マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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しめ飾りにでっかく重たい柑橘は

2024年05月21日 07時18分45秒 | 民俗あれこれ
正月前にしめ飾りを調えていないと、どうも落ち着かない。

今年もまた、藁造り名人にもらった長い尾をもつ長寿の亀も附属するしめ飾りを飾った。

新しいドアになってからは、飾りを吊るフックを取り付けられなくなった。

それを打開する方法は強力粘着性のあるフックでないと・・。

数年間、そうしてきたが、今回は吊るしたとたんに落下した。

接着効果が薄れたフックもろとも落下した。

玄関ドアにキズを付けないようにするにはどうしたらいいのか。

思案して閃いた針金利用。

ドアの天を境に外、内にバランスをとる針金。

外側にある針金の先をフック状態に曲げる。

ここに大きくて重たい柑橘を取り付けたしめ飾りにバランスを取るには、内側にも同量の重量をもつ何かが要る。

それは難しい。

ここで考えた荒業。

見かけはもひとつだが、しめ飾りがちゃんと玄関に落ち着けば、それでいいのだ。

荒業は2カ所に貼った強力な接着性をもつガムテープがいい。

ドアの天にある針金が動かないようにガムテープで固定。

もう1カ所は、内側にある針金の先端を動かないよう、そして目立たない場所に固定した。

外、つまり玄関ドアの表から見れば、違和感をまったく感じさせない、上々の出来具合。

それにしても今年の柑橘はあまりにもでっかい。

昨今、一般市場に出回っている柑橘類は、橙代わりの葉付きのコミカン(小蜜柑)。

橙はだいだい。充てる漢字は代々。

つまり代々、末裔の代まで紡ぐ子孫繁栄を意味する橙。

本来の目出たい謂れから外れた蜜柑をしめ縄に飾る家の多いこと。

我が家もそうだった。

コダイダイ(小橙)は、どこにでも売っているわけではない。

無いから代用、である。

かーさんが、売り子さんから勧められて買ってきた柑橘。

蜜柑と違うね、というが確信はもてない。

翌年の小正月に下ろしたしめ飾り。

その後も、ずっと炊事場に置いていた柑橘。

包丁で切った中身を食べてみよう。

食べてみたらはっきりする。

皮が固い柑橘。



包丁を入れた瞬間にわかったが・・・。

1片を口にして食べたら・・・・・すっぱーーい。

まさに橙の味である


搾ってなんかの料理に使いたくなってきた。

橙代わりの小蜜柑の時代にいつしか知らず知らずのうちに、注連縄売り場市場に蔓延っていたウラジロ(裏白)のの代替。

代わりに使われていたのは近似種のコシダ(小羊歯)である
、と教わった。

生産地、生産者の後継者不足に採算も合わなくなるなど、年々が問題化。

いずれは中国産植物の台頭、輸入製品にすべて切り替わる
のでは、と危惧している。

(R3.12.29 SB805SH 撮影)
(R4. 1.27 SB805SH 撮影)