鼎子堂(Teishi-Do)

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『臆病者のための裁判入門:橘玲・著』

2012-10-22 22:51:37 | Weblog
薄曇り。


意外な事だけれど、世の中は、法の世界さえ、『カネ』で、回っているみたいだ。
真実なんて、割とどうでもいい・・・。
正義の味方なんて、現れない・・・そう思っていた方が、いいのかもしれない。

大手保険会社の嘘の報告に翻弄されて、僅かな保険金を受け取るのに、徒労とも思える時間を費やすことになった外国人とその代理人となった著者。

カネにならない仕事は、受けない弁護士。
面倒な訴訟は、タライ廻しにするお役所。

煩雑で、面倒な手続き。書類・・・。

そりゃそうだろう・・・。
人のために、面倒なことには、巻き込まれたくないから・・・。
例え、それが『裁判』に関わることであっても・・・ようするに、結局は、『他人』のことだもの。

たかだか、数十万円の保険金の支払いのために、真実を明かしたら、大手保険会社への金融庁の処分は、免れず、経営陣のクビが飛ぶかもしれない・・・事態を引きおこした大手保険会社の担当者の嘘・・・。更に嘘を重ねるばかりだけれど、法廷では、その嘘は、嘘と言えないと判断する。

嘘ばかりの世界だ。

たぶん・・・真実なんて、テレビの法廷ドラマか、刑事ドラマの世界にあるだけなのだ・・・。

・・・それでも・・・たぶん、嘘をつきとおした方が、世の中、平和に収まるのだろう。
損害は、最低に、三方を丸く収め・・・。
・・・正しくはないけれど、こういう方法もアリなのか・・・。

裁判には、絶対に、巻き込まれない方がいい・・・そうはいっても、いつ、加害者・被害者になるのかわからないご時世。時間と心労とお金だけが、空回りする不思議な世界。

この『嘘』の世界は、どんなに理不尽であろうとも、真実を白日のもとにさらけだすことはには、ならないようなのだ。たぶん、そういう仕組みなのだろう。

折からの原発賠償問題を、案じる著者が放つ異彩のルポ。

弁護士をつけずに民事裁判を戦う初心者のための裁判入門書。