徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

尊敬と軽蔑/第33節 鹿島戦

2011-11-28 14:02:24 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
土曜日は鹿島戦
今年は関東アウエイもまったく行けなかったので久々のゴール裏。到着はキックオフぎりぎりになってしまったけれども適当な場所に入り込む。リーグも残り2ゲーム、雰囲気はもはや年末である。

今思い出してもゲームの内容についてはムカつくことばかりなので、書く気が起こらない。
主審の今村をはじめとする審判団は完全に鹿島のムードに流されてしまった。

というレフリーへの不満は別としても、要するに今年も「いつもの(アウエイの)鹿島戦」になってしまった。
何が「いつも」なのかといえば、「サッカー観の違いが鮮明に見える、清水の惨敗」ということである。
以前から書いているつもりだけれども、結果を出し続けることでチームの求心力を生み、安定した戦力とまったくブレない軸(チームマネジメント)を維持し続ける鹿島のクラブマネジメントは尊敬に値すると思う。確かに善良なサポーターと、一部のプレーヤーにとっては魅力的なチャンピオンチームに見えることだろう。
しかしプレイは別だ。ちょっとした接触で転倒し、レフリーを騙し、出し抜こうとするスタイルは実に下らないアンチフットボールの極みで、オレははっきりと軽蔑する。彼らがそんなサッカーを続けることで積み上げた実績を持って、クラブやチームに憧れるプレーヤーがいても仕方がないとは思うけれども、やはり、あんなサッカーが大手を振ってはいけない。
清水と鹿島のゲームというのは、要するに善悪の戦いなのだ。
マジで。

健太時代にも結局乗り越えられなかった悪との戦いがまた始まった。

たとえそこに「彼ら」がいなくとも/九電東京支社前

2011-11-27 17:02:28 | News


金曜日は18時から有楽町駅の九電東京支社前での抗議行動。
<玄海原子力発電所3号機 新燃料の輸送>について、一週間ほど前にTwitterデモの平野君がTwitter上で提案してすぐに決まったアクションだったが、途中参加、中抜けを含め約100名ほどが入れ替わりながら参加した。11月2日に行われた前回の行動と同様、この日も終了時間は決まっておらず、約3時間半、21時過ぎまで抗議は続いた。

九電東京支社が入っている電気ビルと植え込み周辺に並んでいるデモの集団の間にある歩道にはひっきりなしに歩行者が歩いている。有楽町駅の日比谷口は周辺で働くサラリーマンやOLのほかにも銀座方面の劇場やホテルに向かう一般の観光客や外人さんが少なくない。また古い飲み屋街でもあるのでかなり酔っ払いも多い。
ここは渋谷とは違う、大人の街である。顔色ひとつ変えずに歩道を早足で駆け抜けて家路に急ぐ人もいれば、露骨に迷惑そうな顔をするOLもいるし、酔っ払いがデモ集団に声をかけてきたり、若者や観光客が写真を撮ったりもする。3時間半の抗議行動の間にコールやスピーチが響く歩道を抜けていった「大人たち」の数はデモ集団の数十倍に上る。

前回、某団体が主催した抗議活動と比較しても警官はかなり少なく、この日は4、5人といった数で、それすらもデモ半ばにはいなくなった。残るのは気の毒な警備員さん数人だけである。
2時間ほど経った頃には、「7階」にもう誰もいないんじゃないかとすら思い始めていた。
しかし、その後も、当然デモは続く。そこには九電(東京支社)とデモ集団という当事者と、その間を隔つ歩道を歩く、どちらでもない、膨大な「大人」たちがいるからである。オレは九電に抗議しながら、歩行者の人たちに向けて、そして有楽町駅のホームにいる人たちと路上に向けて止まる京浜東北線に向けてコールをし、プラカードを掲げた。

たとえ立ち止まって一緒になってプラカードを持ってコールしなくても、九電の入る電気ビルを振り返って見る人たちがいればいいのである。その微かなリアクションだけでもポジティブに捉えたい。また、この夜は何人か、通りすがりにはき捨てるようにデモに文句を言った人もいたようだけれども、そんな反応ですらポジティブに捉えた方がいいのではないかと思う(もちろん、理不尽にも、言われた方は災難だけれども)。面倒臭い話になったら「日の基」の横にある立ち飲みスペースあたりで缶ビールやチューハイでも呑みながら語り合えばいいのである。
彼らを振り向かせ、立ち止まらせることが次の行動につながることを信じたい。

この夜、デモの途中にトイレへ行った帰りに、煙草を吸いに立ち飲みスペースに入った。
その中でひとりの若いサラリーマンが「原発なんてどうでもいいけどさ、仕事くれよ」と呟いた。しかし連れから「あの集まり(デモ)は何?」と訊かれると、おそらく知っているはずの彼は「知らない」と応えていた。
面倒なことに対しては「知らない」と答えてしまった方が楽なのは理解できるんだけどね。
しかし、もう、事は起こってしまっている。
彼も、いつまでも「知らない」で頬かむりするわけにはいかないだろうと思った。

国民投票

2011-11-24 00:30:42 | News


この日受取ったチラシ。
正直「段階的閉鎖」を選択肢のうちのひとつに挙げている「市民案」はちと疑問ではあるのだけれども、賛同したいと思うです(まあ、段階的というのはイコール現実的という意味なんだろうけれども)。

そして話題の通販生活の「放送拒否」CM。



どっぷり、休日/原発さよならデモ@川口

2011-11-23 23:37:50 | News


今日は川口(原発さよならデモ@川口)でデモに参加。ほぼ半分以上のコースが住宅街というなかなかしんどいコースだったのだけれども、出発時から途中参加で加わった方々も多かったようで本当に良かったと思う。

しかし、今回はちと文句を書く。「大人の責任」という言葉を多用したコールはちょっとどうかと思った。
今日はデモ前にオレの横で「勝手に歩けよ」と呟いて立ち去った爺がいた。その一方でデモ出発時に「無関心は推進と同じ~」などと駅前にいた人たちを挑発するような声をかけていた爺もいた(プラカードならばともかく…)。
もう、何か、同じレベルに感じた。

オレたちは何をデモンストレーションしているのだろう。
オレたちは「どこ」で「誰」に「何を」伝えたいのか。
川口で休日の日常にどっぷり漬かっている真っ最中の人々に、「無関心」を責めたり、「大人の責任」なるものを突きつけたところで、その刺激的なワードに対して快く反応する人たちがどれぐらいいると思うのか。
つくづくコールリーダーへの信頼感というのは大事だなと思うわけです。
今日は本当に疲れた。歩きながらこんなことばかり考えていたせいだ。

まあ、1ヶ月前の渋谷で2時間ぶっ通しで「原発いらない」コールをし続けるのもバカ(オレ)だけど、もっとコールはシンプルにならんもんかねw オレは駄洒落コールなんかより、シンプルにリズム(言葉)をキープし続けることの方が大事だと思うけどなァ…。

「どこ」で「誰」に「何を」伝えたいのか。
明後日25日ははっきりしてるわな。

それにしても5.7素人の乱デモの猫コールをリードした天才はどこにいるんだろう。まあ、あれも素人の乱で、渋谷だからできたってところはあるんだろうけれども。

(追記)
と、今回は愚痴ってしまったけれども、やっぱし秋山さん@RIO_AKIYAMAの動画を見たら、川口の日常の中に入り込むデモ自体が悪いわけがないわな(対立を呼び込むようなやり方にはどうしても否定的だけど)。
地域デモの映像には、渋谷みたいな若者はあまり出てこない代わりに「子供」や「家族」がいっぱい出てくる。
それだけで心揺さぶられる。



キャメラ

2011-11-22 01:44:33 | 素日記


日本シリーズ最終戦をおでん街で観た帰りに七間町の映画街跡に寄る。
すっかり壁で覆われて外観を観ることはできないけれども、旧オリオン座前のキャメラはいまだに展示してあった。
これ、どうするんだろうね。

現在地/第32節 柏戦

2011-11-21 23:51:55 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


日曜日はアウスタで柏戦

開幕戦を思い出す。
スコアを思い出せば確かに内容的にボロボロだったような気もするのだけれども、印象としてはそれほど内容が悪かった記憶はない…のだが、その当時のブログを読み返してみたら、やっぱり内容もボロボロだった。
しかもゲーム終了後、ゴール裏では殴り合い寸前の口論も起こっていた。ネット上ではチームやゴール裏への批判が巻き起こり、オレのブログの内容はそれに対する反論で終始していた。
ほんの2ヶ月前にチームは完全に崩壊し、新しい指揮官、新しいメンバーでチームは始動したのだ。一方、仮にJ2から昇格したチームだからと言って柏は、かつての広島のように、川崎のように、浦和のように、チーム作りを前提にして昨年のシーズンを圧倒的な強さで戦い抜いてきたクラブなのである。「準備の差」は当然のように圧倒的になる。
オレは後半の途中からずっとリバイブを歌い続けたゴール裏を支持し、擁護した。
(不本意とはいえ)1年間をかけてチームを作り準備してきた柏と、たった2ヶ月しか準備できなかった清水の対戦である。彼らを支えるゴール裏に、それ以外に何ができるんだって言うんだ、てなもんである。シーズン開幕から、オレたちにはかなり悲壮感が漂っていたわけだけれども。
ただし、その翌週、次節鹿島戦の前日に「3.11」が起こり、いろんな意味で状況は一変してしまった。

あれから8ヶ月、その後も優勝争いを引っ張り続けた柏と、チームが一変し、出来不出来の波が大きいものの高いポテンシャルを発揮し始めた清水。ビッグゲームになるのは当然なのである。これほど待ち焦がれたゲームもなかった。
前日の台風のような天候から一変、雲ひとつない快晴で、日差しは強いもののスタンドには少し強めの、爽やかな風が吹き抜ける。キックオフ直後から水分補給をするプレーヤーが多く、スタンドで見ている以上にピッチ内のコンディションは良くなかったのかもしれない。

前半終了間際にボスナー砲が今回も炸裂し、実に良い時間帯に先制した。幾度となくエダがシュートを外していたとはいえ、際どいゴールチャンスも少なくなかった。中盤のプロフェッショナルであるエダがいたからこそ中盤のバランスが取れ、アンカーのキャラも効果的だったとはいえる。
さらにハーフタイムを挟んた後半序盤までは元紀の時間帯で、微妙なPKの判定を除いたとしても、柏GK菅野と1対1という決定的なチャンスがあった時間帯に追加点を決めていればゲームの流れは、そのまま清水に傾いたことだろうと思う。
元紀が菅野との1対1を外し、アフシンのいう元紀への「1000%PK」が取られず、そして後半12分でエダが交代したことで流れは急速に傾いていく。柏のストロングポイントは8ヶ月前と変わらず、セットプレイとブラジル力を存分に生かしたカウンターなのだが(実に一時期の川崎っぽいのだが)、それを真正面から受けてしまった。

キャラ「何か中盤がないような感じで『5人のアタッカーと5人のディフェンダーでやっている』感じで、自分にとって、それをカバーするにはあまりにもスペースが大きかったと思います。相手の2人のブラジル人がワイドに張っていたプレイヤーが自分の両サイドに来てしまった。20m行って今度は40m戻ってというを何度も繰り返したので」(Sの極み 11月21日付)

結局ホームで久々の黒星、逆転負けを喰らってしまったわけだけれども、実は、自分としては結構さばさばしたものだった。
もちろん悔しいですけど。
前半は清水のゲームともいえたし、後半半ばまではぎりぎりの攻防を続けていたわけだし、細かいミスや下らないセルフジャッジが散見されたものの、いいゲームだったことは間違いなく、あの開幕戦から8ヵ月後の現在地を見たような気がしたのだ。
いや、もちろん悔しいですけど。
この敗戦で、気分的にシーズンは実質上終了した。何か、それぐらいの勢いでアウスタに来たのだから当然といえば当然なのだ。
ゲームが終わってから酒場に行って呑みながら、何だかよくわからないのだけれども泣いた。それは去年の今頃を思い出しながら、「現在地」を確認した喜びなのかもしれない。本気でアフシンに感謝の手紙を書きたいぐらいである(たぶん書く)。
そして、柏は2011年の優勝に相応しいチームだったよ。

今シーズンも残りは2ゲーム。あとは鹿島、磐田、広島と賞金圏内の順位を争うだけである。
とはいえ、不倶戴天の敵である鹿島に負けるわけにはいかない。ホーム、そしてシーズン最終戦は健太の監督就任が噂されるガンバである。ほぼ退任が決定的な西野朗にはきっちりと引導を渡しておきたい。
まずは来週土曜、カシマスタジアムで鹿島戦。

雑感/TwitNoNukes#6(11.5)

2011-11-06 05:27:55 | News
今日は昼過ぎ6回目のTwitterデモ。
前日が早朝から夜まで作業で、まったくメシも喰えずにいたのだけれども終わってから空きっ腹で酒を呑んでしまったから、久々にかなりハードな二日酔いだった。
しかし、行けるのならば行かなければならないのだ。

いつもの集合場所であるみやした公園の手前では警官の集団がかなり目立って固まっていたのだけれども、デモが始まってしまうと拍子抜けするくらいに警備は緩かった。おそらく公園通りを下ったあたり、途中でデモの2グループを間隔をいつも以上に空けたためか、明らかに警官の数が足りなくなったんじゃないか。井の頭通りを抜けるあたりではほとんど警備を意識しなくなった。
いや、足りなくて結構ではあるんだけれども。
渋谷駅前では浪江の農家の方が車の上でスピーチをしていて共闘のエール交換。今日一番上がった瞬間。

いつもならば駅から宮益坂の手前あたりからテンションが上がってくるものなのだけれども、今日はどうにも体調が悪い。もちろんこれは個人的事情でデモ自体はいつも通り盛り上がっているんだけれども、いつものようにリズムに乗り切れない。
最終的には第一集団から徐々に位置を上げて最前列のドラム隊の後ろあたりに紛れ込んだんだが、コールに併せたホイッスルがうるさ過ぎてムカムカしてきて、むしろテンションが下がる。(たぶん)良かれと思って吹いているホイッスルが、生声のコールを打ち消していることがわからない人ってのは一体何なんだろうな…。
Twitterデモのように短いスパンで繰り返されるデモは、ゴミ拾いのような役割を率先して行動する人たちが生まれたり、同じような表現をしたい人たちが自然と集団形成したり、それ自体は洗練を意味する。その一方で拡がり続けるデモは、まあ、いろんな人がいるところです(ホイッスルオヤジとか某宗教団体とかね)。
久々に思ったけれども、何のために歩くのかはもちろん、「どこで歩くのか」は大事だな。

半袖で行ったのに汗が止まらないし、体調がそれほど上がってこなかったのでアフターパーティーには参加せず、とっとと帰る。
こんなんだったら無理にでも参加した方が良かったか。

まあ、飽きずに、そして厭きずに、続けて行きたい。
その前に体調整えろって話なんだが。

次からはトーナメント/第31節 福岡戦

2011-11-06 04:12:45 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
スカパーで福岡戦

この日は伸二がいなかったとはいえ、ここまでホームとアウエイでゲームの出来に違いが出るというのは一体何なのだろうか。
ゲームの入り方は悪くなかった。というか、ここのところのアウエイゲームの中ではむしろ良かったのではないか。しかし決定機にはほとんど至っていない。前半シュート1本というのはそういうことである。いくら前半に飛ばして後半に失速するという福岡のゲーム展開であったとしても、序盤の展開で完全に主導権を握れなければ苦しい。何しろ降格決定直後のホームゲームなのだから、福岡は「いつものパターン」には当てはまらない。序盤を凌ぎ切った福岡は前半の半ば以降、鋭いカウンターを繰り返し、ゲームの主導権を握ってしまった。
そんな中、後半にPKとFKで立て続けにゴールを決め、アウエイチームとしては本当に理想的な展開だったと思うのだが、それでもまた福岡に追いつかれてしまう。あっという間、わずか約10分の間に両チーム合わせて4点が入った。決して焦れるような内容ではなかったし、コントロールできていた時間帯もあったのに実にもったいない。
このあたりが現状としては降格もない代わりに、優勝はおろかもはやACL圏内も争っていないクラブのリーグ戦の現実で、辛いところである(しかもアウエイとはいえ、相手は降格が決まったチームである)。

フレディ「アウェイで2点取れば試合は終わるものだが終わらなかったことが我々をイライラさせた。良いプレーができていなくとも2-2になってしまうのは考えられない」(エスパルス公式)。

しかし残りゲームはそうは言っていられない。
次は16日、ACL出場権を賭けた天皇杯3回戦ガイナーレ鳥取戦。さらには20日、優勝争いを続ける柏を迎える。淳吾以上に、サポーターにとっては屈辱的な移籍をした(しやがった)兵働が所属している柏である。さらにアウエイで天敵鹿島、そして最終節は、去年は屈辱の健太ラストゲームになったガンバ戦。ガンバもまた優勝が懸かっている。
残りゲームはドローでは満足できない。もう、これ以上、負けるわけにはいかないじゃないか。

確かに彼らはそこにいた/九電東京支社前

2011-11-03 22:33:22 | News


1日の夜に玄海原発の運転再開が発表され、うずうずしていたところで予定の23時が過ぎた。
うずうずしたまま翌朝を迎えていたところに、某団体が九電東京支社前で抗議活動をするという情報がTwitterのTLに流れてきたので、強引に仕事を中断させて有楽町へ向うことにした(こっちも強行だ)。
やらせ問題もうやむやにした形で運転再開を強行した九州電力。いくら九州が九電王国であろうとも、フクシマの先行きだって不透明な状況での運転強行は暴挙以外の何物でもない。いまだに国内で最悪の原発事故が進行中であり、放射能への不安感が払拭どころが増大している中で運転を強行しなければならない、その神経がまず理解できない。
憶測や陰謀論は結構だが、テメエラソレデモニンゲンカ、そういうことである。
bc君@bcxxxが作ったプラカードを近所のセブンイレブンでネットプリントして有楽町に急いだ。

抗議活動は17時から始まった主催団体の活動が一時間ほどで終わってからが本番だった。
周囲には他のデモでよく見た顔が残っている。多くの人がbc君のプラカードを持っているのだから、別に挨拶をしたことがなくても、知り合いでなくても、要するに同志みたいなものである(bc君は自分でプリントしたプラカードを現場で配っていた)。

数十人ほどの有志が九電東京支社前に残り、スピーチとコールを繰り返した。
スピーチのマイクを持った女性たちは時折涙声になりながら九電に問いかけた。子どもを疎開させ、東京に残っているらしい男性のスピーチは心揺さぶられるものだった。スーツ姿で参加していたTwitterの論客であるノイホイさん@noiehoieは、まったく「右から」デモでの立ち振る舞いと同じように筋の通ったアドバイスと罵倒を、警備の警官と九電に向けて投げつけた。さすがは右翼である。こんなに右翼を心強く思ったのは初めてだ。
そんな中、警備に来ていた警察官の背後にスーツの集団がいた。途中で@Misao Redwolfさんが彼らに話しかけていた。そのときは「警察関係者」と答えていたようだったが、それ以前に集団の中にいた何人かがビルの中に消えていったのを覚えている。つまり、やはり、デモ活動をしているオレたちの前で、警官に守られながらこちらを生温かい表情で見ていたのは九電関係者だったのではないか(しかも警官はなぜ“彼ら”を守るのか)。少なくともビルの中には“誰か”がいたのだろうし、4時間近くに及んだデモ活動の最中にビルから出てきた人々の中に関係者がいなかったとは思えない。
そのことを思って、ずっとムカムカしていた。コールにも力が入った。途中から集団のリーダーになっていた平野君@Fancy_karateも完全に吼えていた(途中から彼の叫びはガオーとかギャオーに聴こえた)。
彼の叫び声に、OLは「こわーい」とつぶやきながら通り過ぎていった。
しかしオレたちは怒っていたのだから仕方がない。だって確かに“彼ら”はそこにいたのだから。

彼らにオレたちの声は届いたのだろうか。彼らはどんな気持ちで聞いていたのだろうか。それが知りたい。

デモ終了後に仕事先に電話してみると別件の仕事がトラブっていて、別の意味で身体が熱くなった。