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エジプトとの関係維持のために金を払うのは誰か

2013-08-22 | ラジオ
エジプトはEUおよびアメリカからの財政的、経済的支援が杜絶することを恐れていないのかも知れない。サウジアラビアその他、ペルシャ湾岸の産油国が損失分の全てを補填することを約束しているのだ。
ワシントンは、ここ最近のエジプトにおける所謂、ドラマチックな出来事との関連で、エジプトへの支援プログラムを見直すことを発表した。EUもまた同様の目的を持って、域内の外相たちを集めた緊急協議を開く。
ワシントンもブリュッセルも、今月16日から18日にかけてムスリム同胞団支持者のデモを鎮圧するに際して過剰な暴力を用いたことについて、エジプト軍を非難している。

サウジアラビアの国営通信社SPAは、19日の夕方、外務大臣のサウード・アルファイサル王子の特別声明を伝えた。その声明曰く、エジプトへの支援のカットを宣言したり、そのことをもってエジプトを脅迫したりする者たちは、理解しなければならない。
アラブ諸国、ムスリム諸国は豊かであり、ぶれることなくエジプトを支援すると。この声明は、EU加盟28ヶ国の外相らによる緊急会合が、21日に開催されることに合わせて発せられたものと見ることができる。
このEU外相会談では、エジプトの新政権に対するブリュッセルの関係の取り方について、またエジプトへの経済的、軍事的支援のあり方について決定がなされる。
サウジアラビア、クウェート、UAEその他諸国は既にエジプトに対し140億ドルの支援を行っている。今回の危機は、どうやらエジプトに新たな友人たち、スポンサーたちがつくという事態を引き起こしたもののようだ。その友人たちは遠く西にではなく、近く東にいる。一部のアラブ専門家たちは、新しいエジプトは中国やロシアと関係を強化するのではないか、とさえ予言している。

サウジアラビアとの交情は、基本的に予見可能なことだ。ロシア高等経済学院のコンスタンチン・トルエフツェフ氏は、サウジアラビアは資金援助の準備を整えていると見ている。
ロシアとの関係についてはと言うと、エジプト情勢がもう少し落ち着くまでは、外交的な方針転換について語るのは時期尚早だと専門家は語っている。
ですがエジプトは定めし、西側に憤懣を感じているであろうと、専門家トルエフツェフ氏は述べている。
「エジプト軍は、ここ30年間ほど極めて親西側的だと考えられてきた。西側諸国から自分たちの振舞いについて険しい非難を受けることは、エジプト軍からは否定的なリアクションを呼ばずにはいないようなことだろう」
専門家は、このように述べている。

その否定的なリアクションは、エジプト移行政権のナビリャ・ファフミ外務大臣へのテレビインタビューにも既に現れている。ファフミ外相は次のように述べた。
「我々は古い友人たちを新しい友人たちに取り替えるようなことをしたくない。しかし我々は世界を拡大し、従来顧みなかったような国家たちとも関係構築を続けていき、もって選択可能性を作り出そうと考えている。
EU諸国は毎年、エジプトに対し3億ユーロの支援を施してきた。EUの大手銀行のラインを通じての借款その他、2012年から2013年にかけての経済援助の総額は、5億ユーロという規模に上っている。またアメリカからは、軍事援助として毎年13億ドル、また人道支援としても2億ドルが供与されてきた」

この男性アナウンサーのWは、原稿の下読みをしていないのだろうか。それとも本番と下読みを兼ねているのだろうか。

「アラブの春」の正体 欧米とメディアに踊らされた民主化革命 (角川oneテーマ21)
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8月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル