天保山にある海遊館では、開館20周年記念としてスナメリ(砂滑クジラ)2頭を期間限定(3月12日~9月30日)で特別展示していると聞いたので、早速行ってみました。
スナメリは、オスは4歳半、メスは3歳で性的に成熟し体長1,8m、体重60キロ程度まで成長するとされているので、2008年春に鳥羽水族館で生まれたこの2頭(コチョボとクリン)は、まだ成長途上の子供のようです。
鳥羽水族館では、1963年からスナメリの飼育をスタートさせ、今まで14頭ものスナメリの出産を実現させた実績があると「スナメリの海コーナー」で紹介されていました。
スナメリは、笑っているような顔と、やわらかくよく動く首が特徴で、頭骨の可動範囲が5度程度しかないマイルカなどに対し、スナメリは40度くらいまで動かせると言われています。
確かに、普通のイルカにはあり得ないような、首を一杯に曲げて観客を見る動作を何度か目撃しました。
スナメリは、アジアの沿岸海域、大阪湾、瀬戸内海など日本の沿岸にも生息していますが、個体数は年々減少傾向にあるようです。
スナメリのえさは、魚やイカなどですが、大阪湾の春の名物「イカナゴ」も良く食べていることが知られています。
イカナゴを食べ終えた春から夏にかけてが繁殖期で、この時期には大阪湾でスナメリの目撃回数が高くなり、関空沖では10頭以上もの群れが目撃されたこともあるようです。
交尾が終わった8月から翌年2月頃までは、大阪湾から紀伊水道を通って太平洋沿岸部の水深の浅い地域に移動していると想定され、大阪湾での目撃数が激減するようです。
イルカは知能の高い動物と知られていますが、海遊館のスナメリも、ときどき泳ぎを止めて観客とアイコンタクトをしていました。
しかし、食事時間中は食べることに忙しく、観客に興味が無いようなので、できれば食事時間を外して見物するのが良いようです。
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