子育てしていたころは、連休中、
どこにも遊びにつれて行ったことがなかった。

連休に入ってすぐ、
とんでもない情報が飛び込んできた。
福井県生活学習館(男女共同参画センター)から、
ジェンダー関連の本が150冊も、
男女共同参画の趣旨に反すると閉架に移されたというのだ。
「禁書」という言葉は死語だと思っていたが、
思想の統制と選別が行政によって公然と行われているとは、
おどろきとともに、憤りを感じる。
県側過激図書を排除(サンデー世界日報4月30日号より)
この出来事は、大きな問題をはらんでいる。
本来、男女共同参画は、多様なものなのに、
行政の意向に沿った方針以外のものを排除するという
とんでもないことが、自治の現場でおきている。
以下は、
「福井県男女共同参画推進条例(福井県条例第59号)」。
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(県民等の理解を深めるための措置)
第9条
県は、広報活動等を通じて、基本理念に関する県民等の理解を深めるよう
適切な措置を講ずるとともに、男女共同参画の推進に関する教育および
学習の機会の充実に努めるものとする。
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この第9条に反する書籍を撤去すべきという推進員の指摘に対応したという
前課長は、公式には「情報の提供は学習するうえで必要」と答えているのだから、
それを来館者の目に付かないところにしまったとなると、
あきらかに憲法に定められた「自由権および知る権利」の侵害である。
男女共同参画社会基本法にも条例の「基本理念」にてらしても、
排除されたとされる書籍はなんの問題もないものばかり。
2000年の自治法改正により、国と自治体は上下関係ではなく、
法的に対等な関係になっているのだから、
「ときの政府(自民党)の意向にしたがった」というのは、
あきらかに福井県の大ポカだ。
それに、
「福井県生活学習館」は女性センターと生涯学習センターの
役割をあわせ持つ施設なのだから、図書館機能としては、
行政の意向に沿ったものばかりではなく、
いろんな本をそろえて県民に提供するのは当然のこと。
図書の排除は著者および読者(利用者)の権利侵害である。
わたしは、リスト中のかなりの本を持っているけれど、
そのうち、思想調査や21世紀版魔女狩りもはじまるのかもしれない。
笑うに笑えないじょうだん、である。
ついでに、「福井県情報公開条例」を調べてみた。
請求人は、東京都とは違って県民限定ではなく、
「何人も・・・公文書を請求することができる」とされているし、
請求書も上記HPからダウンロードできるから、
福井県でなにが起きているか、知りたい人は全国どこからでも請求可能。
まずは事実関係を押さえることが基本。
さっそく、図書排除に関係する「すべての文書」を請求することにした。
以下は、福井県の友人の今大地さんからの呼びかけです。
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ご賛同のお願い
福井県敦賀市の今大地はるみです。
4月28日付けの世界日報の記事で福井県の生活学習館
(男女共同参画センター)から、上野千鶴子さんの著書10冊を
はじめとする150冊の図書が排除されたと報じられました。
県側過激図書を排除(サンデー世界日報4月30日号より)
昨年の11月に一県民の苦情を受け、一度は担当課長が
「情報の提供は学習するうえで必要」と回答を出しながら
今年の3月には、150冊の図書が一般の人の目に
触れないように倉庫にしまわれたというのです。
この問題を黙って見過ごすことはできません。
事の発端・経緯及び排除された書籍リスト等の情報公開請求を
行い、公開質問状を福井県に提出し抗議のアクションを
起こします。
ぜひ多くのみなさまにこの問題を知っていただき
抗議にご賛同いただきたいと思います。
公開質問上等の文書が整い次第、順次発信
させていただきますのでよろしくお願いいたします。
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ご賛同いただけるかたは、みどり(midori@kenmin.net)まで、
お名前・自治体名・所属団体等(市民・議員・学校名など)
をお知らせください。







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東京都の「高橋司郎委員の任命」には、男女共同参画の趣旨に合わないと反対する。
これってダブルスタンダードではありませんか?
本来、男女共同参画は、多様なもので、高橋委員の意見も、その1つとして認めるのが、多様性ではありませんか?
お答え頂きたい。
TBありがとうございます。記事を読ませていただきました。
いま帰ったばかりだし、最近コメントを書く時間もないので、簡略にお返事です。
本の排除については、「船橋市図書廃棄事件」で、昨年7月14日に最高裁判決で「思想の自由、表現の自由は基本的人権である」と結論が出ています。わたしは、だれであれし意的にどなたの本を排除するのも反対です。
東京都の件は、上野さんを排除した権力が、あえて、高橋史郎さんを委嘱したという問題は大きいと考えます。任命権者は最高権力者の知事。これは「多様性を容認する」というような問題ではなく、し意的で不当な公権力の行使だと思っています。わたしは、個人としての市民の自由権は守る立場ですから、一定の指向性をもつ審議会委員という公職に、「公費で」委嘱するのは問題だと思います。とはいえ、まさに、趣旨に反するか否かが議論のわかれるところでしょう。
ダブルスタンダードとは思いません。
>わたしは、だれであれし意的にどなたの本を排除するのも反対です。
以下のジェンダーフリー反対の本は、男女参画センターと言われる施設には置いておりません。
1)家族を賤しむ人々
2)新・国民の油断
3)ここがおかしい男女共同参画
4)男女平等バカ
福井県生活学習館(男女共同参画センター)も置いていませんが、これは意図的な排除ではありませんか?
多様性からしても、「情報の提供は学習するうえで必要」と思いませんか?
さらに「ダブルスタンダードとは思いません。」と言われるなら、ジェンダーフリー反対派(皆様がバッシング派と読んでいる)が、他の委員を過激なフェミだからと、排除運動をするのも容認すると理解してもよろしいでしょうか?
上野さんを排除も同じ論理なら、容認すべきと理解いたします。
もう休もうと思っていたところです。
福井県生活学習館に、何が置いてないか、よくご存じですね。なぜそれらの本が置いてないかは、施設にちょくせつお聞きになったらいかがでしょうか?
「図書購入費」でなにを買うかは、わたしが関知するところではありません。わたし自身は(1)以外は買って持っています。
とはいえ、わたしの市民自治の本もこの施設にはあるかどうか分かりませんが、ないからといって、意図的な排除とは思いません。
あと、わたしは、研究者でも呼びかけ人でもありませんし、東京都の問題に「中心的に」かかわっている人間ではありませんから、誤解のないように。岐阜の田舎に住んでて(お花の記事も見てくださいね)「憂慮」してるんですよ。以上。
おやすみなさい。
お花は、理屈に関係なく綺麗で感動します。
神様のプレゼントと思います。
私も、田舎にお茶畑を持っていますから、休日は農業に勤しんでおり、連休はメチャ忙しいかったです。
又、お花を見に参ります。
丁重なご返事、m(__)mありがとうございました。
岐阜県の県図書館や市立図書館でも年間数千冊の本が廃棄されていますけど・・・。
>「船橋市図書廃棄事件」
司書が勝手に廃棄した事件と、正当な手続きで廃棄したことを同等に見るのはダブルスタンダードでしょう。
お花をみていただけて、うれしいです。
わたしは、30台は有機農業の第一種専業農家でした。米作ではなく、無農薬野菜が主でしたから、連休中は、めちゃ忙しいというのは同じ。5人の子どもはどこへも行けない上にお手伝いばかりで・・・・(笑)。
先日、山梨側から富士山を見ましたよ。とてもきれいでした。新幹線でも静岡を過ぎたころからはずっとデッキに立って見ています。
うつくしいものって文句なしにいいですよね。
わたしは、意見の違いや多様性をみとめながら、弱い立場の人の、かけがえのないささやかな暮らしを大事にしたいんですよ。