1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

日本 ロシアに対する偏見を捨てるべき(1)

2013-08-14 | ラジオ
ロシアと日本の接近を妨げているのは、なにも領土問題だけではない。日本人の意識に根付いているロシアに対する偏見が存在しているからだ。
元駐日ロシア大使を務めたことのあるアレクサンドル・パノフ氏は、冷戦時代からの偏見を克服するのは容易ではないと指摘している。
「日本のメディアが何を報じているかを見てみれば、ロシアについて否定的な報道をしていることが分かりる。これは今日までも続いているのだ。アメリカでロシアに対してどれほど否定的な態度がとられているか、誰でも知っていますが、このアメリカのプロパガンダマシーンが、日本に対してもかなり効果的に作用しているのだ。
日本の親米ロビーは非常に強い力をもっている。学者でさえもアメリカのすることは全て良いことだと考えてしまうのだ。
原爆を投下し日本の都市を焼き払った代わりに、日本人に民主主義を教えてくれたというわけだ。当時、民間人が50万人以上犠牲になったということさえ無視されている。アメリカ人は日本人を助けてくれたというのだ。確かに子供にチョコレートをくれ、売春婦にストッキングをくれた。そのアメリカ軍兵士たちは子供をたくさんつくり、そして去って行った。結局50万人の浮浪児が残されたのだ」
パノフ氏のコメントだ。

日本ではアメリカがしたことは全て良く、ロシアがしたことは全て悪いと考えられている。例えば1945年に満州に侵攻したロシア人兵士は粗雑であって、数十万人の女性、老人、子供が恐怖から自殺を遂げたといわれている。
さらに数十万人の日本兵がソ連に連行され、強制労働させられたといわれている。しかしパノフ氏が納得できないのは、女性子供に自殺を強要したのが日本軍であったことが指摘されていないこと、アメリカやイギリスも数十万人の日本兵捕虜を、強制労働に使役したことが触れられていないことと指摘している。
当時そのようなものは広く行われていたことだったのだ。

日本 ロシアに対する偏見を捨てるべき(2)へ続く

やってくれるね、ロシア人!―不思議ワールドとのつきあい方
クリエーター情報なし
日本放送出版協会

6月25日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル