徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

タロット

2007-06-30 11:51:44 | Works
金曜日。秋葉原の取材のあと、次まで時間があったので自転車を水天宮に止め、半蔵門線で表参道、そして麻布まで歩く。喫茶店で思考整理。
夜、西麻布のタロットバーRosyの取材撮影。正直縁遠い世界なのだけれども、話を伺っていくうちに巻き込まれていく。結局取材後、入江、湯川君と共に占い師の美月先生にタロット占いしていただく。悩みはないようで、言われてみるとあったりして、でもよく考えたら、それが悩みというほどのものなのかはわからない。まあ人間誰しも悩みがないなんてことはないのだけれども、それが深いのか浅いのか、それもまた問題である。

インスタント

2007-06-29 23:10:14 | Works
自転車で秋葉原へ向かう。
まずは秋葉原のインスタントラーメン専門店Akiba Noodle さくらの取材・撮影。全国各地のご当地ラーメン、限定ラーメンを揃えに揃えて400種類(現在陳列されているのは330種ほど)。かなり壮観。これでもまだ見ぬインスタントラーメンが全国にはあるというのだから奥深い世界なのである。しかもよほどのヒット商品でなければ売切れてしまえば、そのまま店頭から消えてしまう商品なのだ。取材中にもスタッフさんはメーカーにアポイントを取っていた。パッケージデザインが凝っているものも少なくないし、コレクターもいるわけだわ。
撮影用に旭山動物園の白くま塩ラーメンを作ってもらう。トッピングをすると、味や食感はまったく普通のラーメン店と遜色なし。これラーメンがうまいのか、トッピングが味わいを深めているのかわからないけど、かなり気に入った。

それにしてもメイドのコスプレはともかく、秋葉原の雑居ビルがいよいよフーゾクビル化してるのが何とも……。

狭い

2007-06-28 20:59:18 | Works
昨夜は久しぶりに斎藤んちでスマイリーさんと呑み。ヘロヘロになりながら、それでもお泊りせずに何とか帰宅。お昼前までには何とか回復したので校正作業。
夕方、渋谷で『サザナミ流』の打ち合わせ。家に戻ってから『太陽を追いかけて』をチェック。資料その他、大量に到着。ますます部屋が狭くなってきた。さすがにそろそろ近所のトランクルーム借りなきゃまずいかも。

星加ルミ子『太陽を追いかけて ビートルズ・ロッキュメンタリー』(TOKYO FM出版)、チューリップ『ライヴ!!アクト』『日本』『MELODY』、上田正樹『抱きしめたい』『SONGS』、河島英五『人類』、河島英五とホモ・サピエンス『運命』、財津和夫『愛はちっとも難しくない』『Naked Heart』、YMO『ハイ・テック』、モダンチョキチョキズ『レディメイド』、サザンオールスターズ『歌う日本シリーズ1992~1993』、RAINBOW『LONG LIVE ROCK'NROLL』『On Stage』『BENT OUT OF SHAPE』、DEEP PURPLE『PERFECT STRANGER』、DAVE BRUBECK QUARTED『plays cole porter anything goes!』、ELVIS PRESLEY『SINGS FOR CHILDREN』『SINGS HITS FROM HIS MOVIE』『LET'S BE FRIENDS』、CLARA SANDRONI『CLARA SANDRONI』、弘田三枝子『ポップスの世界』『デラックス ミコ/ロダンの肖像』、高橋ユキヒロ『音楽殺人』『ニウロマンティック』購入。

星加さん

2007-06-26 21:53:17 | 漣流 sazanami-ryu
シンコー・ミュージックで星加ルミ子さんの取材。
日本におけるビートルズの代名詞的な編集者。ビートルズといえば星加ルミ子、星加ルミ子と言えばビートルズ。そして60年代のミュージックライフといえば星加ルミ子。そういう人である。65年の歴史的独占取材から帰国した星加さんに、草野さんは編集者としてのデスクワークよりも、メディアに露出することを指示したという。そしてビートルズ来日公演まで1年以上、星加さんはさまざまなメディアでビートルズを語った。星加さんは否定するが、きっと草野さんは日本におけるビートルズのナビゲーターとして「スター編集者・星加ルミ子」を仕立て(育て)上げたのではないかと思うのだが……このへんにも「熱狂の仕掛け人」(@湯川れい子)たる草野昌一の鋭さを感じる。まあ著書を読むと星加さんは、あのビートルズ旋風の中でも自分の感性に忠実で、クールな人なのだけれども。
65年、ロンドン。日本人で初めて星加さんがビートルズを独占取材したとき、30分の約束だった取材時間が3時間以上になっていたという。それに倣ったわけではないが星加さんにも3時間も語っていただいた。まだまだ訊き足りない……。

湯川さん

2007-06-26 21:29:21 | 漣流 sazanami-ryu
月曜日。LB今月号の最後の原稿を何とか校了して、急いで別件もう1本……と思ったが、大方書けたが小ネタが間に合わずPCを持って外苑前に移動。

外苑前で湯川れい子さんの取材。待ち合わせ場所は、上から見る秩父宮ラグビー場の緑が美しい会員制のカフェ。さすが湯川さんだなあ……。やはりポップスに路線変更したミュージックライフに寄稿し始めた60年代初頭からビートルズ来日までの話が興味深い。ジャーナリストたちの、ビジネスマンたちの、そしてファンの、すべての熱気が66年6月に向かっていくようすが目に浮かぶ。草野さんの晩年の評価も湯川さんらしいクールな視点で参考になった。2003年にリリースされた『熱狂の仕掛け人』はもっと音楽ファンに読まれてもいい本だと思う。

取材が終わって近くのカフェで15分ほどで短い原稿をまとめてメール。
その後、プロデューサーのKさんと居酒屋で24時近くまで飲む。Kさんは忘れていたが、旧ヤングジャパンの皆さんの行き着けの酒場だった模様。焼鳥がなかなかスパイシー。

星加ルミ子『ビートルズとカンパイ!わたしの出会ったビートルズ』、『ビートルズ現役時代』漣健児・選『恋詩苑 恋・そのメモリー』『恋詩苑 恋・さまざまなドラマ』『ルーツはシックスティーズ 漣健児のワンダーランド』、『笑ケース ミュージックライフhe said she said 10年史』(以上シンコー・ミュージック)、田辺靖雄・九重佑三子『いっしょ』購入。

第17節 またしても苦い経験

2007-06-24 08:42:13 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
土曜日は入江の結婚披露パーティー。渋谷の会場は盛況で、懐かしいの人の顔も観られた。終わってから、表参道まで歩いて表参道ヒルズへ寄って帰宅。

そしてスカパーの録画で浦和戦を観る。

健太「目に見えないようなプレッシャーをたぶん選手が感じながら前半初めのところは戦ってたのかなと。まあそれでなかなか思うようにボールが動かなかったと思いますけど、まあそれ以降は狙い通りな形でボールが動いたという風に思ってます」(Sの極み 6月23日付)

現場は熱かったようだが、(後半は特に、双方に)ミスが少なくなく、何とも煮え切らない内容。後半のロングボール主体のアタックが悪いとは思えないが、ああもキックの精度が低くてはゲームにならない。まあ冷静になって観直せば、強さ、速さで歴然とした差があるとはとても思えないし、前半は特に拮抗した内容でもあったので、もったいないゲームだったとも言える。

健太「ただ失点が多いわけではないという風に思ってますし(苦笑)、今日の場合もワシントンにシュート2本しか打たせてない。田中達也も1本という形で、相手FWという部分に関しては完封はしてるという風に思ってます」(Sの極み 6月23日付)

ただし今のレッズに、今のうちに勝たなければ意味がないのだが。

しかし、今回、良くも悪くも日本平でレッズ戦をやったことの意味はあったんじゃないかと思う。あそこまでスタンドが侵食されていたとは思わなかったが、ああいう刺激はアウエイに行かない人たちにとっては、なかなか得られない経験だったと思う。来年以降もまた運営も我慢して日本平で続けて欲しいものだ。そうしないと今年やった意味はない。続けることだけがオレたちの力になる。

<力とは質ばかりでも駄目、数ばかりでも駄目、質量相伴って初めてその効果を発揮するものだ>(堀威夫)

漣健児・選『恋・そのメモリー 現代の吟遊詩人たちが綴る恋の想い出』(シンコー・ミュージック)、「ミュージック・ライフ40周年記念号90年1月号」購入。

プリプリ

2007-06-21 18:46:34 | 漣流 sazanami-ryu
水曜日。時間ぎりぎりまでLBの原稿。夕方から恵比寿で取材。
今日は元プリンセスプリンセスのマネージャーだったⅠさんにお話を伺う。最初はまったくの未経験。それが草野さんからマネージャーを命じられ、メンバーと共に80年代、90年代のブームを作っていったⅠさんの話を聞いて、草野さん晩年のストーリーが見えてくる。でも構成を考えれば考えるほど、更なる取材の必要性を実感。ん~……。

堀威夫『いつだって青春 ホリプロとともに30年』(東洋経済新報社)、『岸田今日子・中村淳眞『プラテーロとわたし』、上田正樹『PRIVATE FILE』、ピンク・レディー『サマー・ファイア'77』、水前寺清子『チータの男の純情』、藤純子『渡世こぼれ花』、松崎しげる『ワンダフル・モーメント』、九十九一『九十九の部屋』、『ハーブ・アルパート&ザ・ティファナブラス』、タモリ『タモリ3』、萩原健一vs柳ジョージ『rockspirit』、森山良子「森山良子・カレッジ・フォーク・アルバム』、Milltown Brothers『Valve』購入。

いつもの月曜日

2007-06-19 01:43:53 | Works
原稿を進めなきゃならないのに、ちょっと気を抜いて横になって起きたら9時だった。刻々とやらなきゃならないことが増えていく。電話もよくかかってくる。スケジュールも埋めなきゃならない。今日は月曜日。ブームタウンラッツのI Don't Like Mondaysではないが、やっぱり月曜日は嫌いです。カーペンターズのRainy Days And Mondaysでもいいけど。まあ月曜日はいつもこんな調子なのだが、ピストルズをいつもよりも大きめの音量で聴いて落ち着いた。

ようやく吉沢康一さんに電話して『じょっぱり魂』の話を訊けたのが午後9時近く。FC東京戦の話を訊くと……相変わらずだなあと思った。現役ですな。

渡邊晋追想録刊行会『渡邊晋●追想録』購入。

インプット

2007-06-17 18:26:59 | Works
終日、いろいろと資料読み込み中。

軍司貞則『STAR DUST ナベプロ帝国の興亡』(文藝春秋)、松崎しげる『あの日の少年』『君は輝いている/君から世界へ』『親父の爪のあか 教えられたこと伝えたいこと』(衆芸社)、ピチカート・ファイヴ『東京の合唱』購入。

第15節 キープ

2007-06-17 18:16:52 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
土曜日。日本平でマリノス戦。
負けるような雰囲気はないか、それ以上に勝てそうな雰囲気もなかった前半。やはり前線のひとりにはキープできるJJや西澤あたりがいなければ攻撃の厚みが出ない。イチはセーフティーで効果的な動きがほとんど見られなかった。浩太も良かったが、やはり闘将・兵働次第ということか。それにしても後半残り時間わずか、マリノスは1人少ないにも関わらず、清水はキープできずに(しない?)、マリノスの苦し紛れのロングボールをねじ込まれてしまったのは痛い。痛すぎる。
連敗はストップしたとは言え、悪いときでも悪いなりに勝ち点3を取るゲームという、これからの清水に必要な戦い方の絶好のシチュエーション、展開になっていただけにもったいない引き分けだった。

ガンバ、予想以上のハイペースで飛ばしすぎ。

来週の浦和戦のチケットを処理して帰京。

快晴

2007-06-16 12:05:38 | Works
金曜日。横浜港大さん橋で撮影。
前日が雨、ニュースを見れば入梅で、どう考えても外のロケには不向きな天気予報。しかし当日はこの快晴。いくらなんでも予想が外れるにもほどがあるよ。
気持ちよく外れていただいて、ヒジョーに助かりました。

一度家に帰り、夜、新宿。湯川君の紹介でゲンダイのKさんと呑む。噂どおりの音楽マニアでした。

今日も晴れてよかった。

少年

2007-06-15 00:40:40 | LB中洲通信2004~2010
六本木へ移動して、“ディナーショーキング”松崎しげるさんの取材。近くのカフェで30分ほど質問リストを整理して、カメラマンのカズシゲ君と合流。最初はバイオグラフィを追いながら、バンド、野球、ディナーショー……をテーマに話を進めていく。還暦を目の前にした大ベテランシンガーを前に失礼かもしれないけれども、いまだに野球少年で、バンド小僧で、「枯れる気はない」と断言する姿が清々しい。エッセイ集『オレは恋する病原体』にも書かれているが、(もちろん“不遇の時代”があったとはいえ)これほど時代時代の青春をそのまんま謳歌してきた人も少ないのではないか。予定の取材時間をだいぶ過ぎてしまったけれども、撮影でリッケンバッカーを抱えた松崎さんに煽られてカズシゲ君も乗ってきた。いい絵が撮れたと思う。
8月号で特集予定。

大家重夫『ニッポン著作権物語 プラーゲ博士の摘発禄』(出版開発社)購入。

女優の品

2007-06-14 23:17:54 | LB中洲通信2004~2010
汐留で『夕凪の街 桜の国』藤村志保さんの取材。映画で唯一過去と現在に登場し、物語の時空をつなぐ役を演じるのが藤村さんである。事前に佐々部監督にインタビューしていたこともあって、比較的落ち着いて話を訊くことができた。やはり、とても品のある女優さんだ。若い女優なら訊く事も憚れる(というか事務所が止めるか)「女優として年輪を重ねるということ」も藤村さんにかかるとジョークを交えて、その「意味」を豊かに語ってくれる。本物の女優はこうでなくちゃ、と思う。これは本物の品だ。大映時代、雷蔵、勝新の話も交え、ちと時間をオーバーしつつ、無事取材終了。和服姿も美しい。
次の取材チームが待っていたので急いで荷物を応接室から廊下へ出し、大甲君と谷やんは機材を片付ける。そのときメモを整理していたオレに、次の取材待ちで廊下にいた藤村さんが佐々部組の魅力を語りかけてきてくれた。佐々部監督と藤村さんのインタビューが、ふたりの映画への愛情でつながったと思う。
9月号で特集予定。

次の取材までちょっと時間が空いたのでカフェ。

もう一度、自分たちのやり方

2007-06-13 22:16:48 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
健太「もう一度自分たちのやり方というのを見直してやらしていきたい。それはここ数試合を見て感じていたことなので、連敗して踏ん切りがついた。(中略)リーグ戦の結果をどう出すか考えなければいけない中で、これまではリスクヘッジを考えすぎてなかなか攻撃面に大胆に踏み込めなかった部分はあったし、それで中途半端に成績が出ていたので余計良くなかったのかなと。これからは思い切ってやっていきたい」(Sの極み 6月13日付)

とても重要な発言かもしれない。
どちらに転ぶかわからないが、この発言で週末のマリノス戦、そしてこれからが楽しみになってきた。
2007年のチームは、ある意味で2005年シーズンでのアプローチの裏返しをやっている。あのときのテーマはディフェンスの構築だったが、今年はもちろん昨年の好成績を受けて、攻撃力の再構築である(そのためのシステム=「ダイヤ」なのだが……)。結果的に2005年は最後まで産みの苦しみを味わう羽目になったが、直後に天皇杯準優勝という素晴らしい結果も手にした。
時代は繰り返す……というにはあまりにもサイクルが短すぎるが、開き直った健太と若いチームはきっと2005年のように何らかの“結果”をもたらしてくれるはずだ。

そうなってもらわなきゃ困る。

(そして追記)
エルゴラの最新号に健太のインタビュー。


白瀬さんのインタビューもオフィシャルよりもいい出来なんでないかい。インタビュー中、2005年シーズン第27節(大分戦0-5で大敗)の件などは、もしかしたらなす術もなく完敗してしまった先週のFC東京戦にシンクロするのかもしれないなんて思っちゃったりしてなんかして。
それにしても久々に買ったエルゴラの編集方針は相変わらずわけがわからん。ネットならともかく紙媒体なのに一面でインタビューをダイジェスト、「全文は2、3面へ」というのは一体何の意味があるのか。まあ監督インタビューシリーズの第一回目に健太を取り上げてもらえただけで感謝ではあるが。

軽い

2007-06-13 21:52:28 | Works
起きた瞬間、猛烈に髪が邪魔に思えたので(梅雨が近い証拠だ)、ほんっとに久しぶりに髪を切った。前はいつ切ったのか覚えていないが、マツに「背中の真ん中辺りまで伸ばす」宣言したのは覚えている。さすがにそこまでは伸ばせなかったが、オレ史上最長の長さだった。頭が軽い。軽いのはいい。このままだとつまらないので、ついでに久々にブリーチもした。窓全開、風の強い日で良かった。
天気は気持ちいいが、終日、本を読み、アポを取り、気分転換に自転車に乗って、CDを聴く。考える時間があるのは楽しい。

新譜ジャーナル別冊『日本ポップス史』購入。