超級龍熱

香港功夫映画と共に

生き残る術は只一つ、“呪い”には“呪い”だ!「貞子vs伽椰子」来月絶叫ロードショー公開!!

2016-05-25 21:32:05 | 作品レビュー
さてさて、今日は都内某所で白石晃士監督、山本美月&玉城ティナ主演「貞子vs伽椰子」(16)を試写で観て来ました。
文字通りJホラー最後の切り札にして超話題作だけあって、試写場も異様な雰囲気の中で満員状態。補助席が出ていたほどでした。
主人公の女子大生、倉橋有里(山本美月)は友人の夏美(佐津川愛美)の頼みで夏美の両親の結婚式のビデオテープをDVDコピーするためにリサイクルショップで埃塗れの中古のビデオデッキを購入します。
有里と夏美は自宅でダビング作業を行おうとしますが、電源を入れるとデッキからボロボロのビデオテープが出て来ます。
そして有里が携帯のメールに一瞬目を落とした時、夏美は再生されたビデオテープの画像を見てしまいます。そう、そのビデオこそ貞子の“呪いのビデオ”でした。
直ぐに電話が鳴り、夏美が受話器を取ると「キィィィィィ!」と不気味な奇声と共に2人の前に貞子が姿を現します。「“呪いのビデオ”を観た人間は2日後に死ぬ!」
有里と愛美はビデオデッキを買ったリサイクルショップで、2日前に動作確認のために同じ“呪いのビデオ”を観たアルバイトの女性が自殺した事を知らされ、自分たちが観たビデオが“呪いのビデオ”である事を確信します。
パニックとなった有里と愛美は自分たちの大学の教授で以前から“呪いのビデオ”の研究に没頭する森繁(甲本雅裕)に助けを求めますが、森繁は自分もその場で“呪いのビデオ”を観た後、高名な女霊媒師に愛美の怨霊祓いを頼みますが、自分の呪いの邪魔をする事に怒った貞子は女霊媒師と森繁をその場で惨殺!
絶望し泣き崩れる愛美を見た有里は自ら招いた災いの責任を感じ、愛美から“呪いのビデオ”を受け取ると、自分もまたそのビデオを観るのでした。
そこに姿を現した異端の霊媒師、常盤経蔵(安藤政信)と相棒の盲目の霊感少女、珠緒(菊池麻衣)は「いいか、お前たちの呪いを解く方法がたった一つだけある。“呪いのビデオ”には“呪いの家”さ。バケモノにはバケモノをぶつけるんだ!」
“呪いの家”。両親の仕事の都合で引っ越してきた女子高生の高木鈴花(玉城ティナ)は、自分の家の前に立つ不気味な廃屋で4人の小学生が失踪した事を知り、ある日意を決して廃屋に足を踏み入れます。
しかし、その廃屋こそ伽椰子と俊雄の棲む家でした。悲鳴を上げる鈴花を助けに来た鈴花の両親は、2階から姿を見せた伽椰子と俊雄にアッと言う間に惨殺され、鈴花だけが間一髪常盤たちに救出されます。
常盤は「有里、いよいよ明日はお前が“呪いのビデオ”を観てから2日目の夜だ。そこで一気に勝負する。鈴花、お前はこの“呪いの家”に入って、そこで“呪いのビデオ”を観るんだ!」

ここからのクライマックス、そして最恐のラストに至る展開は、配給さんの方からネタバレ厳禁指令が出ていますので、私もここでは伏せておきます。
よく練られた出色の脚本に加えて、期待通りの息が詰まるような恐怖描写の数々。そしてもはやホラー映画の域を超え、娯楽映画の王道にまで達した貞子vs伽椰子の真っ向激突に震えよ!!
さあ、常盤の協力の許、自分たちに襲いかかる2対の怨霊から何とか生き残ろうと必死に闘う2人の女性を待ち受ける衝撃の運命は劇場の大スクリーンで見届けるしかない!!!
この「貞子vs伽椰子」は6月18日から恐怖と悲鳴と共にロードショー公開です!・・・カカ・・・カカカカカ・・・!!!
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善が悪を裁くのか、悪が善を裁くのか。「殺されたミンジュ」Blu-ray&DVDで発売!

2016-05-20 12:08:04 | 作品レビュー
いや今日の舛添都知事の会見、酷かったですね。あそこまで不遜な会見は見た事がない。ある自民党幹部が言った「舛添って男は自分には優しく、他人には厳しい奴だ!」の言葉も納得です。
自民党といえば、舛添都知事は議員時代に自民党が野党になった途端に「もう自民党の役目は終わった」と吐き捨て離党すると、突如自民党を逆に激しく口撃するなど、実に身勝手な行動の前科がある人なのを思い出しました。
この手の人に後ろ足で砂をかけるように会を抜けておきながら、その自分の負い目を隠すために人をヒステリックに誹謗中傷する輩って私たちの周りにもいますね(失笑)。気をつけましょう。

さあ、今月延々と続けて来ました韓国映画の鬼才キム・ギドク監督作品特集もいよいよフィナーレ、そのラストを飾るのがリベンジ・サスペンス映画「殺されたミンジュ」(16)です。ミンジュという名の1人の少女がソウル市内で数人の屈強な男性に拉致され、無惨にも殺されます。そのミンジュの死はやがて何事もなかったかのように都会の雑踏に掻き消されていきますが、事件から1年後、ミンジュの命を奪った7人の男たちが1人、また1人と謎の集団に拉致される事件が連続で起きます。
彼ら謎の集団は軍隊、警察、清掃員などのユニフォームに身を包み、リーダーの男(マ・ドンソク)を中心にミンジュ殺害に手を染めた男たちを凄まじい拷問と言葉による糾弾で攻め立て、最後には犯人の涙と血で染まった自白文を書かせた上で解放する、を繰り返します。
組織の命令に従っただけとはいえ、自分がまだ少女だったミンジュを殺害した事実を突き付けられた男たちはプライドをズタズタにされ精神的にもボロボロになった状態で解放されますが、とうとう犯人グループの1人が拉致のショックから拳銃自殺するに至ります。
それを知った犯人グループの男性(キム・ヨンミン。今回1人8役に挑んでいます)は、自分に凄まじい拷問と侮辱を与えた謎の集団を逆に密かに追跡し調べ上げるべく行動を開始しますが、そこで男が垣間見たものは暴走する集団のリーダーの狂気に反発し、次第に分裂していく集団の姿でした。
そして崩壊寸前の謎の集団は、いよいよミンジュ殺害の首謀者の拉致に成功しますが、またも凄まじい拷問で首謀者を攻め立てるリーダーの狂乱の姿に、ついに傍らの仲間が反乱を起こし、男たちはお互いに詰り合い掴み合いになります。それを冷ややかな目で見つめる首謀者。
何故リーダーは殺されたミンジュのためにここまでの狂気に走るのか?そして命令に従い幼い少女を殺した男たちだけが悪なのか?それともその男たちを一切の情けもかけずに虐待し自我を崩壊させるまで攻め立てる謎のグループこそが善なのか?
その余りにも残酷で、それでいて余りにも無情な答えは、この「殺されたミンジュ」を最後まで観た私たち自身が見つけなければならないのです。
この「殺されたミンジュ」は6月8日にキングレコードさんからBlu-ray&DVDリリースされますので是非ご覧になってみて下さい。キム・ギドク監督、まさに恐るべき鬼才です。最後になりましたが、今回のキム・ギドク監督作品「悪い男」「魚と寝る女」「受取人不明」、そして「殺されたミンジュ」の4作品鑑賞の機会を下さったキングレコードのSさんに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
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南無阿弥陀仏の暇もない!「リターン・オブ・ザ・ドラゴン」、伝説のエンディング映像発掘!

2016-05-15 00:25:56 | 闘神伝説〜李小龍
さてさて「あいつら、あまりにも、あんまりだ」「南無阿弥陀仏の暇もない」のキャッチが今では伝説化している「リターン・オブ・ザ・ドラゴン」ですが、先日の8弍撚茵崛上寺」に続いて、今だ多くのリーさん信者のソフト化熱望の声がありながら幻のバージョンとなっている「リターン・オブ・ザ・ドラゴン(以下ROD)」の劇場生撮り映像を発掘しました!!
と言いながら「ドラゴン怒りの鉄拳」ROD版のエンディングのみなんですけど(^_^;)。
それでもリーさん陳眞が「いいか、この道場には2度と近ずくな!」と日本領事に凄むと、オリジナル英語版では「No more hand ♪」のマイレメのボーカルが流れますが、ROD版では「Return of the Dragon♪」の合唱が流れ始めて、リーさん陳眞が日本人の銃弾の雨に向かって「アチャアアアアア!」と絶叫ハイジャンプ!で劇終・・・ではなく、最後にもう1度リーさん陳眞の「アチャアアアアア!」の絶叫怪鳥音が入るところまでちゃんと撮られていました。
この独自にアレンジされたエンディング、当時劇場でこのエンディングを観た人は思わずそこが目に浮かぶと思いますが、如何でしょうか。
最後にこのRODのエンディング映像ですが、どうやらリーさん関連のイベントで上映された際に劇場のスクリーンを生撮りした映像のようで、上映が終わってお客さんがゾロゾロと席を立つ様子までちゃんと入っていました。いや〜色々と撮ってあるもんですねー!
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武田梨奈が“幻の図録”目指して大格闘!大森研一監督作品「海すずめ」7月公開!!

2016-05-12 18:49:59 | 作品レビュー
さてさて、今日は都内某所で大森研一監督、武田梨奈主演最新作「海すずめ」(16)を試写で観て来ました。武田梨奈ちゃんと言えば・・本格的な空手アクション!のイメージがあるんですが、今回の梨奈ちゃんはアクション抜きで真っ向演技勝負で見事に主演を演じ切っています。
愛媛県は宇和島市にある市立図書館の自転車課に勤務する赤松雀(梨奈ちゃん)は、以前に上京し小説家として「夢の中」なるデビュー処女作で賞を取るも、2冊目が中々書けずに実家のある宇和島に逃げるように帰って来ていたのでした。
雀は同僚で元競輪選手の男性岡崎(小林豊)と、同じくアルバイトで小説家志望の女性ハナ(佐生雪)と自転車で街中や離島に図書館の本を届ける毎日を過ごしながら、家では雀の現状に厳しい言葉を投げかける父・武男(内藤剛志)に反抗する日々でした。
そんなある日、街始まって以来の催しである「宇和島伊達家400年祭」を目前に控え、祭りの最大の目玉である大武者行列の中心となるお姫様の復刻衣装の打ち掛けに描く紋章が記されていると言われる古書「宇和島藩:刺繍図録」が図書館に所蔵されていない事が判明します。
あと数日に迫った「〜400年祭」にこの「〜刺繍図録」が無いと復刻衣装の打ち掛けが用意出来ない事となり、それこそ全てがブチ壊しになってしまう!!
さらには図書館長(演じるは倉田プロ作品「イエロードラゴン」の宮本真希。大人になったねえ♪)から経費削減の目的から雀たちが勤務する自転車課の廃止が検討されている事を告げられるなど、雀たちに次々と難題が降りかかります。
そんな時、雀は離島に1人寂しく暮らす老女トメ(吉行和子)から戦争で亡くなった恋人の哀しい思い出話を聞いた時、そこに本当に僅かな確率ながら「〜図録」が保管されている場所に辿り着けるかも知れない可能性を感じます!
タイムリミットはあと3日!!雀と仲間たちは“幻の図録”が秘蔵されているかも知れない場所に自転車を走らせるのでした!!

若くして小説家としてデビューするも、その後の作品が書けずに焦り苦悩する主人公の葛藤。その仲間である自転車課の友人たちがそれぞれ持つ悩み。そして過去に恋人を戦争で亡くした老女の淡い恋。
映画はそれら全ての要素が複雑に絡み合いながらクライマックスの“幻の図録”探索へと向い、いよいよ雀が“幻の図録”が置かれているかも知れない蔵に足を踏み入れていくシーンは下手な歴史ミステリー映画顔負けのスリルと興奮を味あわせてくれました。
私は梨奈ちゃんには今後も「Dragon Black」シリーズのような本格的な格闘アクションにも出演して欲しいと思ってはいますが、同時に今回の「海すずめ」のように女優さんとして確実に成長する事が出来る深く熱い人間ドラマを描いた作品にも出演して欲しいとも思うのです。
女優・武田梨奈、確実に、そしてシッカリと本物の女優への道を歩んでいると思います。この「海すずめ」は7月2日より、有楽町スバル座他にて全国ロードショーとの事ですので、是非!!

こちらが「海すずめ」公式サイトです→http://umisuzume.com/
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この凄まじい人間地獄を直視せよ!「受取人不明」Blu-rayで発売!!

2016-05-11 11:34:35 | 作品レビュー
さあ、韓国映画の鬼才キム・ギドク作品第3弾は、1970年代に在韓米軍と隣接する村に住む3人の若者の残酷な運命に翻弄される姿を描いた「受取人不明」(01)です。凄まじい映画でした。最初に強く警告したいのですが、ワン子や猫ちゃんを愛する方は観賞する際はどうか心して頂きたいと思います。
私も観賞中に何度もDVDの停止ボタンを押そうかと思いながら・・・それでも最後まで観ずにはいられない、これがまさにキム・ギドク映画の強烈なる磁気なんでしょうね。
黒人の米軍兵士と韓国人の母の間に生まれた青年チャングク(ヤン・ドングン・・・風のファイター!)、幼い頃に兄に右目を傷つけられて以来、その自分の容貌に重いコンプレックスを持つ少女ウノク(パン・ミンジョン)、そのウノクに片思いしながら不良学生に日々苛められている青年チフム(キム・ヨンミン)、映画はこの3人の若者を中心に描かれています。
チャングクは母親の愛人で買い取った犬を殺してその肉を食堂に売る商売をしている中年男の犬目(キム監督映画の常連チョ・ジェヒョン)の許で働いていますが、目の前で毎日のように殺されていく犬の姿にやり切れない気持ちで一杯でした・・・。そしてチャングクの母は自分と息子を置いてアメリカに帰ってしまった夫に手紙を書いているのですが、その手紙は毎回「受取人不明」で戻って来るのでした。
チャングク、ウノク、チフム、抜け出したくても抜け出せない生き地獄のような生活に耐える彼らの日々がウノクに惹かれた米軍人ジェームズがウノクが自分の恋人になる事を条件に米軍病院でウノクの目の手術をセッティングする事で少しだけ希望が生まれたかに見えます。
しかし結局は彼らの村に重く圧し掛かるように君臨する米軍基地の前に彼らの小さな夢と希望は無残にも打ち砕かれ、チャングクは冷酷に犬を殺し続ける犬目にとうとう怒りを爆発させ、ウノクは米軍生活から逃げ出したジェームズに絶望し再び全てを捨て去り、チフムは自分を苛めまくり、さらにはウノクを強姦した学生に暗い復讐を誓うのでした・・・・!!

主人公3人にこれでもか!これでもか!と襲いかかる悲劇の数々。それはもう凄まじいばかりの修羅場として私たちの前に映し出されていきます。
米軍基地問題は私たち日本人にとっても決して他人事ではないわけで、だからこそこの生き地獄のような韓国の村で耐え、生きる若者たちの生き様を直視せずにはいられないのです。
個人的には後に「風のファイター」(06)で極真空手の創始者大山倍達を演じる事となるヤン・ドングンの寂しそうでいて、いざとなると弱きを助ける心優しい混血児を好演する姿が印象に残りました。
特に毎日のようにチフムを苛める英語かぶれの不良に普段は全く話さないのに実はベラベラの英語でガンガン!と捲し立て、そのまま不良相手に怒りの鉄拳制裁を下すチャングク、最高にカッコ良かった。
映画の最後の最後に描かれるチャングクの母が出し続けた「受取人不明」の手紙の余りにも悲しい結末と共に、今回キングレコードさんから6月8日にBlu-ray(メイキング映像を特典収録!)で発売されるこの「受取人不明」をキム・ギドク信者だけでなく、多くの方々に是非とも観直して頂きたいと思います。
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「死亡の塔」信者必見!?BFC会員が撮影した自主8丱▲ション映画「増上寺」発掘!!

2016-05-10 16:21:54 | 闘神伝説〜李小龍
ついに発掘しました!!以前にも触れましたが、83年前後にBFC会員のH君が芝は増上寺の寺院内で無断で勝手に撮影した自主8丱▲ション映画「増上寺」です!!BFCイベント「フォーエバー84」のVHSの最後の最後にオマケ的に入っていました。いや〜やっと発見しました(^_^;)。
約10分ほどの映像(音声入り)で画質も余り良くないんですが、明らかに増上寺の敷地内である庭園や渡り廊下に無断で上がり込んだH君と他の2、3人の仲間が何のストーリー性もないアクションを見せています(^。^)。
BGMも「龍の忍者」とか「死亡遊戯」香港版とか流してて、もうメチャクチャだって(@_@)。
でもH君たちが映像の中で披露しているアクション、これいま改めて見てみると、連続蹴りとかも打点が高いしかなりのレベルですね。
私は昔にH君からこの「増上寺」を初めて見せられた時は「お前ら、何やってんだよ?馬鹿じゃないの?」なんて笑ってたんですが(^_^;)、この「増上寺」が写真の「死亡の塔」で金泰靖と加藤寿さんが闊歩してから僅か数年後に同じ場所で撮られた事を考えても、本当に貴重な映像だと思います。
まさに「死亡の塔」信者必見のこの映像、テープが古いせいか画面が微妙にブレる事もあり、1度業者に頼んでVHS→DVD変換に成功したら、ドラミ(注)で奇跡の上映するっきゃない!?(「死亡の塔」弁護士会“正宗本家”)

ドラミ=私こと龍熱が他の2人のメンバーと不定期で開催している食事会ドラゴン・ミーティングの略称。メンバーは少数精鋭ですが、時にゲストも参加したりで楽しく気軽にやっております(^_^)。
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男と女、その哀しき愛憎劇の末路。「魚と寝る女」Blu-rayで発売!!

2016-05-08 15:24:33 | 作品レビュー
さて、キム・ギドク監督作品第2弾は数多くの映画祭を総なめにした傑作「魚と寝る女」(00)です。いや〜この映画も面白かったです。というか衝撃的な作品でした。
湖の畔の釣り宿で“島”なる店を経営する女主人ヒジン(ソ・ジョン)は、湖の上に何軒も浮かぶ釣り宿に泊まり込む客にボートに乗りながら酒や食べ物を売り、夜になると男の客に身体を売って暮らしています。ヒジンは客からは一言も口を利かない女主人として知られていました。
そこに現れる男性ヒョンシク(キム・ユソク)。実はヒョンシクは自分の恋人を殺してしまい、この湖で自殺するために“島”にやって来たのでした。
ヒジンは他の粗暴で下品な客と違い、鳥籠に入れた鳥を可愛がる寡黙なヒョンシクに惹かれます。それはかつて自分が愛した男性の思い出との決別でもありました。
ある日、湖に2人の刑事が検問にやって来ると、他の釣り宿に泊まっているお尋ね者が刑事の尋問から逃げたところを銃撃され、その場で逮捕されます。
それを目の前で見たヒョンシクは、もはやこれまでと何個もの釣り針を自分の喉に押し込むとそのまま自分の喉を釣り針で思い切り引き裂きます!!!!
ヒジンは口から大量の血を吐き苦悶するヒョンシクを釣り宿のトイレの下の湖底に隠し、刑事の捜査をやり過ごすと、ヒョンシクの喉から釣り針を取り除き、そのまま優しく身体を重ねるのでした。
この日からヒョンシクとヒジンの奇妙な恋人生活が始まり、ヒジンはそこに忘れかけていた幸せを感じていきます。
しかし、そんなヒジンの小さな幸せも“島”に客を取りに来る娼婦(ソ・ウォン)がヒョンシクに熱を上げ、頻繁にヒョンシクの釣り宿を訪れるようになって崩れていきます。娼婦のヒョンシクに対する傲慢な求愛に怒ったヒジンは、一軒の釣り宿を湖の奥に流し、そこに身体を縛った娼婦を閉じ込めますが、パニクった娼婦は夜に釣り宿から誤って湖に転落し溺死。ヒジンはその娼婦の死体と娼婦が乗って来たバイクを湖に沈めますが、その娼婦を探しにやってきたポン引き男(チョ・ジェヒョン・・・「悪い男」(^_^))もヒョンシクと乱闘になり、最後は湖底からヒジンが足を引っ張り溺死させてしまいます。
結果的に殺人の“共犯”となったヒジンとヒョンシクですが、それでもヒジンを捨て“鳥”から1人ボートで立ち去ろうとするヒョンシクの後姿を見たヒジンは、かつてヒョンシクが使った釣り針を取り出すと・・・!!!
ここから先は公開当時に失神者が続出したというのも十分過ぎるほど納得の超ショッキングシーンとなるので、ここでは自粛したいと思います。

主人公ヒジンが映画の最初から最後まで一切台詞が無いというキャラは、キム監督が本作の後に撮る「悪い男」(01)の主人公ハンギと同じ設定ですが、ヒジンに扮したソ・ジョンの妖艶で、それでいて女性の異様な執念、例えば釣り宿内で娼婦とイチャつくヒョンシクを釣り宿の床に備えられたトイレの扉を開けジッと睨みつけるヒジンの姿などと共に、ハンギとはまた違った形の個性的で魅力に溢れたキャラとして実に丁寧に描かれていて感心しました。
湖の釣り宿という寂びれた場所を舞台としながら、その閉鎖的かつシンプルなシチュエーションを抜群のストーリーテリングによって、衝撃的な男の女の愛憎劇として仕上げて見せたキム・ギドク監督の手腕には改めて敬服します。
今回、キングレコードさんから6月8日にリリースされる本作「魚と寝る女」のBlu-rayには監督&主要キャストのインタビュー、現場スケッチ(メイキング映像)などの映像特典も満載です。確かに目を背けたくなるような描写もある作品ですが、それでもこの孤独に疲れ果てた男女の愛の結末を見届けずにはいられない、そんな不思議な魅力に満ち溢れた作品です。
是非この機会にBlu-rayの最高画質でご覧になってみて下さい。
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ヤクザと女子大生、その壮絶なる愛!キム・ギドク監督作品「悪い男」Blu-rayで発売!

2016-05-07 01:45:55 | 作品レビュー
さてさて、キングレコードさんからあの韓国映画の鬼才キム・ギドク監督の初期の傑作群がデジタルリマスター&特典満載で6月8日に初Blu-ray化されます。
まずはヤクザと女子大生の壮絶なる愛を描いた「悪い男」(01)からいきましょう。
いや何とも言葉がないほどの強烈な映画でした。
ヤクザ者で口が不自由な男ハンギ(チョ・ジェヒョン)は、ある日デパートの前で見かけた愛くるしい女子大生ソナ(ソ・ウォン)に一目惚れします。
その場でいきなりソナにキスをしてソナの恋人の男性やその場に居合わせた軍人たちに取り押さえられたハンギは、自分の顔に唾を吐きかけその場を立ち去ったソナを睨みつけるのでした。ハンギはすぐに子分に命じて本屋でソナに男性の財布を盗ませるように仕向け、財布の中身を弁償させる代わりに、ソナが自分が仕切る売春宿で働かざるを得ない状況に追い込みます。
ハンギは自分はソナに指一本触れない代わりに、ソナが客を取っている様子を隣の部屋からマジックミラー越しにひたすらジッと見つめているのでした。
最初は泣き叫びハンギを激しく憎み拒絶するソナでしたが、ハンギが2人の子分や売春婦たちに慕われ、ハンギが何時も何処からか自分を見守っている事に気ずくと、次第にハンギに心を開いていきます。
そんなハンギとソナの生活にかつてハンギの兄貴分で粗暴なダルスが出所して来る日がやって来ます。そしてここから荒々しくも、奇妙に平和だったハンギたちの生活が少しずつ崩れていくのでした。
とにかくハンギ役のチョ・ジュヒョンが終盤の1シーン以外は全て台詞ゼロで通していて、強引で荒々しくも、不気味なほど不器用な形でしかソナへの深い愛情を表現できないヤクザ者を好演しています。
恐らくこの「悪い男」を初めて観る人は、世の中にはこのような異様な愛情表現もあるのかと愕然としながらも、何時しかハンギとソナの2人の愛の行方に目を奪われている事でしょう。それほど強烈な、それでいて異様な恋愛映画です。
セックスと暴力を通して韓国の風俗業の風景をリアルに描くと同時に、男と女の極限的な愛を描いた「悪い男」、今回のBlu-rayは監督&キャストのインタビュー、スチール集などの特典満載で6月8日にキングレコードさんからリリースとなりますので、この機会に是非!!
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鳴り響け!「精武門」主題曲!!周星馳導演作品「美人魚」

2016-05-02 02:33:04 | 作品レビュー
先月28日に行われた「アクション・アワード」、私も是非行きたかったんですが、当日風邪を引いてしまって自宅で静養していて行けませんでした(T_T)。
久々に健治監督や下村監督に会いたかったし、当日の写真を見ると何と飯星景子さんもいらっしゃってたんですね。嗚呼、行きたかったなぁ!本当に残念です(涙)。

さてさて、周星馳導演最新作「美人魚」(16)観ました!(我が朋友に感謝です♪)
まさに娯楽映画の王道、星爺健在を証明する作品で、大変楽しめました。
だっていきなりオープニングで「周星馳導演作品」の文字と共にあの勇壮で男騒ぎする「ドラゴン怒りの鉄拳」のテーマ曲がかかり、私たちリーさん信者のハートにジャストミートですからねー!
ただこの「〜怒りの鉄拳」のテーマ、星爺が大の李小龍信者であるというそれだけの理由で使用されているのではなく、中盤で実に効果的に流れる「ドラゴン危機一発」愛のテーマと共に、この「美人魚」のクライマックスに重要な意味を持つ旋律なのです。
物語はシンプルで、傲慢な富豪である劉軒(超)が自分の事業のために美しい湾を埋め立てようと、その湾に生息する魚たちに多大な害を与えるソナーを設置します。しかしその湾に生息していたのは魚だけではありませんでした。
そう、大昔から人間たちから隠れるように暮らしていた人魚族たちもソナーによって多大な被害を被っていたのです。
人魚族たちはソナーを設置した張本人の劉軒を亡き者にしようと、一族の美人魚である珊珊(林允)を劉の許に差し向けますが、劉は最初は珊珊を胡散臭そうに扱っていましたが、何時しか珊珊の純粋な心を知り、珊珊を深く愛するようになっていきます。
それを知った劉の女性パートナーで冷酷な李若蘭(張雨綺)は、珊珊もろ共人魚族を皆殺しにしようと武装部隊を率いて人魚族を襲撃するのでした!!
星爺お得意のお気に入り作品のへのオマージュは今回もテンコ盛りで、それらは例えば「ゲッターロボ」だったり、鄭少秋主唱の主題曲だったりと、判る人には判るナンセンス・ギャグが次々と連打されていきます。
個人的には星爺組の田敬文に加えて徐克や趙志凌が顔を出しているのが嬉しかったですし、とりわけ人魚族のリーダーでタコ男こと八哥に扮した羅志祥がベスト・パフォーマンスを見せています。
そしてクライマックス、本当に大切な物は金銭ではなく、人を愛する心、自分が愛する人を命懸けで守る事(まさに“精武英雄”陳眞である!)である事を悟った劉軒は、李若蘭たちによって次々と銃弾に倒れる人魚族の中で、懸命に逃げまどう珊珊を救うために駆けつけます!果たして珊珊たちの運命は!?
「この人魚を撃つなら、まず俺を撃て!さあ、珊珊、お前を海に帰してやるぞ・・・!」
ここで再び流れる「ドラゴン怒りの鉄拳」のテーマ!!燃える、燃えるぞ、星爺!!
美人魚を可憐に演じる林允の愛くるしい魅力と共に、この周星馳最新作「美人魚」、ハッキリ言って龍熱のお薦めです(^_^)。
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熱風!韓国LEGENDS (93) 伝説の猟師vs朝鮮虎の王!チェ・ミンシク主演「大虎」

2016-04-27 04:39:00 | 熱風!韓国LEGENDS
さて、「熱風!韓国LEGENDS」第93回はパク・フンジョン監督、チェ・ミンシク主演「大虎」(16)でいきましょう。いや素晴らしい作品でした。(我が朋友に感謝です♪)
先日のチョン・ジヒョン主演「暗殺」と言い、今年は、いや今年に限らず近年は毎年が韓国映画の当たり年のようです。
日本統治下の1925年、朝鮮最高の猟師と言われるチョン・マンドク(チェ・ミンシク)の許を地元の猟師頭のクギョン(チョン・マンシク)が訪ねて来ます。
それは智異山に恐怖と尊敬の対象として君臨する朝鮮最後の虎である獨眼の大虎デホを仕留めるため、マンドクに協力して欲しいとの申し出でした。
このクギョンの申し出は同時に大日本帝国高官である前園(大杉漣・快演!)の強い要求でもありました。しかし妻亡き後に2度と銃を手にしない事を誓い、息子のソク(ソン・ユビン)と静かに暮らすマンドクは何故か頑なにデホを撃つ事を拒否するのでした。そしてそんな父マンドクの姿に日に日に不満を募らせる息子のソク。
異様な執念で朝鮮最高の戦利品として大虎デホの毛皮を欲する前園は、部下で朝鮮人軍人の劉(チョン・ソゴォン)に命じ、日本軍とクギョン率いる朝鮮猟師隊の合同でデホを追わせますが、クギョンにメスの虎と2匹の子供を射殺されているデホは怒り狂い、日本軍たちを次々と襲撃し、片っ端から軍人たちを食い殺していくのでした。
その惨状に激怒した前園はクギョンの応援要請を受け、さらなる日本軍の射撃隊を呼び寄せると、デホが潜むとされる智異山の森林をダイナマイトで爆破し、デホを燻り出しにかかります。そしてそのデホ討伐隊の中には父のマンドクと袂を分けた息子のソクの姿もありました。
万全の策を整えて智異山に入った日本軍射撃隊と目的のためには手段を選ばない冷酷なクギョン率いる猟師隊ですが、2匹の子供の亡骸を取り戻し悲しみと怒りに燃えるデホの前に次々と犠牲者の山が増え続け、そして遂にデホの血に染まった牙と爪は幼いソクに向けられますが・・・そこで獨眼の大虎がとった意外な行動とは!?
何故マンドクは2度と銃を手にしないと誓ったのか?何故マンドクは獨眼の大虎デホを撃つ事を頑なに拒否するのか?そして何故デホはマンドクの息子ソクに特別な執着を見せるのか?
それら全ての謎が積み重なるように起こる殺戮と悲劇の果てに明らかとなった時、私たち観客はこの心優しき朝鮮最高の猟師マンドクと、人間よりも賢く勇敢で、そして気高い朝鮮最後の虎デホの余りにも壮絶で悲しい過去を知る事となります。
そして前園率いる射撃隊とクギョンたち猟師が放つ無数の銃弾を全身に浴びながらも雄々しく闘ったデホは、自分と猟師マンドクとの最後の決着を着けるべく、マンドクの許へと向かうのでした。

善のチェ・ミンシク扮する朝鮮最高の猟師、悪の大杉漣扮する日本軍人の真っ向演技対決もさる事ながら、CGなどの最新特殊技術を縦横無尽に駆使して描かれる大虎デホの繊細で豊かな表情、敵である日本軍や猟師相手のリアルで迫力満点の闘い振りこそこの「大虎」の大きな見せ場でしょう。
そしてこの「大虎」を観た後に、私たちは韓国の人たちにとって如何に虎という生き物が崇拝され、また愛される存在であるかを痛感させられると同時に、そのエンディングで映し出されるマンドクとデホの崇高な最後から、例え人間であろうと、虎であろうと、親が子を愛する思いに何ら変わりはないのだ、という深く、そしてまた余りにも重い答えに辿り着くのです。
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