みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「ミクシィ、ツイッターで拡大 漫画の性描写規制案」/「青少年健全育成条例」改正問題

2010-03-26 07:51:00 | 「ジェンダー図書排除」事件
朝日新聞の夕刊に、「東京都青少年健全育成条例」改正案関連の記事が載っていました。

この問題が多くの関係者にすばやく広がったのは、藤本由香里さんによる
ミクシィやツイッターなどのwebでの発信が“起爆剤”となったとのこと。

一週間後の15日に都庁内で、著名な漫画家が集まって反対集会を開いたので、
やっと、「大手メディアも本格的に報じ始めた。」

朝日新聞にはさすが書いてありませんが(笑)、
マスコミの報道は後追いで、そのうえ、東京都発表の言い分を鵜呑みにしたり、
記者のフィルターを通しての記事など、ミスリードも多かったようです。

「マンガの性描写」=「児童ポルノ」という錯覚を読者に起こさせるような表現もあり、
重大な問題をずらしてしまったり、興味本位で書いたり、
面白おかしく矮小化してしまう、という
この種の問題が起きたときの愚を冒しているのも、いつものこと。

それでも、今回の記事のように、ちゃんと経過を追っているものもあリます。
とはいえ、「元マンガ編集者」という藤本さんの肩書きは間違いのようです。

なにも報道されなければ、事件はないも同然。
報道された新聞記事も玉石混交。
ネットでの情報発信も賛否両論。
発信され報道されたものを読み比べる方が、読者にとっては、
「なにが起きているのか」がわかり、判断がしやすいものです。

このことは、象徴的ですね。
「よい報道」「悪い報道」と誰かが振り分けることの危険性は、
「よい性描写」「悪い性描写」とだれかが振り分けることにつながり、
「「非実在青少年」の性描写」を一まとめに規制する危険性につながります。
「BL図書」約5400冊が「『過激な性表現』のある本で18歳未満の子どもに有害」として、
一律に図書館から排除されたのと同様の構図です。

また、今回の東京都の条例改正問題は、条例改正という面から見ても疑問があります。
ここにいたる経緯の不透明さ、だれが条例案を決めたのか、この条例を改正する真意は何か、
などなど、地方自治の問題としても、問題山積です。

形を変えて「子どもの権利」や「性の自己決定権」を制限しようとする類似の問題は、
いま多くの自治体でおき始めています。

「児童ポルノ」「児童虐待」の被害をなくしたいという思いはつよいのですが、、
言葉(表現)のすり替え、に短絡的に惑わされないようにしたいと思います。


ミクシィ、ツイッターで拡大 漫画の性描写規制案
性描写規制反対 ネットから拡大
都の条例改正案、一転継続審議に

2010.3.25 朝日新聞

 マンガなどに登場する18歳未満のキャラクターの性描写を規制する「東京都青少年健全育成条例」の改正案が、都議会で継続審議になる見通しとなった。直前まで成立濃厚とささやかれながら“一時停止”に転換させた要因として、「表現の自由が脅かされる」と訴えた文化関係者らの行動があった。表現規制をめぐる議論がマスメディアの報道に先立って広がった背景には、インターネットの存在もあった。
 3月上旬まで、改正案はテレビや新聞では、ほとんど報道されていなかった。問題を広く知らせる“起爆剤”の一つになったと関係者の間で語られるのが、元マンガ編集者で明治大学准教授(マンガ文化論)の藤本由香里さんによる発信だった。
 藤本さんは今月初め、マンガ研究者の知人を通じて、3月中に議会で改正案が可決される公算だと聞いた。8日、インターネットの会員制サイト「ミクシィ」に、改正案への批判を書き込み、危機感を訴えた。より広い人々に知らせるため、同時に、ツイッターでも書き込みを知らせた。この時点では、知り合いの新聞記者に尋ねても誰も詳細を知らなかったという。
 「最初の1日で私のミクシィには2万人がアクセスした。情報は野火のように広がり、ネット上では3日で情報が浸透した、と感じました」と藤本さんは語る。
 研究者や評論家など多くの文化関係者が、ネットを通じて問題を知った。たとえばマンガ家で京都精華大学マンガ学部長の竹宮恵子さんは、8日にファンからのメールで改正案を知った。すぐに大学内で問題提起し、即日、慎重な議論を求める学部教授会の意見書がまとめられたという。
 一週間後の15日には都庁内で、反対集会とマンガ家たちによる記者会見が開かれた。会見を企画した一人は藤本さんだ。ちばてつやさん、里中満智子さん、永井豪さんといった大物たちが集合したインパクトもあり、大手メディアも本格的に報じ始めた。
 緊急の集会にもかかわらず、会場の会議室には300人以上が集まり、部屋から人があふれ出た。開催情報が、やはり主にネットを通じてすでに広まっていたのだ。
 「ここまで大きな動きになるとは思わなかった」と、コンテンツ文化研究会の杉野直也代表は語った。ゲームのデザイナーやシナリオ作家らでつくる同研究会は昨秋、改正案が審議された都青少年問題協議会の答申をホームページ上で見つけ、議員への地道な働きかけを続けてきた。15日の集会の下準備でも中心的な役割を果たした。
 「昨年からネット上ではそこそこ知られてはいたが、爆発的に関心が広がったのは、やはり藤本さんのツイッターがきっかけでは」と杉野さんは振り返る。
 議会で早くから改正案の問題点を指摘してきた民主党の松下玲子都議は15日、記者会見に参加するマンガ家らを、党の総務部会に招いた。議員にとっては、表現者の声をじかに聞く機会になった。
 「先生方がわざわざ足を運んでくれたことで、民主党の中で問題への関心が高まり、もっと真剣に考える必要があるという空気が生まれた」と松下さんは見る。
 都議会の事務局あてに届いた反対意見は2月末から3月19日までの間に約5千件あった。9割がメールだったという。記者会見後の16、17日には劇的に増え、2日間で2千件に上った。
 「都議会に意見を送ろう」といったネット上での呼びかけに応じた発信が多かったと見られる。事務局によれば、ひな型をコピーしただけのような文面のメールは、ほとんどなかったという。(樋口大二)
    ◇
 〈キーワード〉東京都青少年健全育成条例改正案 18歳未満の登場人物による反社会的な性描写がある作品を「不健全図書」に指定し、都内での青少年(18歳未満)への販売や閲覧などを禁じる内容。マンガやアニメ、ゲームなどに登場する架空のキャラクターでも18歳未満と見なされれば「非実在青少年」として規制される。「規制対象の定義があいまいで過剰規制につながる」などの批判がある。


「非実在青少年とは何か」 都議会混乱、質疑7時間 (2010年03月19日 ITmedia)
アニメ・漫画のキャラも「非実在青少年」として「不健全」性の基準に含める都の青少年育成条例改正案をめぐり、都議会総務委員会で都議9人が7時間にも及ぶ質疑を行った。



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児童ポルノ対策:ブロッキング導入先送り 違法性見解割れ

 インターネット上の児童ポルノ流通防止対策を検討する警察庁の小委員会は25日、問題サイトへのアクセスをプロバイダー事業者が強制的に遮断するブロッキングの導入について、電気通信事業法上の「通信の秘密」を侵害すると認めたうえで、違法性を問われないケースに該当するかどうかは結論を先送りする報告書をまとめた。今後は、政府の犯罪対策閣僚会議の児童ポルノ排除対策ワーキングチームで、導入の可否が検討される。【千代崎聖史、丹野恒一】

 報告書をまとめたのは、児童ポルノ流通防止対策推進協議会(会長、野口京子・文化女子大教授)内の有識者やプロバイダー事業者から成るブロッキング検討委員会。児童ポルノのブロッキング実施を巡り、(1)技術、コストの両面から採用可能な手法(2)通信の秘密を侵害する行為だとしても、違法性を問われないケースといえるか--を議論してきた。
 報告書によると、(1)については、ブロッキングは通信の秘密を侵害する行為だと認め、利用可能な四つの手法のうち、英国のプロバイダー事業者「BT」が導入している「ハイブリッドフィルタリング」を最も推奨すべきだとした。ファイル単位でのブロッキングが可能で、児童ポルノ以外のものまでブロックする「オーバーブロッキング」問題が生じにくいためとしている。
 (2)では、児童ポルノのブロッキングが、刑法で違法性を問わないと定める「正当業務行為」や「緊急避難」に当たるかを検討。正当行為の範囲内かどうかはメンバーの意見が分かれたため、両論を併記した。また、他に取りうる方法がない時に許される緊急避難に該当するかについては結論に至らなかったことから、導入の可否については明言せず、引き続き議論が必要だとする表現にとどまった。
 ブロッキングを巡っては、産業界や教育関係者らでつくる民間団体「安心ネットづくり促進協議会」の児童ポルノ対策作業部会が今月19日、「緊急避難として許容される余地があると考えられる」との報告をまとめている。
 【ことば】▽ブロッキング▽ ユーザーがサイトを閲覧する際、プロバイダー事業者がユーザーの同意なしに、児童ポルノサイトなどあらかじめ決められた一定のサイトへのアクセスにかかわるIPアドレスやURLを検知、アクセスを遮断する措置。同意を得ない強制という点で、フィルタリングとは異なる。
毎日新聞 2010年3月25日



児童ポルノ:「単純所持も禁止」 法改正、日弁連が意見書発表
毎日新聞 2010年3月25日

 児童買春・児童ポルノ禁止法の改正をめぐり、日弁連は24日、「児童ポルノの定義を限定かつ明確化したうえで単純所持を禁止すべきである」とする意見書を正式に発表した。ただし単純所持の処罰化は、捜査権の乱用の恐れから改めて反対を表明した。23日に政府に提出したという。
 意見書は、児童ポルノ画像について「所有目的で購入するなど譲り受ける者がいる限り営利目的などの製造・販売はなくならない」とし、「所持すること自体は許されるという社会風潮を変えるため、明確に法律違反と宣言する必要がある」とした。また、現行法の児童ポルノの定義について「あいまいで不明確。(対象が)広範囲に過ぎる」とし、厳格化を求めた。【丹野恒一】
毎日新聞 2010年3月25日 



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