1010 Radio

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中央ロシアで続く酷暑

2010-07-04 | ラジオ
6月26,27日、中央ロシアでは6月の末としては記録的な暑さが続いたが、専門家達はこの暑さの原因は、やはりグローバルな地球温暖化にあり年を追うごとに状況は悪くなる一方になるだろうと、悲観的に予想している。
ロシアの今の気候は言ってみれば、南国スペインを思わせる。
一つ違うのはスペインに昼寝の習慣があるが、ロシアの人々は通常の仕事のリズムで、この暑さのなか働き生活しなくてはならない。

ロシア非常事態省・極東天気予報気象モニタリングセンターの専門家達は、この暑さのために変圧変電所がオーバーヒートし、住民居住区への電気エネルギーの供給が止まったり、また鉄道輸送が遅れ乱れが生じ、さらには自然発火による火事の危険性が高まっている以外に、人々の健康や生活に直接、悪い影響を与える可能性があると警告している。

オレンブルク州では干ばつによって、せっかく種を蒔いた畑が数千ヘクタールにわたってダメになってしまい非常事態宣言が出されている。
オレンブルク州知事は個人的に状況をココントロールし、農業援助措置を講じる本部で陣頭指揮をとる意向だ。
医師たちも警戒を呼びかけている。尋常ではないこの暑さによって高齢者の死亡率が上がる可能性が出ていると考えている。
ロシア議会下院国家会議の保健委員会副委員長は、ロシアの声からの取材に対し次のように答えている。
「私たちは一年のうち寒いときもまた暑いときも、どれほどの人々が亡くなったかに付いての統計を取っている。
手元のテータによると今回の異常な暑さによる死者は500人から1000人だが、恐らくこの数は今後も増えるものと思われる」
副委員長は、このように発言している。

こうした暑さに馴れていないロシアでは、またこうした暑さを想定せず街が造られているロシアでは、どの家にもまた職場にも冷房があるという訳では無い。
変わりいくこの地球の気候に、どうにか適応して以外に方法は今のところないようだ。
温室効果ガスが大量に撒き散らされたことで生じた、地球規模での温暖化は恒常化している。
ロシア野生自然基金・気象およびエネルギープログラム責任者は次のように話している。
「現在観測されている尋常ではない、この暑さや寒さは、ここ30年か40年の間に強くなった温室効果ガスの影響によって引き起こされた、危険な気象学的な現象だ。
これは大変好ましからざる現象で、15年前にはそうしたことから来る、危険な現象の事例は150から200に過ぎなかったが、今その数は300から400に増えている。
酷い暑さは酷い風を伴う嵐を齎す。例えばそうした現象は先ごろロシア北西のモスクワの北460キロにあるボログダという街で発生した。ボログダではそうした嵐が起きるのは全く稀なことだ。
幸い亡くなった人は居なかったが、何十本もの木々がなぎ倒され多くの車も損害を受けた。
この嵐は地元の人々の心に、大きな数に比べても勝るとも劣らない強い?)を与えている」
責任者は、このように述べている。

こうした気候変動の(電波が弱く聴き取れず)世界の主要国のリーダー達は、全てそうした問題を自分の課題とすべきだと主張している。
ロシアはこの問題を真剣に懸念しており、G8サミットでは来年の世界中の気候変化に適応していく諸問題を協議するため、大規模な国際会議を開くべきではないかと提案した。
また医師たちの意見によると、こうした適応と言うのは先ず泰一に自分自身の健康に充分気をつけることから始めるべきであると(?)いる。
これに関連して医師団は直射日光の下に15分以上いないこと。いつもより多く水分を取ること。通常の食事の仕方を変えること、様々な雑菌に感染したり食中毒に気をつけて衛生状態にくれぐれも注意を向けることをアドバイスしている。

(?)は電波が弱く聴き取れず
(???)は不明瞭な発音で聴き取れない

6月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル