たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

強さとは何か…「植物の生き方」を知る本を読んだ。

2022-04-20 05:08:06 | Weblog
令和4年4月20日 きょうは「84歳のお誕生日」でした。
昭和13年4月20日、千曲川と神川の合流する辺りで産声。
戦前戦中戦後の昭和の50年、平成の30年、令和4年まで。



「沈香も焚かず屁もひらず」大病もなく馬齢を重ねています。
これまで、これと言った「社会貢献」もなく誇る功績もない。
いまでは、老境の癒しとして自然の移ろいが、安らぎですね。



「たにしの爺」の日課は道野辺の徘徊と妄想です。
道すがら、花を見て、巨木を見て、芽吹きを見る。
目に入る圧倒的な景色は、植物のたくましさです。



落葉の秋から、枯木立の冬を越え、今は緑滴る季節です。
植物樹木なしには、人間も動物も生きられない。



自然界の悪知恵の頂点に立つ人間。
弱者強食、捕食、食物連鎖の動物。
草食動物に黙って食べられる植物。



その植物の「生き方」を知る本に出会いました。
稲垣栄洋著〖植物はなぜ動かないのか〗弱くて強い植物のはなし



(「強さ」とは何か?)本書の書き出しです。
そして(植物は動かない。目も耳もないし、手足もない。
考えたり、話したりすることもできない。)
それでは(植物は劣った生き物なのだろうか)と、問う。



さらに(植物はこの自然界を生きるために、
さまざまな生きる知恵や工夫を発達させている。
鋭い牙や爪を持っているわけではないので、強そうなイメージはなが、
植物は、この自然界を強く生き抜いている「弱くて強い」)
これが「植物という生き物のすがた」なのだ。と。



それでは「強さとは、いったい何なのだろう?」
本書は弱くて強い植物の生き方を教えてくれた。



植物は「光合成」で生きている。
太陽の光と根から取り入れた水とで、
「葉緑体」でエネルギーに変換して成長している。
「光合成」がなかったら、
地球上の食物連鎖に生きる動物は存在できなかった。



植物は動かない。これを植物の「固着性」という。
植物は自分で栄養を造れる(光合成)から、動物のように、
餌を求めて動き回る必要がない。
草食動物に食べられても、居心地が悪くても、逃げ出すことはできない。



そんな植物は「変えられるものを変える」ことだとう。
でも植物は「環境を変えたり」「移動したする」ことはできない。
それなら変えられるものは「自らを変える」しかない。
この変化する能力を「可塑性」という



その現場の環境に対応できるように変化をする。
「固着性」と「可塑性」が植物の生き方なのだ。
「食うか食われるか」食物連鎖の生物界の底辺に生きる植物。





雑草から巨木まで「生存戦略・環境適応力」をもって、
「動けない」強さで、「みどりの地球」を支えている。
「弱くて強い」植物なしに、動物は生きられない。
まして人間はなおさら、今朝のキャベツに感謝しよう。



本書には、もっといろいろ学んだことがありました。
徘徊妄想が日課の84歳になって、
樹木や、咲く花や、赤い実を見る楽しさが増えました。
植物って、素晴らしい。

いやー、本を見るって勉強になりますな~
図書館本です「ちくまプリマ―新書」







最後まで読んでくださった方に感謝します。
4月20日、今日の誕生日の花は「山吹」だそうです。
ゴールドですね。
花言葉は「気品」「待ち侘びて」だそうです。
納得。



2 コメント

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Unknown (綿貫)
2022-04-21 08:42:47
誕生日おめでとうございます。
いいですね、普段は植物のことなどは
殆ど頭にはありませんが参考になりました。日常生活の中で見直しをするようにしたいと思います。
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ありがとう (管理人の爺)
2022-04-22 10:24:01
エールをいただきありがとうございmす。
これからも、徘徊をしながら植物のパワーを頂き、
心と体を労わっていきたいと思います。
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