徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

招き猫

2005-11-30 03:37:32 | Works
招き猫の本場、豪徳寺へ行く。江戸での井伊家の菩提寺で招き猫の由来も井伊家のご先祖様が猫に招かれるように寺に入り、雷雨を避けた出来事による、らしい。奉納所はちょっとわかりずらいが、招き猫の数はかなりのもの。3号、2号、豆サイズの招き猫を購入。
しかし招き猫よりも境内に入った瞬間に目に飛び込んできた鮮やかな紅葉の方が印象に残ってしまった。境内は工事中らしいけれでも、今の内なら一見の価値あり。紅葉につられて墓地を歩いていたら、台本を手に台詞の練習をしている役者さんがいた。誰だかわからなかったが。

島田雅彦『楽しいナショナリズム』(毎日新聞社)購入

主観/「ローリング・サンダー航海日誌 ディランが街にやってきた」

2005-11-29 03:31:28 | Books
<歌詞の分析はフロイド心理学の細かい議論のように退屈なものと決まっているし、どちらにしろ、それは評論家の領域に属する。ぼくの興味は心のなかで起こっていること、いいかえれば、過去に書かれたことばが現在にすべりこむときに起こる変化にある。>(サム・シェパード 『ローリング・サンダー航海日誌 ディランが街にやってきた』河出文庫)

「主観」を蛇蠍のごとく嫌う人たちがいる。自己防衛と自意識の肥大。これも「判りやすさの時代」なのかとも思う(このキャッチフレーズも相当「判りやすい」けれど)。主観のない言葉なんて何にも動かないし、面白くない。
『ローリング・サンダー航海日誌』を読んでいて、そう思う。

打ち合わせ等

2005-11-29 03:10:04 | Works
新橋で打ち合わせ。つくばエキスプレス取材とモバイル化について。モバイルの仕事は1、2回ほどしかやったことないのだけれども、『R25』の流れで少々展開はありそう。

帰りに新橋駅でエルゴラを買うが、ノボリの件はあんまり大きくない。TBSのスパサカは酷かった。ローカルチームの悲哀、低迷と言ってしまえばそれまでだが、扱いがあんまりじゃないかと思う。ここ数年、清水サポーターはチームに対する過小評価に辟易している。しかしJの優勝争いは面白くなってきた。

家に帰り、LB2月号の取材アポ。片桐はいりさん、おおくぼひさこさん決定。これで流れは固まった。

ノボリ4/ハッピーサッド

2005-11-27 15:00:26 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス04~05
<「危なかったですね、胴上げ(笑)。ちょっと『危ないなぁ』って思ったんですよ、僕も。あのまま『落とされちゃうのかな』って思ったんですけど、それもみんなの気持ちだと思うんでね、ホントに感謝したいと思います」>(Sの極み 11月26日付)

澤登正朗オフィシャルサイト ザ・コンダクター
澤登正朗選手 現役引退記者会見の内容について(j's goal 11月26日付)
写真

男の新しい旅立ちにはSIONだろう、ということでEMI時代のCDを何枚かMDにぶち込み、新幹線で日本平へ向かう。

ホーム最終戦。ファーストシュートはノボリ。
白熱したゲームに途中から、今日のゲームでスペシャルな存在であるノボリのことさえ頭に浮かばなくなってしまった。それほど90分間均衡し、息をつかせない見ごたえのある内容だったということだ。鹿島は優勝戦線に生き残るために、清水は残留を確実にし、そしてノボリにホーム最後の勝利を捧げるために。しかし感傷に浸る暇もなく両チームは最後までファイトし続け、ゲームは2-2の同点で終了。それを証明するように、ゲーム終了と同時に清水の数人のプレイヤーがゴール前で倒れこんだ。
ノボリはこれまでの14年間と変わらない輝きをこのゲームでも放っていた。しかしチームがノボリの存在を忘れさせてくれるほど“普通”に戦えたことは、とても素晴らしく、誇らしいことだ。こんなゲームができていれば、残留ではなく優勝戦線を争うことができただろうなと思う。

そしてシーズン報告会とノボリ引退セレモニー。
隣のオジさんが鼻をすすっている。前の席のバアちゃんが「次の試合(広島)も行ければいいんだけどねえ、歳だから」と笑いながら話し掛けてくる。もちろんゴール裏の若い連中の叫びは止まない。健太の挨拶の途中でオレも持っていたカメラを下ろしてしまった。何だこんなもの、カメラはカメラマンに任せとけ、オレは自分の目に焼き付けたいんだ、てな感じである。ノボリの挨拶が始まるとオレも目頭が熱くなった。
長い長い場内一周のあと、関係者による胴上げ。ヤクルトの若松監督以来じゃないかというくらい、ノボリは高く高く舞った。とても悲しいけれども、ハッピーなセレモニーになったことが嬉しい。

東海大一高時代から彼のプレイは見ているが、ノボリにとって幸せだったのは、JSL時代を経た健太、大榎、堀池の三羽烏とは違い、一番輝かしい時代のすべてをプロプレーヤーとして見せることができたことだろう。もちろんすでに三羽烏は清水のかけがえのない「顔」だが、そのひとりにノボリが加わり、クラブの歴史が積み重ねられていく。
この日のノボリの決断によって、クラブも新しいステージに入ったことを確信できた。さらにパルちゃんがJで一番可愛いのも確信した。ノボリの引退でさえ日本平を満員にできなかったことは残念だったが、チームが強くなることでそれは解消できるだろう。
ノボリ、お疲れ様でした。

静岡で焼酎1本。
『お前がいる』と『通報されるくらいに』をリピートして聴きながら帰る。
清水もノボリもこれからぶっとばしてきます。

<あわてんなよ 雨が上がったからって いきなり晴れるわけもないさ
俺はまだ やっと今 始まったばかりだろ
早くはない 遅くはない 始まったら始まりさ
何度でも 何度目でも 始めたら始まりさ

褒められたくて 気にして欲しくて わかって欲しいことが
見返したくて カッコつけたいことが 全部力をくれる
同じ景色に 蹴躓いて また無様にコケたとしても
笑われても 相手にされなくても それがどうした

ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

時間はまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ>
『通報されるくらいに』SION)



今週の作業

2005-11-26 03:47:50 | LB中洲通信2004~2010
今週はLB1月号「リアクション芸」特集の校了と2月号「かっこいい女」特集の企画とアポ。「女」特集の方は、数ヶ月前に刊行されたある本を書店で見つけて以来考え続けていた特集なのだけれども、そのお方に登場して頂ければ嬉しい。ちなみに「かっこいい」と言ってもそこはナカスですから、ヴィジュアルだけではなく様々な「かっこよさ」の価値観がある、ということで「生き様」方面を中心に、美しさとは何か、思案中。

「リアクション芸」特集は、VAPに頼まれているわけでもないのに『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』DVD-BOXのガイドブックみたいになってしまったけれども、90年代お笑いバラエティ回顧。来週には到着するか?

JAGATARA『例のヤツ』購入。

ノボリ3/Please Let Me Wonder

2005-11-25 22:31:58 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス04~05
<Q ゴール前で自分が打てそうでも、のぼりさんにパスを出して打たせるシーンも出てくるんでは?
ノボリ「それは困る。それは打ってもらわなければ困る(記者笑)。まあ確かに厳しい試合にはなりますけど、最後に勝てれば良いと思います。」>(Sの極み 11月25日付)

beach boys『dance,dance,dance』(『today』のリイシュー盤)、VA『29 boogie woogie originaux』購入。beach boysの『Please Let Me Wonder』と『i'm so young』を聴いていたら、ノボリのことが頭に浮かんだ。明日の清水は小春日和だというし、相手はJ黎明期からの宿敵・鹿島だし、ゲームはきっと『Please Let Me Wonder』が似合う舞台になるだろう。
明日は沢登正朗、最後の日本平公式戦。

<健太「のぼりのためにとか、日本平最後だからいうわけではなく、ベストな状態で戦えるメンバーということで考えた場合、のぼりが必然的に入ってくるというだけ。勝負にこだわるという部分で、実力から見て判断した。」>(Sの極み 11月25日付)

ということで、明日は日本平でのノボリを目に焼き付ける。

<「とにかく自分が決めたかった。ヒーローになりたいっていう気持ちで入って行った」>(elgolazo 11月25日付 神戸戦レポートより)

引退直前でまだこんなにギラギラしたプレーヤーもいないが、それがまたノボリらしいとも思う。
ここの「うpろだ」で見られる<1999 CS第2戦から。ありがとう澤登。><1999チャンピオンシップ第2戦 澤登のフリーキック>は要チェキ。

まだ当日券も出るようなので、地元の人には是非行ってもらい、満員で日本平の舞台を整えてあげたいものだ。つか行け。行って下さい。

ノボリ2

2005-11-23 23:50:28 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス04~05
<清水エスパルスは本日、澤登正朗が今季限りで現役を引退することを発表した。明日静岡市内のホテルで記者会見を行う予定。>(Sの極み 11月23日付)

<澤登正朗選手 現役引退を発表>[清水](J's GOAL11月23日付け)

今のタイミングで発表とは、残留に見通しついたからということか、さらにモチベーションを上げるためか。ひとまず、あと2ゲームあるけれども、ノボリ、おつかれ。99年のフリーキックは忘れない。

そう言えば、思いっきり1月なんだが……ま、いいか。

(11月25日追記)
会見の様子

脱出(11月20日)

2005-11-22 06:42:39 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス04~05
青山「何か踏んだなと思って、『やべぇ、やっちゃった』と思って」(Sの極み 11月21日付)

日立台で柏レイソル×清水エスパルス。
残りゲームでヴェルディが得失点差19点を引っくり返すことはまず考えられないので、これでひとまず自動降格ラインは脱した。それにしてもヴェルディの地獄の7月シリーズ――7失点を2回(ガンバ、レッズ)繰り返した後、ダービー、神戸戦のドローを挟んで6失点(磐田)、3失点(広島)というのは2005年の伝説だ。この7月さえなければ、さらに混沌としていた可能性もあっただろう。
優勝も降格も盛り上がってきた残り3節
これまでのように2ステージ制ならば前半戦の広島や後半戦の大分でもステージ優勝の可能性はあっただろうが、これも1シーズン制の効果。大阪は大阪でもセレッソ大阪、が今のところの予想。

健太と若いチームの冒険も残り3ゲーム。J1残留を決めていい形で来年に繋げてもらいたい。

ま、天皇杯は優勝するだろうが。

(追記 11月22日)
ビデオで『速報Jリーグ』をチェック。しかしどういう編集意図なのかよくわからないが、柏の先制点“だけ”を放送し、あとは試合結果のみ。何考えてんだ? TBSはかなりひどいが、NHKも清水の扱いが悪過ぎる(今季の成績を差し引いても)。

が、石山愛子ちゃんが可愛いので許す(ディレクター以外)。

珠(11月20日)/本田珠也TRIO

2005-11-22 06:03:06 | Music
新宿・PIT INNで本田珠也TRIO(本田珠也dr、吉沢朔p、杉本智和b)取材。
リハーサル前に3、40分ほど時間を頂き珠也さんに話を伺い、リハーサルを撮影。30代も半ばを過ぎて、ここ数年はドラムを始めた頃の初期衝動が戻ってきたそうだ。その辺の経緯を探りつつ訊くが「その話は長くなるんで(笑)」「酒飲みながらならもっと話せるんだけど」とのことで、今回はあまり時間が取れなかったのでまたいずれ……。「(ミュージシャンは)一生の仕事なんで」10年、20年先を見据えて活動中。しかし相変らずフォトジェニックなドラマーである。ライブもオリジナル中心の2ndセットが素晴らしく熱かった。
ひとまず掲載までにはまだ時間があるので、12月はライブを追いかけていきたいところ。

ヤァ!ヤァ!ヤァ!

2005-11-20 05:12:10 | Documentary
charつながりではないが、アルタミラミュージックより加部正義率いるZZK(zoku zoku kazoku)の『tangerine sun』。ヘヴィ・ロックなライブ盤に続いて、今度はスタジオ盤。tangerineって聞いて連想するのツェッペリンだしな~。

さらにアルタミラの音楽映画シリーズ第4弾が着々と進行している模様。今回のテーマは「こまどり姉妹」。その名も『こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』。……それにしても“ヤァ!ヤァ!ヤァ!”って。撮影用の「こまどり姉妹歌謡ショウ」ロケ参加者募集中。11月29日、場所は聖地浅草・雷5656会館。主催アルタミラピクチャーズ。先着200名限定(もう締め切ったかな?)。

フォーク&ソウル/下北沢440・金子マリPresents 5th element will&野狐禅

2005-11-20 04:32:07 | Music
写真家の北野さんと共に、下北沢440で金子マリ Presents 5th element will(金子マリvo、北京一Vo、岩田浩史g、大西真b、石井為人key、松本照夫ds)&野狐禅。開場から15分遅れて北野さんと合流すると店内は満席。70's、80'sな妙齢のお姉さん方も見かける。
野狐禅は『カモメ』など2枚のアルバムから数曲。やはり竹原ピストルのヴォーカルの熱くも鄙びた感じが素晴らしい。濱埜宏哉のヘッドバンキングしながら、つんのめったように疾走する鍵盤も良い。マリさんとの共演に続いて、イベントらしいが今度はM.J.Qのミチロウさん(11月24日・大阪アメリカ村「アコースティックニューウェーブ ~アンプラグドパンク大逆襲!!~」)とも共演するらしい。野狐禅、地道に浸透しているのか。マリさんは、どうも野狐禅を2人組なのか3人組なのかわかってなかったようだが。
一方、マリさんも超強力な70'sジャパニーズ・ソウル&ブルーズ。『彼女の笑顔』『かたつむり』(北さんvo)、『春夏秋冬』(岩田さんvo)等。本編ラストは『この素晴らしき世界/what a wonderful world』、そしてアンコールに『ストーンジャンキー』。次回は12月9日(土)。ゲストにRIZEの金子統昭とsuper gooooooood!のケンケン登場 in 440。これも強力。しかし翌12月10日はme,we night in HOTEL CLASKA…体力と懐と年末進行の目途が立ってたら行こっと。

ライブ後、沖縄そば屋さんで泡盛。

返り討ち

2005-11-18 04:47:18 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス04~05
斎藤「確固たる戦術でありやり方が確立してる中で、誰が出ても戦力が落ちないところがやっぱ強いわけですから、うちもそういうチームに少しずつなってくことができれば、またかつてのように上位で戦える、優勝を狙えるチームになってくると思う(中略)そういった意味で次の試合っていうのは最低限というかね、やっぱりJ1の土俵でやってなきゃいけないわけですから(中略)理想論を語る上でも、ものすごく重要な試合になってきますね。」(Sの極み 11月17日付け)

昨年末にテレビ静岡で放送された「今夜はエスパルスと飲み明かそう」をDVDにダビングしながら見る。そう言えば、とは思っていたのだけれども日曜日のレイソル戦は、いみじくも昨年と同日、同じ相手となる。そして昨年もJ1残留に目途をつけたホーム戦だった。
番組では酔っ払ったのかラモスが「僕はエスパルスとレイソルが好きだし、この両チームが毎年優勝争いしないのはおかしい」と主張しているのが妙に笑える(ロケ場所は風間八宏の母親が経営する居酒屋「八宏の店 まる八」)。

返り討ちに遭わないように、日曜日に向けてあげていこう。

勘太郎さん参加の浅川マキ盤が沁みる。何回も繰り返し聴く。ジャジーでフォーキーで、節回しが時に民謡風だったりして、こんな日本語のブルーズを歌う人はそういない(77年作品だけど)。
Bob dylan『renald crala』、Jimi hendrix『history 67-70』、浅川マキ『流れを渡る』購入。