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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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地蔵会奉納阪本踊り

2007年09月22日 07時49分32秒 | 五條市へ
花火が打ち上げられ一段落すると阪本踊り保存会長が櫓に登り、太鼓をドン、ドンと打ち鳴らす。

阪本踊りの始まりの合図だ。前週の十五日に天神社踊り堂で踊られた阪本踊りは地蔵盆でも行われている。

やがて「やっちょんまかせ」の囃子が唄われると踊り子らが櫓を囲み踊り出す。

「天辻峠のな ながめのよさよ 左に大峰な一寸 右高野」の唄に「サカヤッチョン マカナラ ヨイトキタ」と踊りながら囃したてる。

「奈良で名高い 大仏さまよ 吉野で名物 やれおせ 阪本踊りよ」と歌われる「かわさき踊り」。

「サアヤレオセ ソレオセ サアヤットヤ ソレゾッコイ」と囃し言葉はリズミカル。

バチ一本で打つ太鼓の拍子にヤレヨセ、ソレオセと踊り子の舞い。

「天のよこりゃ 辻からよ 阪本見れば清きょいな」と唄うのは「さっさよいこえ」。

阪本踊りの歌詞には奈良や奥吉野の名勝などが織り込まれている。

「大文字屋」、「なんちき」、「薬師踊り」、「祭文」などなどが奉納される地蔵盆の阪本踊り。

そして、江戸時代、五條の代官所に捕われて村人たちの身代わりとなって亡くなった中村政吉の霊を慰めるために始められた「政吉踊り」。

政吉の遺言により弔う踊りは、「月は十月よ 日は二十七よ 今日は政吉さんの墓参り ありゃ恩返し」と歌いながら扇を閉じ、低く屈め拝むようなしぐさでゆっくりと踊ります。

哀調をおびたスローテンポの曲調は物悲しい。

休むことなく連続して踊られた阪本踊りは21時半ころに中休み。

盆の日と同様にお重に入れられたキナコメシやゴマニギリメシにコンニャクやイモのテンプラの料理が配られる。

阪本の接待はいつもこれなんじゃと差し出されたものありがたくよばれる。

30分ほど休憩したのち後半の踊りが始まる。

(H19. 8.23 Kiss Digtal N撮影)