鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『おはぎと大福:臼倉若菜・著』~ネコマンガ・・・数々あれど。

2010-07-04 21:04:00 | Weblog
晴れときどきくもり。暑い。


猫との生活。
飼い主と猫との関わり合い。
最近、そんなエッセイ風のマンガが増えたような気がする。

昔(・・・いつ頃まで遡ればいいのか・・・)に較べて、動物との関係がより、ヒトに近しいものになったのかもしれない。

いろいろなひとが、いろいろな動物との暮らしを描いておられるけれども、猫との生活をエッセイ風に書かれた最初の方は、『大島弓子』さんのサバ・シリーズあたりからではないかと思う。
このシリーズは、名作と言える(大島弓子さんの作品は、ほとんど名作だれど)。
大島さんの『綿の国星』の擬人化した猫の描写も、その後、わりと画力に乏しい・・・こう言っては大変失礼だか、ヘタックソなバカネコマンガを描く漫画家さんが、雨後の筍のように、増えた。
ストーリーもみんな似たり寄ったりで、読んでいて腹立だたしくもある(じゃあ。読むなよと言われそうなので、最近は、読んでいない)。


・・・今日の御題。
『おはぎと大福』は、とにかく、面白い。
著者の臼倉さんは、某女性週刊誌で、ツッコミ激しいエッセイ風マンガを書いておられるが、かの『西原理恵子』画伯の後輩さんということで、私は、『西原』路線の方だと認識している。
画風も似ているが、師匠の西原さんとは、一線を画したのが、この『おはぎと大福』だろうと思うのだが。

上梓されている本の数こそ少ないが、なかなか鋭い感覚で、思い上がった芸能人をブったぎる『だからあいつは嫌われる』は、読んでいて、スカッとする。

そんな臼倉さんだが、こと飼い猫のことになると、読んでいて、切なくなるくらい優しい。
そして、面白い。
そろそろ介護が必要な年齢に差しかかった兄ちゃん猫ブー(形状がおはぎにそっくり)、鬼畜の妹猫ピコ(見た目大福そのもの)の二匹に翻弄されながら、まるで、メイドのような生活ぶりを、骨太な線で、書きまくる。

飼い主と猫・・・。
ほんとうに、ひとそれぞれで、面白い。

以前、私も、猫飼いのひとりだったが、今は、飼う事が、難しい。
だから、ヒトさまの書かれたエッセイ風のこうした本を読むのが、楽しい。