マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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都祁白石・厚みのある自家製刺しさばを売る店

2023年09月21日 07時48分19秒 | 民俗あれこれ(売る編)
目的地は三重県名張市

盆にトビウオを売る魚屋さんの調査に向かう。

その途中にある自家製刺しさばを売る店は避けては通れない。

これまで何度も、なにかとお世話になっている旧都祁村の白石で商売をしてきた辻村商店。

一週間前の7月22日も伺ったが、なぜかシャッターが下りていた。

これまで一度も遭遇しなかった閉店のシャッター閉め。

突然なのかわからないが、不吉な予感がする。

念のためと、見ておきたい店裏の駐車場。

あるはずの自家製刺しさば干し。

干した痕跡もなく・・・

シャッターの前には、空っぽになった塩さばの箱と、商用の軽バンを残して・・・

22日に目撃したシャッターを閉めた自家製刺しさばを売る店。

一週間後に訪れた30日。

お店は開けていた。



毎年の今頃。

店前に立てる「遠い昔より続く 都祁の都の里のさしさば」は、この日も健在だった。

店内に居た女将さんに大将。

一週間前にも来たんだけど・・といえば、なんでも女将さんの近い親戚に不幸があり、お通夜、葬式に出かけていた、と・・。

これまで休むことなく年中開業だったが、稀にこういうときもあるとわかって胸をなでおろした。

早速、拝見した今夏初売りの自家製刺しさば。



作りたての刺しさばは、これまでと同じ真っ黒に日焼けした。

昨年は、長梅雨でデキが悪かったが、今年は梅雨が明けたとたんに猛暑の嵐。

おかげでこんなえー色に出来上がったと、いう。

今年の刺しさばは、いつもより肉厚の塩さばだから、美味いでえ、という大将。

実は、刺しさばは食べたことがない・・・という。

ま、まさかの展開に・・女将さん。

そう、食べるのは私だけですねん・・・の言葉に驚きモモノキ。

店の奥にたくさんの刺しさばを積んでいるから、見て、見てという女将さん。

年季のいったトロ箱に、これまた真っ黒けの刺しさばがいっぱいある。

聞けば、今年は160枚も作った、という。

3年前に取材したときは、120枚。

盆前に急遽追加した刺しさばは20枚。

今年は、さらに受注に応えられるよう枚数増し。



益々の商売繁盛に悦びもあるが、塩っ辛い刺しさばの需要がさらに増えていることは、ことさら喜ばしいことだ、と思った。

ところで、と尋ねた、ご近所ショッピングプラザの「たけよし」の刺しさば

商品シールに「和歌山県産」。

加工者は「㈱武吉 ショッピングプラザたけよし」の表記から、お店の裏で作ってはるんやろか?・・に、店主が答えてくれた。

それはあり得ない。

仕入れ先は奈良県の中央卸売市場だろう、と。

卸売市場は、私が住まいする大和郡山市。

立地は、馬司町。

地元民は、「まっさっか」と呼ぶ地である。

なんと、なんとである。



おひざ元の中央卸売市場から仕入れていたとは・・・これもまた驚きモモノキだ。

私も食べたことがあるショッピングプラザたけよしの刺しさばの仕入れ先が奈良県中央卸売市場だったとは・・。



実は、これから三重県に売っているトビウオ調査に行くのです・・と話したら、ちょい待ち。

ここにある、と見せてくれたトビウオの干し物。



ご近所さんから注文を受けたトビウオは、件の奈良県中央卸売市場で仕入れたと、いう。

もうすぐ注文したお客さんが、受け取りにくるので、まぁ見とき、といわれて写真に収めるトビウオ。

初めて見るトビウオ。

刺しさばと違って真白だが、味は同じように塩辛い、と店主はいう。



裏も表も、真っ白なトビウオ。

見た目だけでは、想像もつかないしょっぱい味らしい。

大きさは、と聞けば、小さい方だ、という。

横にあるヒダラと比べたら、ほんに小さい。

加工業者はわからないが、これもまた中央卸売市場仕入れ。

たけよしが売っていた刺しさばも、同じ会社から仕入れたのだろうか。

別途に連絡があった。

奈良市長谷町に暮らすA子さんが伝えてくれた刺しさばを売る店。

過去形でなく現在も売っているという同じ田原の里にある一村。

「横田のお店も、奈良中央卸売り市場でお魚仕入れてはる、と聞いた」そうだ。

(R3. 7.22、30 SB805SH撮影)


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