みどりの一期一会

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東京都青少年健全育成条例改正問題:「表現の自由を規制する青少年健全育成条例改正に反対します!」 

2010-12-14 13:25:24 | 「ジェンダー図書排除」事件
けさの岐阜新聞社会面トップは、
東京都の青少年健全育成条例改正問題の記事。

3月議会で問題になって見送られ6月議会で否決された条例改正案が、
12月議会に形を変えて上程され、13日に都議会総務委員会で可決されました。

この問題については、わたしもブログで何度か取り上げています。

◆続続・東京都青少年健全育成条例案:都議会総務委員会で「継続審査」に/大阪府にも飛び火か?!(2010-03-20) 
◆「ミクシィ、ツイッターで拡大 漫画の性描写規制案」/「青少年健全育成条例」改正問題(2010-03-26)
◆都青少年健全育成条例改正案:不明確な基準論議/日弁連が反対声明/『創』6月号「マンガはどこへ行く」(2010-05-24)
◆東京都青少年健全育成条例、都議会で否決。/児童ポルノネットブロッキング 通信の秘密を侵害しないか(2010-06-21)


形を変えただけで問題点はかわっていないのに、民主党が賛成に回ったのにはあきれます。
ここへきてマスコミの話題になっていますが、明日の都議会本会議で可決される可能性が大とのこと。

「青少年保護(健全育成)のために・・・」というのは、堺のBL図書排除事件と同じで、
ジェンダー図書排除問題で使われる常套手段。
この問題は、表現の自由の侵害と同時に、気に食わないものに対する「差別、排除」の問題です。
東京都の条例改正が通れば、おなじ手法と論理が全国に波及することは避けられません。
漫画やアニメの規制は、すべての表現の自由の制限のはじまりです。
根本的な議論がないままに、なし崩しに条例案が可決されることには危惧を覚えます。

わたしは、表現の自由を規制する青少年健全育成条例改正に反対します。 

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以下、けさの新聞各紙の記事と、今までの都条例改正関連の記事です。

 

12/10毎日新聞、12/3朝日新聞の社説。


東京都の性的漫画規制条例を再考する
(毎日新聞 2010年12月10日)




性描写規制案を可決 都議会委

 過激な性描写のある漫画やアニメを区分陳列し、十八歳未満に販売しないよう規制する東京都青少年健全育成条例改正案が十三日、都議会総務委員会で、民主、自民、公明の三会派の賛成多数で可決された。漫画家や出版業界から反対意見が相次いだことを受けて、付帯決議で改正条例の「慎重な運用」を都に求めることも決めた。改正案は十五日の定例会本会議で可決、成立する見通し。 
 総務委では、民主党が「最も憎むべき犯罪の強姦(ごうかん)や児童買春を不当に賛美して描いている図書類を、青少年が容易に読める状況は良くない」と述べ、賛成を表明。共産党と生活者ネットワーク・みらいは反対した。
 行政による「恣意(しい)的運用」への懸念も根強いことから、改正案に賛成した三会派は付帯決議を共同提出し「芸術性、社会性などの趣旨をくみ取り、慎重に運用する」よう求めた。
 改正案では、十八歳未満が見られないように「成人コーナー」に区分陳列する対象を「刑罰法規に触れる性行為や近親相姦などを不当に賛美・誇張」して描写した漫画やアニメと規定。六月議会で否決された改正案には、十八歳未満のキャラクターを指す「非実在青少年」との文言が盛り込まれていたが、削除した。 
(2010.12.14 東京新聞)


 都の性描写規制案、総務委で可決 出版業界は強く反発

 過激な性行為を描いた漫画やアニメの販売などを規制する東京都の青少年健全育成条例の改正案について、都議会総務委員会が13日午後、開かれた。民主、共産など3会派が「規制は最小限にすべきで、出版業界の合意が必要」などと意見を述べた後に、賛成多数で可決した。
 改正案は15日の本会議で採決され、成立する。
 出版業界は「作者が萎縮、創作活動に悪影響がある」「表現の自由の侵害」と強く反対しており、「作品に表現した芸術性、社会性などの趣旨をくみ取り、慎重に運用する」との付帯決議が付けられた。都議会の民主、自民、公明の3会派の委員が賛成、共産、生活者ネットワークの委員が反対した。
 改正案は強姦や強制わいせつなど刑罰法規に触れるか、近親者同士の性行為を「不当に賛美・誇張」して描いたものを規制対象とした。
2010/12/13 15:07 【共同通信】 


 性描写漫画の販売規制、東京都議会委員会が可決 
2010年12月13日 朝日新聞

 過激な性描写のある漫画などを子どもに売れないよう規制する東京都の青少年健全育成条例改正案が13日、都議会総務委員会で、民主、自民、公明各党の賛成多数で可決された。出版社などが「表現の自由を侵す恐れがある」と反発していることに配慮し、規制の慎重な運用を求める付帯決議が付けられた。共産党と生活者ネットワーク・みらいは反対した。15日の本会議で成立する。
 改正案は、刑罰法規に触れる性行為や近親相姦(そうかん)を「不当に賛美・誇張」した漫画などを18歳未満に販売できないようにする内容。6月に否決された前回案が「規制対象があいまい」との批判を浴びたため、都は対象の明確化を図り、再提出した。前回案に反対した民主党も「規制拡大の恐れはない」などとして賛成に転じた。


東京都青少年健全育成条例改正に反対する女性表現者の会が声明(2010.12.13 レイバーネット日本)

社説:漫画規制都条例 依然残るあいまいさ

 漫画やアニメなどの性表現をめぐり、東京都が条例の改正案を提出している。6月の定例都議会で否決された改正案を修正して出し直した。
 修正前の改正案では、18歳未満として描かれた漫画やアニメなどに登場するキャラクターを「非実在青少年」の造語で定義した。そして、その非実在青少年による過度な性的行為を描いた漫画やアニメを子供に売ったり、見せたりしないよう関係業界に区分陳列するなどの自主規制を求めるという内容だった。
 この中には、児童ポルノについて、「何人もみだりに所持しない責務を有する」との規定もあった。
 しかし、6月の定例会では「表現の自由を侵すおそれがある」として否決された。そこで、都は「あいまいと批判された条文をより明確化した」として、改正案を修正のうえ再提出した。
 問題となる描写の「まん延抑止」を都民に努力義務として課した規定が削除され、児童ポルノを所持しない責務については、「根絶への自主的取り組みに努める」と変更した。また、インターネットで違法・有害な行為をした子供の保護者に対して「都は必要な調査ができる」との条文も改め、「情報提供や支援を行う」との表現にとどめた。
 規制の対象は「刑罰法規に触れる性交や婚姻を禁止される近親者間の性交を不当に賛美・誇張して描写したもの」となっており、都側は「違法な性行為を不当に賛美や誇張したアニメや漫画だけが対象。表現の自由は侵さない」と説明している。
 しかし、漫画家や作家などは、「行政による恣意(しい)的な解釈が可能なあいまいな規定は変わらない。逆に、非実在青少年の表現がなくなったことにより、18歳以上のキャラクターによる表現も対象となり、規制の範囲が拡大している」として、強く反対している。
 過度な性描写を含む漫画を子供に見せていいのかという問題はもちろんある。出版業界などが自主規制を行っているが、十分なのかという疑問もあるだろう。
 ただし、過度な性的表現は現在の条例でも規制対象になっており、新たな規定を設けなくても規制できるはずだ。わいせつ物については刑法による取り締まり規定もある。
 無論、過度な性描写が子供の目に触れないようにするため、自主規制の努力を怠るようなことがあってはならない。
 しかし、規制強化によって漫画家などの表現が全般的に抑制がちになり、日本の漫画やアニメの人気が落ちるようなことになっては困る。条例改正については、その点も考えて対応してもらいたい。
毎日新聞 2010年12月10日 

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社説:都の漫画規制―手塚、竹宮の芽を摘むな

漫画とアニメを名指しして、東京都が性描写の規制を強める条例の改正案を議会に出した。
 今年6月の議会で否決された案を手直しし、規制の対象を「法に触れる性行為や近親間の性行為を、不当に賛美し、誇張したもの」とした。
 漫画家、法律家、日本ペンクラブなどが「行政の勝手な判断で取り締まれる余地が大きく、創作を萎縮させる」と今回も強く反対している。
 都条例にはすでに「性的感情を刺激し、健全な成長を妨げるおそれがある本や雑誌を青少年に売ったり見せたりしない」規定がある。知事は、出版社などに必要な処置の勧告や、「不健全図書」の指定ができる。「わいせつ物」に該当すれば刑法の取り締まり対象だ。漫画は野放しではない。
 それでも不十分というのが都の言い分だ。確かに眉をひそめたくなる漫画もあるし、子供の手の届く所に置くべきでないと考える人は多い。
 しかし、そのためのルール作りと運用を、行政にゆだねることの是非は、切り離して考えなければならない。・・・・
2010年12月3日(金)付 朝日新聞・・・


社説:漫画の性描写 安易に規制に走らずに (12月11日信濃毎日新聞)

都青少年健全育成条例改正案:都が再提出 規制対象拡大、あいまい文言に懸念 

◇性行為描写ある漫画やアニメ
 東京都が11月30日開会の定例都議会に再提出した青少年健全育成条例改正案に対し、作家らから反対の声が上がっている。漫画やアニメの性行為描写への規制があいまいなままで広がり、表現の自由を制約する懸念があるからだ。今回の改正案を検証した。【内藤陽、臺宏士】

 ◇表現の自由の制約拒み、作家ら反対 出版界「今後の自主的取り組みを尊重して」
 ●年齢規定を削除

 「今年の6月定例都議会で否決された改正案よりも規制対象が拡大している。基本的な性格は変わっていない」--。日本ペンクラブ(阿刀田高会長)が11月25日に開いた理事会では、今回の改正案への批判が相次ぎ、反対声明が採択された。
 同条例は性行為を描写した漫画やアニメについて、場合によっては18歳未満への販売を自主規制することを出版社に求め、「不健全図書」に指定したものは都自身が販売を規制できる、と定めている。
 今回の改正案では、(1)刑法など刑罰法規に抵触する性行為(2)婚姻を禁止した近親者間の性行為--などを描写した作品が自主規制の対象となる。都議会が否決した旧改正案は、対象を18歳未満にみえるキャラクター(「非実在青少年」と定義)の性行為に限定していたが、今回はこの規定を削除。対象が18歳以上のキャラクターにも広がる結果となった。
 桜井美香・都青少年課長は「都議会では『18歳未満の性行為だけを対象にするのはおかしい』という指摘があり、それに応えた」と説明する。だが、ペンクラブの吉岡忍理事は「漫画やアニメは法律に触れない性交渉だけを描け、と都は言うのか」と憤る。

 ●何が不健全図書か
 また、旧改正案は不健全図書の指定対象を「強姦(ごうかん)等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したもの」としていたが、今回は「肯定的に」の部分を「著しく不当に賛美し、誇張するように」などと変更した。これらの文言についても、意見が分かれている。
 桜井課長は「拡大解釈されないように、わかりやすい言葉に換えて、疑念を払拭(ふっしょく)した」と説明する。しかし、青少年規制問題に詳しい河合幹雄・桐蔭横浜大教授(法社会学)は「『誇張』の意味するものが抽象的で、描写の程度の問題か分量なのかわかりにくく、あいまいだ」と指摘。さらに、修正されなかった「社会規範に反する行為」との文言についても「拡大解釈され、不倫や同性愛なども含まれる可能性がある」と語った。

 ●改善求める声受けて
 猪瀬直樹副知事は3月、条例改正に伴う規制の対象として「奥サマは小学生」(秋田書店)を例示。この漫画は小学生の性交を描いて都に目を付けられ、事実上の絶版に追い込まれた。
 日本雑誌協会は「自主規制は機能している」とするものの、児童の性描写などについて改善を求める声が今春以降、出版界に寄せられるようになった。雑誌協会など4団体でつくる出版倫理協議会は他団体とともに11月中旬、「児童と表現のあり方検討委員会」を設け、議論を重ねていくことを決めた。
 都議会民主党幹部は同月下旬、「ここまで修正した以上、賛成せざるを得ない」と言い、否決を求める大手出版社幹部に頭を下げたという。この出版社幹部は「6月に旧改正案が否決された後、性描写についてはより慎重な傾向が出てきた。出版界の今後の取り組みを尊重してほしい」と話した。
毎日新聞 2010年12月2日 東京夕刊



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