ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「第一の主題」20220508

2022-05-08 | Weblog

 

 


 面と向かった相手との間に結ばれている愛や憎しみや尊敬や依存や信頼等々の
 抽象の中のどういう位置に自分が置かれているのか、
 これは哺乳動物として生きていくのになによりも重くのしかかってくる問題です。
 この点で相手から欺かれるのは、誰にもつらいことです。

               ──G・ベイトソン『精神の生態学』佐藤良明

    
結び合わせるちから
引き離すちから

二つのちからの均衡点、あるいは
不均衡点としての「私」がいて

二つのちからを一つとして撚りあわせ
未決の本質において新たな展開可能(ありうる)へ結ぶ

ここに、実存としての生の第一の主題がある

「関係の位相」における第一の主題の展開
すなわち、承認をめぐる自己価値の最大化

はじめに「価値あり-価値なし」をわけるラインが走る
(このラインはつねに未規定なゆらぎを伴っている)

このラインの内側、すなわち「価値あり」の側にいること
この認否の確証は内なる情動の生成によって自らに告げられる

友愛、敬愛、愛慕、憧憬、接近の対象であること
侮蔑、憎悪、悪寒、嫌悪、忌避の対象であること

あらゆる関係の場面において、この内的告知は生の基底に現象している

      *

「価値あり-価値なし」をわけるライン──

実存のそれぞれの固有のラインがあり、関係の位相において
ラインとラインは必ず出会い関係しあうことになる

相互に変更不可の確定項としてラインとラインが出会うとき
せめぎあって〝戦線〟を形成し、決着をつける闘争が開始される

あるいは、混じりあって新たなラインが生成することがある
いいかえると、第三の、新たな「価値あり」が協働的に立ち上がっていく

 

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