みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

こうのとり追って:不妊症への思いを聞く2,3/庭の苗木植え

2011-11-30 19:01:45 | ほん/新聞/ニュース
寒くなって初霜が降りそうな前日、
金時しょうがを掘りました。

 
けっこう大きく太って、よくできています。

種無しキンカンの実もたわわに実って
枝が下がってきたので、支柱を立てて吊り下げてやることにしました。


まずは、稲のはさぐいに使う三脚を
キンカンの木の下から入れて、大きな枝を支えます。

となりのピラカンサとキンカンの木にもトゲがあるので、
軍手も上からもチクチクと手をさします。

実のついた枝を丈夫な荷造りテープで一本ずつつるします。

寒くなったらこの上から、パオパオをかければ保温にもなり、
これで雪が降っても安心です。

きょうも一日、花木の苗植え。
   
セイヨウヒイラギナンテン(チャリティー)は冬の間、
黄色い花がきれいなので、よく見えるところに植えました。

「なばなの里」の「花市場」でも買い足したので、植えても植えても減りません。

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後半は、毎日新聞の五味さんの記事。
随時掲載のシリーズ「こうのとり追って:不妊症への思いを聞く」の、2と3です。

 こうのとり追って:不妊症への思いを聞く/3 女優・間下このみさん  

 妊娠しにくい不妊症や、流産・死産を繰り返す不育症は、治療の負担が大きく、周囲の無理解に苦しむ人も多い。同じ悩みと向き合いながら、理解を広めようと経験を公表し、前向きに妊娠・出産を目指してきた著名人に思いを聞いた。【聞き手・五味香織】

 ◇悲しむ人、減らしたい
 --5年前、最初の妊娠は悲しい結果に終わったと聞きました。
 5カ月の時に胎動が感じられなくなり、診察の結果おなかの中で亡くなっていたと分かりました。まさか、わが子を見送ることになるとは思わなかったので、つらかったです。
 --回復には時間がかかりましたか。
 体より心のダメージが大きかったです。自分のせいじゃないか、もっと早く受診すれば助かったのではと思い、自分を責めました。周囲の言葉も耳に入らず、家でふさぎ込む日々が続きました。
 --約半年後、再び妊娠が分かりましたね。
 インターネットで「お子さんはあなたに幸せを運んで元気づけようとしている」という言葉を見つけ、私も元気にならなくちゃと前向きに思えるようになり、やがて幸運にも子供を授かることができました。
 --この時、「抗リン脂質抗体症候群」と診断されました。
 最初の妊娠での検査で血小板が少なかったため、医師に詳しい検査を勧められて分かりました。流産や死産を繰り返す「不育症」の一つでしたが、聞いたこともない病名のうえ、「かなりリスクの高い出産になります」と言われ、その時は頭が真っ白になりました。
 --どんな妊娠生活だったのでしょうか。
 治療法が確立されていない病気だったので、どの治療法を選ぶかでとても悩みました。その選択が、我が子の生死を左右するかもしれないので怖かった。家族とも話し合い、毎日の注射治療を選びました。妊娠後期には全身性エリテマトーデス(膠原(こうげん)病の一種)を併発し、指の関節が痛む症状にも苦しみました。でも一番心配だったのは、おなかの中で赤ちゃんが元気に成長してくれているかということ。胎動でしか様子が分からないので、何度も超音波検査で鼓動を確認してもらいました。医師との二人三脚でトラブルを乗り越えて07年3月に無事、長女を出産することができました。
 --診断後すぐ、ホームページで病名を公表したのはなぜですか。
 とにかくこの病気を多くの方に知ってもらい、少しでも悲しい思いをする方を減らしたいと思いました。血液検査で病気は見つけられるし、治療で出産率は上がると医師から聞いたからです。ただ当時は患者のデータが少なく、治療法も確立されていませんでした。今は「不育症」が知られるようになり、治療法も少しずつ進歩してきたようですね。私の発表が少しでもその力になったのならばうれしいです。
 --不育症の検査は、流産や死産を何回か経た後に受けるケースが多いです。
 それでは遅いと思います。あんなに悲しい出来事を何度も経験してほしくない。せめて妊婦検診の項目に盛り込むことができたらと思います。そうすればデータも集まって治療の研究も進み、少子化対策にもつながるはずです。患者側も情報や知識を持って、「もしかしたら」と感じた時は自分から検査を申し出ることも大切だと思います。【聞き手・五味香織】=随時掲載
==============
 ◇抗リン脂質抗体症候群
 自己免疫疾患の一つで、血栓ができやすく、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞を引き起こす恐れがある。妊娠中は胎盤にも血栓ができやすくなるため、胎児に届く酸素や栄養が滞り、流産や死産につながる可能性がある。
==============
 ■人物略歴
 ◇ました・このみ
 写真作家、女優。子役として人気を集めた後、米国留学し写真を学ぶ。夫との共著「ママになりたい…/たまご日記」で闘病と出産までの経験をつづった。33歳。
毎日新聞 2011年11月29日 


こうのとり追って:不妊症への思いを聞く/2 「タイタン」社長・太田光代さん 

 ◇初の受精卵に希望見た
 --45歳で約10年ぶりに不妊治療を再開しました。
 私たち夫婦は子供を作らないつもりでしたが、一人っ子同士の結婚で、義父が孫を望んでいました。当然の希望だし、私も努力しないのは嫌だったので、33歳から4年間ほど治療を受けました。所属タレント2人が同時に売れて仕事がハードになり、治療を休むことにしたんです。薬の影響なのか、爪が割れたり髪がパサパサになったりして、体もぼろぼろでした。
 --当時の治療内容は。
 人工授精と体外受精です。夫も多忙で疲れていたからか、精子を調べたら医師に自然妊娠は難しいと言われました。顕微授精を勧められましたが、人が精子を選ぶことに抵抗感があり踏み切れなかった。体外受精はしたけれど受精卵はできませんでした。
 --体への負担は。
 注射や検査で月の3分の2は通院していました。予約できないので待ち時間が長く、午前中は仕事が入れられません。薬の副作用で気持ち悪くなり、電車を1駅ごとに降りて休みながら移動したりしました。
 --再開まで長い期間がありました。
 治療のつらさを思うと再開する気になれませんでした。09年春にテレビ番組で治療経験を話したのがきっかけで、雑誌「赤ちゃんが欲しい」から読者の悩み相談に答える連載を頼まれました。でも、治療の主流になった顕微授精を経験しないままでは引き受けられないと思い、3回だけと決めて09年秋に再開しました。
 --治療環境は変わりましたか。
 採卵の時に麻酔を使うようになっていました。以前は麻酔なしで、本当に痛かった。医師やスタッフが受精卵を丁寧に扱うのを感じ、顕微授精への抵抗感もなくなりました。初めて受精卵ができましたが、私の年齢では着床率は10%とされていて、過去2回の移植は着床しませんでした。
 --高齢での妊娠・出産にはリスクも伴います。
 確かに年齢的には危険度が高いとは思います。できればリスクが少ない時期に出産した方がいい。子供を作る機能を若返らせることはできないので、段階を踏んで時間を費やすより、早い時期に高度な治療を選んでもいいと思います。不妊治療は病気のためではなく「妊娠するための前向きな努力」だと思っています。
 --体調が不安定になり、夫婦仲が難しくなるケースもあります。
 私もありました。普段は冗談と思える言葉でも泣いてしまったり。治療は納得するまで頑張ればいいと思いますが、長く続けている人は少し休んで、夫婦で温泉めぐりをしてもいいかも。育児休暇を治療の時期に充てられる仕組みにしたり、一人で抱えなくて済むようになればと思います。
 --受精卵の3回目の移植はどうしますか。
 東日本大震災で仕事の状況が変わり、延期しました。来春を考えていますが、着床率も低く多忙で環境が厳しい中、むやみに生命を駄目にしたくない。受精卵があるだけで子供がいるような、何かの希望のようにも思えて、少し迷っています。【聞き手・五味香織】=随時掲載
==============
 ◇人工授精
 精子を採取して、排卵に合わせて子宮に注入する方法
 ◇体外受精
 卵子と精子を採取し、混ぜ合わせて受精させる方法
 ◇顕微授精
 卵子を採取し、顕微鏡で見ながら精子を卵子に注入して受精させる方法

==============
 ■人物略歴
 ◇おおた・みつよ
 芸能事務所「タイタン」社長。夫は人気お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さん。ハーブ専門店なども経営する。47歳。
毎日新聞 2011年11月22日 
 


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11月29日(火)のつぶやき

2011-11-30 02:50:08 | 花/美しいもの
23:56 from Tweet Button
●燃える空/女性地方議員 11%に…市川房枝記念会調査/大阪ダブル選の新聞社説
http://t.co/j7wuU5RW
by midorinet002 on Twitter
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燃える空/女性地方議員 11%に…市川房枝記念会調査/大阪ダブル選の新聞社説

2011-11-29 20:32:21 | 選挙関連
今年は紅葉狩りに行きそびれたので、名古屋高裁に行ったついでに、
長島温泉に行ってきました。
お目当ては「かけ流しの天然温泉」はもちろんですが、
「なばなの里」で、イルミネーションと紅葉を見ること。
ジャズドリームにも行きたかったのですが、「なばなの里」を堪能したのでパス。
ファッションよりお花(笑)。

帰ってきたら、すごーい!夕焼け。



  数分前には、こんな感じ。
   
  空が燃えるように真っ赤になって、
   
  数分後には、こんな感じ。
   

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家に戻って、二日分の新聞を読んでいたら、
読売新聞に「女性地方議員 11%に…市川房枝記念会調査」の記事を見つけました。

 女性地方議員 11%に…市川房枝記念会調査

最高は東京の24%
 今春の統一地方選後、全国の地方議会に占める女性議員の割合は11・1%と過去最高になったことが、財団法人「市川房枝記念会女性と政治センター」(東京)の調べでわかった。「女性が議会に進出しやすい社会環境が整ってきたのでは」と分析している。
 同センターでは1971年以降、4年ごとの統一地方選直後の6月1日時点で、すべての都道府県議会、市区町村議会への女性議員の進出状況を調査してきた。
 今回の調査では、女性議員総数は前回比101人減の3942人。全国で市町村合併が進んだため、総定数は3万5447人と前回より4342人減ったが、女性議員の割合は11・1%と前回を0・9ポイント上回った。また、都道府県レベルでは今回初めて、女性議員がゼロの議会が姿を消した。
 都道府県、市区町村議会を合わせた女性議員の割合を都道府県別で比較すると、東京(24・1%)、神奈川(19・5%)、埼玉(19・1%)と大都市圏で高く、低いのは、長崎(5・8%)、島根(同)、鹿児島(5・9%)などだった。
 女性議員の党派別内訳は、無所属(36・9%)が最も多く、次いで共産(25・1%)、公明(22・6%)の順。民主(6・0%)、自民(3・2%)の両党は低かった。
 同センターの久保公子事務局長は「介護保険の導入などもあって、女性が家庭の外で活動できる環境が地方でも整ってきたのではないか。女性の進出は議会の活性化につながり、今後も期待したい」と話している。
 同センターでは調査をまとめた資料集を有料で配布している。1冊2100円、送料80円。問い合わせは同センター((電)03・3370・0238)へ。
(2011年11月29日 読売新聞) 


他紙も載ってないかと探したら、毎日新聞にも同様の「地方議会の女性 過去最高」の記事。
「市川房枝記念会女性と政治センター」が統一選挙後の年に出す資料集は毎回入手しているので、
さっそく入手したいと思っています。
   地方議会の女性 過去最高
   
   2011.11.29 毎日新聞


昨日は、日曜日の大阪ダブル選の毎日新聞の記事を昨日載せたのですが、
きょうはその関連の新聞社説を紹介します。

社説:橋下旋風―政党は「敗北」から学べ
2011年11月29日(火)付 朝日新聞

 大阪ダブル選で、既成政党は完敗した。市長選では民主、自民の2大政党に、共産党まで支援に回った現職が負けた。
 圧勝した大阪維新の会の橋下徹代表は、記者会見で「政党は政策も政治理念もないことを有権者に見抜かれていた」と切って捨てた。
 大阪での政党の惨敗といえば、1995年の横山ノック知事当選がある。あのときは東京の青島幸男知事とともに、与野党相乗りへの批判票がタレント候補に雪崩を打った。
 だが、今回は政党不信より、橋下氏への期待感が大きかったように見える。政党にとってはより深刻な事態といえる。
 閉塞(へいそく)感の漂う、ふるさと大阪をいかに元気にするのか。各党には、橋下氏をしのぐ具体的なビジョンも政策もなく、政党が力負けした格好だ。
 敵をつくり、「○か×か」で問う橋下氏の政治手法には、強引だとの批判がつきまとう。目玉の大阪都構想だけでなく、教員や公務員の規律を強める基本条例案も賛否が割れている。
 政党側は橋下氏に、「独裁」だとの批判もぶつけた。
 そんななか、投票率は近年にない高さを記録した。有権者を突き動かした理由には、いまの政治のありようへの強い不満もあったに違いない。
 民主党も自民党も、有権者の歓心を買うような甘い公約を並べたてる。玉虫色の表現で、その場しのぎを重ね、ものごとを決めきれない。
 こんな政治にへきえきした有権者が、良きにつけあしきにつけ、信念を掲げ、説得の前面に立つ橋下氏の指導力に賭けてみたいと思うのは、自然なことだったのではないか。
 いわば大阪ダブル選は、力不足の既成政党による政治の迷走から抜け出したい有権者の意思表示だった。各党は「ひとつの地方選挙」「大阪の特殊事情」などと片づけてはいけない。
 敗因をきちんと分析し、手を打たねばならない。政党政治の将来にもかかわることだ。
 橋下氏は都構想の実現に向けて、近畿一円での国政進出も視野に入れる。この勢いなら、国会でのキャスチングボートを握る可能性もある。だから、みんなの党の渡辺喜美代表や国民新党の亀井静香代表が、橋下氏に連携を呼びかけている。今後も同じような動きが続くだろう。
 しかし、各党は心しておくべきだ。政治理念や政策のすりあわせを後回しにして、橋下人気にあやかるかのような接近ならば、既成政党への失望をさらに深めるだけだ。   


【社説】「大阪維新」圧勝 既成政党不信の帰結だ 
2011年11月29日 中日新聞

 大阪でのダブル選挙に勝利した橋下徹前府知事率いる「大阪維新の会」。今年四月の統一地方選後も続く地域政党の好調さを見せつけた。底流にあるのは既成政党に対する有権者の根強い不信感だ。
 圧勝と言っていい。「大阪都構想」を実現するために知事職をなげうって市長選に挑んだ橋下氏が思い描いた通りの結果だった。
 地方選と国政とは直接関係ないとはいえ、二大政党の民主、自民両党が党本部レベルでは「不戦敗」を決め込み、地方組織に選挙戦を委ねた結果、惨敗したことの意味は大きい。
 振り返ってみよう。
 二〇〇九年の衆院選。民主党への政権交代は、国民のための政治を実現したいという有権者の思いが結実した結果だったが、それはあっさりと裏切られる。
 特に東日本大震災以降、国民の眼前で繰り広げられたのは菅直人前首相の震災・原発対応の不手際と、脱原発を口実にした政権延命策。そして与党内の混乱と、国会での不毛な与野党対立だ。
 首相が交代したかと思ったら、いつの間にか、消費税率引き上げが既定路線のように語られる。与党も野党も、政府を正すという本来の役目を果たし切れていない。
 国民の命と暮らしを守るための政治が、逆に命と暮らしを危うくしている現実に、国会で除染の遅れを叱った児玉龍彦東大教授でなくとも「一体何をやっているのですか」と怒りたくもなる。
 行き場を失った既成政党支持層や無党派層が維新の会に流れたのは、出口調査で明らかだ。
 民主、自民両党が党本部レベルで不戦敗としたのは、次期衆院選をにらんで橋下氏との対立を決定的にしたくなかったからだろう。それは保身のための浅慮である。
 政党は政策実現のための政治集団だ。もし目指す方向とは違う動きが出てくれば止めるのが本来の役割だ。それを放棄することが、既成政党不信をより深くしていることになぜ気付かないのか。
 橋下氏は市職員給与の見直しや各種団体の補助金削減など市政の抜本改革に乗り出す。その政治手法には独裁的との批判もあるが、役人の壁に敢然と立ち向かう姿勢に有権者の期待は大きい。
 それは地方政治だけでなく国政でも同様だろう。今回の選挙に限らず既成政党は、国民には既得権益の擁護者に映る。その根本を変えない限り、新党をつくったり政界を再編したりしても、国民のための政治を実現するのは難しい。 


大阪ダブル選 「都構想」への関門はなお多い(11月28日付・読売社説) 

 地域政党・大阪維新の会の代表を務める前大阪府知事の橋下徹氏が、くら替え出馬した大阪市長選で勝利した。
 府知事選でも、橋下氏から後継指名を受けた大阪維新の会幹事長の松井一郎氏が当選を決めた。知事を任期途中で辞職し、ダブル選を仕掛けた橋下氏の戦略が成功したことになる。
 争点となった「大阪都構想」は府と大阪、堺両市を再編し、広域行政を担う「都」に移行する制度改革だ。両市域については、住民サービスを受け持つ10~12の特別自治区に分割し、東京都のように区長公選制を導入するという。
 橋下氏は、二重行政の無駄をなくして財源を生み出し、産業政策やインフラ整備を一元化して成長戦略を推し進めると訴えた。松井氏も構想の実現を唱えた。
 民主、自民両党府連などの支援を受けた候補は、ともに都構想への明確な対案を示すことができず、支持を広げられなかった。
 大阪再生のためには、強い指導力と大胆な制度改革が必要だ、と有権者が判断したのだろう。橋下氏が言うように「大阪府と大阪市の100年戦争」に終止符が打たれれば府民にもプラスとなる。
 ダブル選では橋下氏の強引な政治手法も争点の一つとなった。
 橋下氏は自らに反対する相手や「官」を抵抗勢力とし、あつれきを起こして支持を得てきた。
 相手候補が「独裁的」と攻撃したのは、もっともな面もある。橋下氏は批判票を謙虚に受け止めるべきだ。
 大阪では今後、都構想の実現に向けた動きが加速する。具体的な区割りや税財源などの案を明らかにし、そのメリットを有権者に十分説明する必要がある。
 ダブル選は都構想への関門の一つに過ぎない。地方議会の承認、住民投票、地方自治法改正など、様々なハードルが予想される。
 とりわけ難しいのは、都制度移行手続きのための法整備だろう。統治機構や自治のあり方の大きな見直しにつながるからだ。
 民主党の前原政調会長が都構想について「府県の権限を強化するもので、党の考えからすると逆」と述べるなど、与野党には反対論が少なくない。
 大阪が抱える問題は深刻だ。経済の低迷や生活保護受給者増など、組織改革だけでは解決できない課題も多い。公約した公務員制度改革の真価も問われる。
 府と市に基盤を築いた橋下氏がどう動くか。「体制維新」の具体的な成果を出してもらいたい。
(2011年11月28日 読売新聞) 


社説:大都市制度 腰据えて政党も議論を

 大阪府知事、大阪市長ダブル選挙で大阪都構想を掲げる橋下徹前知事が率いる「大阪維新の会」が圧勝したことはひとつの地域に限定されず、日本の大都市制度のあり方を問いかけるものとなった。
 政府の地方制度調査会は近く、大都市制度全般の検討に着手する予定だ。「維新の会」は国政選挙進出を視野に置くだけに、各政党も従来以上に踏み込んだ検討を迫られよう。政令市制度や首都・東京の将来像も含めた幅広い議論を求めたい。
 大阪都構想は政令市の大阪、堺両市を特別自治区に分割・再編し、区長を公選して各区に中核市並みの権限を持たせるものだ。府と政令市の広域行政機能は「都」に一元化し、二重行政を排除することで整合した都市戦略を実行する狙いがある。
 府と大阪市は15年春の都制移行に向け検討に入るが、最終的に法改正を必要とするなどハードルは高い。区が中核市並みの権限を持つための財源を都とどう配分するのか、関西全体の広域行政化の中での構想の位置づけなど、ていねいにビジョンを肉づけする必要がある。
 大阪に限らず、大都市制度を政治が腰を据え論議する段階にあるのも事実だ。東日本大震災は東京にあらゆる機能が集中する危うさに改めて警告を発した。国際競争力を持った大都市が併存するために現行の体制がふさわしいか、さまざまな角度から検証すべきだ。
 圧勝した橋下氏は「(府市の権限争いの)百年戦争に終止符を打ちたい」と息巻くが、府県と域内の大都市の権限争いは大阪に限らず戦前からあった。結局、東京は戦時下の43年に府県より強い権限を持つ都制に移行、東京市は廃止された。一方で他の大都市は戦後、事務配分の特例を認める政令市が制度化され、「東京都・政令市」という二重構造で争いはかろうじて封印されてきた。
 だが、政令市は現在19に増え、神奈川県の場合、人口の6割以上を政令3市が占めている。大都市圏にある府や県の行政の領域は限定されつつあり、政令市長会は政令市を「特別自治市」として府県並みの権限を与えるよう求めている。
 一方で急激な高齢化が進む中、巨大な政令市が住民に身近な行政を担う基礎自治体として機能し得るかも冷静に点検しなければならない。東京都の場合、特別区(23区)の財源や権限が大きく制約されていることの是非も問われよう。
 大阪都問題をきっかけに大都市制度を考えることは結局、国全体の地方制度や首都・東京の将来ビジョンを描くことに連動する。府県と政令市の権限争いの殻を破った骨太な議論を中央政界も展開してほしい。 
毎日新聞 2011年11月29日  


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大阪ダブル選挙:「維新の会」圧勝/都構想のハードル高く、政策にも問題

2011-11-28 16:33:40 | 選挙関連
昨日の大阪ダブル選挙は、市長選も知事選も予想通り「維新の会」が圧勝しました。
この結果はあまり嬉しくないのですが、東海地方にすむわたしには既視感があり、
名古屋と愛知県の選挙と同じ構図の再現のようです。

手法もワンフレーズの劇場型で同じ。
政策的には実現に難問山積なのも同様。

一連の毎日新聞の記事が詳しいので紹介します。

 社説:大阪ダブル選挙 既成政党圧した橋下流

 大都市制度の在り方などをめぐって争われた大阪ダブル選挙は、大阪市長に橋下徹氏、大阪府知事に松井一郎氏が当選した。橋下氏が代表を務める「大阪維新の会」が両ポストを占め、有権者は既成政党にノーを突き付けた形となった。既成政党はこの結果を深刻に受け止めなければならない。
 市長選では「大阪都構想」を訴える橋下氏に対し、それに反発する民主党、自民党が府連レベルで平松邦夫氏を支援し、共産党も出馬を取りやめて支援に回った。府知事選でも大阪維新の会と既成政党の対決となった。
 大阪都構想は、大阪市と堺市の両政令指定都市を特別自治区に再編し、広域行政は都に一本化して効率化を図り、住民サービスは基礎自治体が行うというものだ。
 毎日新聞の事前の世論調査では、大阪都構想について、市長選では賛成派が42%だったのに対し、反対派は28%にとどまった。知事選では賛成派が51%で、反対派のほぼ2倍に上った。住民の改革への期待が大きいことは明らかだ。
 背景には、住民の閉塞(へいそく)感がある。大阪は経済の地盤沈下が進み、失業率も高い。景気対策や雇用対策をはじめ、福祉や教育の充実などを望む声が強く、現状を打破してほしいという有権者の思いが選挙結果に反映された。
 橋下氏は都市の仕組みを変えることで二重行政をなくし、住民の要求に応えるという公約を掲げたが、既成政党はこれに対抗できる選択肢を示すことができなかった。
 ただ、大阪都構想の方向性は支持されたとはいえ、具体的な制度設計はこれからだ。特別自治区間の財政格差や区議会の設置などによる行政コストの増大といったマイナス面も指摘されている。特別自治区の区割りも大きな論議を呼ぶだろう。住民の生活にどのような影響が出るのか丁寧に説明し、不安を取り除いていく作業が欠かせない。
 実現には大きなハードルも待ち受けている。大阪、堺両市議会では既成政党が過半数を占めており、どう協力を取り付けていくのかが課題となる。
 地方自治法など関連法の改正も必要となる。橋下氏は既成政党が協力しないのなら、大阪維新の会の国政への進出も示唆している。そうなれば、次期衆院選の台風の目となる可能性もある。
 政令市と都道府県の二重行政は、大阪だけの問題ではない。首相の諮問機関である地方制度調査会でも本格的に検討される予定だが、大阪がモデルケースとして先行する形となる。国レベルの議論も加速させるべきだ。
毎日新聞 2011年11月28日 



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 クローズアップ2011:大阪ダブル選 やまぬ維新の風

 大阪維新の会の公認候補が制した大阪府知事・大阪市長のダブル選。市長選の橋下徹氏(42)と府知事選の松井一郎氏(47)は、大阪都構想や教育基本条例案を共通の公約に掲げて訴えてきた。今回は、これらの賛否が投票行動につながったとみられる。維新は15年度の都制移行に向けて動き出すが、その先には数々のハードルが予想される。また、抵抗が根強い教育基本条例案の行方も注目される。【小林慎、井上大作、堀江拓哉】

 ◇全世代・男女、支持 教育条例、4割「賛成」--出口調査
 毎日新聞は27日、MBSと合同でダブル選の投票を終えた有権者を対象に出口調査を実施した。大阪市長選では、橋下徹氏が既成政党の支持層や無党派層にも幅広く食い込んだ。一方、現職の平松邦夫氏は大阪府連レベルで支援を受けた民主、自民支持層をまとめきれなかった。年齢別でも若い世代で特に浸透せず、全世代で橋下氏に及ばなかった。投票の判断の基準では維新が掲げる「大阪都構想」が最も重視され、橋下氏の問題提起に多くの有権者が応えた形となった。
 府内の投票所60カ所で計3000人から回答を得て、うち大阪市内在住の1800人から聞いた大阪市長選について分析した。
 性別では男女それぞれ6割が橋下氏を選んだ。年代別では、20代、30代の7割が橋下氏を選び、40~60代でも6割台の支持を得た。平松氏は70代以上でほぼ互角の支持を得たにとどまった。
 支持政党別では、橋下氏が民主、自民支持層のいずれも5割近くに食い込み、無党派層も6割を取り込んだ。大阪維新の会支持層のほぼ全て、みんなの9割近くを固めた。自主投票とした公明の支持層からも4割の支持を得た。平松氏は共産支持層の8割に浸透したが、民主、自民の支持層では5割にとどまった。社民支持層は9割近くを取り込んだ。
 支持政党は、維新が全既成政党を上回り、2割近くに達した。自民、民主、公明、共産と続き、無党派は4割だった。知事選で維新幹事長の松井一郎氏に投票したほぼ全てが橋下氏、前大阪府池田市長の倉田薫氏に投票した8割が平松氏を選んだ。
 政策別では、府と大阪、堺両市を解体して都と特別自治区に再編する「大阪都構想」に5割が賛成し、3割だった反対を上回った。賛成者のほぼ全てが橋下氏、反対者のほぼ全てが平松氏を選んでおり、投票行動に大きく関係した。
 また、首長が教育目標を設定するなど、教育への政治介入を明確にした教育基本条例案には4割が賛成、反対は2割だった。賛成者の8割が橋下氏、反対者の8割が平松氏に投票した。
 投票で重視した政策の順位は、都構想▽行財政改革▽経済・雇用▽福祉・医療▽教育問題--と続いた。都構想、行財政改革を重視した人のそれぞれ8割、7割が橋下氏に投票。政策より人柄と回答した人の7割が平松氏を選んだ。
 一方、府民全体でも、都構想に5割が賛成して2割が反対し、教育基本条例案に4割が賛成して2割が反対しており、市民とほぼ同じ傾向を示した。

 ◇市議会、具体案、法制度… 都構想、ハードル多く
 今年4月の統一地方選での大勝に続き、ダブル選を制した橋下氏は「民意を得られた」として、知事、大阪、堺両市長や3議会の代表者らでつくる「大阪都構想推進協議会」を発足させ、具体的な制度設計に入る方針だ。
 大阪市を解体する都構想や橋下氏の批判に対し、反論を練るなど「反大阪都」の態勢を取ってきた同市役所。年内にも「大阪都移行本部」が設置されて推進態勢へと180度の転換を迫られる。
 しかし、実現には多くのハードルが立ちはだかる。最初の難関となるのが大阪市議会(定数86)だ。大阪維新の会が過半数を占める府議会と異なり、維新市議団(33人)を除く全会派が都構想に反対だ。推進協議会の設置条例案など関連議案や予算案が通らず、立ち往生する可能性もある。
 橋下氏は27日、会見で「市議会とはまず徹底的に話し合う。それでも解決できなければ、もう一度民意を問うこともあり得る」と説明。リコール(解職請求)・出直し選挙での決着も視野に入れる。
 議会の同意が得られたとしても、具体化には課題が山積している。橋下氏はダブル選での主張を都構想の是非に絞り、中身の議論を避けてきた。都と特別自治区の税財源配分▽府と大阪市で合計11兆円を超える負債の配分▽大阪、堺両市を特別自治区に再編する際の区割り▽特別自治区間の財政調整--などは置き去りにされている。
 更に道府県から都制への移行は、地方自治法など現行の法制度が想定していないため、国会での地方自治法などの改正か、特別立法が必要になる。大阪だけの特別法となれば憲法で定める住民投票で過半数の賛成も必要だ。「国会議員が全く動かなければ国政に足をかける」とする橋下氏。次期衆院選で維新の独自候補を擁立することもちらつかせ、既成政党を揺さぶる。
 一方、教育基本条例案は、維新が府議会と大阪市議会に提案し、堺市議会にも近く提案する。既成政党が多数の大阪市議会では否決されたが、選挙結果を受けて維新は再提案するとみられる。
 橋下氏は「市教委が小中高、幼稚園525校・園も所管するのは全く無理。教育現場の感覚と市民の感覚にずれがある」と抜本改革の必要性を強調。「大きな方向性を有権者が支持すれば、修正も含めて詰め直す」と成立に意欲を燃やす。
 維新が過半数を占める府議会では審議中だ。松井氏は「必ず成立させる」としており、維新が可決に向けて他会派との修正協議に入る可能性もある。

 ◇市長選投票率60・92% 40年ぶり6割超え
 今回、大阪府知事選と大阪市長選の投票率は、それぞれ52・88%、60・92%だった。前回を知事選は3・93ポイント、市長選は17・31ポイント上回った。両選挙がダブル選だった前回71年4月の投票率は、知事選が63・06%、市長選が61・56%。市長選の投票率が60%を超えたのも40年ぶりとなった。
 両選挙はいずれも統一地方選で行われてきたが、市長選は71年11月に中馬馨市長が死去し、知事選は99年末に強制わいせつ事件で横山ノック知事が辞任し、それぞれ時期がずれた。
 市長選は71年12月の選挙以降は30~40%台前半で推移。95年には28・45%と過去最低に落ち込んだ。
 前回選(07年)は、長年続いた主要政党対共産という構図が崩れて激戦となり、71年12月以降最高の43・61%となった。
 一方、知事選の投票率は、71年以降で最も高かったのが75年の66・27%。04年は40・49%と過去最低になり、橋下徹氏が出馬した前回(08年)は48・95%にまで上昇した。【堀江拓哉】
毎日新聞 2011年11月28日 



 クローズアップ2011:大阪ダブル選 都構想に難問山積

◇市議会「反対」多数/法整備…
 27日の大阪ダブル選で「大阪維新の会」が勝利したことを受け、今後は維新の会が選挙戦で主張してきた大阪都構想と教育基本条例制定の行方が焦点となる。都構想について維新の会は「15年度の都制移行」を目指しているが、法改正など自治体だけでは実現できない数々のハードルが待ち受ける。教育基本条例案を巡っても、府内の反発は依然根強い。二つの公約の今後を探った。【小林慎、田中博子、大場伸也】

 ◇維新、15年度移行目指す
 「都構想をやりたいという強烈な思いが多少なりとも伝わった。都構想が信任されたということだ」。選挙結果を受けた後の記者会見で、橋下氏はこう語気を強めた。知事への当選を決めた松井一郎氏(47)も「府と市の壁を取る」と力説した。
 4月の統一地方選に続く今回のダブル選勝利を受け、橋下氏は「民意を得られた」として、府知事と大阪、堺の両市長や各議会の代表者でつくる「大阪都構想推進協議会」を発足させ、具体的な制度設計に入る方針だ。
 しかし、実現には多くのハードルがある。最初の難関が大阪市議会(定数86)だ。府議会は維新の会が過半数を占めているが、市議会では維新市議団(33人)を除く自民、公明、民主系、共産の全会派が都構想に反対の立場だ。推進協議会設置条例案などの関連議案や予算案が成立しない可能性もある。
 橋下氏は27日の会見で「市議会とはまず徹底的に話し合う。それでも解決できなければ、もう一度民意を問うこともあり得る」と説明。リコール(解職請求)、出直し選挙で議会の多数を握ることも視野に入れている。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
毎日新聞 2011年11月28日


 クローズアップ2011:大阪ダブル選・公約比較 主張の違い、くっきり 

大阪府知事・大阪市長のダブル選は、27日の投開票に向けて終盤戦を迎えた。選挙戦では、最大の争点である「大阪都構想」の是非を巡り、有力5氏の考え方の違いが鮮明になっている。また、教育への政治関与を打ち出した教育基本条例案については、賛否が真っ二つに分かれる。市長選候補を中心に、公約や考え方を比較した。【小林慎、林由紀子、津久井達】

 ◆都構想
 ◇二重行政、連携VS再編
 「大阪維新の会」が掲げる都構想は、府と大阪、堺両市を解体し、「都」と「特別自治区」に再編する。都が政令市の主要な権限を吸収して広域行政を担い、特別自治区は住民サービスに特化する。
 人口267万人の大阪市の場合、人口30万人規模の8~9の特別自治区に分割される。公選区長や区議会を置き、教育委員会や児童相談所も独自に設置する。維新は2015年度の都制移行を掲げ、市長選で代表の橋下徹氏(42)、知事選で幹事長の松井一郎氏(47)が訴えている。
 これに対し、民主、自民の両党大阪府連が支援する市長選候補の現職、平松邦夫氏(63)と、知事選候補の前同府池田市長、倉田薫氏(63)は、府と市町村の連携や話し合いによって二重行政などの問題を解決しようという考え方だ。
 知事選候補の弁護士、梅田章二氏(61)=共産推薦=は都構想反対を明確にしている。
 平松氏は、都構想を「市の権限と財源をむしり取るもの」と批判し、対案として、府と市町村が連携する「大阪版広域連合(都市連合)構想」を掲げる。また、京都、神戸、堺の3政令市を中心に府外の自治体とも水平連携し、経済や観光、防災など共通する課題に取り組む考えも示す。
 区政については、住民代表に区の予算編成に関わってもらう仕組みを示した。ただ、予算編成権は「市の一体性を確保する」として、市が保持する方針だ。
 一方、橋下氏は、現在は知事と市長がそれぞれ持っている権限を一本化することが都構想の最大のメリットだと説明。都知事が統一的な経済成長戦略を描くことにより、「大阪市という枠を越えて、(府内)880万人で世界の大都市と勝負する」と意気込む。府と市が別々に運営する水道事業など、二重行政の解消にもつながると強調する。
 また、「大阪市役所は巨大過ぎて住民の声が届いていない」と批判し、特別自治区に予算編成権を与えて区政に民意を反映させるとしている。

 ◆教育基本条例
 ◇現場重視VS首長主導
 教育基本条例案は、首長が教育目標を設定、目標実現の責務を果たさない教育委員の罷免や、君が代起立斉唱を想定し職務命令違反の教員の分限免職を規定。3年連続定員割れの府立高校の統廃合、学力テストの学校別結果公表なども盛り込む。
 大阪維新の会が府議会と大阪市議会に提案し、市議会では否決された。堺市議会にも近く提案する。維新公認の橋下、松井両氏は条例案の成立を掲げ、平松、倉田、梅田の3氏は反対している。
 平松氏は「子どもに社会人としての適応力を身に着けさせ、次の世代につないでいくのが公教育の役目。トップが変わる度に方針も変わるのか。子どもはモルモットではない」と訴える。
 大阪市教委は今年3月、今後10年間の教育振興基本計画を作成した。その中で基本的な考え方とした「ええとこのばそ」は、平松氏の教育観でもある。定員割れの府立高校の統廃合などに対し、「効率性ばかりが追求され、子どもの姿が見えない。現場がギスギスするだけだ」と批判を強める。
 倉田氏は「自分の思いを実現してもらえる教育委員を任命することで十分」、梅田氏は「政治が教育に介入すべきでないという基本原則を破っている」と訴える。
 教育関係者の間でも賛否が分かれる同条例案。15日夜、JR天王寺駅前では、橋下氏の街頭演説直前に反対を唱えるビラがまかれた。
 選挙戦で同条例案に触れる場面があまりなかった橋下氏。ビラのことを知ると、約400人の聴衆を前に、20分にわたり条例案の必要性を強調。「(現場の抵抗は)狙い通りだ。ダメな教員には去ってもらう。これで皆さんの賛同が得られれば、教育現場に突きつける」と訴えた。松井氏も「教育現場に民意が届くようにする」と主張している。

 ◆自治体の役割
 ◇住民の裏方VS都市経営者
 平松、橋下両氏の違いが鮮明に表れているのは、自治体の役割についての考え方だ。平松氏が、地域住民のまちづくりを行政が裏方として支える「寄り添う市役所」を掲げるのに対し、橋下氏は経営感覚を前面に出した「稼ぐ大阪都」を目指す。人口減少社会、低成長時代を迎え、自治体モデルとしてどちらがふさわしいかが問われている。
 平松氏は、市が地域振興会(町内会)や社会福祉協議会、NPO、企業などと連携する「市民協働」の継続を掲げる。1期目の代表的な活動が街頭犯罪の防止だ。住民と防犯パトロールに取り組み、防犯カメラも増設。ひったくり発生件数は昨年、政令市ワースト1位を返上した。
 平松氏は「主役は地域住民。自治体の使命は自治・共助の取り組みを支援することだ」と主張。市営地下鉄は当面、公営企業として存続させ、病院や大学なども市の施設として維持する。
 橋下氏は「公務員が行う必要がない部門は民間に開放する」として、市営地下鉄を民営化し、上水道・病院・大学は独立行政法人などに一体経営させる方針だ。職員数を現在の約3割に当たる1万2000人以上削減し、徹底的なスリム化を図る。
 また、「大都市のトップは経営者でなければならない」と主張。大阪市内と関西国際空港を結ぶ「関空リニア」、阪神圏の高速道路の料金体系を一元化する「ハイウェイ・オーソリティ構想」など、都市基盤整備に力点を置き、実質成長率年平均2%以上を目指す。

 ◇大阪府知事選立候補者(届け出順)
倉田薫(くらた・かおる)   63 [元]池田市長=諸新
中村勝(なかむら・まさる)  60 政治団体代表=諸新
マック赤坂(あかさか)    63 政治団体代表=諸新
岸田修(きしだ・しゅう)   70 [元]大阪府職員=無新
梅田章二(うめだ・しょうじ) 61 弁護士=無新[共]
松井一郎(まつい・いちろう) 47 [元]府議=維新
高橋正明(たかはし・まさあき)69 不動産賃貸業=無新

 ◇大阪市長選立候補者(届け出順)
平松邦夫(ひらまつ・くにお) 63 [元]民放アナ=無現(1)
橋下徹(はしもと・とおる)  42 [元]大阪府知事=維新
毎日新聞 2011年11月24日


  


皇帝ダリア
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11月27日(日)のつぶやき

2011-11-28 02:47:37 | 花/美しいもの
22:11 from web
RT @iidatetsunari: このあと【NHKスペシャル22:00~22:49】シリーズ原発危機 安全神話~当事者が語る事故の深層( http://t.co/ll3FhId5 )重要な番組。だがなぜETV(22:00~海のホットスポットを追う)と重ねるのでしょうか?
by midorinet002 on Twitter
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政治を鍛える 国民投票―原発の将来みんなで決めよう(朝日新聞)・NHK夜10時~原発 安全神話”崩壊”

2011-11-27 18:21:13 | 地震・原発・災害
きょうも午後から、花木の苗木を植えていました。
夕方、家の中に入ったら、甘い上品な香りがします。
   
香っていたのは花木センターで買ってきたゴールデンホルン。
別名、黄花ニホイバンマツリ(アメリカバンマツリ)。
花には芳香があり、白から淡い黄色に変わるのは、
なるほどニオイバンマツリの仲間ですね。
夕方5時ごろから香りが強くなる花だそうです。


今夜10時からNHKで原発関連の番組が二つあります。
NHK総合では、「原発 安全神話~当事者が語る事故の深層~」、
教育テレビでは、「ネットワークでつくる放射能汚染地図4 海のホットスポットを追う」。
どちらも見たいけれど、時間が重なっているので悩むところです。

 シリーズ原発危機 安全神話~当事者が語る事故の深層~ 

2011年11月27日(日) 午後10時00分~10時49分
総合テレビ
大津波による全電源喪失、メルトダウン、水素爆発、そして放射性物質の拡散・・・。未曾有の大災害を引き起こした『福島第一原子力発電所』の事故で、これまで「絶対安全」とされてきた、日本の原発の“安全神話”は もろくも崩れ去った。長年、安全性の根拠となってきたのが、原子力安全委員会が定める『安全審査指針』だ。指針の策定や改訂をめぐって、専門家や官僚、電力会社は何を議論し、原発の安全を確保しようとしてきたのか。番組では、安全委員会の議論と当事者たちへのインタビューをもとに、“神話”の内実を明らかにする。そして、何が今回の事故を招いたのか、今後、原発の“リスク”とどう向き合えば良いのか、検証する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ネットワークでつくる放射能汚染地図4
海のホットスポットを追う

2011年11月27日(日) 夜10時
12月31日(土) 午前3時15分(金曜深夜)再放送

福島第一原子力発電所は太平洋岸に立地するため、チェルノブイリ以上に深刻な海洋汚染を引き起こした。日本原子力研究開発機構の研究グループの試算によれば、福島第一原発事故で海に放出された放射性物質の総量は、およそ15ペタベクレル(15×10の15乗ベクレル)という天文学的な数値になる。海に流れ出た放射性物質は、どのように広がっているのか。魚介類にどのような影響を及ぼしているのか。番組独自の調査などから海の汚染の実態を検証する。
当初、原発から流出した放射性物質は海で希釈されると考えられた。実際に事故から日数が経過すると、海水中からは放射性物質がほとんど検出されなくなった。ところが、放射線測定の第一人者・岡野眞治博士と行った測定で放射性セシウムが沿岸部の海底に多量に沈殿している実態が明らかとなる。さらに長尾誠也金沢大教授と田中潔東大准教授の共同研究で、こうした海のホットスポット汚染が福島から茨城沿岸部へ移動するメカニズムが見えてきた。親潮や黒潮という日本近海の大きな海流で拡散することなく、岸から近い所を流れる沿岸流や陸地の放射性物質を集めて来る河川の影響が複雑に影響している結果だ。
多くの国民が懸念する魚介類への影響はどうか。測定調査の結果、食物連鎖を通じて放射性物質の濃縮が進んでいることが分かってきた。番組では事故以来、操業自粛に追い込まれている福島の沿岸漁業者に密着しながら、最新の調査結果によって海洋汚染を検証していく。


NHKでは夜8時からの「江」もきょうが最終回で、1時間15分。
そのあと、大阪ダブル選の速報もあるようです。

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社説:政治を鍛える 国民投票―原発の将来みんなで決めよう  
2011年11月27日(日)付 朝日新聞

 自分の声を政治に届けたい。国の命運にかかわる選択には、私のこの一票を投じたい。
 国民のあいだに、こんな機運が高まりつつある。
 東日本大震災のあとも、いがみ合うばかりの与野党に任せてはおけない。主権者として、もっと政治と真剣に向き合おう、という思いの表れだろう。
 東京と大阪では市民団体が音頭をとって12月から、原発の是非を問う住民投票の条例制定を求める署名運動を始める。いずれは、日本全体での国民投票の実施をめざすという。
 国民投票は、日本ではなじみが薄い。憲法改正には必要だが、実施の見通しはない。
 しかし、海外では直接民主主義の手段として使われている。欧州連合(EU)のほとんどの国に制度がある。ことし6月、イタリアが原発再開凍結を決めたことは記憶に新しい。
 ただ、過去には独裁者がみずからの支配を正当化する隠れみのとして、国民投票を利用した悪例も多い。このため「○か×か」を問うような単純な手法が、ポピュリズム(大衆迎合政治)をあおりかねないという慎重論は根強い。

■民主主義の教室に
 だが、それでもなお、私たちはいまこそ、日本も国民投票を導入すべきだと考える。
 主な理由は三つある。
 第一に、いま直面している原発問題は国民投票にふさわしいテーマであるからだ。
 国の将来を10年単位で左右する。国民のだれもが影響を受ける。しかも世論が割れている。これぞ、みんなで議論し、学びつつ、考えて答えを出すべき課題ではないか。
 ギリシャがやろうとして撤回した「経済救済策」とは訳が違う。あれは一刻を争う危機管理の問題であり、時間をかけて議論を詰める国民投票には、そもそもなじまなかったのだ。
 二つめは、国民と政治との失われた接点を取り戻す機会になるからだ。衆参ねじれのもとで動かない政治に、人々はいらだち、疎外感を募らせている。もっとモノ申したいし、政治参加の実感がほしい。その具体策になり得る。
 三つめは、制度を導入する過程が、民主主義の教室になるからだ。政権交代は実現したものの、政治風土は旧態依然だ。原発問題を考える国民投票は、議論の技術や、合意のつくり方を学ぶよい好機になる。

■諮問型で時間かけて
 具体的には、諮問型を提案する。投票結果に法的な拘束力はないが、政治は結果を重く受け止めるタイプだ。
 国政は「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」(憲法前文)する間接民主主義が基本だ。現代の複雑な課題に敏速に対処するには、議員が議論して決める議会制が適している。諮問型は、この路線を崩さない。
 憲法を改正する必要もなく、導入しやすいのもいい。
 実施するには、二つの大きな前提が欠かせない。
 ひとつは、慎重かつ丁寧な制度の設計だ。だれが発議をするのか。国民に問う文章をどこでどう確定させるか。周知期間をどれほど設けるか。拙速は禁物であり、すべてを詰めるには、2年くらいはかかるだろう。
 スウェーデンの先例が参考になる。投票はスリーマイル島事故の翌年の1980年。「新設を含めて容認」「新エネルギー開発を強化する条件つき容認」「早期全廃」という三つの選択肢で問うた。その結果、2010年までの全廃が決まった。
 ところが30年後には、議会が古い原発を建て替える方針に転換した。国民と議会が対話しながら試行錯誤していくのだ。

■問われるメディア
もうひとつの前提は、議論する作法を国民一人ひとりが身につけることだ。
 この20年間、日本の世論は時として大きく振れ、政治が興味本位の劇場型になった面は否めない。個人が自由に意見を発信するインターネットが、政治をめぐる言論空間を大きく変えつつある。
 冷静に国民投票をするには、国民もメディアも、まずは民主主義は時間がかかることを覚悟する必要がある。政治家の気の利いた表現に飛びつくのではなく、人物像や政策の中身に目を凝らそう。その判断材料を提供するメディアの力量は、いっそう厳しく問われる。
 民主主義が古代ギリシャで生まれてから2500年になる。都市国家の直接民主主義から、主権国家単位の議会制民主主義を経て、いまはグローバル社会のなかで、発信する有権者と向き合わねばならない。
 新しい議会制民主主義の時代だからこそ、政治を鍛える視点で国民投票を考えよう。
 自分たちのことは自分たちで決める。その責任感を国民が持つことが大事なのだ。 


余録:確率の罠 
毎日新聞 2011年11月27日 

 「神はサイコロを振りたまわず」。確率の話が出ると思い出すアインシュタインの言葉である。量子力学では物事は因果律ではなく確率で決まる。そんな世界観に異を唱え主流派と対立したという▲天才を悩ませたのは目に見えない微小な世界の話だが、普段の生活でも確率は私たちを惑わせる。福島第1原発のような重大事故が1基の原発で起きる確率は10万年に1回なのか500年に1回なのか。かけ離れた数字が原発の発電コストを検討する政府の会議で議論されている▲「10万年に1回」は国際原子力機関(IAEA)が定める安全目標だ。しかし、これほどの事故を経験した後では普通の感覚からかけ離れている。「500年に1回」は日本での原発運転実績と今回の事故に基づいて算出されている。国内54基に当てはめると10年に1回。より実感に近いが、世界四百数十基に当てはめると1年に1回となり、恐ろしい▲確率が人々を惑わすのは地震の予測も同じだ。東日本大震災以前に政府の委員会が出した30年以内の発生確率はマグニチュード(M)7.5前後の宮城県沖地震が99%、福島県沖はM7.4前後が7%以下。M9の巨大地震を予測できず、惨敗といっていいだろう▲大震災を踏まえて見直した長期予測によると、30年以内に今回と同じタイプのM9級地震が起きる確率はほぼゼロ。三陸沖北部から房総沖の海溝寄りでM9級が起きる確率は30%。だが、これをどこまで信じていいかは未知数だ▲巨大地震も原発事故も現実に直面した人にとっては100%。神のサイコロ振りと割り切るわけにはいかないのが地震列島の宿命だ。 


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放射性セシウムの沈着量と地形の関係(文科省)/子どもに配慮し新分類 食品基準値、より厳しく

2011-11-26 19:48:47 | 地震・原発・災害
今朝は冷え込んで、予報通り初霜が降りました。
昼間は晴れて暖かだったので、昨日に続いて花木の苗を植えました。

8時に来客があるので、マーサに買い物に行きがてら、
丸亀製麺の讃岐うどんで夕食。
わたしはいつものかけうどんです。

丸亀製麺
   

最近は外でうどんを食べることが続いて、
各務原のイオンでは、たらいうどんも食べましたよ。
 
これで4人前です。
小さい子どもも塩分控えめのわたしも一緒に食べられて、
シンプルでうどん自体がおいしかったです。


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毎日口に入る食べ物は、やはり少しでも安全なものを食べたいですね。
特に小さな子どもたちには。

【Q&A】子どもに配慮し新分類 食品基準値、より厳しく 

食品中に含まれる放射性物質の基準値で、厚生労働省は食品区分を現在の5分類から4分類に再編し、「乳児用食品」を新設します。

 Q どう変わるのですか。
 A 現在は「飲料水」「牛乳・乳製品」「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」の五つです。新たな四つは「乳児用食品」のほか「一般食品」「牛乳」「飲料水」です。野菜や肉、コメなどほとんどの食品を「一般食品」にまとめるとともに、配慮が必要なものは独立させました。

 Q なぜ配慮が必要なのですか。
 A 内閣府の食品安全委員会が「子どもの期間は放射性物質の影響を大人より受けやすい可能性がある」との見解を示しています。このため粉ミルクや市販のベビーフードなど乳児しか食べない食品には、一般食品とは別に基準値が必要だと厚労省は判断しました。子どもがいる親の不安を解消する狙いもあります。

 Q 「牛乳」「飲料水」は。
 A 牛乳は、子どもが大人より最大3・3倍も多く飲んでいるとのデータがあります。「飲料水」は全ての人が大量に飲み、代替品もない点を考慮しました。

 Q 変わるのは食品区分だけですか。
 A 基準値を決める際に考慮する年代区分も変わります。これまでの「成人」「幼児」「乳児」の3区分を、「1歳未満」「1~6歳」「7~12歳」「13~18歳」「19歳以上」と細分化します。

 Q 年代ごとに基準値が設定されるのですか。
 A そうではありません。食品中の放射性物質の健康への影響は、食べる量に大きくかかわります。特に子どもは年齢によって体の大きさや食べる量が違うので、年代を分けてきめ細かく把握します。13歳以上は男女差も考慮します。こうして年代ごとに放射性セシウムの「被ばく限度値」を算出し、最も低い数値を共通の基準値とします。24日の厚労省の審議会でも、安全側に立って最も厳しい値を設定すると確認されました。

 Q 肝心の基準値はどう変わるのですか。
 A 現行の暫定基準値は東京電力福島第1原発事故後の3月、セシウムの年間被ばく限度を5ミリシーベルトとして緊急的に決められたものです。厚労省は年間限度を1ミリシーベルトに引き下げ、新たな基準値も全体的に厳しくする方針です。さらに「乳児用食品」など独立させた3分類は「一般食品」より厳しい数値になる見通しです。厚労省は来年4月に新基準値の適用を始められるよう、年内にも基準値案をまとめます。
 (2011年11月24日、共同通信) 


ところで、
福島県では、お米から基準値を超える放射性セシウムが検出されました。
セシウムは山脈に沿って流れたと、文科省が「放射性セシウムの沈着量と地形の関係」の地図を発表しました。
連れ合いのブログでまとめてあったので、記事を借りました。

●文部科学省による、愛知県、青森県、石川県、及び
福井県の航空機モニタリングの測定結果について

    平成23年11月25日 発表

文部科学省による愛知県、青森県、石川県、及び福井県の航空機モニタリング
(愛知県:本年10 月13 日発表、青森県:本年10 月6 日発表、石川県:本年10 月14 日発表、
福井県:本年10 月14 日発表)について本日、測定結果がまとまりましたので、お知らせします。

4.これまでの航空機モニタリングの結果から得られた考察
○これまでの航空機モニタリングの測定結果は、東日本全域(1 都21 県)について
面的に放射線の影響を測定してきた結果であり、これまでの各地域における空間線量率や
放射性セシウムの沈着量の分布状況について確認することができた。なお、本測定により、
これまでに詳細な測定結果が存在していなかった、東日本における天然核種の影響も確認することができた。

○また、これまでの航空機モニタリングの測定結果を地形に着目して確認した結果、奥羽山脈、飯豊山脈、越
後山脈、下野山地、関東山地に沿って、放射性セシウムが沈着していることが確認された。
(参考5 参照)

○以上より、本結果は、被ばく線量評価、除染対策、放射性プルームの状況の検証、地表面への沈着経路の解明、
及び今後の放射性物質の沈着量の経時変化の確認などに活用されることが期待される。


22ページ目(参考2) ●文部科学省がこれまでに測定してきた範囲(11月11日改訂版)及び
愛知県、青森県、石川県、及び福井県内の地表面におけるセシウム134、137の沈着量の合計



26ページ目(参考5) ●航空機モニタリングで測定された放射性セシウムの沈着量と地形の関係
○奥羽山脈、飯豊山脈、越後山脈、下野山地、関東山地等の地形に沿って、
放射性セシウムが沈着している傾向が確認されている。






東日本大震災:福島第1原発事故 経産省のウェブで「除染ノウハウ」を紹介

内閣府原子力被災者生活支援チームは22日、除染のための技術をまとめたカタログを公表した。
 家屋や学校など除染対象ごとに、除染方法や必要な機器など除染のノウハウを紹介している。経済産業省のウェブページ(http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/20111122nisa.pdf)で見ることができる。
 カタログは▽家屋▽道路▽学校・保育所・公園▽農地--など除染対象ごとに、除染方法、必要な機器、人員、安全対策などの除染技術を網羅的に紹介。除染作業によって被ばく線量を減少させる効果の例なども掲載している。ただし、カタログにある除染技術は、国の補償や市町村の基金など財政措置の適用範囲を示したものではないという。
 同チームは「市町村やボランティアで除染作業をする際にも活用してほしい」と話している。【河内敏康】
毎日新聞 2011年11月23日 東京朝刊
  

除染技術カタログ(平成23年11月22日 内閣府原子力被災者生活支援チーム)

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11月25日(金)のつぶやき

2011-11-26 02:56:03 | 花/美しいもの
10:15 from web
足かけ二日「現代思想」増刊の『総特集 上野千鶴子』を探した。2軒目は「一冊あったけれど売れた」。3軒目の本屋さんでやっとを購入。昨夜3時間かけて読みました。出たばかりの『フェミニズム時代を生きて』(岩波現代文庫)を見つけたのもラッキー。置いてあったのは岐阜高島屋の自由書房です。
12:14 from web (Re: @ueno_wan
ありがと!「現代思想」ならあると思って本屋に走ったんだけど・・いつものカルコスは売り切れ。やっぱ岐阜は田舎だと実感。苦労して入手した分、読みでがありました(笑)。古市さんとの対談本も見つからなかったのでまど君に借りて読みます。RE @ueno_wanあれれ、送ってあげたのに。
12:18 from web (Re: @ueno_wan
読みました。午前中他の仕事があったんだけど読み始めたらやめられなくて・・・。女3人のホンネトークおもしろかった。昨夜から上野漬け。夢に出てきそう(笑)。RE @ueno_wan またまた出ました、鼎談『フェミニズム時代を生きて』(岩波現代文庫)新刊です。.
12:32 from Tweet Button
○『絶望の国の幸福な若者たち』古市憲寿著/「若者ってかわいそう」なの?20代の70%が今の生活に「満足」
http://t.co/KvFcpdIY
by midorinet002 on Twitter
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11.23「脱原発をめざす女たちの会」キックオフ集会/原発政策仕分け 地域振興から安全対策へ

2011-11-25 19:09:00 | 花/美しいもの
今年の冬の3か月予報が出ました。
12月は例年よりあたたかく、1月は平年並み、
2月はぐっと冷え込んで雪も多いそうです。
   
明朝の最低気温は4℃。今年いちばんの冷え込みで初霜も見られそうとのこと。
ブログをアップしたら暖地性の鉢物を家の中に取り込んできます。

ここへきて庭の紅葉もすすんできました。
お天気は時雨がちでイマイチ、青空だとキレイナノデスガ・・・。

チシオモミジ
   
ドウダンツツジ
   
ベニシダレモミジ
   
   ベニバナマンサク    ミツマタ
    

  

さむさが厳しくならないうちに、と、小雨のなか、
ともちゃんと買ってきた花木をせっせと植えています。
春に買ってきて、まだ植えてない苗木の鉢も含めて30本ほど。

お値打ちな珍しい木をみるとつい衝動買いしてしまうので、植え場所に苦労しています。

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後半は久しぶりに脱原発の記事。
23日に杉並で「脱原発をめざす女たちの会」の設立集会が開かれました。

「脱原発をめざす女たちの会」ホームページ 

女性たちがつながって、原発のない世を実現させたいですね。
脱原発包囲網は、地方に住むわたしたちの足元でも確実にひろがっています。

  「原発に頼らない」女性集結 著名人ら 活動目指す 
2011年11月24日 東京新聞

 女性主導で原発依存からの脱却を目指す「脱原発をめざす女たちの会」のキックオフ集会が二十三日、東京都杉並区の区立杉並芸術会館で開かれた。約四百人が参加し、さまざまな世代と立場の女性著名人が脱原発をアピール。「原発に頼らない社会を」と声をそろえた。
 同会は評論家吉武輝子さんら八十二人が呼び掛け人になって発足。具体的な活動は今後協議するという。
 集会では歌手加藤登紀子さんや社民党の福島瑞穂党首、十代のタレント藤波心さんなどが思いを披露。福島原発、浜岡原発、高速増殖原型炉もんじゅなど各地での反対運動に長年取り組んできた女性らも、それぞれの意気込みを語った。
 アイヌ民族の宇梶静江さんは「アイヌは水を汚すことを一番嫌う。自分たちでつくれないものを神として敬うから」と詩を添えて脱原発を訴えた。「草食男子」の名付け親のコラムニスト深沢真紀さんは「女性だけが正義と訴えては若者に浸透しない。ダメ人間でもできる運動にすべきだ」と笑いを誘った。
 「女たちの脱原発宣言」も発表。入院先の病院から駆け付けた吉武さんが「男たちには後始末の思想がない。脱原発をたかだかと掲げ次の世代に引き継いで」と締めくくった。  


脱原発をめざす女たちの会:東京・杉並で設立集会(毎日新聞 2011年11月24日)

 "草食男子"の名付け親「ダメ人間でもできる脱原発運動を」(2011年11月24日 ニコニコニュース)

社説:地方議会―原発の議論を興すとき 
2011年11月23日(水)付 朝日新聞

震災と原発事故で延期され、7カ月遅れの実施となった地方選挙が、先週末で終わった。
 福島県議選では多くの候補者が、除染対策や生活再建に加えて「脱原発」を訴えた。1週早かった宮城県議選では、停止中の女川原発のある選挙区で「原発ゼロ」を主張した新顔が、当選したのが目を引いた。
 福島県議会では先月、こんな動きもあった。
 県内すべての原発の「廃炉」を求める請願を、選挙前最後の本会議で採択した。「再稼働は認めない」としてきた佐藤雄平知事の姿勢から、さらに一歩踏み込んだのだ。
 多数派の自民は、前日の委員会では不採択を求めたが、賛成に転じた。選挙を意識したとみられる。県はその後、復興計画に「全基廃炉」を明記する方針を固めた。
 全国に目を転じても、3月以降、原発周辺のまちむらで、議会の意思表明が相次ぐ。
 静岡県牧之原市議会は、10キロ圏内にある浜岡原発の「永久停止」を求める決議をした。
 福井県小浜市議会は、期限を切っての「脱原発」を掲げた意見書を出し、原発が立地する隣の町の議会と、意見交換を始めた。同じ福井でも、高浜原発がある高浜町議会の意見書は「原発を堅持し、再稼働すべし」と国に求めた。
 意見書や請願の採択をめぐって、意見が割れた議会も少なくない。3・11後の地域の未来を原発に託すかどうか、地方議会が真剣勝負の議論を迫られている、いや始めつつある、とは言えまいか。
 これまで、ひとたび原発を受け入れた地域の議会は、その後は「追認機関」になりがちだった。関心は交付金や雇用に集まり、安全確保は国の責任だと片づける。少数の反対意見や危険性への指摘に耳を傾け、調べ、熟議する道すじは十分でなかった。その反省も必要だ。
 住民を巻き込む議論を興し、多様な意見をまとめ、地域の意思決定をする。利害がかかわる周辺のまちとも連携をとる。再稼働の是非や安全協定の見直しなど、目の前に切実な課題がある。住民に近い所にいる地方議員の役割は、重い。
 そもそも原発の運転や電力供給のあり方に対し、自治体が及ぼせる権限は小さい。だが住民の生活に深くかかわることを、国策と独占企業体だけに任せておいてよいのだろうか。
 そうでなくても、地方議会の形骸化がいわれてきた。エネルギー政策に自治をどう取り戻すのか。議会が問われている。


  社説:原子力仕分け―まず脱原発を固めよ
2011年11月23日(水)付 朝日新聞

 深く考える材料にしたいと思って傍聴した人にとっては、消化不良だっただろう。
 行政刷新会議による政策仕分け作業のトップを切って、20日におこなわれた原子力をめぐるやりとりのことだ。
 今回の仕分けは、個別の事業ではなく、中長期的な政策について選択肢を示す「提言型」と銘打った。だが、国会議員を含む仕分け人の指摘は断片的で、誤認や勉強不足としか思えない発言も目立った。
 たとえば、高速増殖炉「もんじゅ」をめぐる討議だ。
 成果の上がらない研究や運営する独立行政法人の不透明な税金の使い方を問題視するのは、当然だ。ただ、「新たな炉に改め、主体も民間企業など別組織に移管する」といった仕分け側の意見は、核燃料サイクルの全体像や、危険性の高い高速増殖炉そのものの問題点を踏まえない乱暴な指摘だった。
 原発が立地する自治体への交付金についても同様だ。原発事故があったからといって、地域振興目的だった使途を、いきなり「安全対策へ絞り込め」と主張するだけで、原発を受け入れてきた自治体が納得するだろうか。交付金問題の抜本的な解決にはつながらない。
 根幹となるエネルギー政策が定まる前に、つまみ食いのように仕分けするのは無理がある。まずは脱原発への道筋を確かなものにする必要がある。
 私たちは、原発を段階的にゼロにすることを提言し、もんじゅだけでなく核燃料サイクル計画からの撤退や、廃炉に向けた立地自治体と政府との話し合いを求めてきた。
 野田政権は、脱原発依存に向けた新たなエネルギー政策を、来夏までにまとめる方針だ。予定通り仕上げることに全力を尽くさなければならない。
 もちろん、仕分け作業が無駄だったわけではない。
 今回の議論で、もんじゅが初発電から20年近く事故続きでほとんど稼働していないのに、維持費だけで年間200億円かかっていることを知った人もいるだろう。交付金についても、財源は毎月の電気料金として徴収されている税金だ。
 公の場での議論が増えることは、原子力政策を「我がこと」としてとらえ直す、いい機会になる。
 仕分けの最後には、経済産業相や環境相、文部科学相らが出席し、エネルギー予算の大胆な組み替えを公言した。政権自らが設定した場での現職大臣の言及だ。口先で終わらないか。こちらも厳しく見守りたい。


クローズアップ2011:原発政策仕分け 地域振興から安全対策へ

政府の行政刷新会議が20日に始めた「提言型政策仕分け」の初日の議論は、政府が掲げる「脱原発依存」の政策具体化に向け、原子力の研究開発や立地対策でどのような方向性を打ち出すかが注目された。仕分け人は、高速増殖原型炉もんじゅの開発体制や立地自治体向け交付金の「抜本見直し」を提示したが、具体的な取り組みにつながるかは見通せず、政府が12年度予算編成でエネルギー政策転換への道筋を示せるかは分からない。

 ◇自治体不在の交付金議論
 原発立地対策では、電源立地地域対策交付金で原発の新増設を促す政策などを検証した。交付金の使途を、地域振興から安全対策にかじを切る方向性を示したが、肝心の立地自治体は議論の蚊帳の外。交付金の使途を巡り、国と立地自治体との思惑の違いが表面化すれば、政府が進める原発再稼働にも影響する可能性がある。
 交付金の原資は電気料金に含まれる電源開発促進税で、自治体は公共施設の整備や福祉、地場産業支援などに充てる。135万キロワットの原発1基が着工前の環境影響評価から運転終了まで50年経過した場合、自治体への交付総額は約1359億円になる。経済産業省と文部科学省は、12年度予算の概算要求で1098億円を要求している。
 この交付金について、仕分け人の玉木雄一郎衆院議員は「安全対策に重点的に振り向けるべきだ」と主張。経産省の担当者は「使途は自治体の判断。現行制度で安全対策にも使える」と説明したが、玉木氏は「自治体任せだ」と反論、提言は「事故対策や防災、安全対策を拡充する仕組みを検討」とした。
 ただ、立地自治体には「安全対策は国の責任。交付金は地域振興などに充てたい」との意向が強い。こうした指摘を踏まえ、提言は「自治体の使い勝手の良さも配慮する」との表現も加えたことで、改革の方向性は曖昧になった。東京電力福島第1原発事故を受け、安全確保と地域振興の両方の拡充を求める立地自治体が納得するかは見通せない。
 一方、将来の交付に備えて積み立てる「周辺地域整備資金」は、747億円の積立金の大部分を取り崩すよう提言した。同資金は、14基の新増設計画を前提としているが、着工済みの3基以外は実現の見通しが遠のいた。新増設について政府の方針も定まっておらず、3基分168億円以外は取り崩し、安全対策などに充てる方針だ。ただ、同資金の問題は会計検査院が10月に指摘しており、取り崩しは「既定路線」。政府のエネルギー政策の全体像が描けていない中、刷新会議が存在感を発揮できたとは言えない。【野原大輔、和田憲二】

 ◇エネルギー特会廃止言及
 提言は、原発事故対策や「脱原発依存」に向けた再生エネルギー促進に費用がかかることを踏まえ、「既存の原子力・エネルギー関係予算全体を見直し、大胆にシフトすべきだ」と指摘、エネルギー対策特別会計の廃止にも言及した。当面は事故対策の財源確保が優先され、エネルギー政策の抜本見直しに向けた予算編成は簡単ではなさそうだ。
 12年度概算要求では、原発関連予算は放射性物質の除染費用などで前年度から倍増の9400億円。うち約5000億円は復興債で賄う方針だが、長期の安定財源確保のめどは立たない。このため政策仕分けでは、エネ特会のうち原発推進の予算(11年度で約3300億円)の大幅組み替えを提言。細野豪志原発事故担当相らは特会廃止を訴えた。
 ただ、交付金縮小には原発立地自治体の反発が必至。残る予算の大半を占める研究開発費も、政府の「エネルギー・環境会議」がエネルギー政策の見直しを決める来夏までは手を付けにくく、抜本見直しは13年度以降になりそうだ。【坂井隆之】

 ◇もんじゅ関連、22億円見直しへ 「使うか分からないのに予算」…財務省も批判
 「40年たって成果のないものに、40年先のために金をつぎ込んでいいのか」(仕分け人の玉木雄一郎衆院議員)。もんじゅには、厳しい意見が相次いだ。
 高速増殖炉は、使った以上の燃料を生みだす「夢の原子炉」と言われ、もんじゅは1970年に現在立地する福井県敦賀市が候補地に決定。95年に火災が発生し、昨年5月に14年半ぶりに試運転を再開したが、直後の昨年8月に燃料交換用機器の一部が炉内に落ち、再び中断した。2050年ごろの実用化を目指し、1兆円以上が投じられたが、見通しはたっていない。
 原子力政策をめぐっては東京電力福島第1原発事故を踏まえ、抜本見直しを迫られているが、政府方針が定まらない段階での議論に限界も露呈。文部科学省の藤木完治・研究開発局長は「政府のエネルギー・環境会議での議論を踏まえないといけない」と繰り返し、仕分け人も核心に踏みこまなかった。
 こうした中、さまざまな問題も浮かんだ。一つが、今年度のもんじゅ関連予算215億円に含まれる対応調整費22億円。エネルギー・環境会議の議論の結果、研究を続けることになった場合の試運転費だ。「いらなくなれば国庫に返納する」(西條正明・核燃料サイクル室長)というが、財務省も「使うかどうかわからないが付けておけ、という奇妙な予算」と批判した。
 さらに、開発する日本原子力研究開発機構OBが再就職した4企業で、売り上げの大半が同機構発注の事業で占められていることも明らかになった。
 中川正春・文科相は議論終了後、記者団に対応調整費について、「見送りが正しいという思いもある。影響が出るか検討したい」と見直しを示唆したが、「専門家集団として担えるのは原子力機構」と理解を求めた。
 高速増殖炉は、原発で燃やした後の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して燃料とする核燃料サイクル政策の中核施設。もし、もんじゅが中止の場合は、政策の検討を迫られる可能性がある。
 もんじゅが立地する敦賀市の河瀬一治市長は20日、「国民の多くが(脱原発の)意識が高い中で、厳しい意見が出たのは仕方ない。原子力政策をどうするかの議論の真っ最中なので、その方向を見極めていくしかない」と述べた。【野田武、藤野基文、柳楽未来】・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
毎日新聞 2011年11月21日

 
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『絶望の国の幸福な若者たち』古市憲寿/「若者ってかわいそう」なの?20代の70%が今の生活に「満足」

2011-11-24 18:48:41 | ジェンダー/上野千鶴子
26歳の社会学者・古市憲寿さんの「絶望の国の幸福な若者たち」を買ってきました。
10月末に朝日新聞の書評欄で紹介されていて読みたいと思っていたら、
上野さんの本を探していて、2軒目に立ち寄った本屋さんで見つけました。

古市憲寿さんとは、上野さんのところに行ったときに、お会いしたことがあります。
その上野さんとの対談が、
『上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください 』
(光文社新書)という本になったので読みたかったのですが、
こちらは見つかりませんでした。

     
「絶望の国の幸福な若者たち」(古市憲寿著/講談社/2011/9/6)

 絶望の国の幸福な若者たち [著]古市憲寿 
[評者]中島岳志(北海道大学准教授)  [掲載]2011年10月30日 朝日新聞

■不安で幸せ?論争的な若者論
 現代日本の若者は不幸だといわれる。格差は拡大し、経済成長も難しい。しかし、社会調査では意外な結果が出る。20代の実に7割が、現在の生活に満足していると答える。今の若者たちは、自分たちの生活を「幸せ」と感じているようなのだ。著者は、この奇妙な幸福感の源泉を探り、現代社会のあり方を模索する。
 若者は本当に「幸せ」なのか。別の調査では、「不安がある」と答える若者の割合も増加している。若者の傾向は、「幸せ」と同時に「不安」を抱えているというアンビバレントなものなのだ。
 では、なぜそのような事態が生じるのか。それは「将来の希望」が失われているからである。もうこれ以上、幸せになるとは思えないため、若者たちは「今、幸せだ」と答えるしかない。今よりも幸せな未来を想像できないからこそ、現在の幸福感と不安が両立するのだ。
 若者は「自己充足的」で「今、ここ」の身近な幸せを重視しているという。親しい仲間たちと「小さな世界」で日常を送る日々に幸福を感じているようだ。また、一方で社会貢献をしたい若者も増加している。最新の調査では20代の若者の約60%が社会のために役立ちたいと考えている。
 ここでキーワードとなるのが「ムラムラする若者」だ。仲間といっしょに「村々する日常」とそれを突破する「ムラムラする非日常」を同時に求める心性が、多くの若者に共有されているという。しかし、非日常はすぐに日常化する。そこが居場所となれば、急速に社会性は氷解する。
 著者は、それでいいじゃないかという。複数の所属をもち、参入・離脱の自由度が高い承認のコミュニティーがあれば、十分生きていけるじゃないかという。
 しかし、現実には仲間がいるのに孤独や不全感を抱える若者も多い。賛否が分かれるであろう論争的な一冊だ。    ◇
 講談社・1890円/ふるいち・のりとし 85年生まれ。慶応大学訪問研究員(上席)。『希望難民ご一行様』。/td>


26歳の社会学者、古市憲寿「人は、将来に希望をなくしたとき『今が幸せ』と感じる」
26歳の若き社会学者・古市憲寿。彼が書いた『絶望の国の幸福な若者たち』が今、巷(ちまた)で話題になっている。
同世代の古市が描く「若者論」は、手垢のついた古くさい主張とは一線を画す視野と思考で、リアルにこの社会を射抜いている。終身雇用制度が崩れた感のある現代において彼が考える「若者」と「仕事」とは・・・
(週プレNEWS - 2011年11月6日)


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古市憲寿さん、最近注目されているようで、
毎日新聞と読売新聞でも紹介されています。



  特集ワイド:「若者ってかわいそう」なの? 20代の70%が今の生活に「満足」  

◇キーワードは自己充足
 世代間格差が話題だ。「若者がかわいそう」だの、「かわいそう」はウソだの、若者以外が騒いでいる。ところが26歳の社会学者、古市憲寿(のりとし)さんはいう。「世代間格差に一番怒ってるのは40代のオジサン世代じゃないですか」。ええっ!? 40代としては聞き捨てならない。ならば聞かせてもらいましょう。「若者ってかわいそうではないの?」【小国綾子】

 ◇気の合う仲間と日常を楽しみ、案外社会に真剣に向き合って、自分にできることをしようと、まじめに思ってる
 古市さんは現在、東大大学院生。9月には「絶望の国の幸福な若者たち」(講談社)、10月には社会学者の上野千鶴子さんとの対談集を出版した。ポスト・ロスジェネ世代の若者論の旗手として、今やメディアで引っ張りだこだ。
 待ち合わせ場所は、昼下がりの東大本郷キャンパス(東京都文京区)。古市さんと同世代の意見も聞きたくて、研究仲間の大学院生(27)の女性らにも同席していただいた。
 「『若者はかわいそう』と言われても僕らに実感はないですね」。古市さんはデータを挙げて説明してくれた。内閣府世論調査(2010年)では、20代の実に70%以上が今の生活に「満足」している。これは過去40年で最高で、おまけに他の世代より高い。満足度が一番低いのは50代(55%)だ。
 「デフレが進み、ユニクロやファストフードでも、お金をかけずそこそこ楽しく暮らせるようになりました。ケータイなど、友だちとつながるツールも増えましたしね」
 でも、一方で20代の63%の人が「生活に悩みや不安がある」という。80年代後半には40%を切っていたのに。「満足なのに不安」って? 「人は『将来、今より幸せになれる』と思った時、今に満足しなくなる。逆に『これ以上幸せになれない』と思うから、今に満足するのです」。つまり希望がないから「今に満足」ってわけか。見れば隣で、20代の女性2人もうなずいている。
 でも、満足している「今」の暮らしも続く保証はないのでは……。
 「ところが若者にその実感はありません。将来について尋ねた調査で『今と同じ生活が続く』と答えた20代は6割。一方『悪くなる』はわずか1割。中高年では『悪くなる』が3~4割もいたのに」
 古市さんが観察してきたポスト・ロスジェネ世代の若者像は、こんなふうだ。日本の将来より、世界の将来に関心があり、バブル時代の若者より、実は社会や政治に関心も高い。社会貢献したい気持ちはあるのに、具体的な目標やきっかけがないから動けない。
 キーワードは「コンサマトリー(自己充足)」。「気の合う仲間と日常を楽しむ生き方。野望を抱いたりせず、友だちと一緒にご飯を食べられたら幸せ、みたいな」。そういう感覚が若者に広まっているという。「例えば、借家を仲間とシェアしたら生活費は月5万円。だったら日雇いでも暮らせる、と会社を辞めた人もいました。病気になったらどうするの? と聞いたら、『ツイッターでつぶやけば、誰か友だちが薬を届けてくれるから』と」
 思わず意地悪な質問を投げてしまった。「自己充足」って「自己満足」とどう違うの? ところが古市さん、涼しげに「まあ、同じでしょうね~」だって。「自己が満足し、今ここで生きていく、それでいい、ってことだから」
 中国の若者には、こう言われたそうだ。「日本の学生って何だか年寄りみたいだね」
 こんな「若者論」に今、同世代から多くの共感が寄せられている。一方で、年配の人からはこんな声も。「若者はもっと怒れ!」。古市さんは「怒りは一瞬、人をまとめるけれど、それだけでは物事は動かない。怒りより共感が大事と思いますけど」と受け流す。
 でも世代間格差はもはや火を見るより明らかだ。年金や医療など社会保障を通じて若者は高齢者より1億円も損する、なんて試算を聞けば、さすがに腹も立つでしょう?
 しかし、同席の20代の面々は「あーあ、って感じ?」「そう。あーあ、だよね」。えっ、それだけ?
 すると古市さん、痛いところを突いてきた。「世代間格差や若者貧困論を一番言いたがるのは40代。将来が不安なのは中高年の方では? 不安を若者に転嫁し、弱者を代弁するふりをしているだけじゃないですか。年金制度が崩壊して困るのも若者ではない。35歳以下の半分がもう、保険料を払ってないですから」
 もっとも古市さんは、同世代の友人の起こした会社の執行役員で、厚生年金保険料を払う身だ。「どうせ僕らは将来、年金なんてほとんどもらえないでしょうが、社会貢献のつもりで払ってます」
 著書で書いている。「若者が頑張ることのできる仕組みもない社会で『夢をあきらめるな』なんて言うな。むしろあきらめさせろ」と。「フリーターや派遣で働いていて、学歴も経験もない若い子たちがキャリアアップできる仕組みが、この社会にありますか?」。研究仲間の女性もボソッとつぶやいた。「頑張ってもその先に楽しそうなものが見えないのよね。頑張ってる人も幸せそうじゃないし」
 大人の目には、不運に見える20代。物心ついた時には「失われた10年」で、就職超氷河期だニートだと言われ、育った世代だ。しかし彼らの目には、上の世代も幸せに見えないらしい。
 古市さんは言う。「『昔は良かった』ってそれ、いつの話です?」。モノはなくとも心豊かな「三丁目の夕日」の昭和30年代か、はたまたジャパン・アズ・ナンバーワンの80年代か、バブル期か。
「『あの頃に戻りたい』と言われても、僕にはしっくりこないんですよね。庶民が物価高と公害に苦しんだ高度成長期や、今から見ればしょぼいシティーホテルでまずいフランス料理を食べていたバブル時代に戻りたいですか? 過労死と隣り合わせの正社員や社畜になり、何十年も先の退職金の額まで予測可能な人生を送るよりは、今の若者は自由な人生を送れるようになった、と言えるのかもしれませんよ」
 何というか、クールでドライ。でも決して、しらけているわけじゃない。「今の20代って案外社会に真剣に向き合い、自分と地続きの場所で自分にできることを何かしようというまじめな人が多いんですよ」と古市さん。
 なるほどこれが、新しい幸せの形、なのかもなあ。20代と40代が一緒にワイワイガヤガヤ。インタビューが終わったころには、東大キャンパスは夕暮れにすっかり沈んでいた。
==============
◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を
t.yukan@mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279
毎日新聞 2011年11月16日 


【今を読む】 研究者や技術者の「世代間格差」
編集委員・知野恵子

 30年以上――。その長さを想像して、思わずため息が出た。
 前例のない大規模事故を引き起こした東京電力福島第一原子力発電所。原子炉を解体し、更地に戻すまでに30年以上かかると、政府の原子力委員会がはじき出した。事故の影響の大きさが改めて身にしみる。
 それにしても長い。「今、東電に入社したら、定年までずっと廃炉担当技術者なのかな」。不安そうな表情で、原子力を学ぶ若者が口にした。
 その原子力委員会の報告書を読むと、事故の後始末の大変さが伝わってくる。
 「世界的にも例の極めて少ない難しい課題に挑戦」「国内外の専門家、産業界の英知を結集」「成果が、原発の廃止措置へ的確に反映される必要がある」など、緊急声明のような文章が続く。廃炉に向けて取り組まねばならない新技術開発もたくさん挙げられている。「原発安全神話」にどっぷり浸かってきた時には考えようともしなかった、様々な難題が待ち受ける。
 それをこなす優れた人材をどれだけ集められるか。その人たちが希望や意欲を持って取り組もうという気持ちになれるかどうか。それでなくても15年以上にわたって原子力分野は若者の間で不人気だった。先行きが気にかかるところだ。
 「世代間格差」――。社会保障を巡って問題になっているが、科学技術の世界でも同じだと感じる。
 現在を起点に、時計の針を逆に30年前の1980年代前半に戻してみる。
 国内はバブル景気へ向かっていた。科学技術分野の予算も拡大し、取り組むべきテーマは尽きなかった。
 原子力では、ウランを再利用する「核燃料サイクル」構築に向けて、高速増殖原型炉「もんじゅ」の工事着工が迫っていた。資源の少ない日本。エネルギー問題解決につながると期待されていた。
 コンピューターに人間と同じような知能を持たせようという国の大型プロジェクト、「第5世代コンピューター」も始まった。
 原子炉内で人間の代わりに作業する「極限作業ロボット」プロジェクトもスタートした。
 地震研究では、「大規模地震対策特別措置法」を受けて、東海地震の予知が可能になると目されていた。
 米国のスペースシャトルの初飛行もこの時期だ。宇宙と地球を繰り返し結ぶ画期的な輸送機の登場。日本人宇宙飛行士を乗せてもらおうという構想が国内で動き出した。
 だが、30年の間に、期待は次々としぼんでいった。というより、現実の厳しさに直面したと言うべきか。
 高速増殖原型炉「もんじゅ」は、事故やトラブルで止まったまま。第5世代コンピューターも華々しい成果がないまま終わった。極限作業ロボットは実用化されなかった上、福島第一原発事故では、使える国産ロボットがないことが問題になった。3月11日の巨大地震を想定できなかった地震研究者からは、反省の弁が語られる。シャトルも2回の大事故を起こし、この夏に引退した。
 原発事故の後始末をのぞくと、科学技術の次の目標は見えない。経済情勢は悪化し、研究予算も増えない。かつてのように華々しい未来図を描けば、潤沢な研究費や開発費が国から与えられる時代ではなくなった。先輩たちの、研究や技術開発モデルは、若い研究者たちには通用しない。損な世代であると感じる。
 そうした中、国の科学技術政策をもっと効果的に進めるための検討が始まった。科学技術政策の司令塔である「総合科学技術会議」の組織を見直す議論だ。
 その議論の中で「今までは科学技術関係者を中心に政策を展開してきた。これからは経済、社会へのつながりを考えないといけない」という意見が出た。
 研究する側が望むことが、国の政策の羅針盤の役割を果たしてきたこれまでの30年。これからの30年は、そうはいきそうにない。
 この秋、「絶望の国の幸福な若者たち」という本が出版され、注目を集めている。著者は東大大学院生の古市憲寿さん。これ以上幸せにならないと思ったら、今に満足するしかない、というのが古市さんの分析だ。
 科学技術の世界でもそうなってほしくない。新たな時代と目標に向けて、これからが知恵の絞り時だ。
(2011年11月18日 読売新聞) 


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