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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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野依・稲苗に出る露の謎解き

2018年03月28日 09時22分11秒 | 宇陀市(旧大宇陀町)へ
荒起こしをした田んぼにJAで買った苗箱を並べたのは3日前である。

状態をみて毎日の水やりをしていた。

気温が上がれば幌を捲って風を通す。

温度調節は小まめにする。

そう話してくれた宇陀市大宇陀野依在住の田主の奥さんは被せていた白い幌を捲って育っている苗の状態を見せてくれた。

苗を見るとなにやらキラキラ光るものがある。



その数はとても多い。

水玉のように見えるが、水玉ではない。

苗が汗をかいたようにも見えるが、汗でもない葉先の丸い水玉はどうやら滴のようで、夜露のようにも思えた。

時間帯は午後の6時半。

昼間の気温がどんどん下がって肌寒くなる夕刻時間は脱いでいた上着をもう一度着る始末。

その気温差の関係でそうなったのか、それともこの時間だけでなくもっと前から幌内部で露状態になっていたのか。

そうであれば、昼間の気温が高い時も内部で発生していたのか、疑問がふつふつと湧き上がる。

自然に生えている草の夜露とか朝露に濡れる体験をしたこともあるし、拝見したこともある。

夜露といえば小林明さんが歌う「窓は夜露にぬれてー♪都すでに遠のく・・」のフレーズ。

それは歌詞にもなるし、季語にある「白露」や「甘露」もあるが苗代の幌内の発生条件は何であろうか。

露が発生する基本的な原理は、冷えたものが接した空気の温度が露点以下に下がって空気中に存在する水蒸気が水滴に変化して物体の表面についたもの。

木の葉の表面に発生する場合もあればギザギザ葉の突出先端部につく場合もある。

稲苗は草の葉と同じ。

草原の葉っぱもそうだ。

草葉そのもの自身が水分を排出している場合もあるらしい。

ただ、私のクエッションは苗代である。

拝見したここの苗代は荒田にそのまま据えた苗箱である。

一般的には水苗代。

つまり苗床があって、その部分までヒタヒタに水を張って育てる方法である。

水苗代であれば気温の急激な変化があったとしても空気中の水蒸気は集めることはないだろうと思っていた。

その謎は数日後に訪れた和歌山県在住の写真家Kさんが伝えてくれたメールにあった。

住まいは田園地。

毎年に稲作もしている写真家である。

尤も作業のほとんどは旦那さんになるそうだが・・・。

Kさんが云うには苗代の苗に水滴がついてこともあったという。

その綺麗な水滴は自然の産物。

思わずカメラに収めたそうだ。

Kさんの話しによれば、苗代の場は水田ではなく土の田んぼである。

野依と同じように苗はJAから購入する。

育苗された苗を購入して荒田に苗箱を並べて、幌を被せる。

まったく同じ方法である。

Kさんが云うには水苗代では水滴が発生しない。

発生するのは荒田の場の苗代田である。

地表にそのまま置いた苗の場合に発生するという。

つまりは水田と地表の温度差。

水田の場合はどちらかといえば冷たい。

土であれば温かい。

その温度差でなるかならんか、であった。

(H29. 4.16 EOS40D撮影)


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