徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

片桐はいりの演じ方/LB2006年2月号

2011-09-16 22:51:10 | お仕事プレイバック

片桐 でも「代表作はなんですか?」って訊かれても、私、何にも言えないですもの。

--そうですか?

片桐 別に「この作品で評価を受けました」みたいなこともないですし、賞ももらったことないですし。だから最近は開き直って「この低い位置をキープするのも、ものすごく大変、力がいるのよ!」とか言って(笑)。高く上がったり、降りたりすることは流れに乗っていればできるんだけど、「この低空飛行をずっと続けるってのはすごい力がいるのよ!」みたいなことをわざわざ言っているんですけどね(笑)。

--それはいいキャッチフレーズじゃないでしょうか(笑)。

片桐 よかった(笑)。(中略)だって、認められたいもん。男の人からファンだって言われないですよ、滅多に。アイドルを好きなようにとまではいわないまでも、普通のファンだって言われたことないと思いますね(笑)。悲しい(笑)。

--そんなことはないと思いますけどね。

片桐 ですかね? それでも別に影でいなくて、ほら、言い寄ってこられてもいいわけじゃないですか、誰もそういうことしないもん(笑)。テレビの世界でひどい目に遭ったということもないし。ま、ある意味幸せなんですけど。(中略)

--そのへんはまた女心ですね。

片桐 ま、女の心ですよ! だって全然拒否しているわけじゃないもの。

--観客席の僕としては孤高の存在なんだなって感じはしますけれど。もうそれはカッコいいなと思いますけどね。

片桐 それはがんばって孤高まで登り詰められればいいですけどね。

--低空飛行で孤高の存在ってのもおかしい話ですけど。

片桐(中略)この話はよく言っているんですけど、キングコングみたいになる覚悟がなきゃやっぱりできないわけですよね。やっぱり私が出た当時、映画とかテレビでの扱いはキングコングだったと思うんですよ。でもテレビに出たり、普通にコマーシャルで食品持ってニコニコしてたら、だんだん普通の人になっちゃうじゃないですか。(芸能界に)もう飲み込まれちゃうじゃないですか、ゴックリ。だから若い頃はもうちょっとトゲトゲイガイガしていたかったっていうのはすごくありましたね。

--それは今でも?

片桐 何ていうんだろう。ニコニコしているけど、近寄って来たら刺すかもよみたいな、そういう部分は何かのこしておきたいというか、それはありますね。
中洲通信2006年2月号 特集かっこいい女「片桐はいりの演じ方」より)

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