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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、上深川元薬寺初祈祷

2009年04月08日 08時51分58秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
初祈祷を終えると堂内では当家が接待役を勤める。

お重に入れたもてなし調理をいただいて酒宴の直会。

村のコミュニケーションの場には30人ほど集まった。

当家は3軒が年番。

クロモジを見つけておくのが難しいという。

ナリバナは前日までに大当家で作られていた。

直会の最中に当家のご婦人方が枝ごと切って供えられたモチとともに袋詰めする。

参拝者に持って帰ってもらうのだという。

切るのも作るのも相当時間を要する作業だ。

(H21. 2. 7 Kiss Digtal N撮影)

続、上深川元薬寺初祈祷

2009年04月08日 08時49分30秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
堂内は叩き板を敷いてウルシ棒や竹筒が置かれる。

灯明に火を点けて僧侶の読経が始まった。

観音経が静かに唱えられていく。しばらくすると神名帳詠みあげに移った。

そして般若心経へと読経が続く。

突然、「らんじょう」と僧侶が発せられると一斉にウルシ棒で板を叩きまくる。

竹筒は口にあて法螺貝のようにブォー、ブォーと吹き鳴らす。

堂外では太鼓が打たれる。

わずか12秒の動の行為は蛇を追い出すという所作。

そして再びはじまったお経を唱える静の空間。

数分経過したころ再び発せられた「らんじょう」。

三回の「らんじょう」所作を終えたあとは僧侶が天井に吊り下げている蛇に向かって祈祷された。

(H21. 2. 7 Kiss Digtal N撮影)

上深川元薬寺初祈祷

2009年04月08日 08時45分18秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
例年なら雪が舞う7日。

おだやかな春の訪れを思わせるような気温となった奈良市都祁上深川。

元薬寺の本堂にはたくさんの白い花をつけた木の束が両脇に供えられている。

ナリバナと呼ばれる三束の木はクロモジの枝で白い花はモチだ。

ナリバナはモチバナとも呼ばれ稲の穂を表し豊作を祈る。

本尊の両脇にはスギの葉で造られた土台に先を三方に割いて曲げている竹がさしこまれている。

その先には真ん中を朱に塗ったウルシの木、皮を広げたミカンとトコロイモがみられる。

ウルシはツバキの蕾、ミカンはお花とされ、針観音寺の初祈祷で供えられる「華」と呼ばれるものと同じだと僧侶は仰る。

本尊の前に58個のモチと串ガキを供えて始まった初祈祷は神野寺から僧侶を迎えて営まれる。

始まる前は本堂外で蛇造り。

藁を撚って太くしていく。

作業は慣れた手つきで手際よく作られる。

これぐらいの長さで良かろうと綱が出来上がれば廊下の天井に納められる。

大蛇にみたてた綱は川を跨いで掛ける勧請綱だ。

(H21. 2. 7 Kiss Digtal N撮影)