
久々に池袋で知野二郎さんと会う。昨年の『龍熱大全』の闘いからもう一年が経とうとしている。
最近『映画秘宝』の企画で千葉真一さんと倉田保昭さんの対談を司会したそうで、その時のエピソード、ワールドカップ日本戦の話等など。新しい単行本の企画についても少々。

リリース/DVD『SION 20周年記念ライヴ~since1985.10.15~』

2006-06-25 02:28:11 | Music
SION20周年記念ライブDVD『SION 20周年記念ライヴ~since1985.10.15~』 がついにリリースされた。amazonを始めネットショップではちと危険と思い発売当日にタワーレコードで購入(21日に発売されたのに「通常4~6週間以内に発送します」とは)。ノーカット41曲収録。甦ってきますな。
それにしても、音がいかにもロフトという感じで生々しい。

今週は森重とのデュエット盤、『場所』がリリースされる。

スットンキョ!

2006-06-25 02:17:40 | LB中洲通信2004~2010
金曜日。今週はやってもやっても仕事が終わらず。直前まで取材して、原稿書いて、何とか終わらせて、新宿へ。
新宿FACEでサザナミレーベルのイベント「OH!MORE!LET'S!vol.2」。この日はデリシャスウィートスのファーストアルバム『それゆけ!ハレンチ!スットンキョ!』のレコ発&花団の『恋のマグニチュード』レコ発1周年記念。開演前にレーベル代表のSさんにご挨拶。
18時30分開演はいくら何でも早過ぎないかい…と思っていたらスタートを多少ずれて、サザナミの顔役Goggle-A(ゴーグルエース)がまず露払いで登場。高いレベルで安定している印象。『Endless weekEnd~ルイジアナ・ママ』『夜空の星』(加山雄三のカヴァー)『第7ピカソ会館』など12曲。『ハンガリア・ロック』でエリクリ(d&vo)のダイナマイトヴォーカルも生で聴けたので満足。
次は花団。これが関西伝統のバカロック。ヴォーカルのかずは、11番の背番号をつけた代表ユニフォームで登場し「得点決められなくてごめんなさい」。この花団、開演前にSさんからセットリストをいただいていたのだけれども、ゴーグルエースやデリシャスと比較して極端に曲数が少ないのだ、持ち時間は一緒なのに。ということで、かずがB'zかサザンかというぐらい会場を走りながら、MC、客いじり。シェイクはしなかったですけど、面白い。ま、今でも口ずさむぐらい印象に残ったのは潤八b&voの『やわらかい』なんですが。
そして今回のヘッド、デリシャス・スウィートス。60年代、70年代のアングラ小劇場の持っていた見世物小屋的エロスやアヴァンギャルドな歌モノのエキスを濃縮したような世界。これ賛否両論だろうな……正直言って、サブカルなメディアで持て囃すのはスノッブだと思った。これは良くも悪くも取り扱い注意な存在ですな。
Sさんを客席で撮影して、取材終了。インタビューは改めて。
新宿駅の酒場で湯川君と酒を少々。

デリシャスウィートス『それゆけ!ハレンチ!スットンキョ!』購入。

世界が止まるような太陽

2006-06-19 19:36:50 | Sports/Football
「世界が止まるような太陽の下、みんなが注目する中で試合をした」ジーコ(スポーツナビ 6月19日付け

悲愴感のある美しい言葉じゃないか。
ブラジルとはガチンコで、美しいゲームになることを祈る。

そして、悲愴感を演出した、ちょっと下世話で美しくない話。
神保哲生オフィシャルブログ
ZAKZAK

(6月24日追記)
現ジェフ千葉・市原監督のイビチャ・オシムが日本代表監督に就任する見込み。(スポニチ 6月24日付け

これほど協会が迅速な対応をしたのは、ブラジル戦があまりにも美しさに欠け、無残で屈辱的(パレイラの野郎はGKを交代させた!)な結果だったためか。オシムを語るということは、Jリーグを語るということ。Jへの影響も少なくないだろう。

リリースラッシュ

2006-06-17 04:37:06 | Music
SION & THE MOGAMIの8月12日野音のチケットを購入。座席表を確認したら丁度よさげな位置。まあ後ろで酒飲んでるかもしれないけど、SIONライブはその辺がゆるくまったりしているのがいい。もうあれから1年か……今月は、THE PRODIGAL SONSとしてツアーを一緒に行なった森重樹一とのデュオでマキシシングルDVD、そしてさらに、というかいよいよ新宿ロフトでの20周年記念ライブのDVDもリリースされる。まさに怒涛のリリースラッシュ。7月にはCHABO BANDのライブ盤が出るんだよなあ……。

鈴木輝一郎『国書偽造』(新潮文庫)購入。

原宿アストロホール・音屋吉右衛門

2006-06-16 01:01:27 | Music
夕方まで書籍の構成案とLB8月号のラフを切る。
見当がついたところで、原宿のアストロホールへ向かう。今日は世良公則と野村義男の新ユニット「音屋吉右衛門」の初ライブ。先日も書いたけれども、同級生だと言うことが判明したパーカッショニストの奥村恵子さんもお誘いしてライブを観た。5月に世良さんにお話を伺ったのは情報が出たばかりの頃で、世良さん自身も「どういう内容になるかわからない」というユニットだったけれども、締めるところは締めるがゆるくて楽しいライブになった。まずゆるい要因は常に笑いを取ることしか頭にないかのようなヨっちゃんのMCだ。曲間にMC、ブルースを挟みつつ、ヨッちゃんはさらに話し続ける。演奏中も、まず落ち着きがない。それはミュージシャン自身も楽しんでいるということなのだろう。

曲はまず「パープルヘイズ」「ヴードゥーチャイル」「真夜中のランプ」ジミヘンメドレーからTレックスの「ゲット・イット・オン」。カヴァー中心なのかと思えば「Born to be Rockin'」「Maggy」あたりのアコギデュオなのに定番のハードロックでシャウト。アンコールは「燃えろいい女」「あんたのバラード」。

終演後に世良さんとセラプロジェクトのSさんに挨拶。さすがに15年ぶりで奥村さんと再会した世良さんはずいぶん驚かれていた。

登戸から

2006-06-16 00:05:12 | LB中洲通信2004~2010
昨日の夕方は、登戸で松村雄策さんを取材。
まずは梅雨の合間でかすかに晴れていたので、缶ビールと焼き鳥を買って多摩川で撮影。鉄橋とキャッチボールしているカップルとアコギを弾きながら唄う4人組の高校生と体育座りしながら、ひとりぼーっとビールを飲んでいる青年等など、多摩川&青春な風景を背景に、30分ほどお話を伺いながら撮影。
次に飲み屋街で松村さんがめぼしをつけていたという居酒屋さんに移動してインタビュー。もちろんアポなしだが、頼み込んで撮影も。

前日の『酒とつまみ』編集部の取材と同様、テーマは「酒場と音楽」なのだけれども、松村さん曰く「それ(質問)、テーマに関係ないよね?」「それは書かないで欲しいんだけど……」という話が半分以上になってしまったのは、単に松村さんと酒を呑みたかったオレのせいだろう。
そんなこんなで居酒屋では24時近くまで居座る。さらに、車で来たため一滴も酒が呑めなかったのに付き合ってくれたカメラマンの森カズシゲ君と別れ、線路沿いの焼き鳥屋へ移動。「18時から呑んでいるんだから、朝までは付き合えないよ」という松村さんに午前1時頃まで付き合っていただき、すっかり酔った松村さんはタクシーでご帰宅。
そのあとはあんまり覚えていないが、始発で帰る。乗車したのは下北沢だった。

酒場と音楽

2006-06-14 15:38:56 | LB中洲通信2004~2010
京橋での取材の後、浅草橋に移動して『酒とつまみ』編集部の大竹さんを取材。
<料理も旅もケンカもみんな、つまみです。>という『酒とつまみ』のコンセプトに沿って、「では音楽もつまみだろう」ということで、酒場と音楽をテーマにお話を伺う。「あまり音楽は得意ではない」という大竹さんに無理やりお願いして1時間ほど。
まあ……粘って訊けばネタが出ないことはないですよね……。

浅草橋から東銀座に移動して、別件で酒飲みのロック編集者で勇名を馳せる自由国民社のOさんと少々呑み、意見を頂く。

VA『哀愁歌 男酒 男泣き』、バッドリー・ドローン・ボーイ『恋を見ていた少年』『ワン・プラス・ワン・イズ・ワン』、ケン・ブルックス/山本安見『トム・ウェイツ全曲解説』(東京書籍)購入。

チーズとうじ虫

2006-06-14 15:25:28 | LB中洲通信2004~2010
映画美学校でドキュメンタリー作品『チーズとうじ虫』の加藤治代監督にインタビュー。この日が最終試写ということで、群馬から上京するとのことで取材をお願いした。
治癒を信じながらも、癌によって徐々に死に近づいていく母親のシークエンスを淡々と積み重ねていく前半、偶然と言うにはあまりにも偶然なエルガーの「威風堂々」の場面で迎える死。その後、ぽっかり空いた空虚を埋めるが如く、遺された家と畑と祖母の姿をカメラは追っていく。そして母親の死後、哀しみ以外の何を訴えるわけでもなく、ただそこにあった人やモノや出来事、「日常」をカメラは記録していく。そして導き出されるイメージは「チーズとうじ虫」。大仰で劇的な死を扱ったドキュメントや、何かを金の匂いを感じてしまうようなテレビドキュメンタリーが少なくない中(この作品の中でも「保険金」の場面はあるが、それはあくまでも「個人的」なことだ)、鑑賞者にとって遠すぎず、近すぎず、死と人生に対して前向きになれる、いい作品だと思う。

<私が考え信じているのは、すべてはカオスである。すなわち、土、空気、水、火、などこれらの全体はカオスである。この全体は次第に塊りになっていった。ちょうど牛乳のなかからチーズの塊ができ、そこからうじ虫があらわれてくるように、このうじ虫のように出現してくるものが天使たちなのだ>(『チーズとうじ虫―16世紀の一粉挽屋の世界像』みすず書房)

LB8月号にレポート掲載予定。

可能性

2006-06-13 23:59:54 | Sports/Football
まったくグループリーグ突破の可能性がなくなってしまったわけではない。何しろ同グループには問答無用の優勝候補、地上最強のセレソンがいるのだから。

ただ、もう4年必要なのかもしれない……と思わないでもない。

打ち合わせ

2006-06-09 22:00:20 | LB中洲通信2004~2010
午前中、虎の門パストラルへ向かう。
明川哲也さん経由で、放送作家の原頼一さんと審判員の平林岳さんとお会いする。平林さんは元パ・リーグ審判員で、現在マイナーリーグで審判員を務めながら、メジャー昇格を目指している。サンケイスポーツ等でコラムの連載も持っているからご存知の人も多いだろう。日米のスポーツ観の違い、審判すること(判定、判断)の違い、そしてルールとマナーなどを話す。マイナーリーグの審判員ストも妥結して、平林さんも来週には渡米。
今晩からいよいよワールドカップが始まる。どうしたって審判は話題のひとつになるだろう。今はドイツで取材中の吉沢康一さんからも詳細なスケジュールを頂いた。審判特集も考え中。今回も「事件」は起こるか。

続いて渋谷で、LB7月号に登場して頂いた奥村恵子さんにお会いし、借りていた写真と掲載号を届ける。そしてちょっとお茶。
掲載号を手渡された奥村さんが、表紙の世良公則さんを見て驚く。ここで偶然が判明した。何と奥村さんと世良さんは、大阪芸術大学で同じクラスだったというのだ。もちろんおふたりが同じ芸大出身で、同世代なのはプロフィールを書きながらわかっていたのだが……。
ということで、世良さんのアコギと奥村さんのパーカッションのコラボ希望。
家に帰って来週の取材の確認。来週は酒場巡りの予定。

saigenji『saigenji』『la puerta』『ACALANTO』購入。