1010 Radio

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アニメ製作スタジオ・ソユーズムリトフィルム創立75周年(2)

2011-09-30 | ラジオ
ソユーズムリトフィルムは20世紀における、世界最大級のアニメ製作スタジオだ。
ディズニーから13年後に誕生したが、アメリカのスタジオとの違いは、作家たちがアニメを描くだけでなく、長編のパペットアニメを撮影している点だ。
現在はホフマンプロジェクトが進行中だ。
これはホフマンの物語をモチーフにしたパペットアニメで、コンピューターテクノロジーを駆使しながら製作されている。
使用されている全ての人形のほか、絵の大部分は手作業のものだ。このプロジェクトを率いているのは、世界に名を馳せるチェミャキン氏だ。

尚、先に述べたものはソユーズムリトフィルムの明るい面だ。残念ながら暗い一面もある。
スタジオは創設75年に向けて悲惨な状態に陥った。
ソユーズムリトフィルムは2009年から財政面や運営面での独立が、極めて困難な状態となっている。
新たなアニメを製作するための資金は基本的に無く、一年に3本から4本の新作を作るのが精一杯だ。

現在ソユーズムリトフィルムは、古いコレクションからの収入のみで活動を続けている。それらのアニメは素晴らしいものの、そこから得られる額は限られている。
ソユーズムリフィルムでは、若手製作者がすぐに退職する。なぜなら財政状態が極めて苦しいため、十分な給与が支払われないからだ。

ソユーズムリトフィルムに世界的な名声をもたらした作家たちは、ずいぶん前から独自に活動している。
ノルシュテイン、バルジン、フルジャノフスキーもそうだ。ロシアのアニメ界の巨匠たちは今週、ロシアのメドヴェージェフ大統領とプーチン首相に宛てて、ソユーズムリトフィルムへの支援を依頼する公開書簡を送った。その書簡の中では、支援が得られない場合にはロシアは自国のアニメ製作を失う可能性があると述べられている。

ジブリの哲学――変わるものと変わらないもの
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6月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

アニメ製作スタジオ・ソユーズムリトフィルム創立75周年(1)

2011-09-29 | ラジオ
モスクワにあるアニメ製作スタジオ・ソユーズムリトフィルムは、創立75周年を祝っている。
欧州で最大規模のアニメスタジオは、スターリンの指示によって1936年に創設された。
このスタジオでユーリ・ノルシュテインも、世界の傑作『霧につつまれたハリネズミ』を撮影したほか、現在、ロシアオリンピック代表のシンボルとなっているチェブラーシカも誕生した。

ソユーズムリトフィルムが初めて製作したアニメ『アフリカは暑い』はモノクロだったが、それから一年後の1937年には、カラーアニメの製作が始まった。創設から75年の間に1500本以上のアニメが製作された。
ソユーズムリトフィルムのアニメーター、シロベレエフさんはロシアの声からのインタビューに対し、その中の多くの作品は国際的な名声を得て、アニメの傑作として認められたと指摘し、次のように語っている。
「2001年に東京で開かれたフェスティバル・ラピュタでは、時代を超えた秀作アニメ150本が選ばれ、『雪の女王』を含めた11本の作品が堂々たる地位を獲得した。
このリストの中には『手袋』のほか、ウクライナの民話を基にしたアニメ『昔々あるところに犬が住んでいた』、また『ライオン・ボニファチーの休暇』、そして製作中だった作品『外套』も含まれた。
秀作アニメ作品150では『霧につつまれたハリネズミ』や『話の話』がランキングのトップを占めている。
アニメーターは、このように話している。

ソユーズムリトフィルムで製作された傑作は、現在も世界の芸術家たちにインスピレーションを与えている。
日本のアニメーション作家・宮駿氏は1957年の『雪の女王』など、ソ連のアニメーションが自身の作品に特に影響を与えていると指摘している。

日本では『チェブラーシカ』、中国では『ネズナイカ』が大きな人気を獲得している。
ソユーズムリトフィルムのアニメータ・シロベレエフさんは、現在はユーチューブなどで、ソ連やロシアの優れた作品を自由に観る事が出来るようになっていると述べ次のように語っている。
「1500本からなる素晴らしい作品のなかでも、さらに優れたアニメがインターネットで配信されている。
その多くはテレビ局へ売却されたが、これは私たちの素晴らしい遺産であり、それらを観ることが可能となっている」
アニメータは、このように話している。

アニメ製作スタジオ・ソユーズムリトフィルム創立75周年(2)へ続く

6月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

北極海航路が世界のロジスティックスを切り開く

2011-09-28 | ラジオ
シベリア有数の港町であるドゥディンカでは、北極海を航行する船舶のための国際通行管理センターが作られた。
最初にこのセンターを通過したのは、ディーゼル電気船ザポリャールニイで、この強化された砕氷船は、コラ半島からロシア北西部や中国の上海に鉄鋼を運ぶ業務に従事している。
この船、ザポリャールニイが上海に到着するためには19日から20日掛かるが、もしもこれまで通りヨーロッパからスエズ運河を、経由するルートを取るとなれば、およそ65日間も掛かってしまう。
そのためドゥディンカに国際通行管理センターが設けられたことによって、北極海航路の整備が進み、リードタイムが短縮されることとなる。

ただ気象条件が航路に影響を与えるのも事実で、北極南極学術研究センターのソコロフ専門家は、北極圏の厳しい気象条件に付いて次のように話してくれた。
「北極海航路の問題というのは流氷が大量に存在しているということだ。確かに流氷が無くスムーズに航行できる時期もあるが、一年の内たったの1ヶ月か多くても1ヶ月半だ。それ以外の時期には砕氷船が必要となる。
ムルマンスクを母港とするロシアの原子力船団は、自らの課題をしっかりと遂行している。航行に必要な出力を十分に持っているのだ。

世界に存在する原子力砕氷船10隻のうち、なんと9隻までがロシアに所属している。2012年から2020年にかけてはさらに、5隻以上の新世代の原子力砕氷船が建造されることになっている。
エキスパートであるソコロフ氏は、外国からも北極航路への関心が高まっていると指摘している。
「国際社会は北極海航路の活用の可能性を検討している。EUも北極航路の研究を行う国際機関に資金援助を行っている。
現在、大型船舶が通過する度に多くの注目が集まっており、活用の将来性に関する分析が行われている」
ソコロフ氏は、このように話してくれた。

また北極航路は北極海の天然資源の開発にも、大きな役割を果たすと期待されている。ロシアの大陸棚にある資源は、石油換算で1000億トンに上ると見られており、石油や液化天然ガスLNGとして、アジア太平洋諸国への輸出が検討されている。
ロシア大統領府のナリシキン長官は、VORの記者に対して次のように述べている。
「アジア太平洋諸国とのエネルギー協力の発展は、ロシアにとっても戦略的な重要な意味を持っている。
アジアでのエネルギーの需要は、ヨーロッパよりも格段に急速に高まっているのだ」
ナリシキン長官は、このように述べている。

エネルギー会社は西暦2020年までに、北極海ルートを経由する輸送を6400万トン、2030年までには8500万トンにまで増やす計画を打ち出している。
その意味で北極海航路の開発は、世界のロジスティックスに新しい時代を切り開くこととになるだろう。

9月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

先週一週間の青森での出来事(341)

2011-09-27 | 青森
9月19日~9月25日まで、青森県内の出来事をテキトーにピックアップ

■19日、八戸ポータルミュージアム「はっち」で「おもちゃ病院」出張開設

おもちゃの歴史 (文庫クセジュ (808))
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■19日、鯵ケ沢町で38年間展示され、今秋弘前市に移設される蒸気機関車「8620型48640号」のお別れ会
■19日、八戸市で第46回県朝野球選手権大会開会式
■19日、五所川原市の金木小学校で五所川原市金木町出身で民間初のパイロットとなった、白戸栄之助の功績をたたえる第7回白戸栄之助杯紙飛行機 大会
■黒石市の全小中学校と黒石養護学校の児童・生徒らが、被災した姉妹都市・宮古市の復興願い千羽鶴を同市の小中学校へ贈るプロジェクト

■19日、大雨による影響で板柳町で約30ヘクタール、藤崎町で約8ヘクタールなど、各地で河川敷のリンゴ園が浸水する被害
■19日、八戸市体育館でプロバスケットボールリーグ「bjリーグ」プレシーズンゲーム
■19日、十和田市市民文化センターで「どうするとうてつ 緊急フォーラム」
■東日本大震災で必要となった追加的な経費を支援する本県への特別交付税は約16億5900万円
■有料道路「津軽岩木スカイライン」終点の岩木山8合目に完成した新休憩所の愛称が、岩木山のローマ字表記と標高(1625メートル)を組み合わ せた「IWAKI 1625」に決まる

■20日、十和田観光電鉄が財政支援を求めている問題で十和田市長が、三沢市長と六戸町長と個別に協議
■20日、県内地価、20年連続で下落
■20日、本年産米の放射性物質検査で7町村でも問題なし
■20日、深浦町大間越地区で見つかった松くい虫被害が疑われるクロマツ2本について松くい虫被害確定
■20日、八戸市河原木の八戸太陽光発電所の建設現場で太陽電池パネルの取り付け開始

■20日、秋の全国交通安全運動を前に青森市の県観光物産館アスパムで県民総決起大会
■20日、鯵ヶ沢町の西海小学校で弘前大学教育学部教授が防災教室
■21日、2013年度に開院予定の「つがる総合病院」の安全祈願祭
■東日本大震災に伴い8月末までに企業整理をした県内の事業所は229社、1360人が解雇
■一部事務組合下北医療センターの不良債務は前年度より10億5018万円減り、41億7587万円

■21日、六ケ所ウラン濃縮工場の新型遠心分離機の運転開始時期を当初予定の9月から12月に延期を発表
■21日、八戸市の東日本大震災からの復興計画案まとまる
■21日午後10時現在、台風15号の影響で、おいらせ、三戸、南部3町の365世帯926人に避難勧告
■21日、十和田市中心商店街に11月25日オープン予定の複合商業施設の名称が「Art Station TOWADA(アート・ステーショ ン・トワダ AST)」決まる
■22日、県議会定例議会が開会

■22日午後5時現在、南部町を中心に3町で住宅257棟が浸水
■22日、青森市内のホテルで「全広連秋のシンポジウム」
■22日、青森市のラ・プラス青い森で「県松くい虫等被害対策協議会」が対策会議
■22日、むつ市で母親を日本刀で切りつけた男を現行犯逮捕する際、むつ署員の拳銃が暴発し別の署員が重傷を負った問題で拳銃を暴発させたのは同 署刑事課の男性巡査部長(40)、被弾したのは同署生活安全課の男性警部補(40)であることを公表
■22日、第52回県美術展覧会「県展2011」開幕

■本県の下北半島、恐山、八甲田を含む東北地方17地区を新規開発した場合、計74万キロワットの地熱発電出力が可能
■22日、県内40市町村の2010年度普通会計決算見込みを公表
■県内26自治体病院の2010年度決算見込みで、資金不足額は前年度より25%(39億200万円)減り、116億7700万円に圧縮
■23~24日、弘前城築城400年祭のメーンイベント「ひろさき卍(まんじ)フェスティバル」始まる
■23日、東日本大震災の影響により、特別ダイヤで運行してきたJR東日本の東北新幹線が通常ダイヤに戻る

■23日午後5時現在、台風15号の影響による住宅の浸水被害は4市町で274棟
■23日、弘前大学で日本特殊教育学会が始まる

人物でつづる障害者教育史〈世界編〉
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■23日、JR弘前駅で「完全復旧イベントin弘前」
■23日、弘前市民会館で第21回県民文化祭のオープニングフェスティバル
■23日、弘前市内の飲食店をはしごしながら食事を楽しむ「ひろさき卍(まんじ)バル」

■23日、十和田市観光協会が「とわっちクーポン」の販売開始
■23日、ユネスコ機関専門家が青森市三内丸山遺跡を見学
■23~25日、十和田湖eco(エコ)シーン2011
■台風15号の大雨による河川の増水で、八戸市の新井田川漁協のサケ捕獲用のやなに被害
■24日、青森市で伝統芸能の祭典「日本の祭りinあおもり2011」開幕

■24日、青森市内のホテルで本県など4道県の推進本部と文化庁が縄文遺跡群登録目指し国際シンポジウム
■八戸市の新井田川沿いで護岸が約50メートルにわたり崩落
■24日、岩手県山田町で、ねぶたを運行
■24日、青森市・雲谷コスモスまつり
■24日、おいらせ町の「おいらせ下田まつり」開幕

■24日、八戸市内のホテルで八戸市出身で“幻の詩人”と呼ばれた村次郎(本名・石田實)の「全詩集」出版記念会
■25日、弘前市土手町通りで歩行者天国となった通りに約60団体の展示や出店が並ぶイベント「カルチュアロード」
■25日、五所川原市内を歩く「奥津軽ウォーク」
■25日、県民福祉プラザで「2011青森囲碁フェスティバル」王座戦
■25日、田舎館村のJR川部駅で「そば復活イベント」

東奥日報、NHK青森放送

北朝鮮の真意を確かめるロシア(2)

2011-09-26 | ラジオ
北朝鮮は自国の経済システムの旧弊化を克服し、隣国と何らかの経済関係を築こうとしているが、現在のところ何の成果も得られていない。
これに対しロシアの提案する借款帳消しプランは、北朝鮮のニーズにチャンスを与えるもの(全く声が出ていないので聴こえない)。共同で新プロジェクトを立ち上げることで、北朝鮮も国際的な孤立をいち早く克服することができ、地域的な経済関係の仲間入りを果たし収入も増えることだろう。
例えばロシアと韓国が北朝鮮領内に、ガスパイプライン敷設を行うために10億ドルを投資したとしても、これくらいの額はガスのトランジットから得られる収入で、2年のうちに返済することができる。

同じだけの額を今度はロシア、南北朝鮮の鉄道をジョイントするプロジェクトに投資したとしよう。
大西洋岸から韓国の港までを繋ぐ国際貨物輸送ラインが出来上がれば、4年で同額の収入を上げることが可能(全く声が出ていないので聴こえない)。
同様のプロジェクトやロシア、北朝鮮、中国の国境地帯の経済特区に参加する企業は、政治的に有利な切り札を得ることになる。
北朝鮮の閉鎖性に恐れをなす外国企業も、こうした企業を通じてプロジェクトへの参加を図ることができるからだ。

北朝鮮内でもロシアとの協力から、巨額の利益を得られることを理解しはじめている。
15日、ロシア天然ガス大手ガスプロムと、北朝鮮の石油産業省は相互理解の覚書に調印し、朝鮮半島を通るガスパイプラインの建設に関し作業グループを設けることで(全く声が出ていないので聴こえない)。
メドヴェージェフ大統領と金正日総書記がウランウデでの会談で、本プロジェクトを策定する合意を結んだのは、たった3週間前のことだった。
15日、ガスプロムと韓国のコガスはパイプラインを用いたガスの韓国への供給に関し、その実現のロードマップを承認した。その際、ロシア産ガスを北朝鮮領内を通って供給することに特別の注意がはらわれている。

北朝鮮・中国はどれだけ恐いか (朝日新書 36)
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朝日新聞社

あまりにも声が出ていない箇所が多くて閉口する

9月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

北朝鮮の真意を確かめるロシア(1)

2011-09-25 | ラジオ
ロシア政府は北朝鮮との緊密な経済協力への道を開くため、110億ドルの借款を帳消しに(全く声が出ていないので聴こえない)。
借款の帳消しに付いての合意には2011年の末にも調印される見込み(全く声が出ていないので聴こえない)。これは両国経済省の代表者による話し合いの第1ラウンドの結果として伝えられた。
北朝鮮はロシアから大型借款を行う国の一つ。20世紀半ばにはすでに開始されていた借款は国への貸し出しのほか、エネルギー資源、重工業製品、食料品の特別供給で返済は行われていない。
北朝鮮には懲罰的な大型制裁が相次いだため、借款額も結果的に110億ドルにまで達(全く声が出ていないので聴こえない)しまった。

返済能力のない北朝鮮からは何も期待することは(全く声が出ていないので聴こえない)ない。
またロシアが関心を持ちうる資源や開発もない。それどころか北朝鮮はロシア以外の国にも数十億ドルの借款を行っている状態だ。
こうしたなかでロシア政府は借款額の90%を帳消しにする構えだが、その条件として残る10%を北朝鮮との合同プロジェクトへ投資することを挙げている。
同様のスキームをロシアはベトナム、モンゴルに対して行ってきた。

これに付いてロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所の専門家ミヘーエフ氏は次のように語っている。
「ロシアの立場は基本的に正しく筋が通っている。ベトナム、モンゴルともそうであるように、問題は経済に関わるものというよりは政治的なもの(全く声が出ていないので聴こえない)。
しかしながら北朝鮮とは違い、ベトナムは市場経済への道を歩みだした。これはモンゴルも同様だ。この二カ国とは市場経済のロジックで話が出来る。
このことからロシア政府の示すファジーな提案の実現化は、本質的には北朝鮮の経済モデルを変えさせ、市場改革、政治的開示性へ移行させようとすることと関係(全く声が出ていないので聴こえない)」
専門家は、このような見解を示している。

北朝鮮「虚構の経済」 (集英社新書)
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北朝鮮の真意を確かめるロシア(2)へ続く

9月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

イラン、ミサイルの野望

2011-09-24 | ラジオ
IAEAの天野之弥事務局長は、近いうちにイランを発信源とした核の脅威に関する新たな報告書を発表すると伝えた。
この報告書にはイラン政府のミサイル核兵器製造活動に関する、様々な国の諜報機関筋からの機密文書が引用される見込みだ。

イランのバヒディ国防軍需相はIAEAの報告を前に、自ら重要なニュースを伝えた。
バヒディ国防軍需相によると、イランは繊維強化プラスチック複合材料の製造でトップ10入りを果たした。国防軍需相は、これはイランの近代的な軍事手段製造の弱点を取り除くだろうと述べた。 繊維強化プラスチック複合材料は、固体燃料を使用したロケットエンジンの製造で、重要な役割を演じていることで知られる。
だがそれだけではない。

社会政治研究センターの所長で、ロケット技術に関する専門家でもあるエフセエフ工学博士は、複合材料は大陸間弾道ミサイルの弾頭を高温から保護するために不可欠であると指摘し次のように語っている。
「イランが複合材料の製造で成し遂げた成果は、イランが大陸間弾道ミサイルを製造する可能性を、排除していないことを物語っているように見える。
そのようなタイプのミサイルには、断熱のために覆いが必要とされる。
中距離ミサイルには、それが強く求められることはない。中距離ミサイルの速度は相対的に見て、それほど速くはなく、ミサイルの最高高度はわずかなもので、そのような高度からの弾頭の打ち上げには、断熱材で覆う必要がない。

一方で大陸間弾道ミサイルの弾頭には、必ず覆いが必要とされる。弾頭の動きの速度が速いため、断熱されていなければ弾頭を標的まで運ぶことができない」
センター所長は、このように話している。

イランでミサイルの製造が急激に発達している事実は、複合材料の開発における成果だけではなく、国家宇宙プログラムの枠内における研究でも証明されている。
イランの人工衛星は、その重量が増し、より高い軌道へと打ち上げられている。
専門家の多くは、それらの事実がイラン国防軍需省にミサイル製造分野における、野心的な計画があることを物語っていると考えており、大陸間弾道ミサイル製造の可能性も除外してはいない。

バヒディ国防軍需相の発表は、その見解の正しさを強めた。

9月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

昨年、中国が行ったミサイル迎撃システムの実験を予め知っていたアメリカ(2)

2011-09-23 | ラジオ
これに対して高等経済学校のマスロフ教授は、ウィキリークスが公開する情報に付いては慎重に対処するよう呼びかけている。
マスロフ教授は情報の洩れは計画的に行われる可能性があるとして、次のように語っている。
「ウィキリークスの掴む中国関係の情報は、一部は不正確か、またははったりである可能性は除外できない。中国は大国で軍事諜報機関も非常に発達していれば、軍事情報のデマを飛ばすことにも長けている。
このため中国の軍事関係者からは、よく計画的に情報が漏らされており、これにアメリカはいちいち反応している訳だ」
教授は、このように発言している。

マスロフ教授は中国は実験の詳細に付いて、アメリカに予め警告を発することはできた筈だと考えている。
第一にそれは余計な過敏な反応を避けるために、また第二にアメリカのミサイル防衛システムに並ぶ、競争力をつけていることを見せつけるためだ。

こうした一方で中国軍は今回の情報の詳細が洩れたことに関し、非常に神経を尖らせている。
有名な中国の軍事専門家の(聴き取れない)氏は、アメリカの諜報機関は中国の軍事政治関係者らから直接情報を受け取ったと捉えている。
(聴き取れない)氏は技術的諜報手段を使えば、中国のミサイル発射基地の活況を映し出すことはできるが、ミサイルの型や実験に関する極秘情報は内部者、つまり自国の国益を他に売る者を通じなければ得られないと語る。
実際のところが、どうであったのかは見極めがたいが、こうした一方でウィキリークスは、今回公表された情報は中国とアメリカの厳しい敵対関係に関する、こうした極秘情報の一部でしかないと断言している。

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9月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

キーロフ級ミサイル巡洋艦に最新型総合ミサイル設備を搭載

2011-09-23 | ラジオ
ロシア国防省は世界でも最強のキーロフ級ミサイル巡洋艦に、総合ミサイル設備を搭載する意向だ。
このような近代化が進めば、敵空母を破壊したり空からの攻撃を防いだり、戦略ミサイルを用いて地上の標的を倒すことも可能になる。

今回の計画ではキーロフ級ミサイル巡洋艦のアドミラルナヒモフ、アドミラルラザレフ、アドミラルウシャコフなどの装備更新が計画されている他、北海艦隊の旗艦である、ピョートルヴェリーキイも含まれることになる。
今回の計画では現在搭載されているミサイルシステム・グラナトの代わりに、魚雷から長距離巡航ミサイルまで総合的に対応できる、最新のミサイルシステムを導入することになっている。
また最新の対空防衛ミサイルである、S-400も搭載されることになる。

地政学問題アカデミーのシフコフ副総裁は、このような近代化によってロシアは、さらに幅広い可能性を得ることが出来るとして、次のように述べている。
「以前、ミサイル巡洋艦の役割は空母を破壊することたった。ですから強力なミサイル設備であるグラニトが搭載されていた。
今回の近代化によってこれらのミサイル巡洋艦は、さらに総合的なものと成り得るだろう」
副総裁は、このようにコメントしている。

今日、ミサイル巡洋艦の任務には空母の破壊の他に、空からの攻撃の防御や地上の標的の破壊などがある。全体としてキーロフ級ミサイル巡洋艦は、300以上の様々な種類のミサイルを有することとなり、世界でも最大のミサイル運搬部隊となる。

ロシアは世界の海でのプレゼンスを弱めることなく、逆に強めようとしてい
る。
『コムソモールスカヤプラヴダ』紙のバラネツ軍事評論員は、近代化は成功するだろうとの意見を持った一人だ。
「ロシアには世界一の数の先進的で質の高い兵器がある。世界の海軍でも艦船を改修することで、さらに30年から50年の間、就役させる例が存在して(???)。
2015年にはアドミラルナヒモフが最初に改修を終え、艦隊に就役する見
込みとなって()全く聴こえない。

自分でつくるうまい!海軍めし―簡単!早い!おいしい!
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経済界

(???)は一体、何語なんだ

9月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

昨年、中国が行ったミサイル迎撃システムの実験を予め知っていたアメリカ(1)

2011-09-22 | ラジオ
アメリカの諜報機関は中国が昨年2010年の1月、中距離長距離のミサイル迎撃システムの実験を行うという情報を予め入手していた。
これに関する文書がウィキリークスのサイト上で公開されている。情報がリークされていたことが分かるのは、2010年1月9日、ヒラリー・クリントン国務長官が打った電報によって、これは極秘情報の扱いとなっていた。
専門家たちはこの電報に付いて、ウィキリークスが入手しているアメリカ国務省関連の数多の書類のなかで、最も恐らく最もセンセーショナル(女性アナウンサーは「センショーナル」と言った)なものであることを認めている。

ウィキリークスの情報を信用するならば、中国が実験を行う2日前、アメリカはその同盟国らに対しこのことを警告している。
しかもアメリカには実験の日時、場所、標的、実験の課題と重要な詳細は全て伝わっていた。
アメリカはオーストラリア、カナダ、イギリス、ニュージーランドに対し、実験の詳細に付いては絶対に黙秘するよう頼んでいる。
つまり中国は中距離長距離のミサイル迎撃システムの実験に成功したことは、アメリカにとっては周知の事実だった訳だ。

これに付いてロシア連邦軍事科学アカデミーのコジュリン教授は、次のように語っている。
「今日、中国に対してはアメリカは執拗な注意を向けている。アメリカの特務機関には巨額の予算が割かれていることは周知の事実だ。
ドルは狙い打ちをするためには最も効果的な手段だと私は思う。ドルを目の前にちらつかせられると、通関も、そして国境警備も極秘情報管理も誘惑には打ち勝てない。それ以外にもアメリカは素晴らしい技術的な手段を持っている。
それは宇宙基地観測手段、電波電子諜報手段だ。このことから技術的手段がだめなららば(相変わらず舌がもつれまくってます)、買収を行って極秘情報を入手することが出来る訳だ」
教授は、このように発言している。

軍産複合体のアメリカ―戦争をやめられない理由
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青灯社

昨年、中国が行ったミサイル迎撃システムの実験を予め知っていたアメリカ(2)へ続く

9月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル