デンゼル・ワシントン主演の映画「フライト」を見てから、松山までの飛行を経験しましたので、映画の感想と途中の風景を紹介しましょう。・・・伊丹空港から乗ったのはANAのボンバルディアDHC-8-400型機、故障が多いので有名な飛行機です。これは珍しいグリーン塗装の機体です。
デンゼル・ワシントン扮する機長は、激しい気流の中を高度な操縦技術で離陸、しかし安定飛行の後で突然機体が制御不能となり、息をのむ展開となります。・・・この日は安定した気流の中を無事に離陸、ANAの整備は優秀です。雲のはるか先に霞む山並みが見えました。奈良県明日香村の東側ではないでしょうか。
機長は、昇降舵が下向きのままロックされ、急降下する機体を背面飛行という離れ業で回避します。その最中のシーンは見ごたえがありました。・・・松山行きの飛行機は、背面飛行することもなく、すぐに神戸空港上空にさしかかり、そこをあっという間に通過してしまいます。
映画では、地面に激突する寸前に抜群のテクニックで背面飛行の機体を戻して不時着しますが、乗客乗員102名のうち乗客4名乗員2名の死者を出してしまいます。・・・松山行きの飛行機は、不時着することなく無事明石海峡大橋の上まできました。この日は舞子のすぐ上空、橋の近くを飛んだので、写りがよくありません。
奇跡の生還を果たした機長でしたが、事故後の検査で血液からアルコールが検出され、実はアルコール中毒だったことが明らかになります。・・・アル中の機長という存在はあり得ないと思いますがそこは映画、大目にみましょう。・・・松山行きは、岡山県側の瀬戸大橋上空です。下が鷲羽山、橋を渡ると櫃石島、中央の小島が岩黒島、上の円い形の島が与島でしょう。
パイロット組合と敏腕弁護士は、機長のアルコール検査を違法と導き、機長がアル中ではないと調査委員会(裁判)で嘘をつくように勧めます。・・・岡山県(左下)から香川県までの瀬戸大橋全景です。上の煙突は、坂出市にある三菱化学工場のものでしょう。飛行機から見ると瀬戸内海は狭いですね。
その調査委員会では、事故原因が整備不良であることが報告され、機長責任が殆んど回避される寸前、最後の質問が出るのです。・・・これは、尾道今治ルート、しまなみ海道の橋。以前路線バスで渡ったことがあります。左が生口島(尾道市)、中央が多々羅大橋(1480m)、右が大三島(今治市)でしょう。
墜落した機体に残っていた酒の空瓶は、乗客の生命を守って死んだスチュワーデスが飲んだものと思いますか?という質問です。・・・松山空港が近づき高度が下がると安芸灘とびしま街道の小さな橋が見えました。左が岡村島、岡村大橋(228m)が架かる中ノ島、二つ目の中の瀬戸大橋(251m)が架かる平羅島、平羅橋(98.5m)が架かる右端が大崎下島でしょう。島と島との間が狭いので潮の流れも速いようです。
これから映画「フライト」を見る人は、下の文章を見ないで下さい。ネタバレとなります。・・・松山空港到着後、機外に出るとANAの787型機が駐機していました。飛行禁止となった先月から飛ぶことができないまま、ずっと置かれているようです。
無罪寸前だった機長は、それは私が飲んだ酒です。私はアル中ですと最後に自白するのです。それで機長は服役することになりますが、心の刑務所からは解放され(アル中であったために)疎遠だった息子からも尊敬されはじめるという良い話でした。・・・現在787型機は、機長のように刑務所に入っているようですが、暫く待てば無事刑期満了となるのではないでしょうか。
実際、一番危険なのはどれだろう?
で、自分が乗るとしたら・・・。
地面を這う「蟻」でいいやってことになりそうです(笑)。
まして、スカイダイビングやバンジージャンプなんて一生チャレンジすることは無いと思います。
まぁ、あまり心配ばかりしていると表を歩けなくなりますね(笑)。
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