みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

こうのとり追って:第3部・不育症/5 悲しみ共有、支え合う/6止 治療、通院…かさむ費用(毎日新聞)

2011-08-31 19:51:21 | ほん/新聞/ニュース
毎日新聞の生活面で連載していた「こうのとり追って:第3部・不育症」が
今日の「6治療、通院…かさむ費用」でさいごになりました。

最終回は、「不育症」を個人の問題してではなく、制度としてサポートしていくという動きを取り上げ、
不育症に対して助成制度がある自治体のことを紹介。
昨日は、「5 悲しみ共有、支え合う」として、悲しみを共有した経験者が
市民として支援していく動きをとりあげ紹介しています。

このブログを書きながら聞いているNHKでは、
放射能汚染地域でくらす妊婦を支える医師の取組み。

どちらも、個人だけでは解決できないことを、医師や周りの人たちが支え、
制度として何とかサポートしていこう、という動きに励まされます。

  こうのとり追って:第3部・不育症/6止 治療、通院…かさむ費用  

 ◇夜行バス乗り専門医へ 一部自治体で助成制度
 「高額になるので、よく考えてください」。そう言いながら不育症の専門医が示した治療費のリストを見て、「こんなに払うの」と驚いた。妊娠がわかった初日に払う注射代や注射指導料が約4万円。その後の1カ月は薬や健診費で約9万円……。
 横浜市の木村真奈美さん(34)は3回の流産後の検査で、血液が固まりやすく、胎児に栄養が行き届いていない可能性があることがわかった。流産を防ぐため注射剤「ヘパリン」が有効だと医師は言い、治療費についても説明してくれた。
 木村さんは子どもが好きでベビーシッターの仕事をしていたが、32歳のときに2回流産して、子どもを見るのがつらくて退職した。早く妊娠したいからと不妊治療クリニックに通い、不育症の検査も受けたが「異常なし」。昨年6月、人工授精で3回目の妊娠をしたものの、9週で流産した。
 「夫にすべて費用を負担してもらうわけにはいかない」。治療の合間にヘルパーの資格を取り週2回、訪問介護士として働いた。都合のよい時間に働ける新聞販売店の営業の仕事も掛け持ちした。「後悔しないよう、精いっぱい治療したい」と木村さんはいう。
   ◇    ◇
 兵庫県の女性(31)は3回の流産を経験する中で、各地のクリニックを転々とした。夫婦で夜行バスに乗り横浜市の専門医まで検査を受けに行ったこともあった。不育症外来がある岡山大病院で追加検査を受け、まもなく妊娠が分かった。
 出産まで150万円ほどかかるのを覚悟している。ヘパリンの注射指導のため入院した後は1カ月半、病院に近い家賃11万円の短期賃貸マンションを借りた。「自宅から通院すると片道1時間半。つわりもあって通う自信がなかったし、すぐに病院に駆け込めると思うと安心できた」
 女性は今回もよい結果を得られなかったが、「またお手伝いできれば」という医師の言葉がうれしかった。
 2回目の流産の後、会社を辞めた。ストレスが影響したかも、と考えたからだ。「治療費のためにも仕事はしたい。でも急に入院になることもあり、短期のパートしかできないのです」
   ◇    ◇
 不育症の治療や医療機関が独自に設けている検査項目は、保険適用外の自費であることが多い。毎日朝晩、自分で行うへパリンの「在宅自己注射」も自費。月5万円前後かかり、負担感を訴える患者は多い。
 専門医には保険適用を求める声も多い。厚生労働省研究班班長の斎藤滋・富山大教授(産科婦人科)は「血栓予防の薬は他にもあるが、へパリンは胎盤を通過しない利点があり、血栓のできやすい妊婦にはこの薬が必要」と指摘し、厚労省に保険適用を求めていく。
 不育症の当事者グループ「不育症そだってねっと」(神奈川県伊勢原市)代表の工藤智子さん(35)は「専門医が少ないため遠くから通院する患者もおり、交通費の負担も大きい」と話す。ねっとが昨年末から今年7月までに96人を調査したところ、出産までの費用は平均で約104万円、へパリンの注射をした人で約122万円だった。
 工藤さんは3回の流産を経て、今は5歳と1歳の男の子がいる。長男の出産まで約100万円かかった。働きながら通院し、会社の会議室で毎日注射した。毎月約6万円かかるへパリンの負担が大きかったが、「子どもの命がかかっているから、払うしかない」と覚悟した。長男の名前の1文字には「生」の字が入っている。「生まれてほしい」という妊娠中の願いを込め名づけた。
 次男を産んだ後の昨年末、全国で初めて不育症治療費の助成制度を始めた岡山県真庭市の話題をテレビで見た。藤山美津子さん(44)ら不育症患者が、市役所に訴えたのがきっかけだと知った。
 工藤さんは藤山さんに連絡を取り、地元で助成金を求める活動を始めた。「私の住む伊勢原市では年間900人が生まれているが、45人程度が不育症で生まれていない計算になる。自分だけ出産して終わりではなく、不育症に悩む人たちのために何かしたかった」と訴える。
 メンバーは神奈川県や東京都などの約120人。自治体や議員らに公的支援や相談窓口の設置を要望し、活動は広がりつつある。
 不育症には不妊治療と違い公的な助成制度はなく、一部の自治体が独自に助成している。そだってねっとが都道府県を対象に全国調査すると、11自治体に助成制度があった。額は3万~30万円で、今年度から茨城県日立市、石川県かほく市、和歌山県などが始めた。
 神奈川県大和市は今月26日、年30万円を上限とする助成策を発表した。こども総務課は「出生前の不妊や不育症に悩む夫婦への支援が、少子化対策には重要」と話す。
   ◇    ◇
 横浜市の木村さんは今年、4回目の妊娠が判明して休職、ヘパリン注射を始めた。最初は「治療して本当に産めるんだろうか」と半信半疑だった。患者団体の集いに参加して、治療を受けて子どもを授かった仲間に出会い、実感がわいた。超音波検査の画面でみる赤ちゃんはこれまでより大きく、「このまま元気に」と願っている。=おわり(五味香織、下桐実雅子が担当しました)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
毎日新聞 2011年8月31日



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こうのとり追って:第3部・不育症/5 悲しみ共有、支え合う 

◇経験者交流、アドバイスも/医療側の理解、配慮不十分
 静かな部屋に、窓を打つ雨音と涙声が響いた。「たった一人の子供がほしいだけ。特別なことを望んでいるわけじゃないんです」
 19日、千葉県船橋市の公共施設に約10人の女性が集まった。流産や死産などでわが子を失った人たちのグループ「ポコズママの会」が交流会を開き、語り合った。
 東日本大震災が起きた3月11日に死産した女性も2人参加した。「ニュースで『震災から何カ月』と聞くとつらい」「被災者を思うと、私だけが悲しいのではないと分かっているけれど……」。もらい泣きする参加者もいる。昨秋、9週で流産した女性は「友達の妊娠に、息をのみ込んでからじゃないと『おめでとう』と言えなかった自分が嫌」と声を詰まらせた。
 悲しみを癒やし支え合おうと、各地で少人数の交流会を開いている。「妻をどう励ましたらいいか」と足を運ぶ男性もいる。会代表の加藤さとみさん(36)は「話すことで気持ちが整理できる。みんながうなずいてくれると、独りじゃないと思える」と意義を語る。
 気持ちが落ち着いてきても、友人の出産の知らせなどをきっかけに、再び悲しみに引き戻されることもある。交流会には10年以上前に2回の流産を経験した女性の姿もあった。
 加藤さんは03年秋、初めての妊娠で流産。体験をつづったサイトを開設すると多くのアクセスがあった。「気持ちを打ち明ける場が必要」と考え、会を作った。
 サイトでは、予期せぬ流産や死産に直面した人向けに、原因や病院で受ける処置も解説する。加藤さんは「入院中に携帯電話からアクセスする人もいる」と話す。わが子の髪や爪を残す思い出作りや、「思い切り泣いてみよう」「文字で気持ちを表現しよう」とのアドバイスも載せている。
 周囲の対応で傷ついた、との流産経験者の声は少なくない。不育症の治療に詳しい竹下俊行・日本医科大教授は08年、会のサイトに寄せられた約300件の書き込みを分析した。
 病室がほかの妊婦や出産直後の人と一緒(83件)▽医療関係者の心ない言葉や態度(40件)▽「よくあること」といった喪失感への無理解(18件)▽亡くなった胎児を段ボール箱に入れられたなどの扱い(11件)--への不満が上がり、患者をサポートすべき医療側の配慮が足りないことが浮き彫りになった。
 支え合う活動はほかにもある。不育症経験者でつくる「ハートビートくらぶ」は04年から妊娠中に自宅で胎児の心音を聞ける胎児ドップラーを貸し出している。
 妊婦健診はふつう2~4週間おきだが、流産経験者はこの間、「大丈夫だろうか」と不安にさいなまれる。ドップラーのレンタルは心身の負担を少しでも軽くするのが目的だ。2回の流産を経験した理事の久松美香さん(51)は「不育症にできる治療は限られる。不安を減らすことが大事」と話す。
   ◇   ◇
 自分自身の悲しみを受け止めるのは、不育症や心の専門家でも難しい。
 慶応大病院で不育症外来を担当していた女性医師(39)は4回の流産を経験した。検査で原因は見つからず、胎児の染色体異常が繰り返されたとみられる。3回目の妊娠では、気休めと知りながら血流をよくするアスピリンを服用したが、流産した。
 忙しさが原因でないと分かっているが、「何がいけなかったのか」と自問した。夫はいたわってくれたが「いつまでも泣いていても仕方がない」と言われた時は、「家でしか泣けないのに」と悲しかった。
 診察室で、自分の流産経験を明かしたことはない。昨年末まで患者向けに開いた「不育症学級」では、参加者が「子供のいる友人と会いづらい」と打ち明けるのを聞き、「みんな同じなんだ」と思えた。カウンセリングで「次はうまくいくと思いますよ」と励ましながら、自分に言い聞かせているように思えたこともある。患者の心には何かの支えが必要だ、と実感する。
 医師はいま5回目の妊娠中で来月、出産を予定している。
 臨床心理士の伊藤美奈子・慶応大教授(50)も不育症に苦しんだ。45歳で長女を出産するまで、5年間で5回の流産を経験した。
 年齢とともに流産のリスクが高まることは知っていたが、「なぜ自分が」という思いは消えなかった。「不育症の本を調べても、私が流産した理由は書いていない」。自分のカウンセリングはできないと実感した。
 地元の病院では何度かつらい思いをした。流産の処置を受けた時は、新生児室の脇を通らざるを得ず、その後の診察で看護師に「母子手帳はもらいましたか?」と言われた。出産後、自分の経験を生かしたいとポコズママの会に加わった。
 昨年10月、医師や臨床心理士らによる「流産・死産グリーフケア研究会」が発足した。伊藤教授も世話人に名を連ねた。どんな支えができるか考えながら、仲間を増やしている。
   ◇   ◇
 多くの流産経験者と接してきた加藤さん。感情を出すことを遠慮し、離婚した人もいた。「夫婦で気持ちを正直に伝えることが大切」と感じている。「流産を経験して、生きていくことの尊さ、命の奇跡を感じられるようになった。家族や夫婦の絆を深め、経験を意味のあるものにしていけたらと思います」=つづく

 ◇体験談まとめ本に
 ポコズママの会はスタッフの体験談を紹介した「ともに生きる たとえ産声をあげなくとも」(中央法規出版、税別1500円)を発行。医師や助産師のメッセージも伝え、支援のあり方を考えている。

==============
 ■不育症の情報や支援団体のサイト
 ◇厚生労働省研究班「Fuiku-Labo」
 http://fuiku.jp/
 ◇ポコズママの会、流産・死産グリーフケア研究会
 http://pocosmama.babymilk.jp/
 ◇ハートビートくらぶ
 http://www.heartbeatclub.jp/
毎日新聞 2011年8月30日  


こうのとり追って:第3部・不育症/4 心の傷癒えぬまま「うつ」に 

◇ストレス対策に服薬も/心理ケアで不安軽減
 パート先のスーパーでレジ打ちをしていた時、突然「わーっ」と声を上げ泣き出してしまった。感情をコントロールできず、なぜ涙が出るのか分からなかった。
 神奈川県茅ケ崎市の女性(27)は08年7月、初めて近くの精神科を受診した。「うつ病」と診断され、抗うつ薬など3種類の薬を処方された。「自覚はなかったけれど、今思えば2度目の流産をしたころから変だった」
 電話やインターホンの音に恐怖を感じ、雨戸もカーテンも開けずに寝室に閉じ籠もる日々が続いた。「自分が悪い」と叫びながら壁に頭を打ち付けることもあった。最初は心配した夫も、部屋に来なくなった。過食と嘔吐(おうと)を繰り返す摂食障害にもなった。
 精神科の薬を飲み続けた1年半は、医師から妊娠しないように言われ、焦りを感じた。服薬を終え、10年春に3回目の妊娠が分かったが、9週目で胎児の心拍が止まった。半年後には4回目の流産を経験し、再びしばらく抗うつ薬に頼った。
 茅ヶ崎市の女性が「形見」として大切にしている超音波検査の画像 女性は、過去の検診でもらった超音波画像をとっておいている。「他の人に宿っていたら、生まれてこられただろうに」。罪悪感は消えない。1年に4回ある「命日」や出産予定日には、寺へお参りに行く。
 今は5回目の妊娠中だ。診察台に上がるたびに怖さで泣き、おなかの子の心拍が確認できると、安心してまた涙が出る。
   ◇   ◇
 妊娠の喜びから一転、悲しみのどん底に突き落とされる流産や死産。何度か繰り返し心の傷が回復しないまま、うつ状態に陥る人もいる。
 薬が胎児に悪影響を及ぼす危険を避けるため、服用中は妊娠しないよう指示する精神科医は多い。わが子を失って心を病み、治療のために次の妊娠ができないジレンマに、患者は苦しむ。
 不育症専門医で青木産婦人科クリニック(名古屋市)の青木耕治院長は、過度のストレスが流産につながると考え、妊娠中の患者にも抗不安薬を処方している。
 緊張や恐怖でアドレナリンが分泌されると、免疫機能を持つナチュラルキラー細胞が増え、胎児を異物とみなして流産を引き起こす--という説がある。緊張すると血管が収縮し、胎児への血流量が減るとも考えられている。青木院長は「薬に1の危険はあるが10の効果がある、と患者さんには説明している。流産を防ぐにはストレスを減らすことが効果的だ」と話す。
 東京都の主婦(43)は抗不安薬を服用しながら昨秋、6回目の妊娠で長男を出産した。
 心療内科でうつ病と診断されたが、胎児への影響が怖くて薬は服用しなかった。大学病院でカウンセリングを受けたものの5回目も流産。大学病院で青木院長を紹介され、自分でも薬の安全性を調べた。年齢のためか妊娠しづらくなり、あきらめるような思いで服薬し始めた後、妊娠した。
 出産まで不安や緊張感は消えなかったが、「薬なしだともっとつらかっただろう。自分でリスクを納得して服薬できたのはよかった」と振り返る。
   ◇   ◇
 岡山大病院の「不妊・不育とこころの相談室」。不育症の患者が気持ちを吐き出せる場所だ=下桐撮影 厚生労働省研究班の調査では、不育症の原因が見つからなかった患者のうち、カウンセリングを受けた人の出産成功率は78・3%で、受けなかった人より約20ポイント高かった。妊娠前の適切な心理ケアが流産率を下げるという海外の論文もある。
 しかし、不育症の相談窓口はほとんどない。「不妊・不育とこころの相談室」を設ける岡山大病院には、全国から電話が寄せられ、県外から相談に訪れる人もいる。治療法や費用に関する質問が多いが、流産経験を話すうちに泣き出す人もいるという。
 08~10年に同病院の不育症外来を受診した91人を調べると、14%に不安障害の疑いやうつ傾向がみられた。カウンセラーの江見弥生さんは「抱えられるつらさの量は決まっていて、小出しに気持ちを出したほうがいい」と指摘する。
 病院では患者会を作り、交流会で自分の思いを言えるようにしている。死産の処置後、希望者には亡くなった胎児を抱くなど、家族だけの時間を持ってもらう。子供の死に向き合うと、次にチャレンジする気持ちがわきやすいという。
 不育症外来のある慶応大病院は09年10月から約1年間、患者夫婦を対象に「不育症学級」を開いた。原因や治療法、流産が心身に与える影響を解説し、患者同士が語り合う場も設けた。
 担当した丸山哲夫専任講師は「女性は自分が悪かったと思いがちで、夫は妻にどう接していいか分からない。夫婦単位でのメンタルケアが必要」と語る。だが、人手の確保が難しく、こうした取り組みは広がっていない。
 流産を恐れ「不安がなくなってから次の妊娠をしたい」という患者もいるが、不育症学級では「不安があって当然。闘う必要はない」と呼びかけた。参加者からは「自分だけの悩みではないと思えた」「気持ちといかに上手に付き合うかが大切」との感想が寄せられた。終了後の調査では、男女ともに不安感が軽減していた。
 「夫婦の気持ちが離れると、次の妊娠を前向きに考えられなくなる。高齢の場合、年単位で時間が空けば妊娠が難しくなる」と丸山医師。あきらめず次を目指すことが大切だという。=つづく
==============
 ◇カウンセリングでは
 不育症に詳しい医師や臨床心理士らが個別に患者の話を聞き、思いを吐き出して気持ちを和らげる場を設けている。名古屋市立大病院など一部の医療機関では、考え方を前向きにする認知行動療法と呼ばれる治療を行っている。妊婦を見てつらくなる理由を書き出したり、母子の姿を観察したりすることで、冷静に状況を受け止められるよう手助けする。
毎日新聞 2011年8月29日  



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セシウム汚染土壌マップ発表、34地点がチェルノブイリ移住基準超/民主・野田新代表 脱原発 議論素通り

2011-08-30 16:52:47 | 市民運動/市民自治/政治
民主党の新代表に野田氏が決まった同じ日、
文部科学省が福島第一原発から半径100キロ圏内の土壌の汚染度を調べた地図を公表した。

わたしには、次の総理大臣より、このニュースのほうがよほど重要だ。
こういう重大事は、政局のどさくさに紛れて公表するのはいつものことか。

朝日新聞は、今朝の社会面に地図入りの記事が載っていた。

セシウム汚染土壌マップ発表 文科省、原発百キロ圏内
2011年8月29日 朝日新聞

 東京電力福島第一原発から半径100キロ圏内の土壌の汚染度を調べた初の地図を、文部科学省が29日公表した。全国の大学や専門機関が約2200カ所の土を採取し、事故から3カ月後の放射性セシウムの濃度を調べた。除染や避難区域の見直しなどの基礎資料とする。

 文科省の調査には延べ129機関、780人が協力した。80キロ圏内は2キロ四方、80~100キロ圏内は10キロ四方に1カ所の割合で、それぞれ5地点で深さ5センチの土を採取。6月14日時点の、半減期が2年のセシウム134と、30年の137の値を出した。
 汚染度が高い地域は、原発から北西方向の半径40キロ圏内に集中していた。最も高い大熊町の1地点では、セシウムの合計値は1平方メートルあたり約3千万ベクレルに上った。

 チェルノブイリ原発事故では、55万5千ベクレルを超えた地域は「強制移住」の対象となった。今回の調査では、この値を超えた場所は約8%に上った。多くは警戒区域や計画的避難区域などに指定されている地域だが、福島市や本宮市、郡山市などの一部でも超えていた。
 チェルノブイリでは、汚染地図が完成したのは事故3年後だった。

 一方、農林水産省は29日、福島、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の6県の579地点を調査した農地の汚染地図をまとめた。このうち、福島県内の40地点で、イネの作付け禁止の基準を超える汚染が確認された。基準を超えて汚染された農地の面積は、推計で8300ヘクタールにのぼるとした。また、福島県は同日、警戒区域内の水田の放射線量を初めて調査した結果を発表。警戒区域、計画的避難区域などの計89地点のうち20地点でイネの作付け基準を超えた。   


文科省が公表したセシウム汚染土壌マップについて - NAVER まとめ

【文部科学省放射線モニタリング情報】

文部科学省および栃木県による航空機モニタリングの調査結果について(2011.7.27 文部科学省)

ドイツZDF-Frontal21 福島原発事故、その後(日本語字幕) (2011.8.28)
ドイツのTV局ZDF「フロンタール21」シリーズが 8/26 放送した番組 Die Folgen von Fukushima。


土壌汚染、34地点がチェルノブイリ移住基準超 

 東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散した放射性物質による土壌汚染の状態を調べた地図がまとまり、29日に開かれた文部科学省の検討会で報告された。
 立ち入りが制限されている警戒区域や計画的避難区域で、チェルノブイリ原発事故での強制移住基準(1平方メートル当たりの放射性セシウム137が148万ベクレル)を超える汚染濃度が測定されたのは、6市町村34地点に上った。住民の被曝(ひばく)線量などを把握するのが狙い。菅首相が27日、「長期間にわたり住民の居住が困難になる地域が生じる」との見通しを示したが、それを裏付けた。
 測定結果によると、6月14日時点で、セシウム137の濃度が最も高かったのは、警戒区域内にある福島県大熊町の1平方メートル当たり約1545万ベクレル。セシウム134と合わせると、同約2946万ベクレルとなった。
 同300万ベクレル超となったのは、セシウム137で同町、双葉町、浪江町、富岡町の計16地点に上った。高い濃度の地点は、原発から北西方向に延びており、チェルノブイリ事故の強制移住基準を超える地点があった自治体は、飯舘村、南相馬市を加えた計6市町村だった。同省は約2200地点の土壌を測定した。
(2011年8月30日03時05分 読売新聞)


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セシウムの土壌汚染は、34地点でチェルノブイリ移住基準を超えているというのに、
野田新代表からは何のコメントもない。
っていうか、この人は「脱原発」ではなく、むしろ、既存の原発の再稼働にも意欲を見せている。

野田氏は今日の午後、第95代首相になったが、代表選に向けた政権構想の中で
「安全性を確認した原子力発電所の活用により、エネルギー制約を克服し、電力の安定供給を確保する」とした。

この一点だけでも、わたしは、野田新首相を支持できない。

原発政策の行方は 民主党新代表選出(2011年08月30日 朝日新聞)

民主・野田新代表 脱原発 議論素通り 

 民主党代表選の決選投票で「親小沢派」の海江田万里氏を破り、次期首相となる新代表に選ばれた野田佳彦氏。「ノーサイドにしましょう、もう」と党内融和を呼び掛けたが、代表選の舞台では原発を含むエネルギー政策について一言も発しなかった。菅直人首相が宣言した「脱原発依存」の行方はどうなるのか。震災復興は加速させられるか。有権者には不安と期待が交錯する。 
 民主党代表選の論戦では、「脱原発依存」をめぐる議論は深まらず、子どもを抱える母親や新エネルギー産業の関係者からは、期待と失望が入り交じった声が聞かれた。
 「どの候補が『脱原発』を推進してくれるのか」-。二児の母の伊藤恵さん(41)は二十九日、東京都葛飾区の自宅で、期待を込めながら、五人の候補が演説する様子をテレビで見ていた。
 しかし、原発存続の是非やエネルギー政策について自説を展開した候補はなく、「避けて通れない大事な問題なのに、どうして誰も触れないのか。不利になることを恐れているのだろうか」といぶかしんだ。
 福島第一原発事故の後、高い放射線量が都内で計測されたとの情報を知って、放射線から子どもを守るための活動に取り組んできた。
 新代表となった野田佳彦氏はこれまで、「新しい原発をつくることは困難」とする一方、現存する原発は「安全チェックして、再稼働できるものはしていく」としている。
 「経済や財政問題を優先する人。原発問題では期待できないのでは」と話す伊藤さんは、こう注文をつけた。「原発を止めないと、安心して暮らせない。少なくとも、現在止まっている原発はそのままにしてほしい」
 十八歳まで故郷の福島県いわき市で過ごし、今は千葉県内で夫(31)と娘(1つ)と暮らす主婦(26)は「脱原発依存は良いことだが、国民の関心を引くためにとりあえず出た話のように思える」と話した。
 原発事故で、関東も放射能で汚染されていたことを知り「娘に影響が出たらと不安になった」。市民団体が開く勉強会などに参加するうちに知り合った専門家と、小さな勉強会も開いた。
 主婦は「原発は次の世代に負の遺産を残す。新政権には、限りある資源を上手に使っていく社会をつくってほしい」と期待した。
 仙台市で光の吸収に有機化合物を使う太陽電池の開発をしている「イデアルスター」の表研次・副社長(43)は「日本の新エネルギー技術を集めれば原発分の電気は作れる。発電コストはかかるかもしれないが、原発事故の処理費用などを考えればどっちもどっち」。
 脱原発依存については「新首相次第。新エネルギー産業を復興、雇用対策の柱にしてほしい」と訴えた。 


 海江田氏、なぜ敗れたのか…1回目投票で1位

 29日の民主党代表選は、1回目の投票で1位だった海江田万里経済産業相を、野田佳彦財務相が決選投票で破る大逆転劇となった。
 野田氏は、下位の陣営とどのように連携を組んだのか。党内最大の小沢一郎元代表グループの支援を受け、基礎票で優位に立っていた海江田氏はなぜ敗れたのか。逆転の構図を検証する。

 ◆糾合◆
 「決選投票になったら、『非海江田』で票を集中させたい」
 29日朝、国会内で開かれた菅首相グループの会合。座長の江田法相は約30人の出席者にこう呼びかけ、了承を取りつけた。
 菅グループは、代表選の対応を自主投票としていたが、菅首相の意向もあり、「反小沢」では一致していた。党内では「海江田氏が1位となるものの、過半数には至らない」との見方が大勢だった。
 「野田氏と前原誠司前外相の陣営はともに票の上積みに必死で、決選投票となった場合の戦略を立てるに至っていない」と見た江田氏は、野田、前原両陣営に「決選投票では野田、前原両氏のいずれか上位となった候補に投票する」という「海江田包囲網」を事前に打診し、両陣営も「当然の行動」と受け止めた。
 野田グループも独自に「多数派工作」に動いた。
 野田氏の選対本部長を務める藤村修幹事長代理は29日朝、鹿野氏の選対本部長である大畠国土交通相に対し、決選投票での「野田、前原、鹿野連合」の実現を要請した。
 鹿野陣営には小沢グループの議員も多かったが、告示後には会合に顔を出さなくなったため、鹿野陣営は「小沢グループの引きはがし方はひどい」(大畠氏)と反発を強めていた。藤村氏の要請は、鹿野陣営に「あうんの呼吸」で受け入れられた。29日夜、鹿野陣営は、東京・赤坂の中華料理店で開いた「打ち上げ」に駆けつけた藤村氏を大きな拍手で招き入れた。
 前原グループでは、仙谷由人代表代行(官房副長官)が、藤村氏や、小沢元代表を党員資格停止処分に追い込んだ岡田幹事長と連絡を取り合い、決選投票での糾合に力を入れた。
 「行司役」という立場から表立った行動は控えていた岡田氏は、代表選終了後、周辺に笑顔でこう語った。
 「僕らが描いたシナリオ通りになったな」

 ◆誤算◆
 小沢元代表グループも露骨な多数派工作を行った。
 「決選投票では海江田氏をお願いしたい。海江田氏に入れてくれれば、あなたの政務三役入りは約束する」
 元代表の側近は、参院の中堅議員にポストを示して、支持を求めた。
 29日朝には、決選投票に残れないと悟った馬淵氏が選対の会合で「決選投票では海江田氏を支持する」と表明したが、党内では「馬淵氏は、決選投票での『海江田氏支持』を条件に小沢グループから推薦人を借りていたのではないか」との見方も広がった。
 小沢グループの手法には、「ポストを約束してくれるのは小沢グループだけだ」と歓迎する者もいれば、「古い自民党総裁選を見ているようだ」と反発を強める議員もいた。
(2011年8月29日21時19分 読売新聞) 


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ひるがの高原ソフトと石挽十割蕎麦を食べ、ついでに明宝温泉。

2011-08-29 17:50:19 | ひよこ育て/自然卵養鶏
今日の午後投開票された民主党の代表選挙は、
海江田氏との決選投票の結果、野田佳彦が当選。
民主党の新代表と当時に、次の総裁に決定。

菅さんよりよい、とも思えず、あまりうれしくない展開です。

【民主党代表選】野田・新民主党代表はこんな人  

◎重荷背負っていく決意 野田新代表
 民主党の野田佳彦新代表は29日、両院議員総会で選出後「心を引き締めて重荷を背負っていく決意だ」と表明した。選挙戦を振り返り「(試合終了の)ノーサイドにしましょう」と党内融和を目指す考えを強調した。
 その上で「安定した、信頼できる落ち着いた政治をつくろう」と呼び掛けた。具体的な政策課題としては東日本大震災の復旧・復興、東京電力福島第1原発事故の収束、円高対策を挙げた。また、政権運営では野党側に協力を求める考えも示した。・・・・
・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・
2011/08/29 共同通信


お天気が良かったので、思い立ってドライブにでかけました。

暑いところは避けたいので、東海北陸自動車道を北へ走り、

   

目的は、ひるがの高原SAの名物のソフトクリーム。
   

もう少し北へ足をのばして、荘川のお蕎麦を食べることにしました。
   

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荘川にはおいしいお蕎麦屋さんが多いのですが、
今回行ったのは、荘川インターをでて右に曲がったところの集落にある
「在郷石挽十割蕎麦 式部の庵」 。
   

どっしりとした造りの店内は風情があります。
  

まずは、冷たい十割蕎麦。
細打ち・太打ち・白山のどれも食べてみたいので、
「三種もり」を注文しました。
  

三種もり、おいしいです。
   

次にあたたかい「きのこそば」。
   
なた切りそばのあたたかいバージョンのようで、
太めの蕎麦の味が際立っていて、この「きのこそば」絶品です。

それもそのはず、お店を出てすぐ裏にソバ畑が広がっていました。
   

満開のそばの花
   

   

   

近くで見つけた釣舟草 (つりふねそう)
  

帰りに、下りのひるがの高原SAでヨーグルトと母袋豆腐を買う予定だったのですが、
側道まで車がいっぱいでSAに入るのを断念。

八幡インターで降りて、せせらぎ街道方向に走り、明宝温泉に入ってきました。
お腹いっぱいお肌つるつる、ひさしぶりのドライブでした。

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今夜10時【ETV特集】ネットワークでつくる放射能汚染地図 3~子どもたちを被ばくから守るために

2011-08-28 19:11:21 | 地震・原発・災害
直前になりましたが、
今夜8月28日(日)午後10時から、NHK教育の【ETV特集】で、
「ネットワークでつくる放射能汚染地図 3 子どもたちを被ばくから守るために」が放映されます。
5月からのシリーズの第3弾。
見ごたえのある内容なので、ぜひ見たいと思っています。

11時からは「イ・サン」とダブるので、悩ましいところですが、
こちらを10時から見始めて、終わるのが11時半なので、
「イ・サン」も半分見れます。

ホットスポットの分布から除染まで、市民を放射能汚染から守る姿勢が
明確な好番組です。

  NHK教育【ETV特集】
ネットワークでつくる放射能汚染地図 3~子どもたちを被ばくから守るために


事故直後から現地に入り、独自調査によって福島第1原発事故の放射能汚染の実態を解明した「ETV特集 ネットワークでつくる放射能汚染地図」(5月15日放送)。放射線総合医学研究所、労働安全衛生総合研究所をへて、現在、獨協医科大学准教授を勤める木村真三さんと、元理化学研究所の岡野眞治さんは、その後も汚染マップ作りを続けている。今最も力を入れているのが避難区域に指定されていない地域での詳細なマップ作り。土地の汚染から人体そのものへの汚染について調査を深めている。
福島第1原発から33~70キロメートルの範囲にある二本松市では、毎時1マイクロシーベルトを超える放射線量が広い範囲で計測されている。市が独自に500メートルのメッシュを区切って市の全域で調査を行ったところ、一部の地域で毎時2~3マイクロシーベルトを記録するいわゆる“ホットスポット”が見つかった。そこでは子供から大人まで大勢の人々が毎日放射線を浴びながら暮らしている。木村さんは最も高い線量を記録した家の庭の土壌を採取し長崎大学の高辻俊宏准教授に分析を依頼、そこに住む家族全員の個人被ばく線量も調べた。内部被ばくに関しては、岡野眞治さんが開発した簡易型のホールボディカウンターを二本松市に持ち込み、体内の放射線スペクトルを測定。結果はすべて家族に伝えられ、どう対処すればいいのか話し合いが行われた。家族には生まれたばかりの赤ちゃんがいた。彼らはどういう決断をするのか。
一方、それより数倍も高い放射線にさらされ続けた飯舘村の人たちは、自分の子どもや孫のこれまでの被ばく量を早急に調査し記録に残して欲しいと訴えてきた。どれだけ被ばくしたのかを知らなければ、将来健康被害がでないよう備えることすらできないからだ。子どもたちの体からは半減期の短いヨウ素131はすでに検出されなくなっている。しかし今回木村さんと岡野さんは、事故後に測定した飯舘村近辺のスペクトルデータや土壌の分析結果からヨウ素とセシウムの比率を導き出し飯舘村の子どもたちのホールボディカウンター検査の結果と照らし合わせることでヨウ素被ばくの量を推定できるかもしれないと新たな解析を始めた。
番組は、広域のマップ作りからより詳細な家の内部にまで及ぶミクロなマップ作りへ、そしてホールボディカウンターによる内部被ばくの測定へとすすむ木村さんと岡野さんの独自な調査活動を追いながら、一人一人の健康被害を最小限に抑えるために何が必要かを考える。
出演:木村真三(獨協医科大学准教授)、岡野眞治(元理化学研究所)
キャスター:柳澤 秀夫解説委員


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あつーい夏の日差しはまだまだ残っていますが、
吹く風には、ときおり、秋の気配が感じられます。

屋根に上って風にゆれるフウセンカズラ。
    

   

シュウメイギク   われもこう(吾亦紅)   種無しキンカン
  

草刈りをしたら、リコリスや花たちが顔を出しました。
   

  

イチジク・バナーネもすっかり色づいていました。
   

秋果は大きくて、ねっとり甘いのです。
   

久しぶりに、生協で買ってきた牛肉で牛丼を作りました。
   
牛肉・・・うんたぶん大丈夫とおいしくいただきました。


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日本の次期首相候補ら、原発問題を敬遠/民主代表選、5氏が届け出、29日投開票

2011-08-27 21:07:26 | ほん/新聞/ニュース
菅直人首相が退陣して、今日27日から29日の投票日に向けて、
民主党の代表選挙が始まった。
今朝の中日新聞社会面には、市民運動をしている立場での、
連れ合いのコメントも載っていた。

・・・岐阜県の「くらし・しぜん・いのち岐阜県民ネットワーク」の寺町知正代表(57)は、
「就任早々消費税10%言い、参院選に負けたのが最も良くなかった。
ただ、他の政治家ではここまで脱原発に踏み込むのは難しい。
素直に評価したい」と話した。・・・・・


原発については、今回の代表選に立候補している5人は玉虫色、
だれがなっても、脱原発は菅さんより後退するだろう、というのが大方の見方。

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版でも、
原発問題に対して、政策を明らかにしない候補者の問題を指摘している。

   日本の次期首相候補ら、原発問題を敬遠―民主党代表選29日投開票
2011/8/27 15:21 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

きょうのWSJ日本版より
By Yuzo Saeki【東京】この25年間で世界最悪の原発事故が発生してから6カ月経ち、菅直人首相は辞任を表明、次期首相の選挙戦が始まった。だが、福島原発事故の広範な影響について語る候補者はほとんどない。
原発方針についてほのめかしたという程度であれば、3人の有力候補(現閣僚2人と前外相1人)は長期的には原発依存の縮小を目指すが、少なくとも 2030年までは既存の体制を維持することに賛成すると述べている。これは、脱原発路線を表明した菅首相よりも原発支持に近い。菅首相は以前は率先して原 発を推進してきたが、その後方針を180度変え、検査などで停止状態となっている原子炉の運転再開を遅らせてきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
菅首相は3月に福島第一発電所のメルトダウン(炉心溶融)事故が発生して以来、原子力発電に対して懐疑的な見方を強め、7月には完全な「脱原発」を表明した。それは、原子力反対の意見が広まっている世論の方向と合致するものだった。
だが、国民の関心の高まりとは裏腹に、次期首相候補らは原発問題に対する方針を明確にしていない。この国民と政治家とのギャップは、長く日本の政治を観察してきた政治評論家にとっては意外ではない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


民主代表選、5氏が届け出 短期決戦がスタート 
2011年8月27日 11時36分 中日新聞

 菅直人首相の後継を選ぶ民主党代表選は27日午前告示され、29日の投開票に向けた選挙戦がスタートした。前原誠司前外相(49)、馬淵澄夫前国土交通相(51)、海江田万里経済産業相(62)、野田佳彦財務相(54)、鹿野道彦農相(69)の5人が届け出た。
 立候補受け付けは党本部で午前9時に始まり、同10時半に締め切られた。過去最多となる5人の争いが確定した。
 代表選では、菅政権の主流派だった前原、野田両氏と、党内最大勢力の小沢一郎元代表グループから支援を受ける海江田氏の3人を軸にした戦いが展開される。
 前原、野田両氏の支持基盤が重なるのに対し、海江田氏も小沢元代表のグループをすべてまとめられず、鹿野、馬淵両氏らに票が流れる可能性がある。このため、1回目の投票ではどの候補も過半数を獲得できず、上位2人による決選投票になる可能性もある。
 代表選では、子ども手当など2009年衆院選マニフェスト見直しの是非が主な争点になる。東日本大震災の復興財源を賄うための臨時増税や原発・エネルギー政策、小沢元代表の党員資格停止処分見直しなどへの賛否も問われる。
 各候補は27日午後、日本記者クラブ主催の共同記者会見に臨み、政権構想を明らかにする。28日午後は党主催の候補者討論会に臨む。
 投開票は29日午前の両院議員総会で行われる。党員・サポーターは参加せず、党所属国会議員だけの投票で選出される。
 民主党所属国会議員は衆院301人、参院106人の計407人だが、小沢元代表ら党員資格停止中の議員9人は投票資格がないため、有権者は398人となる。過半数は200票。
(中日新聞) 


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話は変わりますが、
母の葬儀を終えて一段落、ゆっくり話すこともできなかった姉たちと
今後の相談をかねて、雄総のマーゴチオペペというお店で、
いっしょにお昼ご飯を食べました。

   

    

   

   

東京の兄は、母の位牌もお骨も持ち帰らず、寺に預けて帰ってしまったとか。
葬式の時だけ「○○家の長男」としてふるまい、あとは野となれ山となれ・・・、
せめて35日まで母を東京に連れてってあげて、という願いも無視されたと嘆く姉たち。

母の話は尽きなくて、雄総から長良に場所を変えて、
ケーキセットを食べながら、話は続きます。
  

けっきょく兄はわたしとは、母の死から葬儀まで一言も口をききませんでした。
とはいえ、母が亡くなって、やっと縁を切ることができると、ほっとした気分です。

母のものは、大事にしていた思い出のアルバムもすべて処分するというので、
わたしがホームにとりに行って、引き取ってきました。

アルバムといっしょに、何冊かのノートがありました。
入院した時やホームで、折に触れて書いていた母の日記が切ないです。

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セシウム22%が東日本の陸地に 拡散分析、国立環境研/福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分

2011-08-26 18:05:21 | 地震・原発・災害
福島原発事故関連の記事がちょっとあきましたが、
わたしが私事でバタバタしている間も、事態はより深刻になっています。

「独立行政法人国立環境研究所 地域環境研究センター 」が、
福島第1原発から放出された放射性物質のシミュレーションを発表。
放射性セシウムは、東北だけではなく関東までの広い範囲に拡散・沈着しているとの結果。
今後、数十年にわたり、広島原爆168個分のセシウムによる汚染が続くことが、
このシミュレーションで明らかになりました。

とはいえ、報道しているのは一部のメディア。
これだけの重大事というのに、紙面の片隅に小さく載っただけです。

今おおかたのマスコミの関心は、政局に向かっているようです。
原発事故も収集していないし、震災の被害者の生活のめども立っていないのに、
国民の生活保障や健康被害より、次の首相の政権争いが重要とは!

暗澹たる思いです。


セシウム22%が東日本の陸地に 拡散分析、国立環境研
 

東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質は、東北だけでなく関東や甲信越など広範囲に拡散し、ヨウ素131の13%、セシウム137の22%が東日本の陸地に落ちたとの分析結果を、国立環境研究所の大原利真・地域環境研究センター長らが25日までにまとめた。
 大原さんらは、大気汚染物質の拡散を予測するモデルを使い、3月11日の事故発生から3月下旬までに、放射性物質が東日本でどう拡散したかを分析した。
 放射性物質は風に乗って移動し風や雨の影響で地面に沈着。北は岩手や宮城、山形の各県から、南は関東を越え静岡県にも届き、新潟や長野、山梨の各県にも到達した。
2011/08/25 【共同通信】


 東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の
大気中での挙動に関するシミュレーションの結果について (お知らせ)


成23年8月25日(木)
独立行政法人国立環境研究所 
地域環境研究センター
センター長 : 大原 利眞(029-850-2491)
研 究 員 : 森野 悠 (029-850-2544)

(環境省記者クラブ、筑波研究学園都市 記者会同時発表 )
国立環境研究所の研究グループは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気中の挙動を明らかにするために、日本中央域を対象とした大気中での移流・拡散・沈着過程のシミュレーション(大気輸送沈着シミュレーション)を実施しました。その結果、放射性物質の影響は福島県以外に、宮城県や山形県、岩手県、関東1都6県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県など広域に及んでいることが明らかになりました。また、モデル解析から、福島第一原発で放出されたヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着して、残りは海洋に沈着するか、モデル計算領域外に輸送されると推計されました。本研究成果は、Geophysical Research Letters(アメリカ地球物理学連合発行)誌の学会員向け電子版に8月11日付けで掲載されました(*1)。

内 容
国立環境研究所の研究グループは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)から放出された放射性物質(ヨウ素131とセシウム137)の大気中における輸送沈着シミュレーションを実施した。シミュレーションには、米国環境保護庁で開発された三次元化学輸送モデル(CMAQ)を改良して利用し、図1の領域(水平分解能6km)において放射性物質の放出・移流・拡散・乾性沈着・湿性沈着(*2)の過程を計算した。放射性物質の性状や物理化学特性は沈着速度を決定する重要な要素だが、本研究ではヨウ素131はガス態と粒子態の割合が8:2で、セシウム137は全て粒子態と仮定した。放射性物質の放出量とその時間変化は日本原子力研究開発機構による推計結果(*3)を用いた。

計算された沈着量と、文部科学省による定時降下物の観測データとの比較結果を図2に示した。この定時降下物の採取には、バルクサンプラー(*4)を利用しているため、モデルで計算された沈着量と厳密な比較はできないが、ほとんどの観測地点で、モデルで推計された湿性沈着量・総沈着量(=乾性沈着+湿性沈着量)は観測値と一桁程度の範囲で一致していた。

モデル収支解析(表1)から、福島第一原発で放出されたヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着して、残りは海洋に沈着するか、モデル計算領域外に輸送されると推計された。主にガス態で存在するヨウ素131は、大気から地表面へ直接沈着する乾性沈着が主要であるのに対して、粒子態として存在するセシウム137は雨や雲へ取り込まれた後の湿性沈着が支配的と推計された。

ヨウ素131の積算沈着量は大気濃度と同様に福島第一原発を中心に放射状に分布していたが、それに対してセシウム137の積算沈着量は、大気濃度と異なりホットスポット的に分布すると推計された(図3)。これは沈着過程の違いを反映しており、乾性沈着が主要な沈着過程であるヨウ素131は大気濃度と類似した沈着分布を示すのに対して、湿性沈着が主要な沈着過程であるセシウム137は、大気濃度に加えて降水の分布・タイミングが空間分布の重要な決定要因であるためである。

今後は、放出過程・沈着過程などを精緻化することによってシミュレーション精度を向上するとともに、実測データがない地域での汚染実態の把握や放射性物質の環境動態を解明する研究に活用する予定である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


図3.平成23年3月11日から29日における、モデルで計算されたヨウ素131とセシウム137の積算沈着量(上図)と平均濃度(下図)


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 福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分

 政府が、東京電力福島第一原発の1~3号機事故と、一九四五年の広島への原爆投下で、それぞれ大気中に飛散した放射性物質の核種ごとの試算値をまとめ、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出していたことが分かった。半減期が約三十年と長く、食品や土壌への深刻な汚染を引き起こすセシウム137の放出量を単純比較すると、福島第一原発からの放出量は広島原爆一六八・五個分に相当する。
 福島第一原発事故は今年六月の国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に対する日本政府報告書、広島原爆については「原子放射線の影響に関する国連科学委員会二〇〇〇年報告」を基に試算されている。
 セシウム137の放出量は、福島第一原発1~3号機が一万五〇〇〇テラベクレル(テラは一兆)、広島原爆が八九テラベクレル。このほかの主な核種では、福島事故で大量に飛散したヨウ素131(半減期約八日)は、福島が一六万テラベクレル、広島が六万三〇〇〇テラベクレルで、福島は広島原爆約二・五個分。半減期が約二十八年と長く、内部被ばくの原因となるストロンチウム90が、福島が一四〇テラベクレル、広島が五八テラベクレルで、広島原爆約二・四個分となる。
 ただ、政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している。
 試算値は川内博史衆院科学技術・イノベーション推進特別委員長が八月九日の同委員会で「広島型原爆の何発分かを政府として正確に出してほしい」と要求していた。
(2011年8月25日 東京新聞) 


東芝・日立など OBが“自社”原発検査 10年で36人 保安院に再就職 

 原発メーカーなどの社員が経済産業省原子力安全・保安院に再就職し、出身企業の製品が納入された原発などの検査を担当したケースが過去十年で少なくとも三十六人に上ることが、経産省が国会関係者に提出した資料で分かった。保安院は「検査の中立性や公平性に影響はない」と説明しているが、専門家は「なれ合いになる恐れがある」と指摘している。
 保安院業務管理官室によると、透明性・公平性が疑われるとして、電力会社出身の検査官にはその電力会社の原発を担当させないのが慣例。しかし、電力会社の関連会社や原発メーカーの出身者は慣例の対象外だった。
 資料によると、二〇〇一~一一年、三十六人が「原子力保安検査官」として、出身会社やグループ企業が関与した原発の担当となった。経産省は検査官の全経歴を明らかにしておらず、出身企業が関与した原発を担当した人数はもっと多い可能性がある。
 中には、出身企業の納入先原発を渡り歩いたケースが七件あった。〇一年に採用された東芝出身の検査官は、同社が格納容器などを納品した敦賀原発を担当後、同じく納入先の浜岡原発を担当。日立グループのバブコック日立出身で〇三年採用の検査官も、日立が関与した敦賀原発、島根原発を担当した。
 また、MOX燃料を製造する原子燃料工業(原燃工)が〇八年三月末に高浜原発への燃料調達契約を関西電力と交わした翌日、原燃工の出身者が同原発担当の検査官として採用されるなど、納入が採用のきっかけになったと受け取れるケースもあった。
 保安院が発足した〇一年当時、検査官の前身の運転管理専門官は五十人しかおらず、全国二十一カ所の検査官事務所に配置するには人手不足だった。このため、即戦力として原発メーカーや電力会社の社員を中途採用してきた経緯がある。
 中途採用者は〇一年からの十年間で八十三人。主な出身別では、東芝グループが二十七人、日立グループが七人、三菱電機グループ、IHI、関西電力が各六人、東京電力グループが三人。現在も保安検査官約百二十人の六割を中途採用が占める。
 業務管理官室の担当者は「中途採用者は原子力の専門家で実効性ある規制に必要。(納入先への配置は)現場の設備に詳しいということも理由の一つ」と説明している。
(2011年8月26日 東京新聞) 


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9/7「百合子、ダスヴィダーニャ」あいち国際女性映画祭で上映@ウィルあいち/全国各地でも上映決定!

2011-08-25 19:07:02 | ジェンダー/上野千鶴子
ぜひ見たいと思っていた浜野佐知監督の最新作映画
『百合子、ダスヴィダーニヤ』が、「ウィルあいち」で開催される
「あいち国際女性映画祭2011」で9月7日にオープニング上映されます。
中日新聞の記事を書いたのは、偶然ですが友人の稲熊美樹さん。

ちょうどWANにも、『百合子、ダスヴィダーニヤ』の上映予定の記事がアップされました。
「上記の公式HPのアドレスと上映情報を、皆さまが利用しているブログやツイッター、
ミクシィなどで広め、呼び掛けていただけると大変ありがたいです。』とのことなので、合わせて紹介します。

できれば名古屋に観に行きたいのですが、見逃しても、
東京で「2011年10月22日より、渋谷ユーロスペースにて」、
名古屋ではシネマスコーレで「2011年10月18日(火)~21日(金)」
にロードショーが決定、とのことなので、どちらかで観たいと思っています。

  性別超えた愛、尊敬を描く
「百合子、ダスヴィダーニャ」あいち国際女性映画祭で上映
 

 大正から昭和にかけて活躍したロシア文学者湯浅芳子と、作家宮本百合子の愛を描いた映画「百合子、ダスヴィダーニヤ」が9月7日、名古屋市内で上映される。「あいち国際女性映画祭2011」の一環。激動の時代に自らの信念を貫いた2人の生き方は今なお新鮮だ。 (稲熊美樹)

 2人は1924(大正13)年、知人の紹介で出会う。当時、芳子は雑誌の編集者、百合子はデビューして7年の作家。百合子は夫との関係が悪化していた。2人は議論を重ね、手紙のやりとりをするうち、互いにひかれ合っていく。
 監督は、女性の視点で性を描き続けている浜野佐知さん。芳子へのインタビューを基にしたノンフィクション「百合子、ダスヴィダーニヤ 湯浅芳子の青春」(沢部仁美著)を15年前に読んだのが、制作のきっかけだ。
 浜野さんは「日本で同性愛という言葉もなく、生きるのが大変だった時代に、自らを貫いた芳子の生き方に強烈にひかれた」と語る。
 映画の中で、百合子の夫が女性同士の深い関係に対し「変態」と非難する場面がある。浜野さんは「当時はこうした考え方が一般的だった」としながらも「人が人を尊敬し、愛することに性別は関係ない」と言い切る。
 映画では2人の出会いと、互いの心が結ばれるまでを描いた。その後、2人は7年間共同生活を送る。うち3年間はロシアに滞在し、助言し合って小説などを執筆した。「2人でいたからこそ、ともに伸ばせた才能だった」と浜野さん。
 「男は女、女は男しか愛する選択肢がないのは不自由。性別を超えた、人間としての魂と魂との寄り添いを表現したかった」。浜野さんはこう話し、「芳子の思いを代弁し、現代につなげたい」と締めくくった。
 あいち国際女性映画祭2011は9月7~11日、名古屋市東区上竪杉町のウィルあいちを主会場に開かれる。
 国内から出品されるのは、羽田澄子監督が中国東北部の故郷を訪れて取材した「遥(はる)かなふるさと-旅順・大連-」や、女性解放運動家の生涯を描いたドキュメンタリー「山川菊栄の思想と活動-姉妹よ、まずかく疑うことを習え」(山上千恵子監督)など。
 海外からは、未婚で妊娠した韓国のジ・ミン監督が体験を通して結婚制度に向き合う「2lines私、妊娠しました」などが上映される。
 日独交流150周年を記念して、ドイツのドリス・デリエ監督特集も。コメディー「ヘアドレッサー」など、3作品を集めた。
 監督のトークショーもある。ウィルあいちでの上映の前売り券は900円。当日券は1100円。北名古屋、弥富、一宮、小牧市の各会場は前売り券600円、当日券1000円。問い合わせは映画祭事務局=電052(962)2512=へ。
(2011年8月24日 中日新聞)



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 『百合子、ダスヴィダーニヤ』上映予定が決定しました 西山千恵子 

浜野佐知監督の最新作『百合子、ダスヴィダーニヤ』東京ロードショー上映が決定しました。

2011年10月22日より、渋谷ユーロスペースにてロードショー公開決定!
 10:30~ モーニング上映初日に浜野監督の舞台挨拶があります。
問い合わせ先:ユーロスペース( Tel: 03-3461-0211)
http://eurospace.co.jp/

特別鑑賞券¥1,500 絶賛発売中!
問い合わせ:「浜野佐知監督を支援する会」事務局
080-5689-1089  yurikoyoshiko@gmail.com
または旦々舎へ tantan-s@f4.dion.ne.jp

大正時代に女性を愛することを隠さずに生きたロシア文学者、湯浅芳子と、そのパートナーであった作家、
中條百合子(後の宮本百合子)との本当にあった物語りです。
この機会に映画館に足を運んでぜひご覧ください。
(出演:菜葉菜 一十三十一 大杉漣 吉行和子他)
詳細は、http://www.h3.dion.ne.jp/~tantan-s/
または、公式HP http://yycompany.net/

上記の公式HPのアドレスと上映情報を、皆さまが利用しているブログやツイッター、ミクシィなどで広め、
呼び掛けていただけると大変ありがたいです。
女が作る映像文化をみんなで支えていきましょう。

全国各地の映画館、映画祭でも下記のとおり、上映が決定しています。こちらにもお出かけ下さい。

上映スケジュール
あいち国際女性映画祭 2011年9月7日(水)~11日(日)
9月7日に、オープニング上映が決定しました!
会場:ウィルあいち(愛知県女性総合センター)
浜野監督&出演者の舞台挨拶もあります。
問い合わせ先:あいち国際女性映画祭事務局(Tel:052-962-2512)
http://www.aiwff.com/
※上映スケジュールの詳細は、映画祭の情報をご確認ください・・・・
・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・



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こうのとり追って:第3部・不育症/1「また流産」原因不明6割超/2「血栓予防に」朝晩注射

2011-08-24 21:04:35 | ほん/新聞/ニュース
母のお葬式が終わって、ほっとしたのか、
帰ってきたら、体のあちこちに蕁麻疹のような発疹が出てかゆくなりました。
着なれない化繊の喪服を着たからかもしれません。

副作用に「ねむけ」があるのを承知で「ザジデン1mg」を飲んで寝たら、
クスリが効きすぎて、今日の夕方まで爆睡。

起きていたのは、昼ご飯を食べた時だけ。
午後のコーヒーも効果なし(笑)。
とはいえ、寝るだけ寝て起きたら、疲れもとれてすっきりしました。

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ここ数日でたまった新聞を読んでいたら、
毎日新聞の五味香織さんが記事を書いていた「こうのとり追って」の
連載が再会されていました。
「こうのとり追って」の第3部は「不育症」。

昨日に続いて、今日も掲載されていたので、紹介します。

 こうのとり追って:第3部・不育症/1 「また流産」原因不明6割超 

 ◇不安抱えつつ「次こそ…」 多くは無治療で出産
 自転車をこぎながら、涙が出た。「なんでまた……」。4年前の夏、東京都練馬区の主婦、竹川可愛さん(39)はおなかの子供の心拍が確認できず、流産の処置を受けるため病院に向かっていた。流産は3回目。妊娠中は自転車に乗らない方がいいと聞き控えていたが、もう関係なかった。
 夫の浩司さん(41)は妊娠の知らせを聞く度、喜びより先に「まただめかも」という不安を抱いてきた。4回目の妊娠。新しくかかった産院では過去のことを告げなかった。しかしまたも「心拍が弱い」と言われ、小さな命は育たなかった。可愛さんは初めて「自分たちの体に原因があるのでは」と思い、09年春、夫婦で慶応大病院の不育症外来を訪ねた。
 子宮の状態を調べ、何種類もの血液検査も受けたが3カ月後、「異常なし」と言われた。浩司さんは落胆した。「問題があれば治療できる。子供を望めないのなら、あきらめもする。何も分からないとは……」
 「不運が重なったのでしょう」。慶大専任講師の丸山哲夫医師は説明した。流産の約8割は胎児の偶発的な染色体異常が原因とされ、たまたま繰り返すこともある。4~5回流産しても半数以上が出産できたという調査もあり、丸山医師は、「次はうまくいくと思います」と励ました。
 もう一度がんばろうと思った可愛さんだが、テレビに赤ちゃんが映ると無意識にチャンネルを変えた。妊婦を見かけるのがつらくて、体調を整える薬をもらいに行っていた産婦人科医院から、足が遠のいた。
    ◇   ◇
 妊娠はするものの、流産や死産を繰り返す状態を不育症という。原因は子宮の形の異常や、血栓ができて胎児に栄養が届かないといった母体の問題のほか、カップルの染色体異常がある。だが大半は原因不明で、効果的な治療方法はない。
 不安のあまり、治療を望む患者も少なくない。
 4回流産した長野市の主婦(33)は今春、横浜市内の不育症の専門クリニックで検査した。異常は見つからなかったが、次に妊娠したらここで治療を受けたいと考えている。
 不育症はインターネットで知った。地元の産婦人科医に相談すると、首をかしげながら専門書を開き「(血流を良くする)アスピリンを服用すれば大丈夫じゃないか」と言うだけだった。毎日薬を飲み続けたが、昨年末に4回目の流産に至った。友達は次々と出産していく。年明け、赤ちゃんの写る年賀状を見て、号泣した。
 横浜のクリニックには新幹線で片道2時間半かかる。それでも「何も治療しないではいられない。もう二度と、流産の処置は受けたくないんです」。
 一方、愛知県稲沢市の主婦(32)は、治療せずに妊娠にのぞむ道を選んだ。
 4回目の流産後の09年秋、名古屋市立大病院で検査を受けたが、原因は不明。どうしたらいいのか戸惑ったが「薬を服用しても効果があるかわからない」と主治医に言われ、納得した。
 前向きになりたい、とカウンセリングを受けた。その後も1回流産したが今春、6回目の妊娠が分かり経過は順調だ。大きくなることが想像できなかったおなかが、せり出していく。男の子とわかり名付けの本も買った。
 積極治療すべきか否か。専門医でも治療方針は分かれる。不育症は、主に血液検査で病気や血流障害があるかどうか調べる。だが独自の検査項目を設けて原因を探ったり、異常のない患者にも希望があれば薬を処方する医師もいる。
 名市大教授の杉浦真弓医師は「体調によって結果が変わる検査項目もある。不育症は治療をしなくても出産できる人が多く、過剰な治療は患者の負担が大きい」と強調する。丸山医師も「生殖医療は次世代にも影響するので、治療は十分な検証が必要だ」と語る。
 厚生労働省研究班の報告では、原因不明だった患者の57%が無治療で出産している。
    ◇   ◇
 今春、慶大病院の診察室を出てきた竹川可愛さんは泣いていた。「またダメか」と顔を曇らせた浩司さんに、涙をぬぐいながら言った。「赤ちゃんの心臓、動いてるって」。5回目の妊娠で初めて、心臓が力強く打つのが画像で確認できたのだ。
 今、赤ちゃんの胎動でおなかが動く様子を日々、夫婦で見つめている。秋には出産予定だが、まだベビー用品を一つも購入していない。「もしもまた流産した時、物だけが残るのはつらい」という。二人の心の片隅には、常に不安がある。
 「子供は授かり物と言うけれど、本当にそう思う」と可愛さん。10年近く待ち続けたわが子と会える日が近づいている。
    ◇   ◇
 どんな治療をすべきか、専門医の間でも模索が続く不育症。流産を周囲に明かせない人も少なくなく、患者のサポートも不十分だ。経験者や専門医の話から、課題を考える。=つづく(五味香織、下桐実雅子が担当します)

==============
 ■ことば
 ◇不育症
 厚生労働省研究班(08~10年度)は今年3月、「2回以上の流産、死産、あるいは早期新生児死亡の既往がある場合」と定義づけた。妊娠経験がある女性の4.2%に起きるとみられ、毎年約3万人の患者が発生していると推計される。研究班の報告では原因不明が65.3%を占める。手術や投薬で効果が見込めない場合は複数回の妊娠で出産を目指すしかない。
毎日新聞 2011年8月23日 


 こうのとり追って:第3部・不育症/2 「血栓予防に」朝晩注射 

 ◇腹部あざだらけ 流産の要因多様…「でも頼るしか」
 リビングの片隅に、細い注射器と透明な液体が入った小瓶がある。傍らのポリ袋には使用済みの注射器が詰め込まれ、パンパンに膨らんでいる。
 東京都港区のフリーライターの女性(36)は1日2回、自分でおなかに注射を打つ。注射痕のしこりが増え、針を刺す場所を探すのが難しくなってきた。痛みも引かないが、「妊娠が維持できているのはこの薬のおかげ」と信じる。
 注射薬は血栓を防ぐ「へパリン」。子宮や胎盤の血流が悪いと、胎児への栄養が滞って流産のリスクが高まるとされ、女性は朝晩の注射を欠かさない。
 30歳から不妊治療を受け、08年と昨夏に妊娠したが、いずれも8週で流産した。担当医には「2回の流産は珍しくない」と言われたが、不育症専門クリニックを受診すると、血液が固まりやすいことが分かった。3度目の妊娠が分かった直後で、すぐに、へパリンを処方された。
 重いつわりで食事がとれず、起き上がれない日でも、注射は続けた。血栓予防に効果があるアスピリンも併用し、現在は妊娠6カ月。出産予定の病院と不育症クリニックに交互に通う。
 診察台に上がる時は、今もドキドキする。「順調です」と言われると、妊婦の仲間入りができたことに、不思議な気持ちになる。
    ◇   ◇
 不育症の一因として、血液が固まりやすい血栓症が注目され始めたのは約10年前。血液中の「抗リン脂質抗体」が代表的な原因で、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞のリスクを高めるだけでなく、流産を招きやすいことが分かってきた。
 不育症専門の杉ウイメンズクリニック(横浜市)の杉俊隆院長は「胎児に栄養素や酸素を与える胎盤は、血流が遅いため血栓ができやすい。注射を怖がる人もいるが、薬の治療成績は良い」と語る。
 血液を固まりにくくする「へパリン」だが、軽い肝機能異常や骨がもろくなるなどの副作用の可能性もあり、定期的に医師の診察を受けながら注射する。
 神奈川県伊勢原市の女性(37)も「注射痕であざだらけ」という。長女(4)を出産した後、09年から4回流産を繰り返した。2人目をなかなか授からない「続発性不育症」だった。
 専門医の検査で、血液凝固に関わるたんぱく質「第12因子」の欠乏など3項目で正常値を外れていた。長女が出生時に体重2500グラム弱と小さめだったのも、「血流が悪かったためだろう」と医師に言われた。
 「流産で亡くなった子たちと一緒に逝きたいと何度も泣いたが、娘の存在が私を助けてくれた」。今年5月に妊娠が分かり、朝晩のへパリン注射を始めた。妊娠5カ月に入り、医師から「もう打たなくても大丈夫」と告げられたが、「またうまくいかなかったら」と不安で注射をやめられない。
    ◇   ◇
 「医師によって考えは違う。結局、治療方法を選ぶのは患者自身だった」と、宇都宮市の派遣社員(34)は振り返る。
 不育症の検査で、血液を固める血小板が多めと分かり、へパリンとアスピリンによる治療を決めた。だが薬は分娩(ぶんべん)時などに出血量が増える恐れがあるとして、これまで通っていた不妊治療クリニックでは、ヘパリンなどを使う患者を受け入れない方針だった。派遣社員は別の病院の処方で薬を使いながら、クリニックには黙っていた。
 26歳で結婚後、5回流産を繰り返し、6回目の妊娠もトラブル続き。子宮口が開いてしまい、24週から出産まで入院を余儀なくされた。「ヘパリン、アスピリンに続いて早産予防の点滴も受け、薬ばかりで子どもに影響はないのか」。不安を抱えながらも今年3月、男児を出産した。子どもの笑顔を見るたび、「苦労が報われた」と感じるという。
 ただ、血栓を防ぐ治療で必ず出産できるわけではない。2回流産した東京都江東区の女性(38)は大学病院の検査で、抗リン脂質抗体などが原因と説明され、アスピリンの服用を始めた。09年に3回目の妊娠が判明し、へパリンの注射も始めたが、まもなく流産した。
 胎児には染色体異常が見つかり、投薬では流産を防げなかったとみられる。女性の夫(38)は「流産にはいろいろな要因があるのだと思うけれど、現状では血栓予防の治療に頼らざるを得ない」と複雑な思いを口にする。
 あきらめかけていた今年、4回目の妊娠をし、朝晩のへパリン注射を再び続けている。「だいぶ慣れたが、注射は怖い」と女性。夫は毎回の注射後に「ありがとう」と言葉をかけ、妻をいたわっている。=次回は26日

==============
 ■ことば
 ◇血栓と不育症

 流産と関連がある「抗リン脂質抗体」は、血液を凝固させて血栓をつくる作用がある。血流を悪くする他の要因として「第12因子」や「プロテインS」の欠乏なども指摘され、日本人に多いことが分かってきた。厚生労働省研究班のまとめでは、不育症を起こすリスク要因のうち血流に関わるものが少なくとも4分の1を占める。同研究班は「原因は人それぞれだが、検査や治療で85%の不育症患者が出産にたどりつける」としている。

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 ■不育症の検査(厚生労働省研究班が3月にまとめた治療指針による) 1次検査(不育症と十分な関連性がある項目)
▽子宮卵管造影検査や超音波検査(子宮の形を調べる)
▽内分泌検査(甲状腺機能、糖尿病の血糖値)
▽夫婦の染色体検査
▽抗リン脂質抗体の一部
 選択的検査(不育症との関連性が示唆された項目)
▽抗リン脂質抗体の一部
▽血栓性素因(第12因子、プロテインS、プロテインCなど)
 研究段階の検査
免疫学的検査
▽ストレス評価など
毎日新聞 2011年8月24日 


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永久(とわ)のねむりに

2011-08-23 18:44:49 | 花/美しいもの
母がなくなりました。

ハートセンターにわたしが泊まり、翌日は姉が泊まって、
お昼すぎに帰るまでは、血圧は安定していたのですが、
その後急に血圧が下がり、数分で心停止になったそうです。

誤嚥性の肺炎で、自発呼吸ができなくなって意識不明になり、
人工呼吸器をつけて数日、おだやかで眠るような最期でした。

連絡を受けたとき、近くの県立図書館にいたので、
ともゃんと駆けつけたときは、まだあたたかかったです。
すこし微笑んでいるようで、美しいお顔でした。

     



  
子どもや孫たちが集って、生前の母の希望だった、家族葬をしました。

おかあさん、ありがとう。
安らかに眠ってね。

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コメント (1)

【相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記】住民投票で白黒つけるべきこと/住民投票を軽視する選良たち・・・

2011-08-22 09:39:35 | 市民運動/市民自治/政治
友人のジャーナリスト、相川さんがダイヤモンドオンラインに
地方自治をテーマにした連載「相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記」
を書いていて、時どき送ってくださいます。

ここ3回は、住民投票をテーマにした、とても興味ぶかく、共感するところの多い記事です。

「住民投票」の抵抗勢力は、間接民主主義(代議制)の選挙によって選ばれた首長や議員たち、というのはどこも同じ構図。
民主主義には、直接民主主義もあり、間接民主主義の欠点を補完するものとして
地方自治法で、市民が直接参加できる制度として「直接請求」が定められています。

自分たちが依って立つはずの、自治法のルールを否定して、
「我らこそは法なり」「政治のことはおれたちに任せておけばよい」という考えの
首長や議員こそ、民主主義や市民自治実現の弊害だろう、とわたしは常々思っています。

「相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記」【第30回】 2011年8月11日 相川俊英
住民投票を軽視する選良たちの頑迷固陋 長野市は静岡県の過去から何を学べるか


 今から十年も前のことだ。静岡県が進めていたある大型施設の整備事業に住民グループが「ちょっと待った」と声を挙げ、行動に打って出たことがある。住民投票で建設の是非を問うべきだと、条例制定の直接請求の署名運動を展開させたのだ。
 俎上にあげられたのは、例の静岡空港の建設についてだった。必要性に疑問を抱いた住民グループは、「県民の意思を直接確認したうえで事業続行か中止かを決めるべきだ」と主張した。思いを共有していた住民が県内各地に存在した。署名集めはりょう原の火のように広がり、約30万人分の署名が集まった。有権者数の1割近くに達し、地方自治法で規定されている必要署名数(有権者の50分の1以上)を大きく上回った。こうして静岡県で住民投票条例制定の直接請求が成立した。
 静岡県選挙管理委員会に署名簿の山が運び込まれ、手続きは次なるステップへと進んでいった。法の規定通り、県知事が自らの意見を附して議会に住民投票条例案を提出した。2001年6月のことだ。この時、署名集めに奔走した住民グループは思いがけない展開に心を躍らせた。空港建設を県政の最重要課題に掲げ、いわば政治生命を賭けていた石川嘉延知事(当時)が、まさかの行動に出たからだ。住民投票条例案に「賛成」との意見書をつけて議会に付議したのである。住民投票によって県民の意思を確認したいとの考えを示したのである。
 住民グループは「これでまちがいなく住民投票は実施される」と、大喜びした。そして、「わが県の知事さんは民意を大事にするりっぱな人だ」と、胸を張った。条例案は暫く、議会に付議されたままの状態に置かれることになった。それも致し方なかった。県知事選挙が告示され、議会が開店休業状態に入ったからだ。
 01年7月に実施された静岡県知事選は激戦となった。3期目を目指す現職と空港建設反対を掲げる有力新人の事実上の一騎打ち。空港建設の是非が最大の争点となると見られていた。ところが、選挙戦突入直前になって状況は一変した。きっかけとなったのは、6月に出された直接請求に対する知事の意見書である。現職候補は選挙公約にも「住民投票推進」を掲げ、空港建設反対の新人候補と一線を画した。空港是非を真正面から論戦することを巧妙に避けたのである。こうして知事選最大の争点が完全にボケてしまい、現職の強みだけが際立つ結果となってしまった。石川氏が3選を果たしたのである。もちろん、空港建設に反対だという県民の中にも、石川氏に1票を投じた人達が少なくなかった。意見書や選挙公約を疑うことなく、信じたからである。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 では、空港建設の是非を問う住民投票条例案はどうなったか。知事選後、県議会が開会され、条例案の審議となった。結末はあっけなかった。最大会派の自民党議員団などの反対で、あっさりと否決されてしまった。もともと自民党県議団は空港建設推進の中心勢力で、同時に石川知事の支持母体でもある。知事選で石川氏を推薦し、集票の一翼を担っていた。彼らは自分達が担いだ候補の選挙公約など、一切、斟酌しなかった。住民投票する必要なしと、条例案を一蹴した。
 一方、「住民投票に賛成」といっていたはずの知事も態度を豹変させた。議会の動きにだんまりを決め込み、否決されるがままにした。そして、破顔一笑。また空港建設に邁進するようになった。結局、静岡県民は空港建設の是非についての意思を表示する場を与えらずに、県営空港をもつことになった。何のことにない。住民投票を求める活動がまんまと選挙に利用されてしまったのである。一杯、喰わされた格好だ。あまりにも人が良すぎたといえるのではないか。
 税金の使い道や使い方、さらにはその集め方を決めるのが、政治。そして、その政治にみんなが対等な立場で参画する(できる)のが、民主主義だ。ただ、政治への参画の仕方には2種類ある。全員が直接決定の場に関わる直接民主主義と、代表を選んで決定の場に送り込む間接民主主義(代議制)である。物事を民意に基づいて決定するという本質に違いはなく、直接か間接かは二者択一のものではない。どちらの手法を活用するかは便宜上の問題で、両者は対立するものではなく、むしろ、補完関係にある。
 しかし、実態は異なる。両者を相容れないものと捉える人がいて、両者の併用に難色を示す。選挙で選ばれた首長や議員たちである。彼らの多くは「我こそが民意を代表している」と、直接民主主義の手法を不要視する。なかには忌み嫌う人までいる。それは住民投票への態度に如実に現われる。事業実施の是非について、直接、住民の意思を問うべしとの住民の声に対し、首長や議員の多くは否定的な反応を示す。彼らが推進してきた事業の見直しを求めるものがほとんどなので、当然ともいえる。彼らは「事業は住民の理解を得ている」「民意を代表する我々が議論を尽くして決定したので、再度、民意を問う必要はない」などと主張し、住民投票を拒むのが通例だ。
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 余りにも頑ななその姿勢に疑いの念を抱く住民も少なくない。民意を問うことへの自信のなさや民意を問えない事情があるのではないかという疑念である。
 民意を直接、問うことで物事の白黒をはっきりさせた方が、むしろ、よいのではないか。住民投票条例制定の直接請求に必要な法定署名数を大幅に増やし(例えば、有権者数の3分の1以上)、要件をクリアした場合は議会の議決なしで、住民投票が実施できるように変えたらどうか。住民が意思表示できる場を増やすべきではないか。
 ところで、長野市で現在、住民投票の実施をめぐって激しい論戦が繰り広げられている。舞台となっているのは、長野市議会だ。
 長野市役所と市民会館の建て替え計画をめぐり、住民グループがその是非を住民投票で問うべきだと署名集めを繰り広げた。今年の5月から6月にかけてのことだ。法定数を超える署名(2万2843人分 7.3%)が集まり、住民投票条例案が市議会に直接請求される運びとなった。
 開会日の8月3日。長野市の鷲沢正一市長が「制定の必要なし」との意見書を添付し、論戦のゴングが鳴った。鷲沢市長は議案説明でも「(建て替えについは)市民の代表である議会と十分に議論を尽くして決定したもので、(住民投票を実施するための)条例制定は必要ない」と、反対の意向を鮮明にした。
 市役所と市民会館の建て替えは、長野市が老朽化と耐震性の必要性から推進してきた計画である。合計で100億円を超す大型事業で、議会側は既に関連予算案を可決している。事業着手の手続きは完了済みとなっているが、住民の意思を直接確認すべきだとの声があがり、住民投票条例の直接請求となった。
 長野市議会の議員定数は40人で、最大会派(20人)が住民グループの条例案に反対の姿勢を示しているため、否決される公算が大きい。一方で、二つの会派が住民投票実施の条例案を議員提案する動きを見せている。市庁舎と市民会館の建て替えについて、一括して問う住民グループ案とは異なり、別々に市民の意見を問う案となっている。市庁舎の建て替えには賛成だが、市民会館については異論ありとのようだ。いずれにせよ「住民の意思を問うべきだ」との考えである。どういう結末となるのか、最終日17日まで予測はつかない。だが、ひとつだけ予想できることがある。9月議会の閉会直後の9月18日に長野市議選が実施される。住民投票に関する議員の姿勢や行動が市議選に何らかの影響をもたらすのではないだろうか。  



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 第31回 2011年8月18日 相川俊英
ここにもあった!住民投票で白黒つけるべきこと
沼津市を二分する大激論“鉄道高架事業”の是非
 

「貨物駅の移転先候補9ヵ所を検討したというが、原地区以外の8ヵ所はどこですか」
 最初の質問者がいきなり痛いところをズバッと突いた。静岡県沼津市で8月7日に開かれた住民説明会でのことだ。会を主催したのは静岡県で、「沼津駅付近鉄道高架事業に関する有識者会議」がまとめた報告書について住民に説明するものだった。日曜夜6時の開会にもかかわらず、大勢の住民が会場に詰め掛けた。
 静岡県の担当者が資料を1時間ほど読み上げた後、質疑応答に移った。その冒頭から鋭い質問が飛び出したのだ。想定外の質問だったのか、担当者は一瞬困った表情を見せた。
 そして、どぎまぎしながら説明を始めたが、肝心の地名にはいっさい言及しなかった。誤魔化そうという姿勢が見え見えだった。質問者が強い調子で再度、具体的な地名を問うと、県の担当者は驚きの回答を示した。
「それはプライバシーに関することなので、今、この場でお示ししない方がよいと判断します。どうしても必要ならば、情報開示請求の手続きを取って下さい」

木で鼻を括ったような態度に会場内の雰囲気が一変した。「本当に検討したのか!」といったヤジが飛び交い、騒がしくなった。担当者は渋々、検討したという原地区以外の貨物駅移転先候補地のおおよその地点を地図画面に光をあてて指し示した。しかし、曖昧でよく分らなかった。
 人口20万人ほどの沼津市が巨大公共事業の是非をめぐり混迷している。市を二分する対立がいつ果てるともなく続いている。紛争の種は、関連事業を含めると総事業費が2000億円近くにのぼる沼津駅の鉄道高架事業である。約4半世紀前の1985年に計画されたもので、以来、昭和が去って、バブル経済が崩壊し、世紀が変わって10年以上たった今もなお推進反対両派の激しい対立が続いている。なぜ、沼津の地域紛争がかくも長期化しているのか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


【第29回】 2011年7月29日 相川俊英
市民が使えぬ広島市の矛盾した住民投票制度
東京の2020年五輪再挑戦は住民投票で


 原発是非を問うイタリアの国民投票にはとても及ばないが、日本でもことの結着を住民投票でつける事例が珍しいものではなくなった。
 重要なことは直接、自分たちに決めさせてくれという意識の高まりである。
 もっとも、日本では地方自治体レベルでの住民投票に留まっており、国民投票の実施事例(最高裁判事の国民審査を除く)はない。また、地方自治体での住民投票も首長や議員の解職、議会の解散を問うものや市町村合併に関するものがほとんどだ。記憶に新しいのが名古屋市や阿久根市の事例である。いずれも法定数以上の署名を集めれば、自動的に住民投票の扉が開く直接請求事案である。
 一方、個別の政策や事業の是非を問う住民投票の実施事例は、皆無に近い。直接請求の成立に必要とされる署名数(有権者の50分の1以上)は少ないものの、それはあくまでも第一ステップにすぎない。法定数をクリアしても、議会に住民投票実施のための条例制定などを求められるだけで、最終決定権は議会にある。議会が議案にノーと言えば、署名集めは水泡に帰すのである。そして、そうした結果に終わるケースがほとんどだ。民意は議会が代表している。住民に直接問うまでもない。議会の議決権を侵すものだ。こうした理屈が並べられ、個別課題の是非を問うための住民投票条例制定の直接請求はあっさり否決されてしまうのが、これまでの通例だ。
 しかし、議会や首長が常に民意を把握しているとは言い切れない。そして、住民は投票した議員や首長に全てを委ねた訳でもない。また、選挙後に地域課題として新たに浮上した問題もある。議会と首長の判断が食い違い、にっちもさっちもいかなくなるケースもある。代議制を補完し、住民がとことん納得するためのツールとして、住民投票を活用すべきとの声が広がっている。
 民意をより的確に行政運営に反映させることを主眼に、常設型の住民投票条例を制定する地方自治体が生まれている。一定の署名を集めれば、議会の議決なしで住民投票が実施される仕組みである。その先進自治体として識者などから高く評価されたのが、広島市だ。
 広島市は2003年に住民投票条例を制定した。経緯はこうだ。「市民の市民による市民のための市政」を掲げた秋葉忠利氏が99年、広島市長に就任した。秋葉氏は「情報公開と全市民参加が市政の基本」と訴え、住民投票制度の導入を選挙公約とした。一期目は制度の調査・研究にとどまり、条例制定にまで至らなかった。秋葉氏は03年の市長選でも住民投票制度の導入を公約に掲げ、再選を果たした。そして、満を持して条例案を議会に提出した。予想通り、議会側は諸手を挙げて賛成とはならなかった。さまざまな異論や疑問がぶつけられ、条例案の審議は難航した。それでも市長選での目玉公約とあって議会側もむげにはできず、修正をいくつも重ねた末に可決成立させた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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