中国のインターネットでは、新型長距離ミサイル爆撃機H-6Kの写真を最近頻繁に見かけることができる。海外の軍事専門家も大きな関心を示しているなかで、戦略技術分析センターのワシリー・カシン専門家の見方を紹介する。
Janes Defense Weekly誌が今年6月に報じているところによると、人民解放軍空軍はH-6K爆撃機を15機配備している。H-6Kは2011年5月に実験を完了し実戦配備された。つまり、2年の間に15機が生産されたことになる。このような生産テンポは大型で複雑な機構をもつ爆撃機にとっては通常のテンポだが、将来的にはより速くなる可能性もある。
爆撃機にはロシア製エンジンB30カ-ペー2が2基搭載されている。2009年と2011年にそれぞれ結ばれた契約では、中国は合わせて、239基のエンジンを購入することとなっている。
その一部は1990年代に購入された、イリューシン76型機の交換用に用いられるこうか(?)、中国で初めて開発されている大型輸送機Y-20用にも用いられる可能性がある。しかしなんといってもH-6Kが主要な用途となるだろう。専門家らの評価によると、数十機が生産されると見られている。
H-6Kは中距離巡航ミサイルCJ-10Kを搭載することができる、中国にとって初めての爆撃機で、いままでグアムを含む太平洋第二列島線までとされていた攻撃範囲が、ハワイより先まで広がることとなる。
中国には以前、ツポレフ16型を改造したH-6爆撃機があったが、H-6Kは航続距離をかなり伸ばした形となった。複合材料が広く用いられているほか、爆弾倉も取り除かれている。さらにH-6にあった防御用機銃もない。
一方で、総重量および燃料タンクに、どのような変化があったのかは分からない。
また無線誘導爆弾など追加の装備が、どれほど搭載できるのかも不明だ。また翼の下に強力な巡航ミサイル6発を搭載すれば、空気抵抗も大きくなり、航続距離に影響するだろう。全体として構造上の変化を考慮すれば、ハワイを攻撃できる可能性も排除できない。少なくとも完全武装でない状態ならば可能だろう。
中国とアメリカの間に武力衝突があった場合、中国の短距離弾道ミサイルの射程距離内にある、台湾の空港は比較的容易に破壊されるだろう。アメリカはお互いに距離が離れている太平洋上の各拠点に頼らざるを得ないが、H-6Kの航続距離が本当に伸びているのであれば、大量の巡航ミサイルによる攻撃を守ることはできないだろう。
その場合、アメリカは機動部隊がメインとなる。それは中国の強力な沿岸巡航ミサイル、および近代的なディーゼル潜水艦の脅威に直面することとなる。つまり10年経って、H-6Kの数が増えた場合、アジアにおけるパワーバランスが中国有利に傾くために大きなファクターとなるだろう。
※「用いられるこうか」分からない言葉だ
8月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
Janes Defense Weekly誌が今年6月に報じているところによると、人民解放軍空軍はH-6K爆撃機を15機配備している。H-6Kは2011年5月に実験を完了し実戦配備された。つまり、2年の間に15機が生産されたことになる。このような生産テンポは大型で複雑な機構をもつ爆撃機にとっては通常のテンポだが、将来的にはより速くなる可能性もある。
爆撃機にはロシア製エンジンB30カ-ペー2が2基搭載されている。2009年と2011年にそれぞれ結ばれた契約では、中国は合わせて、239基のエンジンを購入することとなっている。
その一部は1990年代に購入された、イリューシン76型機の交換用に用いられるこうか(?)、中国で初めて開発されている大型輸送機Y-20用にも用いられる可能性がある。しかしなんといってもH-6Kが主要な用途となるだろう。専門家らの評価によると、数十機が生産されると見られている。
H-6Kは中距離巡航ミサイルCJ-10Kを搭載することができる、中国にとって初めての爆撃機で、いままでグアムを含む太平洋第二列島線までとされていた攻撃範囲が、ハワイより先まで広がることとなる。
中国には以前、ツポレフ16型を改造したH-6爆撃機があったが、H-6Kは航続距離をかなり伸ばした形となった。複合材料が広く用いられているほか、爆弾倉も取り除かれている。さらにH-6にあった防御用機銃もない。
一方で、総重量および燃料タンクに、どのような変化があったのかは分からない。
また無線誘導爆弾など追加の装備が、どれほど搭載できるのかも不明だ。また翼の下に強力な巡航ミサイル6発を搭載すれば、空気抵抗も大きくなり、航続距離に影響するだろう。全体として構造上の変化を考慮すれば、ハワイを攻撃できる可能性も排除できない。少なくとも完全武装でない状態ならば可能だろう。
中国とアメリカの間に武力衝突があった場合、中国の短距離弾道ミサイルの射程距離内にある、台湾の空港は比較的容易に破壊されるだろう。アメリカはお互いに距離が離れている太平洋上の各拠点に頼らざるを得ないが、H-6Kの航続距離が本当に伸びているのであれば、大量の巡航ミサイルによる攻撃を守ることはできないだろう。
その場合、アメリカは機動部隊がメインとなる。それは中国の強力な沿岸巡航ミサイル、および近代的なディーゼル潜水艦の脅威に直面することとなる。つまり10年経って、H-6Kの数が増えた場合、アジアにおけるパワーバランスが中国有利に傾くために大きなファクターとなるだろう。
※「用いられるこうか」分からない言葉だ
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8月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル