いつ?あれ?いつだろう、毎日のご飯がお鍋から炊飯器に変わった時期って。
子どもの頃は母が毎日ごっつい文化鍋でご飯をしゅしゅしゅしゅ音を立て炊いていた。
あの音と機関車のようにしゅぽしゅぽ噴きあがる湯気とご飯の炊けるいい匂い。
蓋が踊ってかちかちぶつかる音も聞こえてた。
あぁ、懐かしい。懐かしの台所風景でしょか。
保温ジャーが登場したのはなんとなく覚えているけれど、炊飯器(ガスor電気)となると、
これが全然記憶にありません。
ただね、お鍋で炊いたご飯の味はなんとなく覚えている。甘味と弾力、そして時に香ばしいおこげ。
平松洋子さんの「おいしいごはんのためならば」を読んで以来、なんだかご飯をお鍋で炊いてみたくなりまして。
ただ、平松さんのようには物に(この場合は炊くお鍋ですね)こだわれないし、こだわりはない。
まずはこの私でもご飯がガスでお鍋で炊けるのか、そこが一番の問題。
ネットで検索してみると、いろいろ出てるんですね、
簡単に美味しく炊ける専用のお鍋とか、意外に簡単に美味しくできましたという体験談が。
数ある体験談を読んでいるうちに、どんどんその気になってきた
ご近所のホームセンターに「ご飯といえば文化鍋」を買いに行こうかと本気で考えてみたけれど、
まずは買う前に、私でも本当に炊けるのか試してみなくちゃと(腕に自信なし)、
数年前に買ってあった100円の土鍋、あれでチャレンジしてみました。
お米を研ぎ、あ、もう研ぐって言葉あまり使ってないの?洗うってよく見かけるけれど、
確かに今のお米ってきれいだから「研ぐ」ってイメージ薄いかなぁ。
でもやっぱりお米は洗うではなく手早く素早く研ぐだよなぁ。お芋じゃないんだし。
あ、そんな話ではなく、お米一合に対しお水200mlが基本だそうです。
あとは好みやお米に合わせて微調整すればいいようですが、まずは炊けんと始まらない。
30分以上、うるかす。
でた、「うるかす」、なんと全国区ではなく北海道の方言とは驚きまくったけど、
この水につけ吸水させることも「うるかす」といいます。私だけじゃないわよね?
うるかしたお米を強火(中火)で5分、湯気が上がってきたら弱火(とろ火)で15分、
おこげプリーズな場合は火を消すまえに強火で10秒すればいいそうな。
ガスからおろした、美味しいご飯が出来上がっているだろう土鍋。
♪ ドナドナドーナー ドナベー
なんだか物悲しい歌をくちずさみ じっと蒸らして待つこと20分。
絶対蓋を開けてはいけません。
20分後、ときめきながら蓋をあけると。
あ、なんだか出来ている!
炊飯器の蓋をあけたときとはまた違う湯気の上がり方。
おこげも少しだけできていた。
この先、写真はありません。
空腹の限界につき、黙々しみじみ食べました、三膳も(笑)。あぁ、やっぱり炭水化物地獄だわ。
そのお味はというと。
お米が生き生きはつらつとしていると感じたのですが。これで通じます?通じないか。
炊飯器のご飯に比べて一粒一粒が力強く生きてる感じの味。わからなくなってきたな(笑)。
炊飯器のご飯は粒が集団でご飯だけど、お鍋炊きのご飯は一粒一粒がご飯(笑)。
だめだな、絶対リポーターにはなれんわ。
昔食べていたご飯の味がちょっとした。ちょっとなのは、やっぱり私の腕と母の腕の差でしょか。
もう少し水加減を増やして、火力もびくつかずに幾分強めれば、もう少しツヤが出てきそう。
ぺろっとお鍋半分食べてしまいました。残ったご飯は塩むすび。
いやぁ、ガス台の上でご飯を炊くお鍋が噴いてるのっていい眺めです。
湯気に混ざってお米が踊っている音も聞こえたし。なんといっても、とっても美味しい。
そうそう、蒸らしの時間が長いせいか、炊飯器のほうがアツアツなのはこれは仕方ないか。
やつは電気で守られてるものな。
また炊こう!
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