みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

紅花常盤万作と鹿児島紅と白梅が咲きました/庭の花たち1

2008-02-29 21:26:08 | 花/美しいもの
おとといの朝、起きたら地面と木の枝に、
うっすらと雪が降り積もっていました。
陽が昇ったら解けてしまいそうな淡雪。
急いでデジカメを持って外に出ました。



寒いのは厳禁なので、冬篭りの熊みたいに
家の中でぬくぬくと暮らしていて庭に出るのは久しぶり。
  

三椏のつぼみを撮っていたら、手前のマンサクに
たった一輪、花が咲いていました。

 ベニバナトキワマンサク(紅花常盤万作)


腰くらいの低い位置に咲いているのですが、
貴重な花なので、下からも上からも接写しました。
  

見れば見るほど、

足を伸ばした蜘蛛みたいです。


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待ちに待った「鹿児島紅(かごしまこう)」 も咲いていました。
梅の中では早咲きで、まだちらほらなんだけど、
大好きなので、うれしくて激写。

  



岐阜市の梅林公園の鹿児島紅も、見ごろのようです。
梅林公園・梅だより2008 第8号

鹿児島紅がさいているなら白梅も咲いているはず、
と梅の木を見上げたら、咲いていました。
「灯台下暗し」じゃないけど、
高い所から咲きはじめるので気づきませんでした。



で、ここからが、キャプリオ7の本領発揮。

以下の4枚は、左上だけが「望遠」、
あとの3枚は手が届かないくらい高いところの花を、「接写」ではなくて
「マクロ機能(お花マーク)でズーム」にして撮ったものです。

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
 

 

デジカメの画面では、ちゃんと撮れてるかどうか確認できなかったのですが、
パソコンに取り込んで、ピントが決まってるのでびっくり。

メカだけでなく、ウデもよくなった気分です(笑)。


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「さまざまなマイノリティが生きやすい市民社会をどのようにつくるのか」《KJ法まとめ》

2008-02-29 06:57:31 | ジェンダー/上野千鶴子

1月末に『む・しの音通信』65号を発行し、
12月2日のフォーラムの《KJ法まとめ》を収録しました。
テーマは、
「さまざまなマイノリティが生きやすい市民社会をどのようにつくるのか」。

フォーラムに先立って、「さまざまなマイノリティが生き延びるために」を巡っての
わたしたちの課題を、11月に「KJ法」で整理し、
これを受けて、上野さんが
「さまざまなマイノリティが生き延びるために」基調講演を準備されたもの。

11月10~11日第3回「議員と市民の勉強会」開催しました
/「KJ法」も完了しました。(11/19)



「さまざまなマイノリティが生きやすい市民社会をどのようにつくるのか」 
を主題に書かれたカードを模造紙に貼り付けて「図形化」したものに
さらに、関係線を書き込んで、文章化したものです。

当日資料として参加者に配りましたが、
通信に掲載したので、全文を紹介します。

  《KJ法まとめ》
テーマ「さまざまなマイノリティが生きやすい市民社会をどのようにつくるのか」


 ※フォーラムに先だってテーマを決め、KJ法という手法を用いて整理・分析し、現状と課題を探りました。この資料は、その成果を文章化し、まとめたものです。

2007.11.11ウィルあいち
  (参加者)小川まみ、今大地はるみ、高瀬芳、後藤尚子、
  (講師)寺町みどり、(アシスタント)新倉真理代
11.13岐阜県弁護士会館
(参加者)小川まみ、今大地はるみ、高瀬芳、寺町みどり
11.16ウィルあいち
(参加者)小川まみ、今大地はるみ、寺町みどり
文責・今大地はるみ

 1.日本社会の現状 

●マイノリティの人権は守られているか
いまの日本社会の現状のなかで、はたしてマイノリティの人権は守られているのでしょうか。
●人を大切にしない国、日本
現に、この日本で餓死が起きているのですから、「こんな日本に誰がした!」と叫びたくもなります。
●変わらない日本の現状
いまだに「脱亜入欧」の日本は、時代遅れもはなはだしいと言わざるをえません。多様性を認めない国・日本では、常に周りに合わせることを求める社会があり、男社会は、枠の中でがんばる「けなげ」な女がお好き。これが変わらない日本の現状なのでしょう。
●本当に困った人は救われない
こんな社会の現状では、本当に困った人は救われません。
●外国人を生かさず、殺さず働かせ・・・
ご都合主義で働かされる外国人労働者。同じ労働者でも、原発労働はあがめ、外国人ダンサーには冷たいのが現実です。増えている外国人を見て見ぬ振りする行政のもとでは、市民も同じように見て見ぬ振り。無権利状態で働かされている日本の外国人はまるで透明人間のようです。
●混沌から新しいものが生まれる
異質なもののぶつかりあいが新たなものを生む力を秘めています。そんな視点で捉えれば外国人(マイノリティ)はまちの宝です。

 2.つくられるマイノリティ 

●「マイノリティ」って誰のこと?
そもそも「マイノリティ」って誰のことなんでしょう? あなたもわたしも、実は「みんなマイノリティかもしれない」し、時代や国が違えば、立場が変われば、あなたもわたしもマイノリティになるかもしれません。 マイノリティの定義はTPOで変わり、ひとつではありません。
●わたしは誰とつながればいいの?
マイノリティがマイノリティのままで生きやすい社会を目指そうと考えているわたしは誰とつながればいいの? といつも悩んでいます。
●区別は差別のはじまり
日本の法律は、差別で成り立っているものばかりです。たとえば寡婦控除は差別的(未婚母子家庭は寡婦控除がない)で、おなじシングルマザーでも未婚・離別・死別で区別されています。まさに区別は差別のはじまりです。
●つくられるマイノリティ
あなたもわたしもマイノリティかもしれないと思う根っこには、ドレイ、女は数が多くてもマイノリティだし、ワーキングプアも多重債務者もマイノリティだという現実が目の前にあるからです。民主主義は多数決で決まると思っているけれど、多数決で捨てられる少数派の声を聞くことこそ大切です。しかし、区別し差別してきたマジョリティがマイノリティをつくっているのがいまの日本の民主主義。
日本の法や制度が、法からこぼれ落ちる「法外な」存在をつくりだしています。だからほんというと「法」なんていらないと思ってしまう
のです。
●マイノリティとマジョリティは紙一重
多数派におしつけられてしまったマイノリティは、なりたくてなったんじゃない少数派です。でもだれもが病気になるように、多数派のマジョリティでも、ある日突然、マイノリティになります。すべての場面でずっとマジョリティでいられる人はいないからこそ、あなたもわたしもみんなマイノリティかもしれません。
まさにマイノリティとマジョリティは紙一重です。
●「いま・ここ」で生き延びるマイノリティ
障害を逆手に取るのは生きる知恵かも知れませんが、考えさせられます。それでも「いま・ここ」で生き延びるマイノリティなのです。 

 3.わたしはわたし 

●わたしはわたし
誰にもコントロールされたくないわたし。当事者だって自分のことは自分で決められます。
「わたしはわたし」生き方とスタイルは変えないし、変えたくありません。だから、いつだって私のことは私が決めます。なのに周りの環境で運命が変わってしまったシンデレラ、シンデレラはそのままでよかったんじゃない?って思います。
でも、人の生き方は百人百様。行政の枠に合わせて支援を受けろなんてイヤ! 「四の五の言わずに助けろよ!」と叫ぶ人がいたっていいじゃないですか。
●かけがえのない「わたし」こそがマイノリティ
障害を持って生まれた子どもも、小さい頃家で生活している時はそれほど困らないのに、学校へ行こうと社会へ出たとたん「困難」に出くわします。まさにマイノリティにとって「困難」というのは社会のセリフでしかありません。障害は「害」じゃない、「特別の個性」です。「特別の個性」だからこそ、かけがいのない固有のわたし=マイノリティでもあるのです。行政はそんなひとりのわたしのニーズでも満たすべきです。
●ニーズはわたしがつくります
では、マイノリティのニーズってなんでしょう? ニーズはどうやって満たすのでしょう? さまざまなマイノリティがあるように、マイノリティのニーズは千差万別です。マイノリティは「困った」と感じたわたし自身のこと。だからマイノリティの「ニーズ」はわたしがつくります。
●親は親、子は子
子どもの将来が心配で「死ぬに死ねない」障がい者の親の悩みはつきません。
とはいえ当事者である子どもだってひとりの人間です。親の都合と子どものニーズは同じではありません。だからわたしのせいにしないで! 親の都合で決めないで!
●「わたし」の中にある被害性と加害性
しらないうちに差別をしていたわたし・・・ときどき「ハッと気がつくわたしの差別」に愕然とします。女としての被害性、日本人としての加害性、ともにわたし自身。わたしは被害者でもあり、加害者でもあるのです。

 4.当事者になる 

●偏見に敏感な当事者
一昔前までは、うつ病には社会の偏見がありました。自閉症や精神障害などの情報を知らなさ過ぎるために、いまだに社会の偏見は根深いものがあります。こういった社会の偏見に敏感な当事者は、自らの摂食障害などを隠そうとします。まずは社会の偏見をなくすことが必要でしょう。
●当事者に「なる」ことがまず必要 
DVの被害者である、介護保険を知らない、病気の自覚がないなど、周りが気づいていても、本人が自覚していない人のサポートはどうすればいいのでしょうか。自分自身が当事者であるという自覚のない当事者へのサポートは難しいというのが、サポートする側の悩みです。介護保険など、さまざまなサービスを利用するには勉強も必要です。なにより、当事者自身が自覚し当事者に「なる」ことがまず必要といえます。
●当事者から当事者へ 
問題解決にむけての第一歩は当事者のニーズから始まります。100のニーズには100の意思決定が存在します。個別のニーズには個別のケアやサービスが必要です。ピアカウンセリングなど、当事者同士が伝える経験とスキルは現場の知恵を生かすこと、当事者のニーズは自分たちの知恵と行動で解決できます。
とはいえ、問題解決には専門的で正確な情報が不可欠なのは言うまでもありません。当事者にとって入手困難な専門的情報による正確な判断が必要なときには、情報を伝達するシステムがあれば、大きな助けになります。とにもかくにも当事者とサポーターの連携で前進! わたしたちは女から女たちへ、知恵と経験を渡します。

 5.市民セクターの可能性 

●主役は市民
動きはじめた当事者ですが、いまだに変わらないのは議会や行政。待ったなしの当事者との溝は深まるばかり・・・。活動をはじめて政治に目覚めた市民もいます。「主役は市民(NGO、NPO)」、行政はサポーターに徹してほしいものです。市民事業体やNPO、NGOの活動に、行政は口を出すより金を出せ!です。市民が自由に活動できる法整備も必要と訴えていきましょう。
とはいえ「主役は市民」なのに、いまだにNPOも行政も縦割り。超えるにはプロデューサーが鍵となるでしょう。
●官でも民でもなく「協(市民)」セクター
「主役は市民」の社会を手に入れるために、走り出すのはさいしょは市民です。すでに外国人市民も当事者として動き出しています。当事者たちは経験から、現場の知恵を生かすことを学びはじめています。当事者同士がつながっていくためには、これまでの地域や地縁・血縁ではなくむしろ、地縁・血縁にしばられない選択縁を!おすすめします。それこそがわたしたちの求めている「官でも民でもなく協セクター」。「協セクター」は、市民がつくり育てる市民事業体、NPOでもただ働きはしないことが大切です。だからこそしっかりと財源も確保しなければなりません。市民ファンドをつくるのもそのひとつ。もうひとつ、けっして行政のパシリになるなNPO!も忘れないで!
●カギは高齢者
あなたもわたしもいずれは、高齢者。あなたは、最期を迎えるとき「施設」か「家」か、さて、どちらを選びますか。マイノリティの高齢者が多数派になるのは目前、ならばマイノリティが生きやすい社会をつくる「鍵は高齢者」と言っても過言ではありません。
●遠くの身内より近くの他人
高齢者にとって、近くに相談できる人がいるのは幸運です。小規模多機能ホームなど、遠くの身内より近くの他人があなたを支えてくれます。
●ケアする人、される人、双方向の満足を
高齢者や障がい者にとって、ヘルパーさんやサポーターは欠かせない存在です。しかしそのヘルパーさんたちは、ボランティアや善意だけでは飯は食えないのが現実、自分自身の悩みを相談する場所さえありません。「ケアする人にも愛の手を!」ケアする人にもサポーターがいります。
よいケアやサポートをするには、ケアする人とされる人の両方の満足が必要です。
●マイノリティの居場所をつくる
ケアする人される人、子どもと高齢者のように、必要とし必要とされるマイノリティ。
生き延びるためには障害者にもっと仕事を!産みだすことが必要になります。すでに「マイノリティならではの産業福祉を地域で進めているところも出始めています。誰もがなりうるマイノリティ、だからこそわたしたちは、誰にも居場所のある社会をつくりたいと願っています。

 6.システムを変える 

●信用できない行政の仕事
行政やお役人ほど信用できないものはありません。数年前、厚労省のお役人は「福祉サービスは金で買うもの!」といいました。今では、金の切れ目はいのちの切れ目? 足元の自治体では、障がい者や高齢者に対する福祉政策の現状が整っていないのに、掛け声ばかりの「脱施設」。行政は今ある仕組みで何かするだけで、新しいニーズに対応できません。ホント!時代遅れですよ。行政の仕事は・・・。だから「国や役所の言い分にだまされるな!」を胸に刻んでおきましょう。
●相談窓口のあり方
時代遅れの行政ですもの、ニーズを知らない行政の相談窓口は閑古鳥なのは当たり前!ならばこれからの相談窓口のあり方はどうあるべきなのでしょう。
当事者とそのニーズは、座っていては見つけられません。これからは行政の相談窓口もキャッチセールスをするぐらいでないと、いい窓口とはいえません。まずはDV被害者が声を出しやすい相談窓口にすることが求められています。
●DV被害者の相談は地域を超えて
現実に遠くへ相談に行きたいというのが、DV被害者の声です。地方では匿名性が守られないので、安心して相談をできないからです。だから、相談窓口は自治体の枠を超えて、広域でできるよう、システムを変えていきましょう。

 7.マイノリティが生きやすい市民社会 

●生き延びるために必要なもの
「マイノリティが生き延びるために必要なものは何か?」は大きな課題。
まずはなんといっても「ジェンダーの視点」でしょう。
「世の中、住むところさえあればなんとかなるよ」と語る友人もいます。住むところだけではなく、過疎の農村(限界集落)や社会的に最底辺層の人が生きるためには、所得保障をすべきです。社会のセーフティネットは必要だけど・・・一向に進まない現実のなか、困ったときに助け合う愛と友情も忘れてはなりません。
●マイノリティが生きやすい市民社会を作るために
女から女たちへと伝え合ってこれたのは、あとにも先にもコミュニケーションのたまもの。
人と人とのネットワークが大切だということも経験から学んできました。そこから連帯と共感が生まれます。
マイノリティや当事者からの、さまざまな情報発信が社会の認識を変えます。そのためにも情報の公開と共有は不可欠です。
そんな市民社会をつくるために、わたしたちは差別や偏見に抵抗し続けます。
●外国人のための法・制度を
ドイツでは移民法が整備されているけれど、日本の外国人は「透明人間」のままです。1日も早く外国人のための法・制度を整備する必要があります。まずは定住外国人に参政権を確立するために声をあげましょう。
●マイノリティがつながる社会は
これからの社会はITも活用することでもっと、ひろくつながっていくことができます。
人と人とが、おたがいの違いを認めることで、きっとあたらしい社会を見出せるはずです。
マイノリティが地域や自治体、国を超えてつながれば、マイノリティが社会を変えます。
●わたしたちの願う社会。こうだったらいいのにな
わたしたちは当事者が望む福祉が実現され、人間の尊厳が守られる社会をこころから望んでいます。
いのちより大事な価値はありません。だから、なによりひとが大事。いのちが大事。
その人がその人のままで生きられるって、ス・テ・キ!
他人の目を気にしない寛容で自由な社会に住みたい!
差別や暴力のない社会にしたい!
人生も社会もバラ色よりはニジ色がいい!                                          以 上

【KJ法文章化を終えて】 
 12月のフォーラムに先がけて、10月中旬に「テーマ選び」からスタートしたプレ企画のKJ法は、ほぼ1ヶ月をかけて文章化にこぎつけることができた。1ヶ月間は、まさに寝てもさめても「KJ法」一色の日々だった。書き出されたカードで図形化されたKJ法には、市民自治の現場で当事者として、またサポーターとして、さまざまな市民運動に関わってきたわたしたち参加者の思いや声がぎっしり詰まっている。
文章化にあたっては、カードに書かれた参加者の言葉や思いをひとつひとつ、噛みしめながら、わたし自身の言葉で、わたしのスタンスとスタイルで書き上げたもの。
 KJ法をやり遂げたことで、目の前がパッと開けたわたしたち。ニジ色に輝く「さまざまなマイノリティが生き延びるために」すでに動き始めている女たち。KJ法が新たなスタートラインとなったことを実感している。   (今大地はるみ)
  (『む・しの音通信』No.65より転載)



これだけで、9000字を超えるので、
『む・しの音通信』No.65の他の記事は、あらためて紹介しますね。


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手作り海苔佃煮と具沢山みそ煮込み/薪ストーブのある暮らし

2008-02-28 16:21:52 | 健康/くらし/薪ストーブetc
知り合いの大工さんが、
庭にドンと積んである広葉樹の木の山を見て、
見かねて薪用に切ってくださって、豊富にまきができた。

で、雪が降ったのでガンガン燃やしていて、
部屋の中は20度を超えている。

ストーブの上で何か作らないともったいないと思いつき・・・



数年前に山口の海苔生産者から、
特上板海苔を頂いて、食べきれなかったので、
半分くらい残したままになっていた板海苔で、
自家製の海苔佃煮をつくることにした。



先日、よい海苔は香りは変わっても、
味は落ちないとテレビでやっていたので、
思い出してだしてきて、ちぎって食べてみたらほんとおいしい。
色は紫っぽくなっているので、佃煮ならよいだろう。


作り方は、海苔を小さくちぎって、

洗ってから、水に1時間ほど浸します。


それを絞ってお鍋に入れて、水を適当に加え、
お醤油とお酒で薄味をつけて、時々かき混ぜながら、
薪ストーブの上でコトコト煮詰めます。


すると、不思議なことに、色鮮やかな青海苔に逆戻り。


最後に、みりんと麦芽糖で照りをつけてできあがり。

  
混ぜものも添加物もなしの、手作り海苔佃煮は、
市販のものより味が薄くて、
ご飯にかけても、納豆と混ぜてもとてもおいしい。

大根、こぼう、ニンジンがいっぱいの
具沢山みそ煮込みうどんも出来上がり。





薪ストーブと煮込みうどんで中からも外からもあったまりました。


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女医の増加をジェンダーで見る/遥洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」&「おひとりさまの老後」講演

2008-02-27 21:18:54 | ジェンダー/上野千鶴子
夕方、地元で唯一の本屋さんに行ったら、
品切れだった『おひとさまの老後』が山積みになっていました。
一般書のランキングは3位。
なんと上野さんの顔写真とサイン入りのコピーまで立っています。

何気なく買ってきた『通販生活』の最後に載っている
「カタログハウスの学校」にも、こんな記事を見つけました。
4月5日に、森達也さんと「老いる準備」をテーマに対談されるそうです。

 
「カタログハウスの学校」

3月28日には、広島で「おひとりさまの老後」をテーマに講演。
「おひとりさまの老後」講演 (中国新聞 '08/2/26)

どちらも行きたいけれど、そのころは山県市議選が近いので、
テレビで我慢して、またの機会のお楽しみということにしましょう。

ということで、前に、NHK「クローズアップ現代」と、
テレ朝「徹子の部屋」に上野さんが登場、とお知らせしたのですが、
「クローズアップ現代」は、3月11日に延期になり、
ゲストは上野さんではなく、樋口惠子さんだそうです。
「徹子の部屋」の放映は、3月18日(火)で変更なしです。

ところで、
前にも紹介したことがあるけど、遥洋子さんエッセイ、
遥洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」を楽しみに読んでいます。

遥さんの書かれた本は、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』いらい、
ほとんど読んでいます。
遥さんとは、何度かお会いしたことがあります。
上野さんとのご縁でだったのですが、
なにを隠そうわたしは遥さんも大好きで、ファンなのです。

今回は、「女医の増加をジェンダーで見る」。

記事を紹介しようと思ったら、全部読めたはずの記事の
後半がwebから消えているので、「無料会員登録」しました。


 女医の増加をジェンダーで見る/遙 洋子
日経ビジネスオンライン 2008年2月22日 金曜日
 
 医療の世界では、女性医師の比率が近年増加している。女性進出けっこうなことじゃないかと思われる諸氏は早計だ。
 女医の増加は決してバリバリ働く女性の増加を意味しない。いつ戦線離脱するか戦々恐々とする現場と、仕事と家庭の両立にあえぐ女医の現実と、家庭を持つ女医への優遇措置に対し、他の医師からの反発も予測されよう。
 性別を問わない純然たる競争下での女性の台頭とその後の現実は、今の社会の目指す男女共同参画の未来を占う意味で興味深い。
 女性医師の労働環境を改善するための、あるシンポジウムに参加した。客席は圧倒的に女性の医療関係者。そして、舞台には医学会や病院の上層部の男性たちが居並ぶ。女医代表の発言者の要求項目に私は耳を澄ました。
 「深夜、患者の急変で、寝ている子供を連れて病院に駆けつける女医がいる現実がある。主治医を複数にする制度を作ってほしい。あくまで正規雇用で労働時間を短縮してほしい。カンファレンス(会議)を夕方ではなく早い時間にしてほしい」というものだった。
 上層部の男性医師が「カンファレンスを早くするのは無理」とこともなげに答えた。
 女性側の要求と、病院側の姿勢に、私は固い壁を感じた。もちろん、それまで病院側も女性医師たちに対してまったく手を差し伸べていないわけではない。保育所を増やしたり、育児期間は比較的緊急度が少ない部署へ配置したりの配慮はある。だが女医の実感ではそれだけではまだまだ不完全なのだということがその要求から伺えた。
 私は当然、女性の労働者を応援する側の立場だ。だがその私が女医の要求を聞いて、「はて?」と思った。
 まず、子供を連れて病院に行かねばならない、ということが私には腑に落ちない。夫はどうしているのか。寝てるのか。育児は妻だけがしているのか。
 複数主治医制は患者側にとってはいかがなものか。仮に主治医が3人いたとして、それはもはや“主治医”とはいわないのではないか。最も優先すべき患者が、働く女性の都合優先で後回しにされることにならないか。
 もし、短時間労働、深夜勤務なし、そして賃金は他の正規雇用と一緒、となると、他の医師は黙っているだろうか。最も恐ろしいのは、結婚した女性を優遇することにより、その埋め合わせで独身女性医師はますます過重労働になり、ますます結婚が遠のき、女々格差が固定されないかということだ。 つまり、女を踏み台にする女という構図だ。

 カンファレンスを夕方からではなく午後くらいに終えたいという要求はどういった事情から来るのだろうか。夕方には仕事から解放されたい背景に漠然と想像できるのは、カルチャーセンターへ行きたいというようなものではないだろう。“晩御飯の仕度”だろうか。“子供の迎え”だろうか。“家族との団欒”だろうか。
 仮に、結婚した女医への優遇措置を病院が拒絶した場合どうなるだろう。おそらく女医たちは早々に仕事か家庭かの二者選択を迫られることになるだろう。辞められて困るのは医療の現場だ。優遇すると対立を呼ぶ。優遇しないと辞めていく。男性上層部の苦渋に満ちた表情が印象的だった。
 私はこれらの問題を解くには、“ジェンダー”という概念なしでは不可能のように思う。
 女医は、子供の手を引いて仕事場に駆けつけなければならない現実から解放してほしいと病院に要求するが、それらの背景には「育児は女の仕事」という思い込みがある。夫婦そろってそう思い込んでいると、問題解決は労働環境の改善だと疑うことなく直結する。だが、その思い込みがジェンダーなのだ。改善要求は職場に対してではなく、目前の夫に対してであるかもしれないというのに。
 「夕方には家に帰らねばならない事情」だってそうだ。もし病院のシステムを変えてまで晩御飯の仕度を優先してしまうなら、その考えをジェンダーというのだ。改善すべきは病院側ではなく、家事を女医に期待する家族側ではないのか。
 意見を求められた私は「妻が医師であることへの夫や家族の覚悟が足らない」と発言した。女性たちから拍手がきた。
 だが、私がそこで言わなかったことがある。「自分が選んだ職業への覚悟が足らない」ということだ。警察・消防と並んで24時間勤務である職業を選んだのだ。晩御飯を作らねば崩壊してしまうような結婚相手を選んでどうするのだ。夫や家族の意識を変えていくことも重要だがそれは容易ではない。それくらいジェンダーは人の心の奥深くに刷り込まれ自覚しにくい。
 まず自分のジェンダーに気づき、自分がやりたい仕事があるのなら、俺について来いという頼りがいのある男性を選ぶのではなく、君をサポートしますという謙虚な男性を夫に選ぶべきなのだ。どの男に魅力を感じるかもジェンダーの作用が働く。そもそもが、男選びのスタート地点から間違っている可能性がある。
 そうやって自ら呼び込んだ両立の困難を、その責任を職場に訴えること自体が筋違いかもしれない。つまりは、「結婚しなおせ」ということで、だから、そんな非現実的なことを私は発言できなかったのだ。
 ただ、改めて、ジェンダーの恐ろしさと罪をヒシヒシと痛感するシンポジウムだった。

 私がもう25年以上いる芸能界という職場もまた、ワークライフバランスとは程遠い。医療と違い、人の命を扱う緊迫感はないが、ロケは深夜にも及ぶし数日にわたる。深夜から早朝の生放送など普通で、労働時間は一定ではない。なんの保障も優遇もない。
 だがここは「どうしても芸能界に入りたい」人の結集する職場だから、育児ごときで、家庭ごときで、遅れをとってなるものかと、結婚した女性たちはその両立に知恵を絞る。
ジェンダーなんか知らなくても、“働きたさ”が募った結果、それに相応しい夫を選んでいる。
 24時間ベビーシッターを常駐させている主婦タレントもいる。24時間勤務でも結婚生活が可能であることを芸能界は実証している。ただ、やがて浮気しだす夫や、覚せい剤に手を出す息子など、一定数の崩壊はつきものだ。重要なことは、それでも働きたければ働くということだ。「自分が選んだ職業への覚悟」とはそういうことだと思う。
 シンポジウムの締めで、大学病院の男性教授が言った。「女性医師たちのあらゆる要求を聞こうと思う。だが、それでこの問題が解決するとは思えない。それは何かとは明確にはわからないが・・・」。
 この教授の直感は正しい。その「・・・」の先にジェンダーがある。
 そのわかりにくさゆえに、“ジェンダー”は混乱や反発を呼びやすい。私もできるだけこの言葉は使わないようにしてきた。だが、これでなくては説明できないこともある。
ジェンダーという概念を封印しようとする社会で、医療の未来はない。
 どれほどキャリアを積もうが、ジェンダーの自覚なしに、女性の社会進出は成り立たない。そこにあるのは、働く女性の悲鳴と、上司の困惑と、家でご飯を待つ夫、というところか。
 私だって職場に男性医師とヒモみたいな男がいたら迷わず男性医師を選びたい。だがその瞬間、自らのキャリアと妻役割がぶつかる。女性がキャリアアップしたければ必然的に後者の男のタイプしかないのだ。だがヒモみたいな男は芸能界のほうにいて、医学界には将来有望な男しかいない。その垂涎の事実が苦悩を招くのだ。
 ジェンダー、恐るべし。


遥さんのことばは、いつ読んでもスカッとします。

労働条件を改善することも必要だけど、
いちばん身近な男との関係も変えていかないと、ね。
「ジェンダーの視点」で読むと、こういう切り口があるのかと、
『目からうろこ』の人も多いのではないかと思います。

遥さんのエッセイのことは、最近の日経ビジネスオンラインから
動画ポータルサイトでも紹介されています。

さて、
今日は一日、お米の配達で出かけていたので、夕ご飯はこれから、です。


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ジャズドリーム長島「コロンビア・レディス カスカディアントリニティ」と「ジョーバフィット」

2008-02-26 15:31:11 | あそび/しゅみ
外は雪。
家の中は薪ストーブが燃えてて暖かい。

先日の福井地裁の情報非公開取消訴訟の判決文を
スキャナで取り込んで、全文を完成させる作業をしてるんだけど、
ちょっと時間がかかりそうなので、合間にブログ。

「なばなの里」のベゴニアガーデンの前に、
立ち寄った「アウトレットパーク・ジャズドリーム長島」の紹介。

長島温泉には、年に一・二回泊まりに行ってるんだけど、
「ジャズドリーム長島」に行くのははじめて。
一度行ってみたかったので念願がかなった。



とはいえ、外から見たらコンパクトに見えたんだけど
中はメチャ広くて、お店も153店と、とっても多くて回りきれず、
「なばなの里」を見る時間がなくなりそうだったので、
2時間くらいで、ちょこちょこっと見て歩いただけ。

  
おやつは「究極のかれいぱん」と「まったり、チーズケーキ」。

お昼前に、「なばなの里」とベゴニアガーデンを駆け足で見て、
  
桑名の「すし道場」で遅めの昼ごはん。




「ジャズドリーム長島」でゲットしたのは、
現品限りのワンサイズで、ぴったしだった、
 コロンビア レディス カスカディアントリニティ



全天候型のウィンターシューズなんだけど、軽くて履きやすい。
山歩きにもよさそうで、軽装の登山靴が欲しかったので、
今年は、これで伊吹山のお花を写せそう。

で、靴の向こうに写っているものは、



乗馬フィットネス機器 ジョーバフィットEU6310

買ったのは乗馬靴じゃないんだけど・・・
なんか色と形がにあってるでしょ。



この「ジョーバフィット」は、テレビで宣伝してる
フィットネス機器「ジョーバ」のコンパクトサイズの新製品で、
お値段も三分の一くらいで、お手ごろ。

デスクワークをしている知り合いから、
「ジョーバで運動不足と便秘解消」って聞いたばかりで、
「ジョーバってなに? そんなにいいものなんだぁ」って思っていたら、
新聞の生活面に『いま女性に大人気のジョーバ・・・』って載っていたので、
さっそくヤマダ電機で試乗して衝動買い。



外は寒くてまだ回復途上なので、一日二回「ジョーバフィット」を乗りこなし、
運動不足を解消し、体力も回復する??という一石二鳥の作戦。

初日は筋肉痛だったけど、バランス感覚がよくなり、
腹筋と背筋がしまって姿勢がよくなった気がします。

15分というのもちょうどよい時間で、
「朝ドラ見ながらジョーバ」とか、、
「ブラッシングしながらジョーバ」とかもあり。

「パソコンに疲れたらジョーバ」ってのは、
なんだか、ちっとも健康的でない気もするけど・・・ね(笑)。


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「働く貧困層」の自立を支える-希望社会への提言(18)/朝日新聞社説)

2008-02-25 22:14:10 | ほん/新聞/ニュース
今日の朝日新聞社説「希望社会への提言(18)」は、
「働く貧困層」の自立を支える。

ワーキングプア、「働く貧困層」の問題が
今年になってクローズアップされ始めた。
若者にふえる「ネットカフェ難民」は社会全体の問題だ、
という認識も広がってきた。

今日は記事がふたつなので、紙面だけ紹介します。

 希望社会への提言(18)―「働く貧困層」の自立を支える
朝日新聞社説 2008年02月25日(月曜日)付

「働けば食える」仕事の提供は企業の責任だ
・就職氷河期の世代にセカンドチャンスを


 働いても収入が少なく、まともに食べてさえいけないワーキングプア(働く貧困層)が広がっている。
 背景にあるのは、経済のグローバル化だ。工場が新興国へ移るかもしれない。日本の労働者が、海の向こうの安くて豊富な労働力との競争にさらされる時代になった。加えて、バブル後の不況から脱出するため企業が人件費をリストラし、賃金低下に拍車をかけた。
 いまや、年収200万円以下が1000万人を超えた。働き手の3人に1人、約1700万人は正社員以外だ。家賃を払えずインターネットカフェに寝泊まりする人が、とくに若い世代で増えている。
 社会を支えるはずの若い世代が、自分の暮らしも維持できない。これが私たちの目ざす社会だったのか。
 このままでは、高齢者が増えていったときに立ち行かなくなる。貧富の分裂が進み、社会の基盤を揺るがしかねない。そんな恐れさえ感じる事態だ。 
-------------------------------------------------------
 そんなことにならぬよう、今のうちから手を打たなければいけない。そこで、取り組むべき柱を三つ提案したい。
 第一は、働く土台を安定させ、底上げしていくことだ。
 労働規制を立て直して不安定な働き方を抑え、「同じ価値の労働に同じ賃金」という均等待遇をめざす。さらに非正社員も雇用保険や厚生年金に加入させる。これまでに私たちはそう提案した。
 これを一歩進めて、働いても食べていけないような最低賃金を引き上げる。労働者派遣法を見直して、日雇いのような働き方を減らす。
 これらは企業の責任だとはいえ、大きな負担に違いない。企業を追い込んで肝心の雇用を減らさぬよう、慎重に進める必要がある。苦しい中で大幅な改善策を打ち出した会社には、法人税を軽減するなどの支援策もとりたい。
 貧しい層でもとくに配慮すべきは、不況のさなかに社会へ出た就職氷河期の世代だ。いま20代半ばから30代。多くがなお安定した職につけずにいる。
 この年代層が少なく人員構成がゆがんでいる会社も多いのだから、中途採用する手立てを考えられないか。とくに政府や自治体は率先して採用すべきだ。
 均等待遇をめざすと、正社員の給料が下がることも考えられる。最低賃金を上げると、物価上昇に跳ね返ることがあるかもしれない。つらいことだが、社会を健全に保つコストだと考え、受け入れざるを得ないだろう。
 第二の柱は、貧しい層の生活を支えながら、自立を促すことだ。
 不安定な低賃金労働が広がり、家族や親類、友人を頼れなくなった人も多い。「どこかで転ぶと下まで落ちてしまう。いまの日本は滑り台社会」。貧困問題に取り組むNPO法人の事務局長、湯浅誠さんはそう実感する。
 転んだときには早めに手を差し伸べ、再び職を得て自立できるよう支援することが大切だ。貧しい生活が長引くほど、再出発が難しくなるからだ。
 その意味で、生活保護は運用を見直すべきだ。現状では、現役世代はなかなか受給が認められない。不正受給を排除するのは当然だが、本当に困っているなら支給して、自立へ導く方がいい。
 東京都には最近、ネットカフェ難民からひっきりなしに電話がかかってくる。部屋を借りるとき60万円まで無利子で貸す制度を始めるからだ。部屋探しを手伝ったり、仕事探しなどの相談に乗ったりと、総合的に取り組む方針という。
 自立できるまで一時的に住める公営の寮を増やすのも一案だ。
 職につくには、まず生活指導から始めなければならないケースもあるだろう。自立支援は手間ひまがかかって大変だ。だが、貧困を減らせるかどうかは、ここにかかっている。
     ----------------------------------------------------
 職につくときも、ついてからも、仕事の能力を向上させることが欠かせない。それが第三の柱である。
 新興国の人たちよりも高い能力を身につけないと、新興国の低賃金に引きずられる。グローバル経済の宿命だ。経済のソフト化が進んで、知的能力が経済発展を左右するようになっている。
 職業能力の向上は企業がかなり担っていたが、終身雇用が崩れて転職がふつうになってきた。非正社員や失業中の人も能力を高められる仕組みを、社会的に充実させなければならない。
 若者たちの失業が日本より早く深刻になった英国などでは、職業訓練に力を入れたことが知られている。
 貧しくて訓練を受けられない人には、訓練中の生活を支えることも必要だ。きめ細かく自立と能力向上を支援するのは、地域政府の役割だろう。
 人材が育てば企業の力になる。給料が上がれば、消費が増えて売り上げも向上する。当面は費用がかかって負担になるが、結果としては、社会全体にとって大きなプラスになるのだ。
 日本は新興国の追い上げを食らい戦々恐々としている。だが少し前まで、そんな日本が欧米を追い上げていた。
 欧米はそれをどう切り抜けようとしてきたのか。その成果と苦労に学びつつ、新しい貧困を克服していきたい。
(2008.2.25 朝日新聞)



「働けど働けど、なお、わが暮らし楽にならざる、じっと手を見る」

21世紀になっても、なお身にしみる石川啄木のことば。

「希望社会への提言」(1)~(18)は、以下に掲載されています。

朝日新聞【社説】希望社会への提言


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「自己責任論にNO」米兵事件(朝日新聞)/女性320人緊急集会、米海兵隊の撤退要求(沖縄タイムス)

2008-02-25 20:20:09 | ほん/新聞/ニュース

沖縄の米兵事件事件で、ネットや一部マスコミに、
「自己責任論」や被害女性を中傷する論調があるという。

これに対して、女性たちが立ち上がり、抗議集会を開いた。
以下は、その視点で書かれた、2月16日の朝日新聞の記事。

 自己責任論にNO 女性団体、立ち上がる 米兵事件
朝日新聞 2008年02月16日

被害少女中傷「NO」
米兵事件 ネットに「自己責任論」
女性団体、デモへ


 在沖縄米海兵隊員が女子中学生を暴行したとして逮捕された事件で、沖縄や東京の女性団体が抗議行動に立ち上がる。米兵による性犯罪が起きるたび、「ついてゆく方も悪い」などと被害女性に責任を転嫁し、根拠もなく中傷する物言いが繰り返されてきた。今回もインターネット上などで同様の現象がある。その風潮が変わらない限り被害はなくならない、との思いが集会に参加する女性たちにはある。
(山田菜の花)

 「危険な場所に出かけていくような行為は慎むべきだ」「うろうろしてたらアメジョと思われるだけ」。インターネットの掲示板には海兵隊員の逮捕直後に事件を語る投稿欄がいくつもできた。被害者や米兵と親しい女性たちに関するそんな書き込みであふれている。
「アメジョ」は、米兵と親しくする女性たちを快く思わない人たちが反感を込めて使う言葉だ。
 「沖縄のことも被害者のことも何一つ知らない人たちが、被害者を中傷することだけは、絶対に阻止したい」
 「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表の高里鈴代さん(67)はそんな思いも込め、19日に沖縄県北谷町で緊急女性集会を開く。
 事件直後に出した抗議声明で、米側への要求の一番目に「被害少女への精神的ケア」を掲げた。「あなたは悪くない。痛みを共有しています」と少女に伝えたかった。
 会を仲間とつくったのは、95年の米海兵隊員ら3人による少女暴行事件がきっかけだった。
 数年前にあった米兵による暴行事件の公判を傍聴したときのことが忘れられない。証言台に立った被害女性に、米兵の弁護人が尋問した。「あなたはアメジョですか」。被害を訴えればこういう目に遭う、という見せしめだと感じた。
 基地内に連れ込まれて乱暴された女性が、周囲の中傷に遭い、県警に出した被害届を取り下げたケースも見てきた。
 今回、被害に遭ったのは14歳の中学生。日曜日の午後8時半、アイスクリーム店から友達と出てきたところを米兵に声をかけられた。店の場所は繁華街とはいえ、家族連れも出入りする商業施設。基地の集中する県中部の沖縄市では、市民の生活圏と米兵たちが余暇を過ごす場が重なっている。街に出れば米兵と行き会うのは日常のことだ。

 同世代の子たちはどう感じているのか。
 県中部の高校2年の女子生徒(17)は「繁華街に出かけると、米兵にプリクラや携帯電話の番号を交換しようと話しかけられることも多い」と言う。米兵の友達もいるが、危険な目に遭ったことはない。「米兵の友達を作ることが悪いんじゃなくて、悪いのは性犯罪をする人でしょ?」
 犯行現場近くに住む女子中学生(15)の門限は午後8時。でも、被害少女が「夜遊び」をしていたとは思わない。「米兵ってどんな人たちなのか、知ってみたくなったんじゃないのかな」
 女たちの会の高里さんは「沖縄の生活も知らずに『夜出歩く方が悪い』と非難していては、なぜ米兵の性犯罪がなくならないのか問題の本質を見誤る」と言う。高里さんらと連動し、東京でも19日、「アジア女性資料センター」など三つの女性団体が抗議デモをする。(2008.2.16 朝日新聞)
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 女性ら「海兵隊ノー」 暴行事件で抗議集会 東京と沖縄
2008年02月19日22時54分

 米海兵隊員が女子中学生に暴行したとして逮捕された事件に抗議する女性たちの集会が19日夕、東京と沖縄であった。参加者は「危険な『隣人』はいらない」「海兵隊の撤退を」と訴えた。
 東京・永田町の国会前では、約100人がろうそくを手に「口先だけの綱紀粛正は、もういらない」と訴えた。沖縄出身の山内徳信参院議員も参加。「抜本的解決策は、米軍基地の撤去しかない」と呼びかけた。参加者たちは1分間の沈黙で抗議の意思を示した。
 一方、事件現場の沖縄県北谷町での集会には約300人が参加。被害者への精神的ケアと補償、米兵の基地外居住の実態把握と規制などを求めるアピールを採択した。野国昌春北谷町長は「根本的には基地をどけてもらうということだ」。中学教師の崎原美佐子さん(53)は、被害者に責任を転嫁する意見がネットなどに出ていることに触れ、「時間帯や場所によって、侵されてよい人権があるのか。少女の尊厳を力で踏みにじった米兵こそ問題」と声を上げた。
 「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表の高里鈴代さん(67)は「沖縄の基地負担、社会的背景を理解しないまま、無責任に『自己責任』を言うことは許されない」と語った。(2008.2.19 朝日新聞)


わたしも、この抗議の呼び掛けに賛同しました。

沖縄性暴力事件への抗議声明の呼びかけ【賛同17日まで】 

沖縄タイムスの記事は、より詳細です。

女性320人緊急集会、心のケア訴え/米海兵隊の撤退要求 
沖縄タイムス2008年2月20日(水)

 【北谷】米兵による暴行事件に抗議する「危険な隣人はいらない!」緊急女性集会が十九日、北谷町のちゃたんニライセンターで行われた。約三百二十人が参加。事件が発生した本島中部の首長や女性団体の代表らが、再発防止できない米軍や日本政府を批判。被害女性への精神的ケア、在沖米海兵隊の撤退などを求めるアピール文を全会一致で採択した。
 参加を呼び掛けた三十団体を代表し、沖縄市婦人連合会の比嘉洋子会長は「なぜ、罪のない子どもが被害に遭わないといけないのか。私たちは子どもたちをどう守ればいいのか」と訴え、海兵隊撤退を求めた。
 集会アピールでは「なぜ、子どもや女性が安心して生きる環境が大事にされないのか」と指摘し、被害者への精神的ケアと補償、加害米兵への処罰、基地外に住む米兵の実態把握、県民大会の開催―を求めるとした。
 あて先は首相や防衛相、県知事、米四軍調整官ら。県内機関には直接抗議する方向で調整する。

 月内に大会 北谷町表明
 【北谷】北谷町の野国昌春町長は十九日、米兵暴行事件に抗議する町民大会を月内にも開くことを明らかにした。日時や会場などは町内各種団体を網羅する実行委員会で検討する。女性団体や子ども会など四団体が同日、町と協議して決めた。

     ◇     ◇     ◇     
 絶えぬ性被害告発
 【北谷】米兵による暴行事件を受け、女性たちが積み重なる性犯罪被害への憤りと無念をぶつけた。十九日、北谷町のちゃたんニライセンターで開かれた「危険な隣人はいらない!」緊急女性集会。「いつになったら安心して暮らせるのか」「基地の存在を許してきた私たち大人も問われている」。女性たちは代わる代わるマイクを握り、せきを切ったように基地撤去を訴えた。
 会場は約三百二十人が詰め掛け、立ち見が出るほど。九割ほどが女性で、壇上の話に身じろぎもせずに聞き入った。
 「安全な所はどこ!」。過去の米兵による性犯罪事件に抗議するため作った横断幕を舞台正面に再び掲げ、繰り返される被害の歴史を告発した。基地・軍隊を許さない行動する女たちの会の高里鈴代共同代表は、「横断幕が今もそのまま使えるようなこの沖縄社会を、どうしたら変えられるか」と問い掛けた。
 沖国大一年の安慶名さつきさん(19)は「同じ女性としてほっておけない」と、母つる子さん(61)と参加。「自宅が容疑者宅と近く、前を通るのも怖い」と表情を曇らせる。つる子さんは「みんなでこれは異常だと声を上げたい」と強調した。
 昨年末、約四十年住んだ東京から帰郷した上地博子さん(57)。十三年前の県民大会は、東京で報道を見ても「身近に感じられなかった」というが、帰郷直後に続発する事件に「今回は居ても立ってもいられなかった」と、深刻な表情を浮かべた。
 北谷町の島袋隆子さん(77)は、地域の友人らと連れ立って来た。「米兵は沖縄の人をばかにしていると感じる。もう基地をなくす以外に方法はない」と言い切った。
 同町の女性(53)は、「沖縄は基地の中にあるようなもの。日米両政府は抜本的な解決策を示してほしい」と、切迫した様子で語った。

 在京女性団体も抗議
 【東京】在京にある女性三団体は十九日、都内にある衆議院会館内で米兵暴行事件に抗議する集会を開き、被害者への謝罪と補償、在日米軍再編計画を中止し、基地の縮小・撤去することなどを求めるアピール文を採択した。八十人近くが参加し、県選出国会議員も出席した。
 メンバーは日本婦人団体連合会、新日本婦人の会、女性の憲法年連絡会の三団体。集会の冒頭、新日本婦人の会の高田公子会長は「子どもたちに恐ろしい思いをさせることは、女性として、母親として許すことはできない」と訴え、事件に強く抗議した。
 集会には二〇〇六年に横須賀市で米兵に殺害された女性の関係者が出席し、米軍犯罪の実情を説明した。

 退職教員ら事件に抗議
 退職教員でつくる「おきなわ教育支援ネットワーク」は十九日、米兵暴行事件に抗議する声明を発表し、「(事件は)戦地に駆り出され、戦時訓練を受けた米兵によって必然的に引き起こされたもの。掛け替えのない子どもの尊厳が踏みにじられたことを絶対に許さない」と訴えた。
 日米両政府に対し、「米海兵隊による蛮行を糾弾するとともに、一切に軍事演習、辺野古新基地建設に反対する」と基地撤去を求めている。

 沖縄防衛局に統一連「激しい怒りで抗議すべきだ」
 県統一連(新垣繁信代表幹事)のメンバー十人は十九日、沖縄防衛局を訪れ、米兵による暴行事件の被害者への全面的な謝罪と適正な補償を求め、在沖米軍の全構成員の即時撤退などを訴えた。
 新垣代表幹事は「一人の人間の尊厳が踏みにじられた。国の平和と独立を守り、安全を保つ自衛隊なら、『遺憾の意』だけでなく、激しい怒りでもって米軍に抗議すべきだ」と強調した。
 メンバーからは「基地のある限り、事件は繰り返される」など、基地の撤去を強く求める声が上がった。
 同団体は、二十一日には外務省沖縄事務所にも同様に抗議・要請する。

< 労働団体、シュワブ前で集会
 【名護】本島中部で起きた、米兵による暴行事件や名護市辺野古での民家への住居侵入などを受け、沖縄平和運動センターと労働団体が十九日、辺野古のキャンプ・シュワブ第一ゲート前で、事件に抗議する緊急集会を開き、基地の撤去や県民大会の開催を呼び掛けた。同センターと北部地区労、自治労北部総支部が主催、約六十人が参加した。
 北部地区労の仲里正弘議長は「基地ある限り、同じ事件は起こる。基地の撤去以外、犯罪をなくすことはできない」と声を荒らげ、基地撤去を強く訴えた。名護市の仲村善幸市議は「政府は被害者の痛みを一片も感じていない。北部への基地集約を見直す時期に来ている」と強調。米軍普天間飛行場の名護市への移転など米軍再編を見直すべきだとした。
 参加者は「北部への基地集約反対」「辺野古への基地建設反対」などのシュプレヒコールを繰り返した。

 沖縄人権協が週刊誌を抗議
 米兵による暴行事件に関し、一部週刊誌の記事で被害者への重大な人権侵害があったとして、沖縄人権協会(福地曠昭理事長)は十八日、同誌の代表者と、編集責任者に抗議文を送付した。同協会は、記事が「被害者や家族に苦痛を与え、プライバシー権も侵害する」と強く批判している。
 県マスコミ労働組合協議会(宮城歓議長)も十九日、同じ記事に対して緊急声明を発表。「被害者の尊厳を踏みにじる内容で、報道による二次被害が生じている」と指摘し、すべてのメディアに節度ある報道を求めた。
 記事を掲載した同誌は人権協会の抗議に対し、「特に対応する予定はない」としている。(2008.2.20 沖縄タイムス)



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早春の「なばなの里」と長島温泉と/デージー・ストック・リナリア・クリスマスローズ

2008-02-24 20:54:41 | 花/美しいもの
うららかな早春の日、思い立って長島温泉に行ってきました。

東名阪自動車道に入りそこねてしまったので
名古屋市内を横切る新しい高速で南下。

名港から伊勢湾岸道を通って、ちょっと遠回りでしたが、
関インターから自動車道ばかりで、目的地の長島温泉へ。







長島温泉「湯あみの島」に入り、「ホテルナガシマ」で一泊。
翌日は風邪が強くて寒かったのですが、澄み切った快晴。


「ジャズドリーム長島」と「なばなの里」に行きました。

さすが三重県、一足先に梅の花が咲いていて、
2月16日にはしだれ梅苑も開園、
2月下旬からは『河津桜まつり』です。











まだ、お花は少なかったのですが、
池のほとりの春の花が目を楽しませてくれました。


リナリア(ゴマノハグサ科)
  
ストック(アブラナ科)
  
デージー
  


クリスマスローズ
  

  

三椏(みつまた) 
  

この時期の「なばなの里」お目当ては、
やっぱり「ベゴニアガーデン」です。

つ・づ・く。


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公立校管理職 女性登用低迷 岐阜37位。(いきいきセカンドステージ)寺町知正/山芋抜ける快感に満足

2008-02-23 22:17:01 | 健康/くらし/薪ストーブetc
今週の水曜日の、「いきいきセカンドステージ」は
連れ合いの番だったのだけど、記事がwebにアップされてないようです。

週が変わってしまう前に、掲載された記事(紙面)を紹介します。


  「いきいきセカンドステージ」【寺町 知正さん】山芋抜ける快感に満足
(2008.2.20 朝日新聞)

 山芋のパイプ栽培の面白さを、昨年12月5日の本欄で紹介させていただいた。種芋の植え付けは桜の咲くころなので、今から畑の計画に入れてほしい。
 長さ1メートル以上ある市販のパイプは、片方(種芋側)が漏斗状に広がっている。信じがたいことだが、植え付け時のパイプの傾きは種芋側と先端で20センチほどの差で十分。20~30センチずらしてパイプを重ねる。作業中に横から見ると、斜めのパイプが将棋倒しの駒のように一列に折り重なっていて愉快な眺めだ。
 種芋はパイプの上に同じ方向で水平に置く。山芋の根には浅く横に伸びる根、放射状に斜めに伸びる根、真下に伸びる根がある。漏斗の真上に置いた種芋の頭から真下に伸びた新根は、パイプ面に当たっていや応なく筒の中を斜め下に伸び続け、秋には太り、長い新芋になる。栄養を供給放出し終えた種芋は、最初の位置で小さく縮んでいる。
 斜めのパイプの上に土をカマボコ状に盛るだけの驚きの栽培法だ。土が浅くてもできる。収穫時、縦に掘り出す重労働なしに、1メートル以上の長い芋がパイプごとスッと横に抜ける快感は十二分の満足がある。
 パイプで作ると芋の下側が真っすぐになるのでジネンジョの雰囲気が減ると、わざと高い土盛りで縦長作りにする通もいる。他方、もっと簡単で安価な方法もある。波板を土中に斜めに置く方法だ。私もムカゴや小さい芋を波板の上端に並べ、1年半放置してから冬に土をよけてみた。波板を覆い隠すほどにびっしりとたくさんの芋が斜めに肥大している光景には、笑いが止まらなかった。
 ムカゴご飯は抜群。あまり知られていないが、花の芳香も抜群。山芋栽培は楽しみが尽きない。

(2008.2.20 朝日新聞)


そういえば、NHKでも愛媛県砥部町の自然薯のトタン栽培を
している自然薯栽培農家の番組をやっていたて、
同じようなことをやってる人がいると思ってみていた。

収穫したときの喜びと醍醐味は、同じようだ。
  

  
むかごご飯のおいしさも、共通(笑)。

おまけに、
最近の朝日新聞岐阜県版の記事を二つ。

公立校管理職 女性登用低迷 岐阜37位
朝日新聞 2008年02月19日

 県内の小、中、高校の校長・教頭に占める女性の割合は7・6%(全国平均比マイナス2・6ポイント)で、全国37位の低い水準にとどまっていることが、日本橋学館大(千葉県柏市)の池木清教授=教育行政学=の調査で分かった。池木教授は「男女平等を教えても、校長や教頭がいつも男性ばかりだと、子どもたちは『やっぱり男性がえらい』と感じるだろう」と指摘する。(保坂知晃)

 調査は、07年度に文部科学省が公表した学校基本調査をもとに、全国の公立の小学校、中学校、高校の女性管理職の割合を都道府県別に集計した。池木教授は96年度から毎年、ランキングを作っている。
 岐阜県では、女性管理職の割合が03年以来、6・7~7・6%の間で横ばい傾向を続け、47都道府県中の順位は30位台にとどまっている。池木教授の調査は、岐阜の教育界で女性の管理職登用が進んでいない実態を裏付けている。
 最も女性進出率が高いのは福井の19・5%だったのに対して、東海3県では、愛知は7・6%(全国36位)。三重は9・3%(同25位)と、岐阜と同じく低い水準だった。
 小学校では、校長13・8%、教頭16・9%と、女性管理職の占める割合が1割を超えているが、全国の順位は、それぞれ36と34位にとどまる。また女性管理職の順位が最も低かったのは全国最下位だった女性中学校長で、県内には一人もいなかった。
 県教育委員会教職員課は「男女にこだわらず、管理職にふさわしい識見などをもとに、職員を選んでいるが、結果的にこのような実態となった。中学校の女性校長がゼロというのは、今後の検討課題としたい」としている。
-------------------------------------------------------------------
県民の男女観 全国でも保守?
朝日新聞 2008年02月14日

 口では「家事や育児は男女が分担するべきだ」と言っても、やっぱり男は仕事、女は家庭――。5年に1度の県民意識調査で、男女が抱える理想像と現実のギャップが浮き彫りになった。男女平等な役割分担を望む人は多いが「女性は子どもができたら、いったん仕事をやめたほうがよい」と保守的な考えの男女も約半数に上った。
 調査は07年8月、県が20~69歳の男女2千人を対象に実施。男女の地位や役割分担、結婚観など35項目を質問し、回答率は44・5%だった。
 「男女とも仕事をし、家事や育児、介護を分かち合うべきだ」と考える人は男女で71・2%。15年前と比べて17・8ポイント増えた。
 しかし、家庭や仕事などの優先度は、男性は「家庭も地域活動もするが、仕事が優先」が37%で最多。女性は「家庭と地域活動、仕事を両立させている」が22・5%で最も多く、比較的多忙な男性側に理想と現実の隔たりが見て取れる。
 「男は仕事、女は家庭がよい」とした人は、女性の社会進出が本格化し始めた15年前より12・4ポイント減の9・2%となった一方で、「(女性は)子どもができても職業を続ける方がよい」と考える人は20・7%で、全国平均と比べて22・7ポイント低かった。
 「子どもができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業を持つ方がよい」としたのは51・4%で、全国平均を18・4ポイント上回るなど、保守的な考え方もうかがえる。
 調査した県男女参画青少年課は「女性が一度仕事をやめると、再就職しにくい雇用事情が、『女は家庭』と考える一因となっているのでは」としている。(保坂知晃)


「中学校の女性校長がゼロ」ということ、はじめて知って驚きました。
保守的な岐阜県を象徴するような記事です。

こちらは、おまけのおまけ。
岐阜市の記事です。

「障害者」→「障がい者」に
朝日新聞 2008年02月20日

 岐阜市は、これまで「障害者」としていた公文書などの表記を、4月からかな交じりの「障がい者」に変更する。「害」の字に否定的なイメージがあるためといい、担当部署「障害福祉室」も「障がい福祉室」に名称変更する。県も同様に4月から、公文書などの表記を変更する。
 市の市民福祉部が19日、「障害者の人権をより尊重する観点からひらがな表記とする」と発表した。市は、表記は本質的なことではないという議論があることは認めた上で、「差別感や不快感を持つ人が少しでもいる限り、気持ちを尊重したい」としている。
 また、県障害福祉課は、組織名は変更せず、通知や案内状、新たにつくるリーフレットなど身近な文書をひらがな表記とする。「表記変更で障害のある人の生活が一挙に良くなるわけではないが、変更をきっかけに職員や県民の意識変革が進んでほしい」(同課担当者)としている。
 表記変更は、04年9月の福島県を手始めに三重県など7道県で実施されており、県内では、美濃加茂市、本巣市など12市町が変更している。



「障害者」は「障がい者」に、「子供」は「子ども」に、
というのは、もはや「常識」だと思っていたのですが、
やっと、という感じです。


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ハケンの反撃<1><2><3><4>中日新聞【暮らし】/『ワーキングプア』『下流社会』

2008-02-22 15:44:53 | ほん/新聞/ニュース
中日新聞は、1月1日に
「反貧困」に希望が見える 年のはじめに考えるという社説を掲載し、
わたしのブログにも紹介しました。

2月10日から「ハケンの反撃」という特集を掲載。
「ユニオン」を立ち上げ、現場でたたたかう人たちが紹介されてて、
すごくおもしろいシリーズで、毎回待ち遠しく読んでいました。

4回とも服部利崇記者が書いていらっしゃるのだけど、
2月17日に終了したので、4回分をまとめて紹介しますね。

【暮らし】ハケンの反撃<1> 広がる連帯の輪 武器はユニオン
中日新聞 2008年2月10日

 二重派遣などの違法派遣や劣悪な労働条件が問題になっている派遣労働者。パートなどを含めた立場の弱い非正規雇用労働者は、全労働者の三割を超える。一方、経営側は安価で使い勝手のいい労働者を求める姿勢を変えていない。「逆風をはねのけるには団結が必要」。“ハケン”の反撃が始まった。 (服部利崇)
 「下着と靴下以外、着ている服は息子のものです」。東京・永田町で行われた格差是正のシンポジウムで、派遣労働者の石神与志治さん(55)は、国会議員や報道陣ら約百五十人を前に窮状を訴えた。石神さんは物流関連派遣会社マイワークの労組(ユニオン)委員長だ。
 静岡県内で経営していた書店を閉め、東京に出てきたのが七年前。「拘束がイヤ」で派遣を選んだ。新宿の生協で週五日、早朝六時から商品の積み降ろしをしているが、年収は二百万円を切る。「ワーキングプアと言われる側に行っちゃった」
 派遣労働者は約三百二十一万人(二〇〇六年度厚生労働省調べ)。一昨年から昨年にかけて、日雇い派遣大手で、個人で加入できるユニオンが続々と誕生。半強制的に徴収されてきた不透明な給与天引きの返還要求を中心に、経営側への“反撃”が始まった。
 効果は出始めている。派遣大手のグッドウィルとフルキャストは天引きを相次いで廃止。マイワークも昨年七月、派遣一回あたり二百五十円の「安全協力費」名目の天引きをやめた。
 石神さんは昨年九月、「ちょろまかしたものはすべて返してもらう」と、わずか三カ月でユニオンを結成した。組合員は十二人。すべての派遣労働者へ創業時にさかのぼった天引き分全額返還を求め、五回重ねた団交は決裂。今後、労働基準監督署に申告して闘いを続ける。フルキャストユニオンは、全額返還を勝ち取っているからだ。
 「自分の子も非正規という友人が増えている」と石神さん。“階級”が固定される格差社会を肌身で感じ、十-二十代が多い組合員への思いを語る。「収入が安定せず家庭を持てない若者が増え、孫が抱けない同世代も増えるだろう。組合を立ち上げたのも行動で何かが変わることを若者に見せたかったから」
      ◇
 繰り返される禁止業務への派遣や二重派遣…。惨状に、連合は昨年十月、労働相談などの拠点として「非正規労働センター」を発足させた。同センターの龍井葉二総合局長(58)は「正社員中心の壁を越えていこうという連合の自己改革宣言」と、反省を込めて話した。連合は二年前から「非正規の処遇改善」を掲げてきたものの「かけ声だけで不十分だった」と認める。
 今年の春闘で、連合は「日雇い派遣禁止」の法改正など大幅な規制強化を訴える予定。だが、米サブプライム住宅ローン問題などの景気の先行き不安を背景に、経営側が軟化する兆候はない。

正社員も連帯を
 非正規の条件悪化に引きずられ「正社員もサービス残業や低賃金など労働条件が悪化している」と龍井さん。「自分たちを守るために正社員も派遣と連帯しなければならない」と訴える。
 連合系の全国ユニオンによると現在、個人加盟ユニオンは約三千三百団体まで増えている。
 製造業ユニオンを支える「ガテン系連帯」共同代表の木下武男昭和女子大教授(労働社会学)は「個人加盟ユニオンは芽が出たばかりで、大きく育つには肥料や水がいる。連合が資金面や動員面で支えれば、職種別ユニオンに発展し、業界全体の問題にも切り込める」と話す。
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【暮らし】ハケンの反撃<2> 『手口をあばく』 もう だまされない
中日新聞 2008年2月11日

 「過労死基準を超えて働かないと月額三十二万円は稼げない。完ぺきにだましてやがった」
 大手日雇い派遣「フルキャスト」が出資する自動車製造請負・派遣会社「フルキャストセントラル」の元派遣労働者・小谷誠さん(47)は憤る。
 「月収三十二万円以上」-。厚遇をうたう派遣会社の広告にひかれ、二〇〇六年一月、宮城県石巻市から上京。派遣先の東京都日野市の日野自動車で働き始めた。時給千二百円。昼勤だった最初の一カ月は、広告にあった残業がなく、額面二十万円を切った。「子どもに不自由させたくなくて、東京に来たのに」と唇をかんだ。
 職場には「だまされた」地方出身者が大勢いた。「東北や九州などは仕事がない。仕事があっても時給は高くて八百-九百円。千二百円なら飛びつきますよ」と小谷さん。
 雇用情勢が厳しい地方から来て、好景気の大都市圏で働く派遣労働者が増加している。大都市と地方、正社員と派遣労働者。二重の格差に苦しむ地方出身者は多い。
 格差につけこむ手口は「厚遇広告」だけではない。派遣会社は最初の給料までお金がないことを見透かし、派遣先までの交通費を支給、前借りも世話してくれた。「派遣会社も最初はやさしい」と小谷さん。しかし給与は広告通り支払われず返済は難しい。結局会社に縛り付けられる。
 小谷さんは、その境遇を逆手にとり、ユニオンを立ち上げ委員長として募集広告問題などで経営側を責め立てた。「『(募集広告の)根拠はない』という発言も引き出し、労働条件を細かく提示することも認めさせた」
 職業安定法は虚偽広告の場合、六月以下の懲役、三十万円以下の罰金を定めるが、誇大広告や紛らわしい広告の規制はない。この件も虚偽とまでいえない“グレーゾーン”だった。
 昨年八月、小谷さんは日野自動車から直接雇用され期間工になった。有期雇用で身分は不安定だが、年収が約百五十万円上がった。「闘えば勝てることが分かった。苦しむ派遣労働者を助けるために、これからも、派遣業界の矛盾を暴いていく」
    ◇
 「派遣労働者は低賃金なのに、正社員より課税範囲が広い。不公平だ」
 東京ユニオン執行委員長の渡辺秀雄さん(60)はみけんに鋭いしわを寄せて訴える。
 正社員は交通費が給与と別に支給され、月十万円まで非課税。一方、派遣労働者は交通費が支給されない場合が多い。支給されても「勤務地が転々として捕捉しにくい」などの理由で所得に含めて計上され課税される。年十七万円の交通費がかかった派遣社員の場合、九千四百円も余分に納税することになる。
 東京ユニオンは二〇〇〇年から「取られすぎた税金を取り戻そう」と確定申告の時期に税還付キャンペーンを展開。今月一日、二十人が参加し確定申告書の書き方を教わった。各自が地元の税務署に申告するという。
 しかし、国税庁は一般的な正社員が得る「通勤手当」以外は交通費非課税を認めない方針。それでも渡辺さんは「大勢で請求すれば国税庁を動かす力になる」と、運動を続ける考えだ。
 渡辺さんは「正社員を前提に法律が解釈され、派遣労働者は無視されている」と、法の機能不全を指摘。小谷さんも「派遣法改正だけでは救えない問題もある。職業安定法を改正し、誇大広告取り締まりを強化してほしい」と訴える。 (服部利崇)
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【暮らし】ハケンの反撃<3> “サイバー連帯”進化 
中日新聞 2008年2月14日

 「携帯電話メールで誰でも簡単に入会できます。解雇された当日に入った人も結構います」
 インターネット上の労働組合サイバーユニオンの草分け、ジャパンユニオン=http://www.jca.apc.org/j-union/=の石川源嗣副執行委員長(65)は説明する。
 石川さんらを役員に一九九九年に発足。サイバーユニオンでも、未払い残業代を満額獲得した実績もある正真正銘の労組だ。地域や産別という「境界」を飛び越え、注目を浴びた。
 しかし、労組専従歴二十七年の石川さんは、顔が見えないメールや電話だけのやりとりに抵抗があった。実際、顔を合わせないまま、問題が解決すると去っていく組合員も。関係労組への応援などで忙殺され、腰が引け気味になっていた。
 一方で、非正規社員の待遇悪化は加速。石川さんは「地方では労組の空白地帯も広がっている。サイバーユニオンなら埋められるはず」と思い直した。手始めに昨年十一月、サイトを手直しし、自らの手で情報を毎日更新している。すると、月四、五人だった加入者が、先月は十五人に増えた。
 組合員は北海道から沖縄まで、派遣社員や正社員ら約四百五十人。解雇など緊急対応が必要な場合は、その地域担当の組合に引き継いでいる。「労使関係の緊張が高まった際の保険」で加入する例が多いという。
 劣悪な条件が問題化している「日雇い派遣」で、雇用側が労働者への連絡手段で使う携帯メール。それを逆手に取り、メールやネットで加入できる労組が力をつけている。匿名性や双方向性というサイバーの特徴で、労組加入の垣根が低くなっているからだ。
 石川さんが理事長のNPO法人「労働相談センター」のブログが縁で誕生した、紳士服販売大手コナカの労組も一例。
 「長時間労働なのに残業代が制限される」「有給休暇が取りづらい」。全国に散らばるコナカ社員らが匿名でブログに書き込み、連帯の輪が育った。その流れで昨年二月、組合を結成。管理職扱いの店長を労働者と認めさせ、社員の未払い残業代九億円を返還させるなど、着実な成果を上げている。
 同労組委員長で茨城・鹿島店副主任の渡辺輝(ひかる)さん(26)は「組合員が増えず、孤立の不安もあったが、他社や取引先からの応援コメントが支えになった」と感謝する。
    ◇
 ネット映像で労働運動を盛り上げる動きも出ている。首都圏青年ユニオン委員長の武田敦さん(28)は、ユニオン発足の二〇〇〇年から映像作りに取り組み今まで六作品を作った。「言葉より情報量が多く労組が何をしているか分かって加入しやすくなる」。愛用のハンディーカメラで撮影、自ら編集する。ネット映像のほか、新人組合員の教材やプロモーション用にも使う。
 最新作は、長時間労働で椎間板(ついかんばん)ヘルニアを患った男性美容師(23)の団交の模様だ。アングルをほぼ固定。やりとりを冷静に追い、効果音や字幕も控えめだ。武田さんは「ドキュメンタリー風の方が実態を訴える力がある。弱い者の立場から、生きづらい日本社会の今を暴きたい」と語る。
 昨年九月、労働組合専門の動画投稿サイト「ユニオンチューブ」=http://video.labornetjp.org/=も誕生。武田さんも投稿の常連だ。運営するレイバーネットの松原明副代表(57)は「ネット動画なら若者に労組の等身大の姿を伝えられる。ネットカフェ難民も見られる」と話す。現在、約百作品がアップされている。  (服部利崇)

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【暮らし】ハケンの反撃<4> 勤務記録で対抗 
中日新聞 2008年2月17日

 「勤務時間の記録を残していたから未払いの残業代を取り戻せた。メモの効果は大きかった」
 男子大学生Aさん(23)は学費を稼ぐために、弁当店でアルバイトをしている。深夜から早朝にかけて働き、休憩一時間を含む八時間勤務のシフト。「百種類もある仕事」は規定時間内に終わらず、残業は日常的だ。
 しかし勤務時間を管理するパソコンには、残業時間を含まないシフト通りの時刻を入力する「暗黙のルール」がある。一度実際の退勤時刻を入力したが、いつの間にか修正されていた。
 「半強制的なサービス残業。納得できなかった」。法学部のゼミの先輩に相談すると「出退勤時刻を毎回メモし、経営側に見せたら」。アドバイスに従って、手帳に分単位で記録するようにした。仕事内容や経営側の発言まで詳細に書き留めた二カ月分のメモを突きつけたところ、昨年末、未払い残業代の一部約五千円が戻ってきた。
 「法律違反を認めさせた。メモすれば一人でも勝てる」。従来の手法に縛られず“若者の感性”で非正規問題に取り組むNPO法人「POSSE(ポッセ)」代表の今野晴貴さん(24)=一橋大大学院社会学研究科=は、してやったりの表情。アドバイスしたAさんの先輩も中心メンバーだ。
 POSSEは二年前に発足した。会員は学生や若年労働者ら約百六十人。昨秋、勤務時間など詳細なメモを記入しやすいミニ手帳「しごとダイアリー」(定価三百円、問い合わせは合同出版=電03・3294・3506)を発刊した。うたい文句は「書き込むだけで法的証拠」。
 「しごとダイアリー」監修者の笹山尚人弁護士は「勤務記録などのメモ類は、裁判での証拠になり、経営側へのプレッシャーになる」。派遣労働者の闘争にも有効でパワハラ、セクハラへの対抗手段にもなるという。
 さらに「驚くべきことに残業代の支払い義務を知らない使用者も多い」と指摘。「政府は労働法の周知に熱心ではない。労働者の権利を守るために政府は率先して、使用者向けセミナーを増やしていくべきだ」
 「ガテン系連帯」共同代表の木下武男昭和女子大教授(労働社会学)は「大学でも、労働基準法などの『労働法』は必修ではなくなっている」と憂える。
 「労働者の権利は生きていくための基礎知識。遅くとも高校生で身につけるべきだ。社会に出てからだと、組合も教えてくれない」と訴える北海道大大学院法学研究科教授の道幸(どうこう)哲也さん(60)は一年前、「15歳のワークルール」(旬報社)を出版。昨秋には、高校生やフリーターに労働法や労働者の権利を教えるNPO「職場の権利教育ネットワーク」を設立した。労働問題に詳しい学者や弁護士、社会保険労務士など三十人規模の講師ネットワークを構築中で、春から北海道内の高校などで「出前講座」を始める予定だ。
 行政・使用者側も建前上、労働法教育の必要性は認めているが、本音は違う。道幸さんが道労働審議会会長だった当時、労働教育の義務化を答申にまとめたが、審議会メンバーだった使用者側は「労働者の権利ばかり訴え、働く義務の視点がない」と渋り気味だった。結局、答申を受け道庁が作成した冊子は「“修学旅行のしおり”みたいな体裁で配布しただけで終わり」(道幸さん)になった。
 道幸さんは「日雇い派遣や偽装請負などは、典型的な労働者の無知に乗じたビジネス。それを改めない使用者、労働法教育に不熱心な行政に対しては、NPO法人のような市民レベルからの発言システムを地道に拡大していくことが必要」と話す。
  (服部利崇)  =おわり
(2008.2.17 中日新聞)



ついでに、以下の本も紹介します。

『下流社会 新たな階層集団の出現』(三浦展著/光文社新書)
『下流社会 第2章 なぜ男は女に”負けた”のか』


三浦展さんは昨年4月、上野千鶴子さんと共著で、
『消費社会から格差社会へ―中流団塊と下流ジュニアの未来 』
(河出書房新社)という単行本も出しています。

話題のNHKスペシャルも単行本に。
『ワーキングプア 日本を蝕む病』
 NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班・編(ポプラ社)


最後に、
NHK岐阜放送局で長良川河口堰問題などの市民運動でお世話になった、
中嶋太一さんが書かれたこの本の「おわりに」のむすびを紹介します。

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・・・・・・・ 今の日本の社会では「自己責任」が強調されている。そして、自助努力する人を支援する「自立支援」の大切さが盛んに言われている。本当にそれでよいのだろうか。わたしたちが取材で出会った人たちは皆、家族の病気や、リストラ、それに社会保障費の削減など、誰の身にも降りかかりかねない出来事をきっかけに、「ワーキングプア」に陥っていた。
 それを「個人」の生き方の過ちとして片付けてしまってよいのだろうか。政府によって、一刻も早く、有効な手立てが取られることを願わずにはいられない。そして、わたしたち自身もこの問題から目をそらさず、真剣に考えなければならない。「ワーキングプア」は労働や雇用の問題というだけでなく、日本という「国」のあり方、わたしたち日本人一人一人の生き方の問題だから。
「ただ普通の暮らしがしたい」としぼり出すような声で話した児童養護施設の子ども。「自助努力が足りないのでしょうか」と涙を流して訴えたダブルワーキングの母親。「ワーキングプア」の問題をどうすれば解決できるのか。すべての国民に保障されているはずの憲法25条の生存権の精神をどうすれば現実のものとすることができるのか。
 わたしたち取材班は、いま新たな取材を始めている。
 中嶋太一(NHK報道局社会部副部長 当時警視庁キャップ)
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最後まで読んでくださってありがとう
2008年も遊びに来てね 
 また明日ね
 


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