マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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長谷日吉神社風の祈祷

2011年09月24日 08時06分35秒 | 奈良市(東部)へ
その日は朝から雨が降っていた。

雨天の場合は屋外で行事を行うが難しいと、村人たちは決断に悩まされる。

この日は風の祈祷。

二百十日がくる前に行われる行事だが村人がその日に集まることができる日で毎年替る。

急坂を登りつめた地に鎮座する奈良市長谷町の日吉神社。

揃ったころはどしゃぶりの雨が降り続く。

もうすぐ止むだろうと雲の行方をみる。

青空はでてこなかったが小雨になったから始めようと決断された風の祈祷。

村人たちが持ち寄った笹竹を手にして境内を埋める。

それには神垂れが付けられている。

神主のお祓いを済ませると本殿下の境内でぐるりと輪になった。

おもむろに歩きだした。

時計回りにぐるぐる回る。

それは3周された。

行列というのか、笹竹を掲げる村人たちはそのまま本殿境内へ上がっていった。

狭い境内を囲むようにしてそこでも同じように時計回りでぐるぐる歩く。

ときには前の人に向けて笹竹を振る。

叩きあいをしているのだという。



この行為は「一万度」だと言って立春から数えて二百十日、発生する大風(台風)がやってこないようにと祈る作法。

それは悪霊祓いでもあるという。

オー、オーと掛け声をかけるが作法だという。

笹竹をゆすっていく作法はまるで風を起こしているようにみえる。

3周とは決まっていないが「一万度」と呼ぶように数多く回るのが儀式だそうで、二百十日の前祈祷の行事だと仰った。

(H23. 8.21 EOS40D撮影)


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