*
こどもが最終的に何を一番の価値として生きる道を選択するのか
おとなの入口に立ってどう生き方の方角を定めるのか
こどもの選択と決断、その実践と展開の総計としての国の現在形がある
かつてこどもであった者たちの選択判断の表現型としての関係世界
広義の〝教育〟の結実が現在の社会の姿に歴然として示されている
*
一言だけ申し上げるとすれば恩義しかない
そのことを前提にして──
殴り合って鼻血を流してもビクともしない
そんな大袈裟な関係ではなかった、あたりまえです
細い糸で結ばれたつながり、軽やかでほんわかな連帯の感じ
現実との交わりをささえるつながりの「ひげ根」(中井久夫)
そうした関係の場所が大切なものであることはうたがえない
そんなつながりのまま突入する居酒屋コース
この路線で享受したものに乗って書いたことはたしかです
でもね、いったん引き受けた以上
チーム正義の一員としてではありません
別の次元に身を置くことを意味するのですね
面と面を突き合わせてとことん議論する
深く掘り下げて批評を交換する関係ではないことを承知の上で
でもね、ひとつも手を抜いたつもりはないのですよ
けっこう時間は費やした、いくらか礼は尽くしたとも勝手に思う
考えるべきテーマは少しも終わっていない
残された課題、見出した課題もある
ピリオド打って、バイバイするテーマではない
つながりを断つことを条件として、そうしてはじめて
本当に考えるべきことが鮮明になったとも言える
敬意をもって思考をめぐらすための適切なディスタンス
キープすることでほんとうに思考と思考が出会うへだたり
そうしてはじめて思考を混ぜあわせ生まれるものを手にしていく
作業スペースを保持したそれぞれ独立して生きる者同士として
本物のエールを交換できる関係の位相
互いにそんな場所に立つことができたらと今も思っている