マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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田中町甲斐神社の垣結び

2013年05月22日 06時47分05秒 | 大和郡山市へ
この日も朝から甲斐神社のお勤めをしていた田中町の宮守総代。

境内に植生する木々を伐りとって片付けている。

午前中いっぱいは神社の東側を中心に境内に生えている雑木を刈りとる。

5人の宮守総代だけでなく水利組合や自治会役員も出動するこの日の午後は神社の垣結び作業だ。

神社の周囲はかつて全域に亘る竹垣根だった。

竹を編んだ生垣で張り巡らせていた。

北東から東側にかけての垣根は何年か前にコンクリート製の築塀に替えた。

北側はウバメガシの生垣にした。

神社境内の土は崩れないようになったが今でも垣結びをしていると話す。

その箇所は西側の生垣である。



伐採作業の合間に別の作業をする宮守総代。

青竹を20cm程度に切断する。

節目の部分は入れない。



丸竹のままにして切断した竹は6本に割く。

鉄製の道具を上に置いてぐいと重しを掛ける。



縦目に割ける青竹はナタで二つ割り。

3月中旬に行われる甲斐神社のお田植祭りに用いられる松苗の竹である。

割った竹は選別する。虫喰いがあるものや色合いが悪いものは除く。

検査を受けた竹は80本。

行事が行われる前に5人が分担する松苗の竹作り。

側面を削って奇麗にするのは家の作業。

松を取り付けて御神籾を括りつけるのは宮守一老のおばあちゃんだそうだ。

「杵でモチを搗いてカキモチを作っているんや」と云う。

午後の垣結び作業に集まって来た宮守総代に水利組合、自治会役員たち。

水利組合の人たちは田中池に向かう。

池の水漏れが発生していないかどうかの検分である。

雑草の生え具合も確認しておく。

刈りとるのは後日だが、どれぐらいの作業を要するのかを確認して戻ってきた。

垣結びは主に西側の生垣。

朽ちた竹を取り除く。

高くなった樹木も伐採する。

作業は内側と外側に分かれる。

生垣からはみ出る木々も刈りこむ。

頻繁に運搬しなければならないぐらいの大量な処分物である。

不要な朽ちた竹を取り除けば内側が見える。



葉っぱで覆われていた生垣もすっきりした。

そこへ新しく青竹を水平に挿し込む。

崩れないように内側から結わえて引っぱる。

緩んでいた生垣はたわみもない。



平成4年までは2月15日に行われていた毘沙門天祭の垣結び。

集まりやすい建国記念日の祝日に移された。

それゆえ甲斐神社の垣結びであるが、毘沙門天さんのお堂は提灯を掲げて扉を開け御膳を供えている。

(H25. 2.11 EOS40D撮影)


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