毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページ 6行目 215

2017-09-29 23:56:56 | 本 3

 

 すっかりマディちゃんショックに襲われています。

なんだかお腹あたりに力が入らない。真相はいかに。

よその赤ちゃんと一緒に写っているだけだったのか。

 

今日は9月29日、9のつく日なので読んだ本をまとめて書くシリーズの日なのですが、

今日も簡易版で。ってこれが通常になってしまいそうだ。って、以前はどうだったかというと、わからない。

 

 ではいつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは感想にも紹介にもならない雑文です。

 

 

 

 

  七帝柔道記/増田俊也

 それよりも、私が気になったのは二年目が一人しか残っていないことだった。暗澹たる気持

 

 

この本は前から読みたかったのだけれど敷居が高くて、

というのも、

 単行本だとこれだもの、いかにも畑違いの専門的な話だと思うじゃない、

面白いと言う評判と、ちょっとマニアックな縁のない柔道の話を天秤にかけると、

やっぱり腰が引けて敵前逃亡していた。

が、書店でこのなんだか爽やかに変身している文庫本を発見。

手に取り最初の数ページを読んでみると、あら、すいすい読めるし、そこまで取っ付きにくくもない。

それになんと、出だしから舞台は4月の雪の札幌駅、北大なんて言葉もでてくるし。

昨今こういう全然硬くない表紙のデザインが多く目に付き、あまり好意的ではなかったけれど、

今回すっごく実感しました。中身はまるっきり同じでも、

単行本はがっつり硬派、文庫本のこのデザインだと門戸がどっと広い、大オープン、私でも入れるわ(笑)。

余分な話が長くなりましたが、オリンピックでやっている「技あり」とか「待て」の柔道は講道館柔道。

対し、この本では七つの旧帝大だけの七帝ルールに基づき行われる柔道。

著者である増田さんが北大柔道部で過ごした、涙と鼻水と涎にまみれ、

人格をプライドをずたずたにされながらも取り組んだ、みっちり詰まった柔道部での日々の話。

人物や地名店名がほぼ実名で登場しているのではないでしょか。

旭岳の帰りに通った北24条ではそのまま「北の屯田の館」の前を通ったし。思わず、「あった!」(笑)。

札幌、北大に縁のあるかたはもちろん、格闘技や北の大地に縁のないかたでも面白く最後まで読めるのでは。

 飛ばし読みが得意な私なのに、一行一句丁寧に丁寧に読み進めたし、

その後(この本では増田さんが三年目になったところで終わっている)の試合を動画で延々と観てしまった。

七帝柔道で検索すると試合の動画が観られます。

 

 

 

 

 

  脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち/スラヴォミール・ラウィッツ 梅津正彦訳

った。私は導かれるまま、建物の中の次の扉の前に立った。何か秘密の合図でも送ったのだ

 

突然読み返したくなり、再読。前回読んだときも思ったのだけれど、どこまでが本当なのか考えてしまう。

嘘をついているというのではなく、記憶の確かさ経路が特定できないなどなど。

シベリア強制収容所に25年の強制労働で送られ、そこで仲間7人と脱走、途中で17歳の少女も合流し、

計8人で真冬のシベリアを出発ゴビ砂漠をヒマラヤ山脈をほとんど装備なし、食糧も水も地図もなしで一年をかけ踏破、

そのうち4人が死亡、残った4人はインドにたどり着きイギリス軍に保護される。

1941年の話なのだけど、あまりに距離がありすぎて、こんな装備で越えられる生き延びられるものなのか、

どこかに疑問符が浮かんでしまうのは私の性格が悪いからだろうか。

 

 

 

 

 

 ぼくがいま、死について思うこと/椎名誠

「いや。夢だ。母が死ぬ夢を見た。でもかなりはっきりとした夢だった。ただの夢じゃ

 

タイムリーというか偶然私も椎名さんの本を読んでいました(一部通じることと思います)。

残念ながらゾーリ虫はでてきませんでしたが。

鳥葬、風葬、水葬の話が面白かったし、お墓の考え方とか葬儀の仕方とか、はては人種、国による違いとか、

中間部がなかなか今の私が欲しい情報が書いてあり、しめしめでした。

お骨仏、かなり気になる。調べてみよう。

 

 

 

 

 

  寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑/絵・やまぐちかおり 編集・いろは出版

 

 

だからというわけではなく、偶然重なった、いつかみんな死んでしまう話。

巻末ふろくに「図鑑で紹介した324個のすべての項目を寿命順にならべてみたよ」というのがあり、

トップは虹数分、ラストはブラックホール10の65乗年以上。

 この世のいろいろなものの寿命が書いてあるのですが、

ブタの寿命を初めて知り驚く。

ブタ本来の寿命は約15年もあるそうです。

けれど食用のブタたちは天寿を全うすることなく生後6~7ヶ月出荷され殺される。

これを読み、数日間は晩御飯のお皿にのった豚肉をしげしげと見てしまったけれど、

今は考えもせずぱくっと食べてしまう。感謝を忘れてはいけないぞ。

簡易版といいつつもうひとつ。

くつの寿命は種類により違うけれど、ランニング用は約6ヶ月、約800km分走ると寿命がくるそうだ。

え! 6ヶ月以上履いてるし、月100キロまではいかないけれど、寿命の800キロはとっくに越えているはず。

革靴だと毎日履くと約3ヶ月。

よく歩き回る人が履くと1~3ヶ月で寿命が来るから1年に2~4回は靴底を交換すべきと書いてあるけれど、

まさかみなさんその通りにしてはいないですよね。

 

 

 

 

 バッタを倒しにアフリカへ/前野ウルド浩太郎

ことが禁じられているが、他宗教の人は飲んでもかまわないと聞いていたので、遠路はるば

 

前作に引き続き、面白い! 

いかにバッタに関する知識のない人たちにも広くわかりやすく楽しく知ってもらおうと意識して書いてくれているのか。

私はかなりこういう人が好きだ。

アムンセンといい、自分のやりたいことを切り開いていく力に惚れてしまうんだな。

写真が豊富で、目から得る情報の力というものも大きいし。

読み終えて、今は前野さんのブログを最初から順に読み始めています。

砂漠のリアルムシキング 本と併読すれば面白さ5割増ですな。興味のある方はぜひお読みください。

がんばれ、前野さん!

 

 

 

 

 くらべる東西/おかべたかし・文 山出高士・写真

 

17ページはおでんでした。

 

「いなり寿司」や「銭湯」など34組の「東(主に関東)と西(主に関西)の文化・風俗の違い」を、

写真にとりくらべ、違いを一目瞭然にし解説した本。いやぁ、面白い。見る楽しみと知る喜びの合体形。

その境界はどんどんなくなっていくと書いてあるけれど、北海道ってまたこれ特殊な位置づけじゃない、

日本各地から移住してきているわけだし、まぁそんなこといったら今じゃ日本中人が移動しているけれど。

といいつつ、汁気のない「東のぜんざい」は初めてみました。あんこのムースみたいじゃ。

桜餅がちがうのは知っていたけれど、稲荷寿司の三角形は、あれは「オシャレ仕立て」なのかと思っていた。

それと、表紙になっている銭湯。

関東と関西では湯船の位置が異なっていて、関東は浴場の奥に、関西は浴場の中央にあるそうで、

理由の諸説はいろいろあるらしい。ただ、湯船を中央に据えると配管などの構造が複雑になり、

関西でも中央に湯船のある銭湯は年々減りつつあると書いてあります。

え、ちょっと、え、我が北海道、北海道万歳なのですが。←何を言いたいんだか。

私の古い記憶の銭湯の湯船は真ん中タイプと奥タイプがあるような気がするのだけれど。

たまたま、一昨日の夕刊に「札幌近郊湯どころ巡り」なんていう情報紙が入ってきたんです。

で、載っている銭湯の湯船はどこに配置してあるのかとチェックしてみたら。

 

 

 

真ん中、中央配置になっている!

 

他の銭湯はどうなっている?

 

 

 

小樽の3銭湯はみな中央配置タイプが掲載されている。

他はというと、奥だったり中央だったりさまざま。

え、文化の湯はどうだったろう、江部乙温泉は、深川で入った銭湯は。

温泉は入ってもなかなか公衆浴場に入る機会は少なく、それもだいぶ昔で記憶が薄い(文化の湯は数年前だけど)。

 

それと、狛犬さんの尻尾は関西風の上を向いているものしか見たことがない。

サンドイッチの厚焼き玉子は食べたことがない、おそらく、きっと。

線香花火は藁・紙両方売っている。のれんにも違いがあるらしい。

北海道って混合、って思っていたけれど、

意外と全国的にいろいろもう混ざってカオスになっているのかもしれないな。

このシリーズはなかなか視覚に訴える面白さなので全作品読んでというか見てみたい。

 

 

以上、全然簡易版ではなかった215回でした。

 


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