徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

5月に向けて/第9節 仙台戦

2014-04-29 06:14:11 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
アフシン「まったく理解できない! 献身さも足りないし、ミスばかり。ホームだぞ! 目を覚ませ! 男になれ!(中略)病院の(長沢)駿のために闘え!」(J's GOAL/仙台戦ハーフタイムコメント 2014年4月26日付

土曜日の仙台戦。プレーヤーは9番のシャツを着てピッチに現れた。開幕から一ヵ月半で駿はすっかりチームの中心になった…というよりも駿の無念に応えたと言った方が大きいか。得点だけではなく献身的なチェイスでチームのリズムを作り、4月の好調を支えていたし、何よりもシーズンはこれからだったのだから、表面上はともかく、本人の今シーズンに賭ける思いとあまりにも上々なシーズンインと、突然の大怪我に凹んでいるであろうことは想像するに難くない。
しかし前半はいくら何でも仙台が「守備的」にゲームに入ってきたとはいえ、イージーなミスが多過ぎた。アフシンじゃなくたって檄を飛ばしたくなるような内容だった。
その反面、これでは仙台の渡邉監督が目論むような「後半になったら相手も落ちる」というような状況にはならなかった。3月のナビスコカップ予選で大敗した仙台が序盤からそれなりのモチベーションでゲームに臨んでくるのは想像できる。前半は概ね仙台ペースで、これでは「後半になったら仙台も落ちる」、である。

この日、清水のシュートはわずか3本だった。それはそれで批判されなければならないとは思うけれども、しかし前節のキックオフ時点で清水の枠内シュート数はリーグ1位だった。
「シュート打て!」は、まあ当然の心の叫びだとして、枠内シュートはリーグトップクラスというのは悪くない(むしろいい)。勿論それは駿がいたチームで積み上げたもので、駿の不在をチームとしてどう修正し、バリエーションを増やしていくかという意味では、トレーニングで繰り返し、決して「高さ」に頼らなかった河井のゴールシーンはひとつの光明に見えた。

序盤戦が終わり、いまだに徳島を除く全クラブがぎゅっと固まったJ1はどこが抜け出すのかわからない。つまらない負けやドローで勝ち点を伸ばせずにスタートダッシュに失敗したが、現在6位とはいえ可能性だけでいえば、鹿島戦に爆勝し(これは確定)、さらに上位クラブの結果次第では2012年シーズン以来の首位にも立てる。
過酷な連戦が続くGWシリーズ、そしてナビスコカップ予選を含む5月の戦いは、2期ぶりの赤字解消のためにも、目標である平均動員1万6500人を達成するためにも(リーグの優勝争いとカップの決勝トーナメント進出は必須)、そして駿に<ヤマザキナビスコカップの決勝で、決勝ゴールを決めさせる>ための戦いになる。その前哨戦である今日の鹿島戦は大一番だ。カシマスタジアム、15時キックオフ。

3月、4月はまともにスタンドへ行けなかった。さすがに5月は真剣に観戦環境整えよう…。

Hey Brother 君はどうだい?

2014-04-28 00:34:28 | News



What's Going On/Artists Against Aids Worldwideはよく聞く。レコードもCDも購入した。勿論マーヴィン・ゲイの原曲は好きなのだが、Artists Against Aids Worldwideのリリース直後に9・11同時多発テロが起き、急遽エイズ支援に加え収益が9・11支援にも回ったというエピソードや様々なリミックスにも耐え得る、楽曲の持つ力強さとメッセージの普遍性に惹かれるのだろう。
イラク戦争が起きたときにロッキングオンの雑誌が表紙にでかでかと「What's Going On」と謳ったのが記憶も残っている。
勿論マーヴィン・ゲイのこの楽曲をイメージしたメッセージだろう。しかし、そのときは「ふーん」と思った。
ふーん、である。
ロキノンが気に喰わないという意味ではない、と思う。
正直言ってイラク戦争云々というよりも、メッセージの普遍性というよりも、そこにある種の他人事に似たメディアのあざとさを感じてしまったのだった。

3・11直後に、しばらく音楽を聴けなくなってしまった人は少なくないと思う。オレもその一人だった。東北の被災者のように物理的に聴けない、という意味ではなく、現実の重さに音楽が耐えられるかという意味である(一ヶ月間は常に余震が起き続けていたこともあるけれども)。震災という出来事は深刻な原発事故というもうひとつの現実を作り出した。これもまた重い現実である。
自分たちが「当事者」になったとき、自分たちはどんな音楽を聴くのか(作り出すのか)と問い直す。それはある意味の態度表明といえる。
そのときオレは「What's Going On」は聴けなかった。普遍的で、それ故にある意味、社会問題に対して汎用性の高い「What's Going On」という“言葉”は、どうしてもそのときの自分の“気分”にしっくりとこなかったのだ。
「何が起こっているのか」は明らかなのだから仕方がない。
例えば、ひと通り聴いていたとはいえ、オレは決してヒップホップやラップに対して良いリスナーではなかった。それが3・11以降はとてつもなくリアリティと必然性がある音楽に聴こえてきた。これは歌に世は連れないけれども世は歌に連れるというヤツだろう。
で、だ。
今の“気分”でBrotherに声を掛けるのならば、こんな歌でなくちゃいけない。
君はどうだい?



(G・Em・C・Dのリピート)

今日、代々木公園周辺では東京レインボープライド2014が行われた。この3年間に出会った人たちも、フロートの上でパフォーマンスし、パレードでプラカードを掲げ、そして沿道からも数多く参加した。
性の多様性を謳うパレードは、同時に人間の多様性そのものを謳うメッセージであり、だからこそパレードに参加したフロートやプラカードには「僕らはもうすでに一緒に生きている」We're Already Living Togetherという言葉が、晴天の東京の空に掲げられた。
その一方で、上野ではレイシストの吹き溜まりのような連中によるヘイトスピーチデモが行われた。諸般の事情でレインボープライドには参加せず、上野へ行ったのだが、代々木公園とは真逆の世界だったのは間違いないだろう。
しかし、いつもオレは人間の屑に罵声を浴びせながら、実は「君はどうだい?」って訊いているのだ(あくまでも心の中で)。
また、そう問い掛け続けなければならない(あくまでも表面上は超罵声で)。
それはきっとレインボープライドの精神に近いんだと思う(参加してないけど書いてみる)。

<科学者がwhy(なぜ)という疑問を発するとき、それはじっさいにはhow(いかにして)という問いなのである。「なぜ」型の疑問は、科学的に熟慮された問いの立て方とはいえない。なぜなら、世間的には、「なぜ」型の問いの背景には、何らかの意図や目的があると思われているからだ。(中略)同様に、科学者が「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」と問うとき、じっさいには「いかにして、何もないのではなく、何かがあるようになったのか」と問うているのである。>(ローレンス・クラウス/青木薫・訳『宇宙の始まる前には何があったのか?』文藝春秋社)

オレたちの星を継ぐもの/第8節 徳島戦

2014-04-23 00:39:37 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日、徳島戦はスカパーで観た。
J2から初昇格した徳島は開幕以来公式戦7連敗中で、ホームでの戦い。ミッドウィークのナビスコカップ予選浦和戦では、浦和がメンバーを落としたとはいえ接戦を演じた、序盤戦にしてすでに勝利に飢えた死に物狂いのチームだ。これが一発勝負の天皇杯予選ならば実に嫌な相手である。
ところが序盤の清水のパス回しから徳島のアグレッシブさは空回り気味であることが露呈してしまった。いくら清水が連勝中で、それなりに調子が上がってきているとはいえ、ちょっと、これは、先制点は時間の問題だと思った。そして不用意なカードを貰ったり、ラフプレーを警戒すればほぼ勝てるであろうことは確信した。まじで。吉田は容赦無用にノヴァコと駿をターゲットにクロスを蹴りこみ、六平も鋭い縦パスを通し続ける。
前半29分、六平のミスからゴール正面のFKを取られ、そのシュート気味のFKがキャラの腕に当たってしまいPKを取られるという不運はあったものの、これは櫛引が素晴らしいセービングを見せた。ここから後半の序盤にかけてゲームは停滞気味になってしまう。20分までに2ゴールが生まれ、徳島にとっては絶対的なチャンスだったこのPKもストップし、これがゲームの趨勢を決めたと言ってもいいと思う。
そして前半終了の直前、駿が相手ゴール前で着地を失敗し、足を痛めて交替してしまう。
後半の序盤、徳島のプレイはアグレッシブになる、と言ったら聞こえはいいが、どう見ても荒くなり、イエローカードが3枚ほど突き出された。
ここからまた清水の尻に火がついて、後半30分に無意味で不用意なカードを貰ってしまったトシが、カードを貰った直後にゴールを決め、終了直前にもはや絶対的エースである元紀が駄目押しで素晴らしいゴールを決めた。
実質45分のゲームだった。そしてゲームを通してもほとんど圧勝で完勝であったのは確かだったのだけれども、停滞気味だった45分はどうしたって不満が残る。

今日、駿のケガが右膝前十字靭帯断裂で全治8ヶ月という大怪我だったことが判明し、その思いはさらに強くなった。
駿の怪我が彼の不注意だったとは思わないけれども、停滞していた時間帯に起きてしまったのは残念で仕方がない。4年ぶりに清水に復帰し、健太が背負った背番号9を自ら望み、キャンプから好調をキープしシーズンに突入してからも(それまでの駿にしては)信じられない勢いでゴールを量産していた。円熟のプレイを続けるノヴァコとコンビを組み、ようやく清水から生まれた、本格的なポストプレイヤーがこんなことで、早くもシーズンを終わらせることになってしまった。

今月のエスパルスニュースで駿は言う。
「エスパルスの9番なんて、なかなか付けられるものじゃない。背番号でサッカーをやるわけじゃないけど、どうせなら9がいい、とお願いしたんです。だけど、重荷ではなかったですよ。健太さんはもちろん、矢島(卓郎)さん、永井(雄一郎)さんといった偉大な先輩たちが背負ってきたものを付けることが、素直にうれしかったです」(長沢駿「初心」取材・文/望月文夫 エスパルスニュース2014年5月号)
思えば山本真希も同じようなことを言いながら、テルの「7」を背負った。
テルの放出は健太体制崩壊によるチームの大改革のタイミングと重なって、真希のコメントもいくぶん悲愴感が漂っていた。
「テルさん(伊東)の番号なので、重みはありますが、他の選手がつけるなら、自分がつけたいと思った」
しかし真希は7番を自分の番号にすることはできずに札幌へ、そして川崎へ移籍していった。
いくらユース出身の生え抜きだとはいえ(真希もそうだった)、ひとりのプレーヤーが現役までひとつのクラブに所属し続けるのは難しい。しかも清水の10番の象徴で引退まで清水でプレイしたノボリや、欠かすことのできないクラブ創設メンバーのひとりで同じく清水で引退した健太の9番は、ちょっと、重みが違う。

駿の言う通り、勿論背番号がプレイするわけではないのだけれども、背番号の記憶がそれに見合ったプレイを求める。清水の10番は言わずもがな、徐々に記憶が薄れつつある清水の9番も、背負う者に9番のプレイを求め続けるのだ。
ノボリの10番ではなく元紀の10番に、テルの7番ではなくタクの7番に、そして健太の9番ではなく駿の9番へ、背番号に「自分の記憶」を植えつけるのだ。サポーターはスタンドでその背番号とチームの記憶を宝物のように抱き続ける。
駿が一日も早くピッチに戻ってくることを祈っている。来季こそ「駿の9番」になって欲しいと思う。

次節は26日、ホームで仙台戦。

<「気軽にマイク持ってもらっちゃ困るんだよ」と言っている奴がいる>

2014-04-17 18:09:56 | Music
<そして、次の年の冬、こんな噂話を聞いた。「大阪でフリースタイルができないことを苦にして自殺したラッパー志望の若者がいるらしい」信憑性は問題じゃないと思う。少なくとも、大阪から東京まで、この噂を伝わらせた力。それが何なのか? コマーシャルになっていくことをうながしながら反面で、「気軽にマイク持ってもらっちゃ困るんだよ」と言っている奴がいるのだ。そいつらに対する拒絶反応だ。抑圧される者達のための音楽が聞き手を選別する。(中略)
向こうじゃ誰でもやってるから、という理由でやるビッチ・ネタ。ヒップ・ホップはバトルが基本だから、とディス・ネタをリリースするハード・コア・ラッパー。向こうじゃそうだから、ヒップ・ホップはそういうものだから。何故、自分のやることに、自分がやりたいから、という以外の動機付けが必要なのか? 前例がないことをやるのはヒップホップのルールから外れることになるのだ。この国では。向こうにあってこっちにないものを売るのが仕事なのだったら、日本未発売と目玉商品にPOPを貼り付けるスニーカー屋と何が違うのか。
向こうになくてこっちにあるものは何なのか?
探している人はもう見つけているはずだ。>(ECD,2002)


(studio voice 2002.06 Hip hop science/A Witness of hip hop)

徳島“爆弾”を乗り越える

2014-04-15 03:17:03 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14
せっかく連勝したっていうのに現場に行けていない。
まあアウエイの甲府戦は仕方がないけれども、さすがにホームの大宮戦は行けていないのはマズいだろう。

駿の公式戦連続ゴールは途絶えてしまったけれども、前線の形はかなり明確に見えてきた。特に大宮戦での吉田のアーリークロスは素晴らしかったと思うし(勿論意図的なクロスを織り交ぜながらバリエーションを増やしていくべきだけれども)、浦和戦以降すっかりスタメンが板についてきた六平と竹内の縦への意識の高さも素晴らしい。タクを髣髴とさせるようなディフェンスも見せていた。これでタク、浩太や大輔が復帰し、いい意味で危機感を持って競争すれば清水の中盤はちょっと面白くなってくる。まだ裏を取られる場面もあり、サイドの組み合わせの問題があるとはいえ、右サイドで起用されているヤコヴィッチのスピードも予想以上で、これもこの先面白くなってきた。
今週ミッドウィークに行われるナビスコカップ予選は休みで、さらに週末のリーグはアウエイ徳島戦ということで、現場には行けない見込み。いまだ公式戦未勝利の徳島相手というのは、3月のFC東京戦のように実に嫌な予感もしないでもないのだが(サポーターには気の毒だけれども、ここまでの闘いはある程度予想通りで、普通に予想すれば勝てるだろうが…J2の昇格レギュレーションを恨むしかない)。

もう少し早く(遅く)対戦したかった相手、というケースがある。
監督が交替する前の仙台、フォルランがフィットする前のセレッソ、宇佐美が復帰する前のガンバ、ACLで疲弊した後のマリノス…まあフォルランがフィットしなくてもセレッソ戦は分が悪いのだけれども、週末の徳島“爆弾”はどうだろう。
いくら初昇格組とはいえ、超絶連敗中のチーム(しかもホーム)相手というのは嫌なものだけれども、こちらも3月は予定通りにはいかなかったのだ。きっちり勝ち点3を積み上げて欲しい。

併合ドミノを恐れる周辺エリアマップ/ウクライナ軍事介入問題

2014-04-13 23:59:59 | News Map

■CIS加盟11カ国
<ウクライナが19日、旧ソ連圏諸国でつくる独立国家共同体(CIS)から脱退する方針決定を表明したことは、旧ソ連圏の再統一というロシアのプーチン大統領の野心的構想に暗雲をもたらした。また、北大西洋条約機構(NATO)との「緩衝地帯」がなくなることを意味し、ロシアの安全保障にも重大な影響を及ぼす。ソ連崩壊を「20世紀最大の地政学的な悲劇」と呼ぶプーチン氏は、「ユーラシア同盟」を設立して旧ソ連圏を再統一する構想を進めている。前段階となる関税同盟でロシアと親密な関係にあるカザフスタンやベラルーシも支持を表明していないうえ、ウクライナのCIS脱退は大きな痛手。(中略)旧ソ連では、1991年にバルト三国がソ連から独立したのに続き、ウクライナが国民投票でソ連離脱を決め、CIS設立に至った経緯がある。プーチン氏は半島のロシア編入を宣言した18日の演説で「(半島の住民投票のように)ウクライナも同じことをしてソ連離脱を表明した。クリミアの権利はなぜ拒否するのか」と批判していた。バルト三国は既に欧州連合(EU)に加盟しており、プーチン政権はEUの東方拡大を「侵略」ととらえ、ウクライナ新政権が目指すEU加盟の動きに強い警戒感を持っていた。さらにウクライナのCIS脱退で、プーチン政権は今後、半島に次いでロシア系住民の多いウクライナ東部の攻略に追い詰められる可能性もある。>
(東京新聞2014年3月21日付 ウクライナCIS脱退へ 旧ソ連圏復活に暗雲/「兄弟国」ロシア圏外へ)


<ウクライナ南部クリミア半島の少数民族クリミア・タタール人の間に70年前の悪夢が甦り始めた。街なかのロシア国旗が日ごとに増え、ロシア系住民のお祭り騒ぎが続く中、旧ソ連・スターリン時代に強制移住による苦難を味わった高齢者らが、民族の将来に不安を募らせている。(中略)ナチスへの協力を疑ったソ連政府はタタール人を根こそぎ中央アジアなどに移住させた。ソ連崩壊後の時期を中心にクリミアに帰還したタタール人は現在、半島の人口の約15%を占める。大半がイスラム教徒だ。(中略)強制移住で多数の親戚を亡くしている女性会社員ニヤラ・ナガエワさん(24)は「恐怖は毎日大きくなっているが、私たちには対抗する手段がない」と打ち明ける。ロシアが半島を実効支配して以降、タタール人は大規模デモなどによる抵抗はみせていないが、「地下に潜って抵抗する人が出るのが怖い」と心配する。「国際社会はもっと強い行動で私たちを助けてほしい」とナガエワさんは訴えた。>
(東京新聞2014年3月23日付 タタール人甦る悪夢/「ロシアがほしいのはクリミアだけ」/70年前強制移住、多数犠牲に)


■人口に占めるロシア系の割合
<ウクライナ以外でも、1991年まで旧ソ連に属していた周辺国には今も多くのロシア人が暮らしており、ロシアが言い掛かりをつける状況はいくらでも存在する。実際、19日の国連人権理事会でロシアは、バルト三国のひとつエストニアについて、言語政策によりロシア語を話す住民が不利な扱いを受けていると「懸念」を表明した。(中略)欧州では国境をまたぐ民族問題で戦争が繰り返されてきた。冷戦終結から25年。国境線が力づくで変えられた事態に、ドイツのシュタインマイヤー外相は「パンドラの箱が開いた」と危機感を表している。>(東京新聞2014年3月27日付 ロ併合ドミノ恐れる周辺国/クリミア「悪い前例」)


<ロシアのプーチン大統領は、28日のオバマ米大統領との電話会談で、ウクライナ南西で国境を接するモルドバの東部ドニエストルに言及し、3割強を締めるロシア系住民が「往来や経済活動を妨害されている」と懸念を示した。ロシア系住民の保護名目で強行されたウクライナ南部クリミア半島に続く「第二の併合」の可能性が浮上し、決定的に悪化した米ロ関係の新たな火種になりそうだ。(中略)モルドバは昨年11月、旧ソ連圏6カ国を欧州統合市場に組み込むことを目指すEUとの連合協定に仮署名し、EU加盟への一歩を踏み出した。しかし、ロシアは「衛星国」とみなすモルドバのEUへの接近を阻止する構え。(中略)北大西洋条約機構(NATO)軍のブリードラブ最高司令官は23日、ロシア軍が国境に10万人ともされる部隊を集結させたことに懸念を示し、ドニエストルを「クリミアに続き狙っている」と警戒感をあらわにした。ドニエストルのロシア系住民は約30%を占め、約32%のモルドバ人と拮抗。モルドバの大部分は第二次大戦前にはルーマニア領だったが、ドニエストルは旧ソ連(ウクライナ)だったため、住民のロシア帰属意識が高い。06年の住民投票ではロシアへの編入を希望した住民は97%に上った。>
(東京新聞2014年3月30日付 ロシアのクリミア併合 ドニエストル飛び火も/モルドバ東部 ロシア系地域)

<プーチン大統領はウクライナ南部クリミア半島の併合を宣言した18日の演説で、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば安全保障上の脅威になると指摘。「NATOがわれわれの家の周りで、わが物顔に振る舞うのには反対だ。(クリミア半島南部)セバストポリ駐留のNATO軍の元へ、われわれが客として招かれるような事態は想像だにできない」と述べた。中世のロシアは200年以上にわたりタタール人(モンゴル人)の支配下に置かれた。近・現代史でもナポレオンやナチス・ドイツの侵略に遭った。それだけに防衛本能は強い。(中略)ところがNATO加盟を視野に入れる暫定政権が2月、ウクライナに誕生した。クリミア併合の最大の狙いをNATOの拡大阻止とみる識者もいる。そのNATOにロシアは疑心と疎外感を抱き続けてきた。冷戦終結で敵、味方の関係は解消されたはず。なのになぜ軍事同盟のNATOは存続し、しかもわれわれの方へ勢力を広げるのか、と。一方、旧ソ連に支配された悪夢がよぎる東欧やバルト諸国は、ロシアが怖い。>(東京新聞2014年3月30日付 ロシア暴挙の背景は NATOへの警戒心・青木睦)


<ロシア国境に近いウクライナ東部のドネツクなど4都市で、7日までの三日間に、親ロシア派住民らのデモ隊が相次いで行政庁舎などを占拠した。(中略)ドネツクでは7日、州政府庁舎を占拠したデモ隊が「ドネツク人民共和国」の樹立を宣言。(中略)デモ隊が独自に組織した「人民会議」が勝手に決定したにすぎないが、遅くとも5月11日までの住民投票実施を要求。ロシア軍派遣を要請した点で、ロシアがクリミア半島を併合した流れと類似する。5月25日に大統領選を予定するウクライナの東部国境に近いロシア領には、ロシア軍部隊数万人が集結し圧力をかけ続けている。ウクライナの(中略)アバコフ内相は交流サイトのフェイスブックで、ウクライナを追われたヤヌコビッチ前大統領がロシアのプーチン大統領と結託、混乱を誘導しているとの見方を示した。ウクライナからの情報では、ヤヌコビッチ氏の出身地ドネスクでは6日から、中心部の広場で親ロ派住民2000人がロシア編入を求め集会を開催。(中略)庁舎周囲に有刺鉄線や廃タイヤでバリケードを築き選挙した。7日には旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後身のウクライナ保安局(SBU)庁舎も占拠した。行政庁舎などの占拠は6日、ハリコフやルガンスクでも起きた。(中略)一方、首都キエフでは7日、親欧州派の自警団が最高裁周辺を封鎖した。>
(東京新聞2014年4月8日付 親ロ派デモ 庁舎占拠/編入求めウクライナ東部4都市/クリミアと似た流れ 「独立」宣言も)


<ロシア系住民のデモ隊による州政府庁舎占拠で騒乱状態にあるウクライナ東部ハリコフ州の州都ハリコフで8日早朝、内務省特殊部隊が庁舎内に立てこもる70人を拘束し、庁舎を奪還した。(中略)ウクライナのウニアン通信によると(中略)州庁舎突入では発砲せず、負傷者も出なかった。(中略)デモ隊について、この両州を視察したティモシェンコ元首相は7日、「ロシアの情報機関員が含まれる」と指摘。ウクライナ保安局は7日、ルガンスク州でロシア軍情報機関要員の男を拘束したと発表した。これに対し、ロシア外務省は8日、「ウクライナや(民族主義勢力)右派セクターによる『国家親衛隊』、米国の民間軍事組織150人が東部や南部に派遣された」として、内戦につながる恐れのある軍事的準備を即時停止するよう警告(中略)欧州連合(EU)加盟路線を加速化するウクライナ新政権に対し、ロシアは、経済的にもつながりが強い東部への影響力を確保するため、連邦制を導入し、中立宣言を盛り込む憲法改正を要求している。連邦制に移行すれば、中央政府が任命する知事を住民の直接選挙で選ぶことになり、親ロ派の指導部を誕生させやすい。>
(東京新聞2014年4月9日付 新政権側庁舎を奪還 ハリコフ「共和国宣言」/ウクライナ 騒乱、南部にも波及)

<ケリー国務長官は、上院外交委員会の公聴会で、ウクライナ東部地域で親ロシア勢力による「共和国宣言」が相次いでいることについて、「ロシアの工作員」が関与していると主張し、「到底受け入れがたい」と強く非難した。(中略)「主権国家を不安定にする活動は違法」と強調した。>
(東京新聞2014年4月9日付 「共和国宣言、ロシア関与」米長官が非難)


<親ロシア派のデモ隊による州政府庁舎の占拠が続くドネツク州などウクライナの東部三州で、親ロ派武装集団による地元行政、治安施設に対する急襲が急拡大している。ドネツク州のスラビャンスクで12日、市庁舎が1000人以上のデモ隊に占拠され、ロシア国旗が掲げられ地元警察署やウクライナ保安局も武装集団に占拠された。地元治安機関の一部には親ロ派に寝返る動きも見られ、暫定政権は徐々に統治能力を失いつつある。>
(東京新聞2014年4月13日 ウクライナ東部 親ロ派庁舎占拠拡大 新政権統治能力弱まる)

「シリア人の血で手を染めた国の代表団がこの部屋にいる」/シリア内戦国内各勢力支配地域地図

2014-04-12 23:59:59 | News Map

■シリアの各勢力支配地域
<シリア内戦終結を目指す和平国際会議が22日、スイス西部モントルーで開かれ、アサド政権と反体制派が初めて協議の場に着いた。(中略)和平国際会議には、国連や日本を含む約40カ国の閣僚が参加した。2012年6月にスイス・ジュネーブで開かれた会議で、国連安全保障理事会の常任理事国やシリア周辺国が、シリア内戦終結に向け、移行政権の樹立で合意。しかし、アサド氏を排除するか否かについては各国で解釈が異なり、合意は実現していない。>


■シリア内戦をめぐる構図
<双方の代表者は冒頭演説で、いずれも規定の時間を大幅に超過して相手側を強く非難、激しい言葉の応酬となった。(中略)アサド政権のムアレム外相は、在外シリア人らが中心の反体制派「国民連合」を「民衆が虐殺されている時、豪華なホテルに滞在している。裏切り者、敵の代理人だ」と批判。(中略)「シリア人の血で手を染めた国の代表団がこの部屋にいる」。名指しこそ避けたが、攻撃の矛先はサウジアラビアなど反体制派を支援する周辺国にも向けられた。(中略)一方、国民連合のジャルバ議長は(中略)「革命はアサド政権のテロと、政権が宗派対立を利用して隣国イラクから持ち込んだテロ(過激派)に直面している」と述べ、「われわれはここに、政治解決のために来た。時間はない」と強調。>
(東京新聞2014年1月23日付 シリア内戦 初の対話/政府側、反体制派出席 和平国際会議始まる/部分停戦合意が焦点/冒頭から避難の応酬)


<シリア人権監視団(ロンドン)によると、イラクとの国境近くにあるシリア東部ブカマルで10日、反体制派勢力同士の大規模な戦闘が始まった。戦闘はブカマル周辺で11日も続いており、AP通信によると、市民を含む68人が死亡した。機関銃などで武装した反体制派のイスラム過激派「イラク・レバントのイスラム国」が10日早朝に、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」など他の反体制派イスラム勢力支配下のブカマルに攻撃を開始した。地元メディアによると、イスラム国はブカマルに進入し、いったんは街を掌握した。だがヌスラ戦線などの反撃に遭い町から撤退したものの、11日も周辺では戦闘が続いている。(中略)AFP通信などによると、ブカマルは原油の産地として知られ、反体制派勢力は武器の調達資金を得るため、支配権を争っている。(中略)シリアでは、ロシアが支援する政府軍とイスラム過激派の反体制派が内戦を繰り広げている。反体制派でも、ヌスラ戦線を中心とするグループ「自由シリア軍」と、アルカイダから絶縁されたイスラム国が対立。三者が入り乱れ、内戦が泥沼化している。>
(東京新聞2014年4月12日付 シリア 反体制派が衝突 市民68人死亡)

四国遍路道排外貼り紙地図

2014-04-11 23:59:59 | News Map

■外国人排除を主張する貼り紙が見つかった自治体
<四国遍路の休憩所に「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」と印字した紙が相次いで貼られた問題で、新たに愛媛県四国中央市と香川県観音寺市、徳島県内の休憩所でも、同様の紙が見つかったことが10日、徳島県の調査などで分かった。>
(東京新聞2014年4月11日付 排外貼り紙3県に拡大/遍路休憩所で計12ヵ所)

ロシア天然ガスパイプライン地図/ウクライナ軍事介入問題

2014-04-11 23:59:59 | News Map

■ロシアと欧州を結ぶ天然ガスパイプライン/天然ガス供給をめぐるウクライナとロシアの動き
<ロシアのインタファクス通信によると、ウクライナ危機の中、ロシアのエネルギー省当局者が1日、ウクライナがガス購入に絡む未払い金約16億㌦を完済しなければ「現在の低価格で供給する契約を延長する意味はない」と語り、4月から値上げする可能性を示唆したという。(中略)ウクライナが懸念を抱くのは、ロシアがこれまでもガス価格の操作でウクライナに圧力をかけたり、懐柔したりしてきたからだ。>
(東京新聞2014年3月4日付 ウクライナ介入経済戦略/ロシア産ガス「値上げ」圧力/EUも供給影響)


■主なEU加盟国の天然ガスのロシア依存率
<欧州にはロシアからウクライナやベラルーシなどを経由して天然ガスを送るパイプラインがくまなく走る。クリミア半島を併合したロシアにEUが経済制裁を科さないのは、ガス供給停止といった報復を恐れていることが影響している。EUが検討しているのは、供給停止などの緊急時に備え、隣国に融通して助け合うためのパイプラインの接続と備蓄体制の拡充に加えて、ロシア以外からの輸入先確保と代替エネルギーの開発を中長期にわたって進める―という内容だ。欧州には、欧州向け天然ガスの5割が通過するウクライナをめぐる苦い経験がある。2006年と09年、ガス料金の値上げなどをめぐる争いからロシアがウクライナへのガス供給をストップ。欧州向けは無関係にもかかわらず、09年にはブルガリアなどに真冬の2~3週間、ガスが全く来ない事態になった。この教訓からEUは、パイプラインの接続を推進。(中略)こうした緊急時対策は進むものの、代替源は見当たらないのが現状だ。>
(東京新聞2014年4月11日付 EU6月までにエネ安保計画/脱「ロシア依存」難航も/天然ガスの代替源確保厳しく)

「どうして計画を変更したのか」「…」/北陸新幹線中池見湿地通過ルート図

2014-04-10 23:59:59 | News Map

■中池見湿地を通過する北陸新幹線ルート
<国際的に貴重な湿地を保全する「ラムサール条約」のクリストファー・ブリッグス事務局長が9日、条約に登録されている福井県敦賀市樫曲の中池見湿地を視察した。湿地の登録範囲内の谷を北陸新幹線の建設計画ルートが横切っており、ブリッグス事務局長は「生態系への何らかの影響が懸念される。谷を横切らない元のルートに修正できないのいか」と、湿地保全にはルート見直しが必要だとの考えを示した。(中略)視察には環境省、国土交通省の職員が同行。「どうして計画を変更したのか」と問いただしたのに対し、国交省職員は返答に困っていた。>
(東京新聞2014年4月10日付 新幹線「湿地避けて」敦賀でラムサール事務局長)


川を渡る/解釈改憲反対 国会正門前抗議(4.8)

2014-04-10 08:10:34 | News


火曜は日比谷野音で解釈で憲法9条を壊すな!4・8大集会&デモ~が行われた。そもそも野音に入れるとも思っていなかったので、デモの出発時間に合わせて日比谷公園へ向かった。
今回も国会議事堂・官邸前、議員会館方面へ向かい、国会議員の出迎えがある請願コースと、夜の銀座の街を練り歩く銀座コースという2つのデモコースが設定されていた。到着した頃には、請願デモ出発点の西幸門周辺、かもめの広場には、野音に入りきれなかった参加者が溢れていた。
TLに流れていたツイートによると主催者のアナウンスでは、“一般参加者”を銀座コースに誘導していたそうだ。請願コースのアナウンスも政党系、労組系を中心に、団体別にさくさくと梯団分けをしていた。確かにこれでは団体に属さない“一般参加者”が入り込む余地はなかなか、ない。
請願デモはもはや「申し入れ」同様のお約束の“儀式”であり、「議員がデモ隊を出迎える連帯表明のイベント」(プロテスターが最も請願=要求しなければならない与党の議員は姿を現さない)であるからして、議員の時間的な制約もあるのだろうし、そもそも団体名を記したノボリ旗乱立のデモ梯団ばかりが銀座の街を練り歩き、歩行者の眉をひそめさせるのも、どう考えても逆効果なので、これはこれで仕方がない(たぶん)。
それでも、この日呼びかけ賛同団体にも名を連ねたTOKYO DEMOCRACY NETWORK=“ドラム隊”梯団は“一般参加者”の受け皿になっていたと思うし、主催は請願コースの参加者数を抑えたかったのかもしれないが、この点はもっとアナウンスされるべきだろう。プラカードと横断幕、そしてショートコール中心の“ドラム隊”梯団は請願組の中では異色だったかもしれないが、背後にはもっと猛烈に、歴史的に異色な十数人の革マルが並んだのは、何かの嫌がらせかとも思ったが。オレは革マルの背後でちょっとだけ歩いた。

茱茰坂の手前で梯団を離れ、国会正門前へ向かう。
国会正門前では既に十数人が抗議の準備を整えていた。間もなくコールが始まる。
30人程度でひたすらシンプルなコールを続けるプロテスターに対して警備の人員は多くない。
“その場”の主催者をしきりに訊ねる警官はいたが、勝手に集まっているのだから誰も答えようがない。時折請願コース帰りの人がぱらぱらと見に来ることはなあったが、プロテスターの塊に加わる人はそれほど多くない。
それから30分程度、国会議事堂の対岸の歩道で続けられた抗議の状況は変わらなかったが、請願デモが終了したあたりから正門前周辺に向かってくる人が増え始めた。
その多くは国会議事堂に沿った歩道からやってきて、対岸に渡ることなく、文字通り議事堂の正門前で声を挙げ始める、“判っている連中”だ。警備体制は通常程度で、まだ、それほど多くない。
「戦争反対」「解釈改憲絶対反対」「増税反対」「お前が払え」「安倍辞めろ」そんなコールがひらすら続いた。

請願デモでは国会議事堂周辺、六本木通りを越え、茱茰坂に入ったあたりからトラメガはもちろん、旗や幟、プラカードの類の掲示は規制される。請願デモが無言の葬式デモと言われる所以である。正式に申請されたデモというのは、良くも悪くもそれなりのルールがあるのだ。
2年前に始まり、現在も抗議活動が続く反原連の金曜官邸前抗議のように、政府の中枢に対して、規制のグレーゾーンを突き、既成事実を積み上げるケースもある。官邸前抗議は、官邸前対岸、国会議事堂対岸の歩道での示威行為は大目に見られているわけだが、しかし議事堂に沿った歩道でトラメガを使用したり、プラカードを掲げるような示威行為は、今も強く規制される。
国会正門前抗議といっても、正門そのものには近づけない。警備はプロテスターを近づけさせない。

何分か、請願帰りの連中の抗議が続く。
対岸で抗議していたオレたちも誰が呼びかけるわけでもなく、横断歩道の青信号を合図に一気に正門前に渡る。
それから何分か、数十人のプロテスターによる国会正門前での抗議が始まった。
すぐに警備がプロテスターを囲み込み、排除する準備を始める。
本当に、それまでの警備の何倍かの制服警官が一気に集まってきた。一旦囲まれてしまったら身動きが取れなくなり、簡単に排除されてしまうのは、カウンター行動で嫌んなるほど身に沁みているので、抗議の“塊”を拡げようと、できるだけ立ち止まらずに移動すると、警備がすぐに行く手を阻む。
それでも、まだ、何分か抗議の声を挙げ続ける。すっかり囲まれて、警官に圧力をかけられながらどんどん正門前から引き剥がされても、できるだけゆっくり横断歩道を渡りながら(押されながら)声を挙げる。
対岸の場所に戻されると、プロテスターの周囲には、その何倍もの制服警官が並び、2重、3重に囲んでいた。真正面の横断歩道のガードは勿論、反対の横断歩道にも若い制服警官たちが並んだ。

まるで去年のカウンター行動と同じだぜ。まあネトウヨの親玉へのカウンターと、その警備だから仕方がないか。そんな風に思った。
国会正門前(対岸)での抗議は22時に終了した。
たかが横断歩道だけれども、国会正門前の横断歩道を渡るとき、何か、川を渡ったような気分になった。





安倍ファシスト政権打倒デモ(請願行進~国会正門前抗議 撮影:秋山理央

※<国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律>
(拡声機の使用の制限)
第五条 何人も、国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域において、当該地域の静穏を害するような方法で拡声機を使用してはならない。
(適用上の注意等)
第八条 この法律の適用に当たつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。
2 この法律の規定は、法令の規定に従つて行われる請願のための集団行進について何らの影響を及ぼすものではない。

シェールオイル初の事業化/眠れる資源地図(メタンハイドレート、レアアース他)

2014-04-08 23:59:59 | News Map

(東京新聞2012年10月4日付 Q&Aシェールオイル国内初採取/眠れる資源開発弾み/日本海側有力視/技術、採算コスト課題)


■メタンハイドレート採取試験イメージ/メタンハイドレート開発研究の経緯
<愛知・三重県沖で12日、海底に埋まる次世代資源のメタンハイドレートを世界で初めてメタンガスに分解して採取できたことで、政府は将来の商業生産に向けて大きく前進した。(中略)採取地点は渥美半島の南約70㌔の海域。水深1000㍍の海底からさらに約300㍍の深さに氷状のメタンハイドレートの地層がある。作業は独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が実施。メタンハイドレートは地層の周囲の圧力を下げると、水とメタンガスに分離する性質があり、地球深部調査船「ちきゅう」からパイプを伸ばし、水をくみ上げながら地層の圧力を下げて、分離したガスを船上で回収した。(中略)国のメタンハイドレート開発実施検討会座長を務める佐藤光三東京大大学院教授は「ガスを長期的に安定して採取するための技術開発や、環境への影響など時間をかけて見極めるべき課題は多い」と話す。>
(東京新聞2013年3月13日付 メタンハイドレート海底ガス採取/純国産エネ 生産へ一歩)


■レアアースを含む泥の調査海域
<昨年は、埋蔵量は国内消費量の230年分程度と推定していた。>
(東京新聞2013年3月22日付 南鳥島のレアアース「埋蔵量は数百年分」/検出チーム教授見解)


■鉱床発見地点


■発見された鉱床のイメージ
<政府が沖縄本島沖の海底下で、金属が堆積した「海底熱水鉱床」の地層を新たに確認したことが分かった。(中略)日本周辺海域には計約5000万㌧の鉱床があると推定されてきたが、今回の技術を応用すれば、資源量が大幅に増える可能性があるという。(中略)調査は、経済産業省の委託で独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が1~2月に実施。4月中にも報告書をまとめる。調査地点は那覇市の北西約130㌔の排他的経済水域(EEZ)。>
(東京新聞2013年4月8日付 沖縄海底に大規模鉱床/政府調査 資源確保へ前進)


<同庁の委託を受けたJX日鉱日石開発(東京)と石油・天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が約3ヵ月間
調査を実施する。愛知県沖で3月にガス産出試験に成功した探査船「ちきゅう」が今月14日夜、佐渡島の南西約30㌔の海域にある水深1100㍍の海底で掘削を始めた。今後、海底下2700㍍地点まで掘り進み、早ければ6月下旬から石油やガスを取り出す作業に入る。>
(東京新聞2013年4月16日付 石油・ガス 佐渡沖で試掘開始/政府が主導 9年ぶり)


■国が今後3ヵ年でメタンハイドレートの埋蔵量を調査する日本海側海域
<調査はまず8日から7月20日ごろまで新潟県の佐渡沖と石川県の能登半島西方沖で実施。調査船による音波調査で深さ500~2000㍍の海底の地質を調べ、メタンハイドレートがどのあたりにあるかを確認する。(中略)今回、日本海側で調査するのは海底で一部がむき出し状態になっている「表層型」と呼ばれるメタンハイドレート。>
(東京新聞2013年6月8日付 メタンハイドレート埋蔵量 きょうから日本海側調査/政府初3年で6地点)


<資源開発大手の石油資源開発は25日、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で、新型原油「シェールオイル」の商業生産に向けた検討を進めると発表した。商業生産の開始時期は「現時点では決まっていない」としているが、事業化が実現すれば、国内初のケースとなる。同社は2012年10月、鮎川油ガス田でシェールオイルの採取に国内で初めて成功。(中略)また、同社は秋田県男鹿市の福米沢油田でも国内二例目となるシェールオイルの試験採掘を14年度に始めると正式に発表した。>
(東京新聞2013年7月26日付 秋田ガス田シェールオイル 初の商業生産検討 石油資源開発)


<調査では、上越市沖約8260平方㌔㍍と、能登半島西方沖約5950平方㌔㍍の海底の地質構造を音波で探った。その結果、深さ約800~約1200㍍の計225ヵ所程度でメタンハイドレードの埋蔵可能性をうかがわせる独特の地質構造が見つかったという。経産省は、広域調査で約3年をかけ、日本海側の資源量を把握する計画で、14年度は秋田県沖、山形県沖、島根県の隠岐諸島周辺を調査する。15年度は北海道周辺や秋田県沖、山形県沖を調べる。>
(東京新聞2013年8月28日付 メタンハイドレード調査 日本海225ヵ所に埋蔵か)

<資源開発大手の石油資源開発は7日、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で、地中深くの岩盤に含まれる新型原油「シェールオイル」の商業生産を4月1日に開始したと発表した。(中略)石油資源開発は、商業生産に当たって地上に施設を整備した。事業費や販売価格は公表していない。試験段階の昨年7月までに約1521キロリットルを生産した実績があり、採算は取れるという。鮎川油ガス田周辺のシェールオイル埋蔵量は500万バレル(約79万5000キロリットル)と推定される。現在の一日当たり生産量は国内で産出される原油の1%余り。年間を通じて持続しても、2億キロリットルを超える輸入量に遠く及ばないが、村橋庸也秋田鉱業所長は「一定期間は連続して生産できる見込みだ」と述べた。一方、同社は秋田県男鹿市の福米沢油田で準備を進めていたシェールオイル生産の実証試験に関し、5月下旬に井戸の堀削を始めると公表した。>
(東京新聞2014年4月8日付 シェールオイル生産開始 秋田ガス田 初の商用/国内資源新たな一歩)

JR246㌔は運休が続く/三陸鉄道復旧マップ

2014-04-07 23:59:59 | News Map

■三陸鉄道復旧の歩み
<三陸鉄道は2014年度、全面復旧で乗客数を前年度から33万人以上増やし83万人とする計画だ。それでも東日本大震災が起きた10年度(85万人)には及ばず、人口流出などで目標達成も厳しい。被災地では資金の壁からJRの運休が続いており、鉄路再生の道のりは遠い。(中略)沿線8市町村の人口はこの3年間で1万人以上減った。「あまちゃん」効果で、13年度の団体客数は2月までで前年の2倍近くに伸びた反面、定期券の客数は微増で、「観光客以外は空気を乗せている」と自嘲する社員もいる。三鉄は国費の投入で立ち直ったが、黒字会社のJR東日本は支援対象外。「採算度外視というわけにはいかない」(同社関係者)との立場で、宮城、福島を含む3県沿岸部のJR線約246㌔は運休が続く。>
(東京新聞2014年4月7日付 三鉄お帰り 三年ぶり全線復旧/人口減 更地の沿線再生多難)

ひとまず、ひと息/ヤマザキナビスコカップ Aグループ2節 G大阪戦

2014-04-06 03:30:00 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


水曜はスカパーでガンバ戦
3年前だったら何はともあれ絶対に駆けつけたゲームだっただろうなあ(今だって飲み代と宿さえ確保できれば行ったと思うんだが)。何てったってガンバの監督になった健太が日本平に戻ってくるゲームである。ナビスコ予選であろうとも、ミッドウィークのナイトゲームであろうとも駆けつけるべきだろう。そう思った人も少なくなかったのか、当日8000人もよく入ったと思う。
80年代の清水のレジェンドであり、クラブ設立メンバーの中でも超重要プレーヤーのひとりであり、監督を務めた年数が長いというだけではなく、それほど第一期健太エスパルスは希望と崩壊の一時代を築いたわけである。

ゲームは近所の酒場で呑みながらオンデマンドで観た(もう一ヶ月ぐらい、テレビがぶっ壊れているのだ…)。
ガンバに幾分主導権を握られながらもアクレッシヴにボールを奪い、拮抗した戦いを見せていた前半は悪くない。オヤジも来場した六平がますます中盤での存在感を増し、パートナーの竹内が駿の4ゲーム連続ゴールを演出したのも今後の戦いにつながる光明だったと思う。ここのところのお約束でもある後半のペースダウンでガンバに押し込まれ続けてしまったのはいただけないが、直前のリーグ東京戦のように、相手にゲームコントロールされる中での妙な間延びや集中力の欠如は見られず、何とかしのぎ切った印象。今回のナビスコカップ予選は結構な激戦グループと予想されているし、無失点でのホーム2連勝にひと息ついたか(次節はゲームなし)。
しかし健太ガンバの初見参、スタンドの空気を現場で感じられなかったのは残念…次は9月ってお互いどんなチームになっているのか想像もつかんな(健太の性格上、ガンバはそれほど変わらないと思うけれども)。

次は今日、アウエイでリーグ甲府戦。

そしてオレたちは当事者になった

2014-04-05 19:03:14 | News


一昨日報道された安倍首相のデパート訪問は、当初の予定だった「私邸近く」の東急本店から場所を変え、本人が裏口から闖入するという展開になった。変更の理由は明らかにされていないものの、アルタ裏抗議と共に、一昨日から昨日にかけて出回った「デパート包囲」のタグはそれなりの効果があったのだろう。

ここのところ、反レイシズムカウンターの間で「当事者」の話題が蒸し返されてきたようなのだけれども、改めてこのイシューも新しい局面に入ったのだろうと実感している。
振り返れば3.11以降の一連の行動は当事者性の発露以外の何物でもない。フクシマ、原発立地住民、被差別マイノリティという、紛う事なき「当事者」の存在を意識し、時に「代弁者」の存在に悩まされながら、行動する一人ひとりを突き動かす当事者性がここまでの行動を支えてきた。
「当事者なんて人それぞれ」みたいなツイートを見かけたけれども、やはりその通りだろう。

関東のカウンターの多くは「当事者」と共存しながら、自らの当事者性に突き動かされることに迷いがない(ように見える)。それは、参加者のパイ(数)の大きさもさることながら、前段階としての“3.11”をどう受け取り、リアクションしてきたのかが大きいのではないか。それは理不尽な、不合理な、そしてアンフェアな、ある“状況”の中に自分自身の姿を見出すことができるかどうか程度のことに過ぎない。
それは「当事者」に思いを馳せ、アイデンティティポリティクスに学ぶというよりも、3.11以降の一連の行動から嗅ぎ取り、感じ取ってきたものだ。これはちょっとした想像力と行動力の問題だ。

2013年に加熱したレイシストへのカウンター行動は去年12月を境に本格的なAntifaへ移行した。
勿論状況を飛び越えていく想像力と行動力は、それぞれのイシューを過去のものにするわけではなく、思考を重層化させ、拡がりを持たせる。
反原発からレイシズム、そして反ファシズムへ、コアで行動する人たちの状況に対する当事者性は疑いようがない。
状況とは何か。そして当事者性とは何か。それは、そこに、共に生きている実感という他ない。
この3年間の行動は衝動的に見えながら(衝動は極めてプリミティブな当事者性の発露であるのだが)、まったく論理的で、必然的だった。遮二無二突っ走っているように見えて、ツイートやネット上の書き込みの“小さな声”に呼応し、互いに確認しながら、大きなうねりを作ってきたと思うのだ。
いよいよ“ネトウヨの親玉”と対峙することで、オレたちは紛うことなき当事者になったわけだ。

そして、それぞれのイシューはある局面から深化し、特定の“場所”での抗議行動やロビイングが始まる。
それが反原発運動における金曜官邸前抗議であり、差別反対運動における大阪での仲良くしようぜパレード、東京での差別撤廃東京大行進以降に本格化したデモや公官庁、自治体、企業への活発なロビイングだろう(個別のレイシストに対する“法律しばき”も含まれる)。
多少乱暴に見えても、まず状況を突破することが性に合っている人がいれば、その突破した状況をオーガナイズし、取り組みを深化させる(方が得意な)人もいるだろう。その時点において、アイデンティティポリティクスが改めて見直される。
見直されるのだけれども、それと“突破する行動”とはほとんど関係がない。
というか、やはり、関係がないと言い切ってしまう方がいいだろうと思う。