毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

そして美馬牛の丘も迷丘だった

2009-05-02 20:54:54 | ささやかな小旅行
大雪山白金観光ホテル。
目覚めて一番最初にしたことは…

『外っ、雪は、雪はどうなんじゃっ』

よろめきながら窓辺に走りカーテンを開けると、
OK,大丈夫、雪は積もっていませんでした。

天気予報では雪だったんですよ。
気温は確か3℃の予報だったかな。
実際、
道東や札幌小樽で積雪がありましたが、
白金付近は強風のみ。

よし、今日もいけるっ。

朝から露天風呂へ。
で、でら寒い…
昨夜も強風の中入湯でしたが、
この日はさらに上乗せの強風でして…
雪もちらほら混ざってましたわ。

で、
この日の流行語大賞は『でら』。

私:『でらさみぃーっ』
娘:『でらって何語?なんちゅう意味??』
私:『でらとはおそらく名古屋弁で、
   北海道弁で言うとなまらだ』(と思うんですけど…)
娘:『じゃぁ弘前だとたげかな。
   もっとひどくなるとたんげ』

と、朝の露天風呂に『でら』や『たんげ』が響きまして…

朝食バイキングは二人で三人前平らげまして、
さぁ行くぞ、出発じゃ、HERE WE GOっ!!




昨日は道にかぶりつきで撮れなかった、
いえ、
撮る余裕のかけらもなかった白樺街道。
ここで
♪白樺~青空、南風~と歌ったら、
『何それ』と娘に言われまして。
差を感じてしまいましたわ…

この左手が白金の滝入り口です。
白金温泉に向かって右奥、
美瑛に向かっては左ですから。

最初に寄ったのは、
昨日パスした美郷不動尊。
美郷の名水だそうです。




こんなに清らかなら水も美味いに違いないっ。




河童も遊ぶに違いないっ。




剣に炎。
お不動さまってみなこれなのかしら??

このお堂付近で水が湧いているそうです。
いやぁ、
地元の人だと思うんですけど、
車のトランクにポリだのペットボトルだの、
すんごい量を積んでおりました。

試しに一口飲んでみましたが、
やっぱりクリアなお味にございました。

さて、
966号をまっすぐ美瑛目指して走るか、
それとも性懲りも無く寄り道するか。

えへへ、
雪が積もっていたなら直帰だったんですけどね、
ちょいと木を見に行きましょかと。

ここでもまたドツボにはまるのでした…
ご覧下さい、




もう迷わないぞと、
しっかり道の駅でゲットした地図に、
ボールペンで道順をマークしていました。
824号を途中で右折し、
哲学の道←三角山ね→ならぬ哲学の木を見に行こうとね。

ところがどすこい、
この右折地点が見つからない。
先の「新星第5」ってとこまで行っちゃいましてね。
でも、
娘も私も道らしき道を目にしてないのですわ…

これは白金ダムの二の舞か…?

一応右に道と呼んでいいのか、
道らしきものはあったんです。
でも、とても車で入っていけるような道ではありませんでして。
まさか娘にその獣道を突き進めとはとても言えないし…

で、
かなり戻ったところの林道らしき道に入りまして。




『頼むっ、落ちないでっ、ど真ん中を走ってちょ』と懇願する母。
こわばり引きつりながらハンドルを握る娘。
丘といえども高低差はありますから…

道なりに進んで行きますと、
同じような道と舗装道が複雑に交差する地点に着きまして、
そこにある、
『ペンション ウィ』の看板が光輝いておりまして。
ウィ~さん、助けてください、哲学の木を教えてください。

私、函館でペンション経営をしている友人がいて、
忙しい時にはお手伝いもしていたことがありまして。
ペンションの人はいい人親切という確信がありまして。

はい、
ウィ~の奥様ご主人様、
すっごく親切に、
「左曲がって右に曲がって左曲がって坂を上ったら右に曲がるのよ」と。
何度も復唱したので憶えちゃいましたわ(笑)。

ペンション WE、ありがとうございました。
まさに地獄に仏、迷丘で福の神でした。

やっとのことでたどり着いた、
これがその、



哲学の木ですっ。




この舗装道はどこから来たの??




哲学の木を撮る私を撮っている娘(笑)。
よくぞ走った、えらいぞ娘。



解説しましょう。
パンフレットによりますと、
【やや斜めに立っている姿が、
首を傾げて物事を考えているように見えるということで名付けられました】

さらばじゃ、哲学の木。

次にチョイスいたしましたのは「新栄の丘」。
なぜかこれの標識だけは親切にありまして、
これはきっと丘の総大将、親分、元締めに違いないと。

迷わずに新栄の丘に到着。




きっと見えるんでしょね。
無理、この天気じゃ。
…ってこの丘というか丘ってね、
見事に周りには何も無くて風がもろ吹きさらしでして。




どうも親分ではなさそうでした(笑)。
ここでも『でらさみぃーっ』を連発。
娘なんか早々車に戻ってしまいまして。

お次は「クリスマスツリーの木」。
ここも標識がちゃんとあってすんなり到着。




確かにツリーに見えるけど、
どこのお山にもありそうな…
やっぱり丘に1本ってのがミソなんでしょね。




クリスマスツリーの木を撮る私を撮っている娘、再び。

風はびゅーびゅー、
鯉のぼりなんて中に芯が入ってるの?ってぐらい真横にびーんでして。

この2ヶ所すんなり行けたことで、
私達も標識さえあれば行けるじゃないと強気になりまして…
昨日失敗した親子の木、
一度あそこらへん走ってるからきっと行けるでしょとね。

…甘かった…美瑛の丘はやはり魔物でありました…

237号から昨日走ったのと同じコースまではばっちこだったのですが、
その先からにわかに怪しくなり始め、
そのうち娘と私の読みにずれが生じ、
娘に殴り殺しにされそうな気配が漂い始め…

すると、
なんだかしょぼい(失礼)木がひょいと現れまして。
そのしょぼさに一度通りすぎたのですが、
あれに間違いないとUターン。




親子の木にございます。

この木を見ながら、
『一般的に大きい2本がお父さんとお母さんで、
 真ん中のちびっこいのが子供だよね』
『でも、うちは絶対大きい2本が我々だよね』
『あのしょぼくて弱弱しいのがお父さんだよね』
『あはははは』(共に)

あえてどれが誰のセリフかは書きません(笑)。
確かに我が家は娘と私のスクラムで保たれているような。
夫は仕事とゴルフの腕前だけはプロ級でして、
それは私も娘もしっかり認めているんですけど、
いざ家庭内のことや実生活はまるっきりダメなんですわ。
いえ、
ちゃんと私も娘もわかっておりまして、
お父さんはあれでナイスなキャラだよねと。
変な家族だわ。

いよいよラストの木となりました。




セブンスターの木。




たばこのパッケージに使われたんですって。
星しか知らないなぁ…
ここでも『でらさみぃーっ』を連発。
まさに『でら』な旅だったのでした。

…とまぁ長々と書き続けてきましたが、
なんとかその後無事に帰宅できました。

今度はどこへ行きましょう(笑)。
『もうあなたとは二度と行かないっ』なんて言われたりして。

ささやかな小旅行シリーズにお付き合いくださり、
ありがとうございました。

                  完