超級龍熱

香港功夫映画と共に

『燃えよドラゴン』未公開フィルム発掘の可能性

2024-09-20 20:14:36 | 闘神伝説~李小龍
この『燃えよドラゴン』(73)のエンディングで、李小龍扮する李振強がヨロヨロと階段を降りて広場でローパー(ジョン・サクソン)と虚ろな表情で視線を交わす中、ブレイスウェイトたちのヘリコプターが広場に舞い降りて来る!・・のエンディング全長版は恐らくワーナーのフィルムアーカイブを探せばまだあるんじゃないでしょうか?

まあヘリコプターが広場に降りるカットは最初から別撮りだったとしても、李振強が広場に降りて来るテイクは、破棄されたと称されるヘンリー・ウォンの約9時間のメイキング映像とは扱いと言うか、撮影済みフィルムの区分けが別だったと推測出来るからです。

さらにスチール写真だけが残っている李振強のズボンがハンの鉄の爪らしき凶器で裂かれるプロセスを撮影したテイク、美玲(鍾玲玲)の地下牢での囚人解放アクションも含めて『燃えよドラゴン』はまだまだ探索しなければならない未公開フィルムが存在しているようです。

Maybe we could still serch and find Enter the Dragon missing ending scene footages.

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“問題作品”『麒麟掌』の李小龍出演フィルムの末路!

2024-09-19 13:57:43 | 闘神伝説~李小龍
『麒麟掌』(73)も本作公開直後は武術顧問を担当した李小龍をロケ現場で撮影した映像が約20分ほどあったそうです。同じく李小龍が武術指導している様子を撮影した大量のスチール写真も。
ただその後、本作の製作会社星海影業の幹部である曲興華がその撮影フィルムとスチールを会社から持ち出してしまい、李小龍が写っているそれらの貴重な映像や資料はそのまま行方不明になりました。
余りにも残念と言うには残念過ぎる問題作品の末路でした。

Cool pic from Fist of Unicorn.

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龍熱的香港功夫電影新聞広告大全⑧『鱷魚頭黑煞星』

2024-09-16 15:54:16 | 作品レビュー
李作楠監督、譚道良&陳星主演『鱷魚頭黑煞星』 (78) 香港現地公開時新聞広告です。
本作は昔から英語バージョンのVHSが出回っていた事もあり、ちょっとコアな香港クンフー映画ファンなら観る機会も多々あったかと思います。
作品的には台湾の名匠李作楠がメガホンを取っただけにB級クンフー映画として無難に纏めた感がありますが、注目は広告にも漢字表記名「占基利」とあるジム・ケリーが出演している事でしょう。
ケリーが李小龍と共演した『燃えよドラゴン』(73)の劇中で粋でCoolに演じた黒人空手家ウィリアムズは世界中の映画ファンに広く愛されました。
以後ケリーは『黒帯ドラゴン』(74)や『ブラックサムライ』(76)などで、そのリズミカルで弾けるようなブラッククンフーアクションを披露しファンを喜ばせました。
本作『鱷魚頭黑煞星』では今度はケリーがブラックドラゴンとして香港に乗り込んで、陳星や楊斯と激闘を展開します。
特に映画のクライマックスでは『燃えよドラゴン』では実現しなかったウィリアムズ(ケリー)☓怪力ボロ(楊斯)が見れるのがファンには嬉しいでしょう。
もう1人の主役である“神腿”譚道良ですが、この人はそのテコンドーの連続蹴りは確かに素晴らしいんですが、プライベートでは同じ神でも“トラブルの神様”として余りにも有名で😅、譚道良については今度改めて「譚道良的事件簿」みたいな騒動記スペシャルでも組もうかと思っています😅。
最後に再びジム・ケリーですが、今回も以前に友人から聞いた「実はジム・ケリーって●●●なんだよ」との衝撃の事実に触れる勇気がありませんでした😓。
やはり私としては『燃えよドラゴン』の粋でCoolなウィリアムズの伝説をその衝撃の事実でアッサリと壊す事は余りに忍びない気持ちです。
どうか故ジム・ケリーには今の粋でCoolなままのケリーでいて貰う事をお許し頂ければと思います。

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『死亡遊戯』&「龍熱チャンネル」連動企画について。

2024-09-16 15:53:15 | ニュース
告知しました『死亡遊戯』と「龍熱的香港功夫電影新聞広告大全」、そして「龍熱チャンネル」連動企画ですが、私の撮影環境の問題や担当さんの体調もあり、少しだけ先延ばしとさせて下さい。
どうせやるなら全てがベストの状態でやりたいですし、我々も中途半端な形でやるのは本意ではないからです。ただご好評頂いております「龍熱的香港功夫電影新聞広告大全」は連載継続となります♫。次回はちょっと変化球的な作品を考えています。どうぞお楽しみに☺。

Our Game of Death SP on Dragon Fever Channel need little bit time to adjust.
Sorry for the postpone.And thank you for support too.

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ノーマン・チュイこと徐少強が食道癌で死去。

2024-09-15 23:15:38 | ニュース
数々の武侠映画や功夫映画で活躍した徐少強が食道癌で亡くなりました。享年73歳でした。
ノーマン・チュイこと徐少強は日本のコアな香港映画ファンにはお馴染みの武打星で、邵氏兄弟公司の端役でキャリアを積み、李小龍が邵氏で主演する予定ながら企画倒れになった『雍正與年羹堯』(80)で雍正帝を快演し注目されました。
さらに魯俊谷が邵氏で撮った大怪作『天蠶變』(83)シリーズで世界中のアジア映画ファンにその名を知られる事となりました。
この『天蠶變』はまだ未見の方がいらっしゃったら是非観賞をお薦めします。この80年代序盤から徐々に組織崩壊への道を突き進もうとしていた迷走の邵氏公司が生んだ奇跡の大怪作です。
ただ日本のファンに徐少強の名が強く刷り込まれたのは、程小東の代表作である『ザ・SFX時代劇/妖刀・斬首剣』(83)でしょう。
私は本作の監督である程小東が来日した時に映画雑誌の取材で程監督にインタビューしています。その際、程監督に「あのラストの劉松仁と徐少強の断崖絶壁の剣戟シーンは怪我人が出たでしょう?」と質問したら、程監督は真顔で「いや怪我人は1人も出なかった!」とキッパリ答えたので、内心はホンマかいな?と首を傾げたのでした(^_^;)。
先日の李海生に続いて、私たち功夫映画ファンが愛した名優がまた1人鬼籍に入りました。本当に寂しいです。合掌。

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龍熱の昭和プロレス放談(87)日プロ戦慄のジャイアント馬場包囲網!

2024-09-15 17:49:54 | 龍熱の昭和プロレス放談
別冊ゴング1972年10月号の特集記事で、インターのベルトを持って日プロを退団しようとするジャイアント馬場を阻止せんと、日プロが9月6日に田園コロシアムでインターのベルトを懸けて大木金太郎の挑戦を受けろ!と馬場に迫った、までは既出情報。  
ただ特集記事によると、日プロはもし田コロで馬場が大木に勝てば、翌日7日大阪で今度はUN王者坂口征二とインター&UNのダブルタイトル戦をやれ!と馬場さんに迫っていた事が判明。
いや〜流石にこりゃ日プロはメチャクチャだわ😱。恐らく田コロのインター選手権では大木さんがガッチガチ!のセメントファイトで馬場さんを潰しに来たでしょうし、例え馬場さんが何とか大木さんに勝ったとしても、日プロの選手たちがリングに乱入して試合を壊した可能性大でしょう。
さらにその翌日大阪で当時若さバリバリ!で柔道日本一の坂口さんに大木さんと闘ってボロボロの馬場さんが勝てた可能性は殆ど無かったはず。
そういう意味では、馬場さんが「馬場は大木から逃げた!」と非難されながらもインターのベルトを返上して日プロを退団したのは賢明な判断だし、後年の馬場さんと坂口さんの親交を見れば、この時に大阪でジャイアント馬場☓坂口征二のインター&UNダブルタイトルマッチが回避された事は幸いだったと思います。

Fight without fight.Gong Extra magazine features Giant Baba dicided to leave JWA without his International heavy weight champion belt in 1972.

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『死亡の塔』の武僧役こと李海生が死去。

2024-09-10 13:17:29 | ニュース
数々のサモ・ハン作品や『ブルース・リー死亡塔』(81)の武僧役が印象的だった李海生が9日に亡くなったようです。享年83歳。
李海生は狄龍と同門の詠春拳の達人でもありました。残念ですし『死亡の塔』信者としても本当に寂しいです。合掌。

https://m.163.com/dy/article/JBMIGLD80552GQD8.html?clickfrom=subscribe

Lee Hoi San passed away on 9th.He was 83.

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龍熱的香港功夫電影新聞広告大全⑦『ブルース・リー死亡遊戯』

2024-09-06 12:43:58 | 闘神伝説~李小龍
『燃えよドラゴン』香港劇場公開時新聞広告に続いて『ブルース・リー死亡遊戯』(78)の香港公開時新聞広告です。今回、何故「龍熱的香港功夫電影新聞広告大全」で『燃えよドラゴン』と『死亡遊戯』を特化して取り上げるか、ここから皆さんにも徐々にお分かり頂けると思います。
因みにこの広告のパスカルことダン・イノサントがカリを手に構えるスチール写真はレアでしょう。
また広告にある「迎戦四大高手」は恐らくダン・イノサント、池漢載、カリーム・アブドゥル・ジャバール、そして“ロッカールームの死闘”のボブ・ウォールなんでしょうね。

さて『燃えよドラゴン』(73)公開直前に李小龍が急逝したため、撮影再開を目指していた『死亡遊戯』は突如未完成作品となりました。
李小龍が監督、脚本、武術指導、そして主演を兼ねた『死亡遊戯』は五重塔内セットで約110分、新界野外ロケで約8分のアクションシーンが撮影済みでした。
その撮影済みの『死亡遊戯』のフィルムに李小龍以外の第三者の手による編集が入り、アクションシーンのダイジェストがその年の10月に急遽公開されたドキュメンタリー『ブルース・リーの生と死』(73)に収録されました。

そして李小龍が急逝して3年後の1976年に嘉禾影業で未完成作品『死亡遊戯』完成へ向けたプロジェクトが本格的に始動します。
さらにその年の7月に香港で『燃えよドラゴン』がリバイバル公開される事となります。
この『燃えよドラゴン』再上映に際し、嘉禾は自分たちが李小龍が遺した未完成作品『死亡遊戯』の製作を再開した事を満天下に宣言すべく、1本の短編を併映する事を決定します。
その短編こそが李小龍信者にとって今も伝説のフッテージとして知られる『死亡遊戯特輯』でした。この幻の短編を巡る数奇なドラマは、やがて李小龍監督オリジナル『死亡遊戯』の撮影監督と日本における李小龍紹介のパイオニアである映画評論家の運命的な邂逅を生む事となるのです!!

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龍熱的香港功夫電影新聞広告大全⑥『五毒拳』

2024-08-30 14:24:33 | 邵氏兄弟電影黄金時代
「李小龍スペシャル」とは交互に更新予定の「龍熱的香港功夫電影新聞広告大全」第6回は、張徹が邵氏公司で撮った異色暗黒武打片『五毒拳』(78)です。

1970年代中盤、台湾で長弓公司を終了させ香港に帰国した張徹は次なる作品のアイデアに行き詰まっていました。王羽は既に邵氏を離脱し、姜大衛や狄龍、陳観泰、傅聲、戚冠軍ら“張家班”たちも当初の若々しさを失い、彼らの主演作群もマンネリ化しつつあったからです。
さらに台湾で張徹と喧嘩別れした劉家良が初監督作品『神打』(75)をヒットさせ、邵氏の大監督張徹の座を猛追していました。

そんな時、新たに斬新で奇抜な武打片のアイデアを張徹に囁いたのが詠春拳の大家で張徹作品の武術顧問的存在だった梁挺でした。
5人の主人公たちがお互いの素顔を知らぬまま、失われた秘拳の存亡を懸けて、己の野心と欲望のままに次々と潰し合う!異様で重苦しい暗黒世界闘争!
張徹は梁挺の提案に最初は乗り気ではありませんでしたが、渋々ながら台湾から連れ帰った武師たちから郭追、江生、鹿峯、香港から羅莽と韋白を加えた5人をキャスティングします。そう、“五毒”の誕生です。

香港で『五毒拳』が劇場公開された時、観客の反応はさほど好意的ではありませんでした。
何故なら姜大衛、狄龍、傅聲ら“張家班”の美男子たちを見慣れていた観客たちには“五毒”の5人たちは厳つく見えたし、陰惨かつ奇抜で複雑なストーリーも単純明快なアクションを好む香港の観客には響かなかったのでした。
その後『五毒拳』は映画に対して視野が広く洗練された目を持つ海外のファンに熱狂的に支持され、世界的なカルト作品として高く評価される事となります。
ただそれは同時に“五毒”という新たな作品世界を創り上げた張徹率いる“張家班”と、明るく真っ向勝負の“正宗國術”路線で猛追して来る劉家良率いる“劉家班”の本格的な抗争の始まりだったのです。

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誘拐された少女その恐怖の正体!メリッサ・バレラ主演『アビゲイル』来月公開!

2024-08-28 21:17:23 | 作品レビュー
さて、昨日はマット・べティネッリ監督、メリッサ・バレラ主演のアクションホラー映画『アビゲイル』(24)を試写で観て来ました、って最近ホラー映画の試写多いよね(^_^;)。

大富豪の娘で12歳のバレリーナ少女アビゲイル(アリーシャ・ウィアー)を誘拐した5人の男女(メリッサ・バレラ、ダン・スティーブンス、ケヴィン・デュランドら)。
彼らのミッションは大富豪がアビゲイルの身代金5000万ドルを払うまで、郊外の豪邸で一晩少女を監視するだけ。それは誰が見ても一見ごく簡単なミッションだった。
しかし彼らが誘拐した少女には誰も想像すら出来ない、世にも恐ろしい秘密があった!!

全員の携帯は取り上げられ、豪邸の全てのドアや窓も封鎖され、完全に密室の“処刑場”となった事を知った誘拐犯たちは実は自分たちが少女を捕らえたのではなく、自分たちが“邪悪な者”に捕われた事に気づく。しかしその時、誘拐犯たちに残忍で狡猾な戦慄の恐怖が襲いかかって来るのだった!
1人!また1人!と無惨にも引き裂かれ、鮮血に塗れながら息絶える誘拐犯たち!!次は誰だ!?俺か!お前か!郊外の豪邸に誘拐犯たちの悲鳴と絶叫が鳴り響く・・!

無力の人間を誘拐した犯人たちがその誘拐した“者”の意外かつ戦慄の正体に直面し、そこから究極の恐怖と対峙する!といった逆転的プロットを取り入れたホラー映画はこれまでにも何本か製作されて来ました。
しかし本作『アビゲイル』は、その“恐怖の正体”が我々観客にも明らかとなってから本当の“地獄絵図的修羅場”が始まります。それは余りにもパワフルかつエネルギッシュな鮮血のカーニバル。観る側に最後の最後まで一瞬たりとも息をつかせない怒濤の1時間49分の惨劇の開幕です。

この『アビゲイル』は9月13日からロードショー公開との事ですので是非。



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