徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

去年のように/第30節東京戦

2009-10-27 18:30:19 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
健太「(守備は)集中はしているが余裕がない。点の取られ方が考えられない。(中略)普通のことがやれていない。ここからもう一度全員で前を向いてやれるかどうか」(Sの極み 10月27日付)

日曜日。
アウスタで清水対東京。シーズンも残り1ヶ月ほどの終盤に来てまさかの2連敗。大分戦敗戦の傷も癒えぬまま、さらに塩をすり込まれたようなダメージ。日本平無敗記録も途絶えてしまったわけだが、まあ、こういう記録はオウンゴールのようなしょうもない失点で途絶えるものである。ただ予想以上に優勝争いのプレッシャーが若いプレーヤーたちに圧し掛かっているのは確かなようだ。データ上では両チームに大した差はないものの、印象としては信じられないぐらいシュートが少ないように見えた。
前線で平山と赤嶺が……というかFC東京が全体的にラフプレー紛いのプレーで身体を張り、両サイドは圧力を強め続ける(荒っぽさでは大分あたりと大差がないのには呆れた)。清水はフローデまでがミスを頻発させ、中盤はセカンドボールも拾えない。PA周辺では東京のプレーヤーにことごとくフリーでボールを持たれ危険な場面を作られ続けた。しかし幸か不幸かシュートの精度は低い。
シュートを打たない清水はもちろん、東京にゴールの匂いもほとんどなかった。
だからオウンゴールなんかで負けるのだ。

(だから負けた気がしない)

シーチケのご近所さんに、いつもフラッグを振り回しながら、ヤジは一切飛ばさす声を挙げてチームを鼓舞し続けるナイスガイの爺さんがいる。今日はゲームが終了しベンチから出てピッチに姿を見せた健太と田坂に向かって声をかけた。
「健太っ健太っ、頑張れっ!」
普段はあまりスタンドに反応を見せない健太が、スタンドに向かって顔を向け、軽く手を挙げて爺さんの声に応えた。考えようによっては事態の深刻さを物語っているともいえるが、そんなやり取りにちょっと胸が熱くなった。オレも健太にそう声を掛けたかったんだ、爺さん。
スタンドもほとんどブーイングではなく、何らかの意味を込めた拍手を送った。

思えば去年の今頃もナビスコカップ決勝でズタズタになったチームとサポーターがいた。去年のように、また天皇杯から出直しすればいいのである。
FC東京ごときが<奇跡の優勝>をブチ上げるなら、清水もまだ優勝を諦めるわけにはいかない。
このまんまでは我慢ならんので今週土曜の天皇杯も行く。

part2

2009-10-23 01:22:22 | 素日記
泉谷しげるが<都会では誰もが匿名希望者>と歌ったのは20年前のことだった。
無自覚につながるということはとても田舎っぽくて、世界は無自覚に際限なくつながって、どんどん世界は田舎になっていく。
ただ、何となくつながることが未来じゃない。

7日間連続

2009-10-14 21:47:43 | Movie/Theater


7日間連続 映画『ドキュメンタリー 頭脳警察』公開記念イベント
会場:渋谷・シアターN(連日18:30の回上映後)

●11月7日(土)重信メイ(ジャーナリスト)×宮台真司(社会学者)×瀬々敬久(『ドキュメンタリー頭脳警察』監督)
●11月8日(日)足立正生(映画監督)×瀬々敬久
●11月9日(月)井土紀州(映画監督)×瀬々敬久
●11月10日(火)PANTA×スペシャルゲスト
●11月11日(水)PANTA×鈴木慶一(ムーンライダーズ)
●11月12日(木)PANTA×鈴木邦男(「一水会」顧問)×木村三浩(「一水会」代表)
●11月13日(金)頭脳警察(PANTA・TOSHI)×瀬々敬久
※11/10のゲストは公式サイトにて後日発表。

ナカス的にもご縁があって登場していただいた方が数多く登壇される模様。森達也さんは出られないのだろうか…。
さらに老舗のフライングパブリッシャーズからも続々リリース攻勢。

頭脳警察40th記念リリース
●最新アルバム「俺たちに明日はない」
90年、再結成頭脳警察三部作リマスタリング
●『頭脳警察7』『LIVE IN CAMP DRAKE』『歓喜の歌』
同再結成頭脳警察のファイナルライブの初DVD化
●『1991 2.27 最終指令自爆せよ!頭脳警察』
さらに絶版だった自伝をリイシュー(89年パワステの未発表ライブDVD付)
●『PANTA自伝-歴史からとびだせ』

現在、渋谷・シアターNで上映中の『あがた森魚 ややデラックス』(10月号)、『ドキュメンタリー 頭脳警察』(11月号)を特集した中洲通信も同劇場で販売予定です。

通販ドラマ

2009-10-13 12:01:42 | Works
<俳優が身につけた服やアクセサリーが、放送と同時に番組ホームページで購入できるという仕掛けの連続ドラマが、13日からフジテレビ系で放送される。通販会社やファッション業界と手を組んだ、この新手の放送ビジネスには他局も注目している。だが、番組と広告との境界があいまいになりかねないと指摘する声が上がっている。>(朝日新聞 10月11日付

あまり地上波を見ないオレでもテレ朝の24時台バラエティというのは結構チェックしていたのだけれども、この秋の編成で一気に終了してしまった。一掃、という印象さえ受ける。代わって始まったのがランキング形式の番組で、「シルシルミシル」のような、実に企業の宣伝・広告色の強いバラエティ番組になっている。
地デジ移行を目前にして、株式会社としてのテレビ局の意図はとてもよくわかる。
良い悪いは別として。
見る見ないは別として。

そして通販ドラマ。
このアイデアはライブドアの堀江元社長も考えていたシステムらしい。堀江さん、戦術的には失敗しちゃったけれども、さすがにビジネスマンとして戦略的には正しかったのかもしれない。

楽観的

2009-10-13 11:34:09 | Sports/Football
<サッカーのクラブは絶対にツイッターを始めるべきです>(サポティスタ 10月10日付

リスク高いので始めるべきではありません。

Twitterって要するにチャットに毛が生えたようなもんだと思うんだが、利用者の皆さんはどう感じてるんでしょうか。
SNSはクローズドっぽさが気になってほとんど見るだけの状態なのだが、その次の展開がTwitterというのも、どうにも極端すぎるような気がする。

<ブログやSNSに続くコミュニケーションツールとして大きな注目を集めている。>

本当だろうか、それ。

で、本題。
そんなリスクの高いツールをクラブが採用するとはとても思えない。
最近こんな出来事があった。

<「民主党さんの思うとおりにはさせないぜ」 ツイッター軽率発言を産経新聞が謝罪>(J-CAST 8月31日付

例えばJ1で唯一、天皇杯を初戦(2回戦)で敗退した浦和のクラブと選手とサポがTwitterでどんな「コミュニケーション」ができるというんだろう。想像しただけでも空恐ろしい「コミュニケーション」になるんじゃないか。
直接的なコミュニケーションツールが生まれれば生まれるほど、世の中(組織)はディフェンシヴになっている。個々の人間とのコミュニケーションは楽観的なオレだが、それと入れ物でしかないシステムを楽観的に語るのは違う。

遺言執行人/高橋源一郎「ニッポンの小説 百年の孤独」

2009-10-12 19:18:51 | Books
<たとえば、シマザキトウソンという、詩人で作家だった青年は、キタムラトウコクという、同じように詩人で作家だった男の「遺言執行人」の役をかってでました。コバヤシヒデオという青年も、同じように、ナカハラチュウヤという青年が亡くなった後、「遺言執行人」として、大いに活躍しました。そして、戦争のような大きな事件が起こり、人が大量に亡くなると、当然のことながら、「遺言執行人」も大量に現れることになるのです。
 そして、そういった「遺言執行人」たちに、「我々は死者の代弁をしているのだ、死者のいうことに、つまり我々のいうことに耳をかたむけろ」といわれると、誰の代弁もしていない、誰の「遺言」も預かってはいない我々は、なんだか恥ずかしくなって、頭を下げ、眼を閉じて、しばらくの間、神妙な面持ちで、彼らの発言を聞くことにするのですが、内心では、「いつ、話が終わるんだろう、早く終わらないかなあ、夕方から、見たいテレビの番組があるんだけど」などと思っているのです。>
(高橋源一郎『ニッポンの小説 百年の孤独』「死んだ人はお経やお祈りを聞くことができますか?」より)

僕が君を知ってる

2009-10-12 01:02:18 | Music
SHIBUYA-AXで恒例のバースデイライブ、<I stand alone 仲井戸"CHABO"麗市「僕が君を知ってる」>。今回はバースデイというよりも文字通り「僕」仲井戸麗市が「君」忌野清志郎に送る一夜。BLUEさんのサイトで、清志郎死後のCHABOさんのMANDALAでの壮絶なライブのようすは読んでいたが(読めば読むほど、あれはRCに殉じたファンと、本当の“関係者”向けのライブだよなあ…)。個人的にも青山ロックンロールショー以来、CHABOのライブは久しぶりなので期待していた
冒頭でCHABOが宣言した通りに、RCサクセション、清志郎、そしてカヴァー曲のみで構成された約3時間30分。言葉と歌がすんなり身体に溶け込んでくる。また妙に湿っぽくなることもなく清志郎、RCの思い出話を辿りながら語り、歌う構成は緩やかで伸びやかで、時間はまったく気にならなかった。、
そして終盤、舞台上に星が浮かぶ中、清志郎死去直後のライブで読まれた手紙が再びCHABOによってリーディングされる。この清志郎への手紙も、以前よりもCHABOなりに新しい一歩踏み出したような印象を受けた。暗転の後、虹が浮かび上がる。そしてCHABOがステージを去った後、CHABO&清志郎による「君が僕を知っている」の映像が流される。
もう、これは反則である。
「甲州街道はもう秋なのさ」「夜の散歩をしないかね」、そして清志郎への手紙と泣くタイミングはいくらでもあったのだが、何とか我慢した。しかし最後の最後に、その、当の清志郎とCHABOの映像が映し出されては、何十回と観た映像だとはいえ、泣かないわけにはいかないのだ。まさに青山ロックロールショーで、祭壇の前で「トランジスタラジオ」が聴こえてきたときのような衝撃。
帰り道、錦糸町の加賀屋で少々酒。まあ、呑まずにはいられないわけなのよ。

<セットリスト>
1.よォーこそ
2.激しい雨
3.君が僕を知っている
4.たとえばこんなラブソング
5.つ・き・あ・い・た・い
6.上を向いて歩こう ※メロは坂本九Ver.
7.You Got A Move~ボスしけてるぜ
8.よそ者
9.多摩蘭坂
10.2時間35分
11.春が来たから
12.僕とあの娘
13.夢を見た
14.カニ~ムシ~ヘビ
15.(リーディング)※コーヒー・サイフォン
16.ぼくの自転車のうしろに乗りなよ
17.お墓
18.(リーディング)※清志郎から古井戸へのメッセージ
19.甲州街道はもう秋なのさ
20.(リーディング)※1994年、夏
21.忙しすぎたから
22.エンジェル(インスト)
23.毎日がブランニューデイ
24.キモちE
25.いい事ばかりはありゃしない
26.雨上がりの夜空に
27.夏の口笛
(enc)
28.南行きの列車で行く
29.スローバラード
30.嵐が去った後にAfter the storm
31.夜の散歩をしないかね
32.(リーディング)※“戦友”たちへ
33.(リーディング)※chaboから清志郎への手紙
34.君が僕を知っている(北海道Ver.)/仲井戸麗市&忌野清志郎

※自力セットリストなので間違っている部分があればご指摘下さい。

清水さん後編

2009-10-12 00:57:44 | LB中洲通信2004~2010
午前中に下北沢で、改めて清水宏さんの取材。
前回の取材を受けていろいろと調べ直して話を伺うことができたので、(すでにネタになっている部分も含めて)バイオグラフィ的には充実した内容になるか…と思ったが、さすがに出演舞台リストは断念。四半世紀に及ぶキャリアを持つ清水さんだから、今のうちにまとめた方がいいんじゃないかなと思うんだが。

清水さん前編

2009-10-10 23:21:41 | LB中洲通信2004~2010
金曜日。
池袋でやる気マンマン男の清水宏さんの取材。
駅構内のカフェで1時間ほど話を伺うが、予定の半分ほどで話が止まらなくなり時間切れになってしまったので残りは後日改めて伺うことになった。清水さんと歩いて稽古場まで向かい、カメラマンの森カズシゲ君と合流。現在清水さんは来週上演される、らくだ工務店第17回公演「黄色い湯気」の稽古中。公演間近でまさに追い込み中なのだが、稽古の合間にメイン・ヴィジュアルを撮影させて頂いた。やる気マンマン男らしく、いい感じ。
12月号の特集で掲載予定です。

取材の残りは明日。




風に吹かれて

2009-10-09 19:33:55 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
福岡へ行っている間に重要なゲームが2つあった。
ひとつは水曜日の鹿島対川崎の再ゲーム。
そしてもうひとつは木曜日のアウスタ日本平で行われた初の代表戦。

鹿島対川崎は順当に川崎の勝ち。
素晴らしいのは、まず鹿島が順当に負けてくれただけではなく、ゲーム再開の最初のプレーで1点をもぎ取り、川崎の得失点をひとつ削ってくれたこと。そして岡田主審が川崎のプレーヤーにカードを2枚も進呈してくれたこと。
これは清水(とガンバ)にとっては、現状で望んでいた最高の展開と結果と言える。

アウスタ日本平での代表戦は、岩下・海人の出番こそなかったが、香港戦とはいえオカのハットトリックという最高の結果で日本が圧勝。

やはり、今は清水に追い風が吹いている。
これで暫定の文字が取れて来週までは首位確定。

遅延

2009-10-09 18:22:10 | LB中洲通信2004~2010
水曜日。早い時間の飛行機しか予約できなかったので10時頃に福岡到着。
15時過ぎから終刊に向けて藤堂編集長インタビュー。
夜は酒。


木曜日。東京は電車が止まりまくっていたようだが福岡はほぼ影響もない。
11時に出田さん、入江と合流し、リンドバーグの事務所で藤堂編集長と打ち合わせ。終刊に向けて今後のスケジュールを確認。
途中からRKB毎日放送の取材カメラが入り、編集会議の模様と、藤堂さん、出田さんのコメントを撮影。写真は出田さんの感動的なコメント撮影中の模様。いつ、どこで、本当に放送されるのかはわかりませんが。東京で仕事が残っている入江は先に空港に向かったが、16時頃には打ち合わせも終わり、こちらも福岡空港へ。

福岡はほぼ台風の影響はなかったのだが、影響大アリだったのが羽田。先に空港に来ていた入江は一時間の遅延、静岡空港行きの出田さんも10分ほどの遅延。オレの搭乗予定の便(入江の一便後)はカウンターでチェックインする段階ですでに遅延が予想されていた。ということで搭乗時間まで空港内の居酒屋で一緒に呑む。
入江、出田さんはそれぞれ先に搭乗口に向かい最終的に居酒屋に残ったのはオレひとり。で、搭乗予定の時間を過ぎてもかなり油断してひとりで呑んでいたわけです。
そして予定時刻を30分過ぎたあたり、おそらく遅延しているだろうがさすがにそろそろ搭乗口まで行っておくかと思い店を出た、のだが。
もう飛んじゃってました…。
オレが乗る予定の飛行機は遅延もなく、きっちり定刻通りに離陸したという。その時間帯でもJALやANAが続々と遅延している中で、燦然と輝く定刻通り。定刻通りって素晴らしい。
きっとあの時間帯、搭乗口付近でオレの名前が連呼されていたことだろう。台風で迷惑かけているのはオレでした。皆さんごめんなさい。遅延のないスカイマーク最高。

ということで、何とか次の便の振り替えてもらった。
しかし今度は30分の遅延だという。
定刻通りはあの便だけか。
ああ、オチがついたな。
座席に座った瞬間から疲れがどっと出た。

結論が遅延気味だった終刊までのスケジュールが本決まりになり、ちょっとした喪失感があったのかもしれない。

というのは言い訳だな。

でも、本当にもうすぐ中洲通信が終わります。

11月号到着

2009-10-05 21:25:03 | LB中洲通信2004~2010

11月号到着。
今月の特集は本格的な再始動間近の頭脳警察PANTAさんの巻頭インタビューに、TOSHIさん、『ドキュメンタリー頭脳警察』の瀬々敬久監督も登場。特集タイトルは今月リリースされるニューアルバムから頂戴して<俺たちに明日はない>。中洲通信編集部的にも<俺たちに明日はない>わけですが、そういう意味も個人的には思いっきり込めてます。まあ今思うと<明日に向かって撃て>でもよかったわけですが…。その他、いよいよ公開される『こまどり姉妹がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』の片岡英子監督インタビューも掲載。
編集部からは本日より続々発送です。