みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

【悩みのるつぼ】Q「延命・葬儀・墓」なしでいい:A上野千鶴子「死後の問題」は分けて考えましょう

2014-03-31 22:33:37 | ジェンダー/上野千鶴子
土日とでかけていて、帰ってきて留守中の新聞を開いたら、
土日にご一緒していた上野千鶴子さんの【悩みのるつぼ】が載っていました。

いつ読んでもおもしろいですね。
「死後の問題」は分けて考えましょう、は、
わが身にひきつけてたいへん参考になりました(笑)。


2014年3月29日 朝日新聞be

  【悩みのるつぼ】「延命・葬儀・墓」なしでいい
2014年3月29日 朝日新聞be

「延命・葬儀・墓」なしでいい 
相談者:女性 60歳


 60代前半の女性です。
 10年前に靱帯(じんたい)を切る事故を経験し、人生いつ何が起こるかわからないと、切実に感じました。以来、今出来ることを実践するようになり、自分でも行動的になりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 悩みは終活のことです。
 私は「延命処置、葬儀、墓」がみんな「なし」でいいと思っています。それに費やすお金があるのなら、生きている時に有意義に使ったほうがいいという考えです。実家の墓も、私たち兄妹が死んだら荒れてしまうのは目に見えています。
 20年後は超高齢社会で病院にも施設にも入れないのはわかりきっています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
回答者:社会学者 上野千鶴子
「死後の問題」は分けて考えましょう


 終活ばやりです。60代前半、仕事や乗馬に、生き生きと暮らしておられるご様子、終活にはちと早い、ような気もしますが、何が起きるかわからないのが人生、という実感をお持ちなのですね。最近では死後や葬儀、お墓を話題にすることにもタブーがなくなってきました。なにしろ天皇ご一家もお墓をどうするかと終活をしておられるくらいですから。誰もそれを「不謹慎」とか「縁起でもない」とか言わなくなりました。
 「延命措置、葬儀、お墓」何にもなしがお望みとか。これは分けて考えたほうがよいですね。延命措置は今はいらないと思っていても、土壇場で気が変わるかもしれません。日付のある意思などあてになりません。手立てがあれば少しでも生きのびたいと思うのは人情。今日1日、生きててよかった、もう1日、生きていたい、とあなたも思うようになるかもしれませんから。その場になって考えても遅くないですから、これは別にしましょう。
 「葬儀とお墓」は死んだあとのこと。この世に戻ってきて自分の葬儀や墓を覗(のぞ)くこともできません。ま、死んだあとのことは死んだあとのこと。こちらは生きている人たちに任せましょう。家族の死をどう悼(いた)みたいかは、死んだ人の問題ではなく生きている人の問題。わたしはこうしてほしい、と子供たちに意向をおしつけるより、あなたはどうしたいの、と聞いてみてはいかが?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 生きているあいだのことと、死んでからのことは切り分けましょう。あなたの意思が通るのは生きているあいだのこと。死んでからのことに希望をいうのはよいけれど、託さなければならない相手と相談しながら折り合いをつけましょう。過剰な期待も過小な期待も、相手にとっては迷惑なもの。何より家族のあいだで死を話題にできるってすてきなこと。死は、親が子に伝えることのできる最後の教育の場であることを忘れないでくださいね。 


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きょうはひと月ほど書いてきた原稿の締切日。

朝ウオーキングをして、ときどき、息抜きで庭に出る以外は、
ずっとPCの前にいました。

夕方には、眼が疲れて字が二重に見えるようになり、
やっと間に合わせたところです。

きょうはブログはパス、しようかと思ったのですが、
香りのよいお花たちを撮ったので、アップすることにします。

沈丁花(ジンチョウゲ)




    

土佐水木(トサミズキ)




大輪ミツマタ
    

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3月30日(日)のつぶやき

2014-03-31 01:12:31 | 花/美しいもの

『映画から見える世界―観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド』上野千鶴子 blog.goo.ne.jp/midorinet002/e…


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『映画から見える世界―観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド』上野千鶴子

2014-03-30 22:36:58 | ジェンダー/上野千鶴子
昨日は午後から、名古屋の「つながれっとNAGOYA」でWAN 拡大会議。

きょうは午後から、上野千鶴子さんと岡野八代さんが登場される
フォーラム「位置に着きました。」を聞くために、
そのまま名古屋に一泊。
午前中、時間があったので、名古屋駅周辺をブラブラ。

高島屋の三省堂書店で、上野千鶴子さんの最新刊、
『映画から見える世界―観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド』を買いました。



映画から見える世界―観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド
(上野千鶴子著/電子本ピコ第三書館販売 (2014/03))


本を早く読みたかったので、その足で、
ミッドランドスクエアに向かって、

ピエールマルコニーで
チョコレートパフェを食べながら、本を読みました。

おいしいパフェを食べながら、本を読む至福のひととき。


帰りに、フィートナムアンドメイソンで、



スコーンと、ドーナツと、ミートパイなどを、全種類少しずつ買いました。

午後は、フォーラム「位置に着きました。」。

    フォーラム「位置に着きました。」 - 参画プラネット 
『日本が変わる、女が変える』
明日の日本へ。名古屋発!女からのメッセージ

上野千鶴子さんとともに、岡野八代さんがニッポンを変える!
そのために・・・語ります。あなたも、ご一緒に。
                                                  
【第一部】トーク/「ニッポンを変える!」
●上野千鶴子
(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長、東京大学名誉教授)
●岡野八代
(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事、同志社大学教授)

【第二部】名古屋発!女からのメッセージ
参加者からのメッセージを集めます。

・日時:3/30(日)13:30~16:30
・会場:つながれっとNAGOYA/3階特別セミナールーム
    「名古屋市男女平等参画推進センター」



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昨夜は、北から南から駆けつけたWANボランテイアの交流もかねての懇親会。
おいしいもの満載で、立食パーティをしました。















つながれっとNAGOYA「名古屋市男女平等参画推進センター」は、
今日が最終日でした。

 男女平等参画推進センターの女性会館への移転について(平成26年4月予定)

つながれっとNAGOYAを管理運営していた
参画プラネットのみなさま、長い間、おつかれさまでした。

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3月29日(土)のつぶやき

2014-03-30 01:10:47 | 花/美しいもの

WAN拡大理事会@名古屋開催中。熱気とパワーのある女が全国から30余人。次期が楽しみ。

寺町みどりさんがリツイート | RT

いまWAN拡大理事会で名古屋にいます。参加者は30人超。女が議論する空間は、いるだけでここちよい。。


3月31日東京学士会館にて、記者会見をする予定です。東京新聞:研究者ら「河野談話維持を」 署名1300人超える:政治(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/politi…

寺町みどりさんがリツイート | RT

社会: 秘密保護法 無効 求め提訴 フリー記者ら「取材に制限」(3月29日 朝刊) [写真]: bit.ly/1dBHQyz #Bot

寺町みどりさんがリツイート | RT

映画「トークバック 沈黙を破る女たち 」 坂上 香 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/art/?p=8363


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はるルンルン!待ちに待ったハクモクレン、さらさモクレン、姫コブシ、レンギョウが咲きました。。

2014-03-29 12:40:53 | 花/美しいもの
待ちに待ったハクモクレンが咲きました。

きのうはまだつぼみ、と思っていたら、一輪咲いて、
翌日には、パッと咲きました。


まっ白な帽子をかぶっているようです。








赤い花の、更紗(さらさ)モクレンと姫コブシも咲きました。



いつもの年は、姫コブシが真っ先に咲くのですが、
今年は一斉に咲いて華やかです。









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レンギョウも咲いています。



黄色の花が鮮やかなので、庭のあちこちに移植したので、


庭のアチコチで黄色い花を咲かせています。


すっかりはるですねーー。

ルンルン!


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3月28日(金)のつぶやき

2014-03-29 01:12:02 | 花/美しいもの

『女のからだ フェミニズム以後』 荻野美穂 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/book/?p=7740


冤罪は国家の犯罪 袴田事件再審決定/過ちはすみやかに正せ/直ちに再審を開始せよ  goo.gl/4FL2aE


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冤罪は国家の犯罪 袴田事件再審決定/過ちはすみやかに正せ/直ちに再審を開始せよ 

2014-03-28 21:24:37 | ほん/新聞/ニュース
雨がたくさん降って、
水が好きな水仙が一気に咲きました。

知らない内にこんな増えた「口紅水仙」。


ムスカリも咲いています。


市道に面した中段の水仙。

小輪と八重の黄色です。


大輪でカップがオレンジの水仙。


スイセンいろいろ。
    

水仙は早咲きが終わったころです。
まだまだ、いろんな変わり咲きの水仙が咲きます。

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昨日、再審が決定した袴田事件。
今朝は各社が社説で取りあげています。

  【社説】冤罪は国家の犯罪 袴田事件再審決定   
2014年3月28日 中日新聞

 裁判所が自ら言及した通り、「耐え難いほど正義に反する状況」である。捏造(ねつぞう)された証拠で死刑判決が確定したのか。速やかに裁判をやり直すべきだ。

 事件発生から一年二カ月後に工場のみそタンクから見つかった血痕の付いた衣類五点は、確定判決が、袴田巌さんを犯人と認定する上で最も重視した証拠だった。

 その衣類について、今回の静岡地裁決定は「後日捏造された疑いがある」と述べた。

 検察庁も裁判所も証拠の捏造を見抜けないまま死刑を宣告していたのであろうか。

「こちらが犯行着衣」
 絶対にあってはならないことであるが、死刑を言い渡した当の裁判所が、その疑いが極めて高くなったと認めたのである。ただならぬ事態と言わざるを得ない。

 そもそも、起訴の段階で犯行着衣とされたのは、血痕と油の付着したパジャマだった。

 ところが、一審公判の中でパジャマに関する鑑定の信用性に疑いがもたれるや、問題の衣類五点がみそタンクの中から突然見つかり、検察官は「こちらが真の犯行着衣である」と主張を変更した。

 袴田さんは、公判では起訴内容を否認したが、捜査段階で四十五通の自白調書が作られていた。毎日十二時間以上に及んだという厳しい取り調べの末に追い込まれた自白で、その内容は、日替わりで変遷していた。

 一審判決は、そのうち四十四通を、信用性も任意性もないとして証拠から排斥したが、残り一通の検察官作成の自白調書だけを証拠として採用し、問題の衣類五点を犯行着衣と認定して死刑を言い渡した。判決はそのまま高裁、最高裁を経て一九八〇年に確定した。この間、どれほどの吟味がなされたのか。

 この確定判決をおかしいと考えていたのは、再審を請求した弁護側だけではなかった。

新証拠の開示が鍵に
 一審で死刑判決を書いた元裁判官の熊本典道さん(76)は二〇〇七年、「自白に疑問を抱き無罪を主張したが、裁判官三人の合議で死刑が決まった」と告白している。

 「評議の秘密」を破ることは裁判官の職業倫理に反する暴挙だと批判されたが、この一件で、袴田事件に対する市民の疑念も決定的に深まったのではないか。

 第二次再審請求審では、弁護団の開示請求を受けて、裁判所が検察側に幾度も証拠開示を勧告。静岡地検は、これまで法廷に提出していなかった五点の衣類の発見時のカラー写真、その衣類のズボンを販売した会社の役員の供述調書、取り調べの録音テープなど六百点の新証拠を開示した。その一部が再審の扉を開く鍵になった。

 これまでの再審請求事件では、捜査当局が集めた証拠の開示、非開示は検察の判断に委ねられたままで、言い換えれば、検察側は自分たちに都合のよい証拠しか出してこなかったともいえる。弁護側から見れば、隠されたことと同じだ。今回の請求審では、証拠開示の重要性があらためて証明されたといっていい。

 そもそもが、公権力が公費を使って集めた証拠である。真相解明には、検察側の手持ち証拠が全面開示されてしかるべきだろう。

 柔道二段で体格もよい被害者を襲う腕力があるのは、元プロボクサーの彼以外にない…。従業員だから給料支給日で現金があることを知っている…。袴田さんは、いわゆる見込み捜査で犯人に仕立てられた。一カ月余り尾行され、逮捕後は、時に水も与えられない取り調べで「自白」に追い込まれる。典型的な冤罪(えんざい)の構図である。無理な捜査は証拠捏造につながりやすい。

 冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる。真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む。被害者側は真相を知り得ない。冤罪とは国家の犯罪である。

 市民の常識、良識を事実認定や量刑に反映させる裁判員裁判の時代にある。誤判につながるような制度の欠陥、弱点は皆無にする必要がある。

検察は即時抗告やめよ
司法の判断が二転三転した名張毒ぶどう酒事件を含め、日弁連が再審請求を支援している重要事件だけでも袴田事件以外に八件。証拠開示を徹底するなら、有罪認定が揺らぐケースはほかにもあるのではないか。

 冤罪は、古い事件に限らない。今も起きうることは、やはり証拠捏造が明らかになった村木厚子さんの事件などが示している。

 袴田さんの拘置停止にまで踏み込んだ今決定は、地裁が無罪を確信したことを意味している。

 検察は即時抗告することなく、速やかに再審は開始されるべきである。


  社説:死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ 
2014年3月28日(金)付  朝日新聞

無実の人を罪におとし、長年にわたり、死刑台の縁に立たせる。許されないことが起きたおそれが強い。

 静岡県で48年前、一家4人が殺害された。犯人として死刑を宣告された袴田巌さんの再審の開始を静岡地裁が決定した。

 検察側は抗告によって手続きを長引かせるべきではない。すみやかに再審すべきである。

 80年代、免田栄さんら死刑が確定した4人が相次いで再審で無罪になった。自白の強要、とりわけ死刑の取り返しのつかなさを考えさせたはずだった。

 袴田さんの死刑確定や第1次再審請求審はそうした動きと並行していたのだが、判決は今日まで維持されている。あの教訓ははたして生かされたのか。司法界は猛省せねばなるまい。

 今回の決定が特に重いのは、袴田さん有罪の重要証拠で、犯行時に着ていたとされた衣服5点について、捜査機関が捏造(ねつぞう)した疑いがあるとさえ言及していることだ。

 死刑を決定づけた証拠がでっち上げだったとしたら、かつてない深刻な事態である。

 捜査・検察当局に求められるのは、この指摘を真摯(しんし)に受けとめ、何が起きたのか徹底調査することではないか。

 袴田さんは78歳。いつ執行されるか分からない死刑の恐怖と向き合う拘置所暮らしで精神の病が進み、姉や弁護人による面会でさえ難しくなった。

 死刑の確定から34年である。むだにしていい時間はない。

 再審を開くかどうかの判断にここまで時間を要している裁判のあり方も検討すべきだ。

 衣服の血痕に用いたDNA鑑定の新しい技術が今回の決定を後押ししたのは確かだろう。ただし、衣服は一審が始まった後に現場近くで突然見つかったとされ、その不自然さのほか、袴田さんには小さすぎる問題などがかねて指摘されていた。

 「疑わしきは被告人の利益に」の理念は尊重されていたのか、問い直すべきだ。

 27年かかって棄却に終わった第1次再審請求審と比べ、第2次審では証拠の開示が大きく進んだ。裁判所が検察に強く促した結果、当初は調べられていなかった証拠が多く出された。

 袴田さんに有利なのに、弁護側が存在さえ知らなかった証言もあった。それもなぜ、もっと早くできなかったのか、と思わざるをえない。

 今回の再審開始決定は、釈放にもあえて踏み込んだ。裁判長が、これ以上の拘束は「耐え難いほど正義に反する」とまで断じた意味はあまりに重い。 


   社説:袴田事件決定 直ちに再審を開始せよ 
毎日新聞 2014年03月28日 

 捜査側の証拠捏造(ねつぞう)の疑いにまで踏み込んだ事実上の無罪認定だ。

 静岡県で1966年、一家4人が殺害された袴田事件で、静岡地裁が再審開始の決定を出した。袴田巌元被告(78)のこれ以上の拘置は「耐え難いほど正義に反する」との地裁の決定で、袴田元被告は逮捕から48年ぶりに釈放された。

 再審に費やした時間は、あまりに長すぎた。検察は決定に不服があれば高裁に即時抗告できる。だが、決定の内容や袴田元被告の年齢を考慮すれば、再審裁判をするか否かでこれ以上、時間をかけてはならない。速やかに再審裁判を開始すべきだ。

 再審の扉は、新証拠が提示されなければ開かれない。今回の第2次再審請求審では、確定判決で犯行時の着衣とされたシャツなど5点の衣類のDNA型鑑定が焦点となった。

 地裁は、「血痕が袴田元被告や被害者と一致しない」とした弁護側のDNA型鑑定を新証拠と認め、袴田元被告を犯人とするには合理的な疑いが残るとした。「疑わしきは被告人の利益に」の刑事裁判の原則が再審にも当てはまるとした最高裁の白鳥決定に沿った妥当な判断だ。

 決定は、5点の衣類が、事件から1年以上経過して発見されたことを「不自然だ」と指摘した。「後日捏造された疑いを生じさせる」として、捜査当局が、なりふり構わず証拠を捏造した疑いまで投げかけた。

 証拠の捏造があったとすれば許されない。確定裁判でも45通の自白調書のうち44通の任意性が否定され、証拠不採用になった。証拠が不十分な中、犯人視や自白の強要など不当捜査が行われた疑いが残る。静岡県警は捜査を徹底検証すべきだ。

 検察の責任も大きい。第2次再審請求審では、公判で未提出だった約600点の証拠が地裁の勧告を受けて新たに開示され、弁護側が確定判決との矛盾点などを突いた。

 裁判の遂行には、公正な証拠の開示が不可欠だ。東京電力女性社員殺害事件や布川事件など近年、再審無罪が確定した事件でも、検察の証拠開示の不十分さが指摘された。被告側に有利な証拠を検察が恣意(しい)的に出さないことを防ぐ証拠開示の制度やルールが必要だ。

 一連の再審請求審を振り返れば、裁判所も強く反省を迫られる。81年提起の第1次再審請求審は、最高裁で棄却されるまで27年を要した。自由を奪われ、死刑台と隣り合わせで過ごした袴田元被告の長い年月を思うと、迅速な裁判が実現できなかったことが悔やまれる。

 半世紀近い塀の扉を開けたのは最新のDNA型鑑定の成果だが、適正な刑事手続きや公正な証拠開示など国民に信頼される刑事司法の原点を改めて確認したい。


  袴田事件再審 科学鑑定が導いた「証拠捏造」(3月28日付・読売社説) 

 逮捕から48年を経て、最新のDNA鑑定が再審の重い扉を開いた。

 「袴田事件」の第2次再審請求で、静岡地裁は、死刑が確定した袴田巌元被告(78)の再審を認める決定をした。犯行時の着衣とされた5点の衣類が、袴田元被告のものではない可能性が強まったためだ。

 地裁は「捜査機関が証拠を捏造ねつぞうした疑いがある」とまで指摘した。検察・警察は、決定を重く受け止めねばならない。

 地裁は「これ以上身柄拘束を続けることは、耐え難いほど正義に反する」として、死刑の執行停止と釈放も求めた。袴田元被告は長期間拘置され、認知症のような症状が出ているという。

 法務省が袴田元被告を釈放したのは、適切な措置だろう。

 事件は、1966年に静岡県清水市(現静岡市)で起きた。みそ会社専務宅が全焼し、一家4人の他殺体が見つかった。

 従業員の袴田元被告が強盗殺人などの容疑で逮捕された。無罪を訴えたが、1審で死刑が言い渡され、80年に最高裁で確定した。

 再審開始決定の決め手となったのは、弁護側の鑑定結果だ。有力な物証とされた衣類の血痕について、被害者や袴田元被告のDNA型と一致しなかった。

 地裁は「鑑定の信頼性は高い。無罪を言い渡すべき明らかな新証拠だ」と結論づけた。

 衣類のDNA鑑定は、第1次再審請求の過程でも実施されたが、鑑定不能に終わっている。科学鑑定の進歩が、再審開始決定をたぐり寄せたと言える。

 静岡県警の捜査を巡っては、当初から疑問点が多かった。

 問題の5点の衣類は、公判が始まってから9か月後、みそタンクから発見された。地裁が今回、発見の経緯が不自然で、血痕などの変色状況から、事件直後に隠されたものではない可能性が大きいと指摘したのはうなずける。

 県警が証拠をでっち上げたとすれば、許されない犯罪行為だ。

 1審に提出された自白調書の大半は、威圧的な取り調べなどを理由に証拠採用されなかった。袴田元被告を犯人と決めつける不当な捜査が行われた疑いがある。

 検察が衣類発見時の写真など多くの重要証拠を開示したのは、第2次再審請求審になってからだ。当初の公判や第1次再審請求の段階で開示していたら、審理結果に影響を与えたのではないか。

 公金を使って集めた証拠は、検察の独占物ではない。改めて肝に銘じてもらいたい。
(2014年3月28日 読売新聞) 


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3月27日(木)のつぶやき

2014-03-28 01:12:40 | 花/美しいもの

特養:待機52万人 4年で23%増 - 毎日新聞 mainichi.jp/shimen/news/20…


「家みたいな会社」が懐かしい?(ドラマの中の働く女たち・7) 中谷文美 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/reading/?p=134…


国民投票法:自民、民主に譲歩 改憲3分の2確保にらみ - 毎日新聞 mainichi.jp/select/news/20…


沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求/上 死刑囚忘れられない 「無罪の心証」告白、元裁判官・熊本さん /静岡 - 毎日新聞 mainichi.jp/area/shizuoka/…


袴田事件:「やっていません」に涙出る…1審死刑の裁判官 - 毎日新聞 mainichi.jp/select/news/20…


中日新聞:袴田巌さん釈放、逮捕から48年 再審決定受け初 :社会(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/s/article/2014…


袴田事件:死刑囚の再審認める/沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求(上・中・下) goo.gl/JPDvrH


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袴田事件:死刑囚の再審認める/沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求(上・中・下)

2014-03-27 21:34:50 | ほん/新聞/ニュース
お昼過ぎに買い物にでかけて、
2時間ほどしてかえったきたら、
ハクモクレンが咲きはじめていました。

これから一年でいちばん美しい季節です。




帰ってきてテレビを見たら、
「袴田事件」で死刑が確定し、48年間、拘留されていた袴田巌さんの
再審(裁判のやり直し)を静岡地裁が認め田というニュースをやっていました。

裁判所は、「元被告は死刑の恐怖のもとで極めて長い間、身柄を拘束された。
これ以上勾留を続けることは耐えられないほど正義に反する」と指摘して死刑の執行と勾留を停止し、
釈放を認める異例の決定をしました。


決定は、「捜査機関が証拠をねつ造し、死刑の恐怖のもとに身柄を拘束した疑いがあると強く批判した」とも報道されています。

判決から数時間後、袴田巌さんは釈放されました。

よかった、と思うと同時に、48年ものあいだ、
国によって拘留(監禁)されていたことを思うと、
涙が出てきます。

この事件のことを詳しく書いた、毎日新聞の
特集「沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求」がありますので、
再審決定の記事といっしょに紹介します。


  48年前の袴田事件 死刑囚の再審認める 
3月27日 NHKニュース 

昭和41年に静岡県で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で、静岡地方裁判所は死刑が確定していた袴田巌元被告について「犯行に使われたとされた衣類はねつ造の疑いがある」と指摘して再審=裁判のやり直しを認めました。
裁判所はあわせて元被告の釈放を認める決定も出しました。

昭和41年、今の静岡市清水区でみそ製造会社の専務の一家4人が殺害された事件では、当時、会社の従業員で強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌元被告(78)が無実を訴え、弁護団が再審=裁判のやり直しを求めてきました。
この中では犯行の際に元被告が着ていたと判決で認定された「5点の衣類」が本人のものだったかどうかが最大の争点となりました。
27日の決定で静岡地方裁判所の村山浩昭裁判長は「DNA鑑定の結果から5点の衣類は犯人が着ていたものではなく、捜査機関によって後日ねつ造された疑いがある」と指摘して再審を認めました。
また、裁判長は「極めて長期間、死刑の恐怖のもとで身柄を拘束され続けてきた。これ以上勾留を続けることは正義に反する」と指摘して、袴田元被告の死刑の執行と勾留を停止し、釈放を認める決定も出しました。
死刑囚の再審を認める決定は9年前・平成17年の、いわゆる「名張毒ぶどう酒事件」以来、6件目です。
これまでの5件のうち、名張事件は後に決定が取り消されましたが、ほかの4件はその後、いずれも再審が開始され、無罪となっています。

袴田元被告の姉「粘りに粘った結果」
再審の開始が決まった直後、袴田元被告の姉の秀子さんは「無実を信じて粘りに粘った結果だと思う。とにかくうれしいのひと言しかありません。きょうのこの日とこれまで支援してくださった方々に感謝いたします」と話しました。

袴田被告の弁護団長「熱い思いかなう」
袴田元被告の弁護団の西嶋勝彦弁護団長は裁判所の前で「再審開始となりました。袴田さんの熱い思いがついにかないました」と短く報告しました。
そして、再審の開始と死刑の執行の停止と釈放を命じた裁判所の決定を読み上げると、支援者たちは大きな歓声を挙げ、拍手をしていました。

予想外の決定
静岡地方裁判所が再審の開始を認める決定を出したことについて、静岡地方検察庁の西谷隆次席検事は「予想外の決定であり、本庁の主張が認められなかったのは誠に遺憾である。上級庁とも協議のうえ、速やかに対応したい」と話しています。
また、静岡県警察本部はNHKの取材に対して「再審の決定についてはコメントを差し控えたい。内容を精査して今後の対応を考えたい」としています。



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 袴田さん釈放 再審決定は捜査機関批判 
3月27日 MHK

昭和41年に静岡県で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で死刑が確定し、27日再審=裁判のやり直しが認められた袴田巌さんが、逮捕から48年たって東京拘置所から釈放されました。
再審を認めた決定は、捜査機関が証拠をねつ造し、死刑の恐怖のもとに身柄を拘束した疑いがあると強く批判しました。

袴田巌さんは、昭和41年、今の静岡市清水区でみそ製造会社の専務の一家4人が殺害された事件で強盗殺人などの罪で死刑が確定し、無実を訴えて再審=裁判のやり直しを求めた結果、27日静岡地方裁判所で認められました。
裁判所は決定で元被告が事件を起こした時に着ていたとかつての死刑判決で認定された衣類について、捜査機関がねつ造した疑いがあると指摘しました。
再審請求の審理のなかで行ったDNA鑑定などをもとに、事件から1年以上たってみそタンクの中から見つかった衣類は、犯人のものでも袴田さんのものでもない可能性が強まったという判断でした。さらに裁判所は、「元被告は死刑の恐怖のもとで極めて長い間、身柄を拘束された。これ以上勾留を続けることは耐えられないほど正義に反する」と指摘して死刑の執行と勾留を停止し、釈放を認める異例の決定をしました。
検察は再審を認めた決定を取り消すよう不服を申し立てる方針ですが、勾留を続ける法的な根拠がなくなったとして釈放の準備を進めていました。
これによって、裁判で無実を訴え続けながら死刑が確定した袴田さんは、昭和41年に逮捕されて以来、48年たって東京拘置所から釈放されました。
死刑囚の再審を認める決定は、9年前、平成17年の、いわゆる「名張毒ぶどう酒事件」以来、6件目で、裁判所が再審開始の決定を出した段階で死刑囚の勾留を停止し、釈放を認めたのは今回が初めてです。
これまでに死刑囚の再審が認められた5件のうち、名張事件はのちに決定が取り消されましたが、ほかの4件はその後、いずれも再審が開始され、無罪となっています。 


 袴田事件:「やっていません」に涙出る…1審死刑の裁判官
毎日新聞 2014年03月27日 

 静岡市(旧静岡県清水市)で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして強盗殺人罪などで死刑が確定した元プロボクサー、袴田巌死刑囚(78)側の第2次再審請求。静岡地裁(村山浩昭裁判長)は27日、再審を開始し、死刑執行を停止する決定を出した。

 1審・静岡地裁で死刑の判決文を書いた元裁判官、熊本典道(のりみち)さん(76)は「公判で袴田さんが『やっていません』と言った姿が忘れられない。思い出すと涙が出る」と、今でも悔やみ続けている。

 真っすぐに裁判長を見据えて受け答えする袴田死刑囚の様子や、任意性に乏しい供述調書などを通じ、「有罪認定は難しい」と思っていた。だが、結審後に判決文を検討する中で、結果的に先輩判事に押し切られた、と振り返る。

 半年後、耐えられず退官し、弁護士に転じた。合議の秘密を破り、第1次再審請求中の2007年、「無罪の心証があった」と告白したが、請求棄却が確定した。先月末には古巣の静岡地裁を訪ね、再審開始を求める上申書を提出。「自分は他の裁判官を説得できなかった。償いをしたい」と訴えた。【荒木涼子】


 沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求/上 死刑囚忘れられない 「無罪の心証」告白、元裁判官・熊本さん /静岡
毎日新聞 2013年12月03日 地方版

 ◇大粒の涙頬伝い
 清水市(現静岡市清水区)で1966年、みそ製造会社の専務一家4人が殺害された「袴田事件」の第2次再審請求は2日、最終意見書の提出で審理をほぼ終えた。最大の物証とされる「5点の衣類」の血痕のDNA型鑑定をはじめ、弁護団と検察側の主張は鋭く対立。再審の重い扉を前にして、真相に近づくには半世紀近い時間の壁も立ちはだかっている。【荒木涼子】

 「再審請求にかかる時間が長すぎる」。静岡地裁で死刑の判決文を書いた元裁判官、熊本典道(のりみち)さん(76)は、引退生活を送る福岡市内で取材に応じ、袴田巌死刑囚(77)らの高齢化が進む中で、いらだちを募らせた。

 合議の秘密を破った元裁判官だった。第1次再審請求中の2007年に記者会見を開き、「審理していて無罪の心証があった」と告白、批判も浴びた。死刑を言い渡す一方、45通の自白調書のうち1通しか採用しなかった地裁判決は「自白獲得にきゅうきゅうとして物的証拠に関する捜査を怠った」と捜査側を手厳しく批判。熊本さんがその半年後に退官したこともあり、弁護団の間では「(合議体)3人の裁判官の中で意見は相当割れていたのでは」とささやかれていた。

 熊本さんは車椅子にもたれながら、袴田死刑囚の近況に話が及ぶと震える両手でつえを握りしめる。「今も袴田さんのことを覚えているんです」と、大粒の涙が頬を伝った。

 熊本さんは1審公判中は30歳を過ぎたころ。境遇は自分と異なるものの、同世代の青年だった袴田死刑囚が被告席にいた。真っすぐに裁判長を見て訴える姿から、不合理な弁解をしているとは思えなかった。刑事訴訟の有罪認定には、合理的な疑いを差し挟む余地のない立証が求められる。「合理的な疑いとは何なのか」「裁判官の良心とは」と苦悩し続けた審理だった。

 判決を書いた自らが「無罪」に傾いていたと告白すれば、1次請求の決定に影響があると期待もしたが、27年間に及んだ1次請求は、告白の翌08年に棄却が確定した。熊本さんは数年前から前立腺がんになり、気弱になることもある。「本当のことを言いたかったが、今となってみると(告白が)良かったのか正直分からない」

  ◇   ◇
 11月19日、東京拘置所の面会申込所で広げられた黄色い表紙のA6判ノートには、この3年余の日付だけが書き記されていた。袴田死刑囚の姉秀子さん(80)の面会記録帳だが、10年8月以来、袴田死刑囚が面会を拒み続け、姉弟の会話内容などは記載されないままになっている。

 今では面会申し込みを通じて自分の来訪だけでも伝わるよう、月1回は拘置所を訪れる。「もしかしたら、ひょっこり顔を出すかもしれんでね」。死刑囚は拘禁症状が出始め、認知症の疑いも出てきた。残された時間は長くない。弁護団が2次請求で開示請求するなどして集めた証拠によって意見書は229ページの大部に及んだ。年開けから再審可否の判断を待つことになる。秀子さんは言う。「時は相当流れたが、私と巌の無罪を訴える気持ちは何も変わらない。それを裁判所に伝えたい」

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 ■ことば
 ◇再審請求


 有罪が確定した事件について、判決の言い渡しを受けた人の利益となる新たな証拠が発見された時などに判決を取り消し、裁判の審理をやり直すよう申し立てることができる刑事訴訟法に規定されている手続き。弁護側が提出した証拠が、「確定判決と異なる新規明白な事実や証拠」と再審請求審で判断されれば再審開始が決定となり、刑の執行が停止される。
 


 沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求/中 「虚構のベールはがれた」 筑波大・本田教授、独自理論でDNA抽出 /静岡
毎日新聞 2013年12月04日 地方版

 ◇検察側「科学的に未承認」
 血縁関係のない4人以上の血が付着している−−。2011年12月、弁護側推薦鑑定人の本田克也・筑波大教授(法医学)の導き出した結論に、「虚構のベールがはがれた」と袴田事件の弁護団は色めきたった。

 本田教授が鑑定していたのは、最大の物証で犯行着衣とされた「5点の衣類」の血痕のDNA。弁護側は「公判中に見つかったもので捜査側の捏造(ねつぞう)」と主張しているが、確定判決は、1966年の事件で殺害されたみそ製造会社専務一家の返り血と認定していたからだ。

 DNA型鑑定は第1次再審請求中の98〜01年、当時の技術の限界もあって不調に終わった。2次請求で再鑑定を弁護側から求められた静岡地裁は「血液だけに絞った鑑定は可能か」と、本田教授と検察側推薦の学者に打診。「現在の技術ならできる」と双方が応じ、半世紀近く沈黙していた血痕が秘める真相に迫ろうとした。

 「裁判所の鑑定条件はかなり厳しいものだった」。本田教授は先月、茨城県つくば市の大学研究室で振り返った。通常、分析対象の試料は髪の毛や皮膚などと分けて採取され、DNAをどんな細胞から取り出すかはあまり問題にならない。

 しかし5点の衣類は、隠されていた工場のタンク内で1年以上、みそに漬かったとされる。発見・保存までに付着した可能性がある捜査員ら第三者のDNAを排除し、血液由来のものを取り出すのは至難の業。本田教授は11年8月から4カ月間、試行錯誤を繰り返し、「条件次第でDNAを持つ白血球も抗原・抗体反応で分離される」との理論を用いてDNAを抽出した。

 検察側推薦の学者は血痕と被害者のDNAについて「一致する可能性は排除できない」と判決に沿う鑑定書を提出。一方、証人尋問では「鑑定に自信がない。証拠として使わないでほしい」と言いだし、検察側は双方の鑑定について「試料が古く証拠能力はない」と予防線を張った。

 66年11月の静岡地裁初公判では、5点の衣類でなく袴田巌死刑囚(77)のパジャマが犯行着衣とされた。みそタンクで衣類が発見された後に検察が主張を変えた経緯があり、不自然さは大いに残る。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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 沈黙の血痕:袴田事件・第2次再審請求/下 証拠開示、時の流れ 「疑わしきは被告人の利益に」 /静岡 
毎日新聞 2013年12月05日 地方版

 ◇認定に高い証明力要求
 むき出しになったオープンリール式のテープ1本には、1966年9月21日、取調室で向き合う県警捜査1課、清水署の捜査員と、起訴されたばかりの袴田巌死刑囚(77)のやりとりが録音されていた。「君は録音に承諾してくれるかな」「はい、いいです」と始まり、袴田死刑囚の「自白」が約1時間続く。

 第2次再審請求中の2011年12月、静岡地裁から初の証拠開示勧告を受けて地検が開示した176点の中に、従来は知られていなかった当事者の肉声が交じっていた。

 弁護団の小川秀世事務局長は振り返る。「こんなテープまであったかと驚いた。今回の請求では地裁が開示に積極的だった」。弁護団はテープの「自白」内容について法心理学の専門家に鑑定を依頼し、「『秘密の暴露』はなく、無実の人が語る『無知の暴露』」との分析結果を得た。先月には、7月に開示された捜査報告書の中に「袴田は事件直後、社員寮にいた」と確定判決と食い違う供述があったことも判明、「自白が虚偽であることが濃厚になった」と最終意見書に盛り込んだ。

 5年8カ月に及んだ2次請求審で、検察側が保管していた600点近くの証拠が開示された。地検も「確定判決の証拠構造とは関連がないが、審理促進には協力する」と、任意開示には応じてきた。弁護士の一人は「今までは目隠しをされていたようなもの。検察はプライバシーの問題などを非開示の理由にするが、無実の人を救う方が優先だろう」と話す。

 裁判所や検察の姿勢の変化ともとれる対応には、裁判員制度導入を機に公判前整理手続きが行われ、事件の証拠開示が進んだことにある。再審請求審に証拠開示の規定はなく、検察の裁量が依然大きいものの、西嶋勝彦弁護団長は「両者とも世論を無視できなくなったということだろう」と推測する。

 しかし、再審への壁が低くなったわけではない。再審開始条件を緩和したとされる最高裁の「白鳥決定」(1975年)では、「疑わしきは被告人の利益に」の原則が再審でも適用されるとうたうが、日弁連人権擁護委員会再審部会の部会長、上地(かみじ)大三郎弁護士は「足利事件や東電女性社員殺害事件など新証拠が科学的なものなら再審が決定するようになったが、認められるケースは全体的に少ない」と話す。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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3月26日(水)のつぶやき

2014-03-27 01:12:29 | 花/美しいもの

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