先日、大阪市内にある干潟にチュウシャクシギが渡ってきました。日暮前だったので少し暗かったのですがその姿を紹介しましょう。
チュウシャクシギは、大阪府レッドリストの準絶滅危惧(すぐに絶滅する危険性は無いが将来的に絶滅する危険性がある)に指定されている保護上重要な野鳥です。
ユーラシア大陸などの寒帯から亜寒帯にかけての地域で繁殖し、冬季は東南アジア、オーストラリアなどへ渡って越冬することが知られています。・・・石の隙間にいるカニを探しているようです。
チュウシャクシギの主食は、石の隙間などに住むカニ、下にむかって反った頑丈なクチバシをカニの住む穴に差し込んでつまみ出し、小さなカニはそのまま呑みこみます。また少し大きなカニは、爪や脚を振り切って外し、胴体だけを呑みこむのを見ることがあります。・・・カニを捕まえました。
日本へは、春に多く秋に飛来するのは少ないと言われています。しかし、今年も大阪市内の干潟に渡ってきてくれました。・・・カニを咥えたままこちらを見て警戒しています。
ここでしっかりと栄養を補給し、一気に東南アジアやオーストラリアなどに向かうのでしょう。・・・2羽いました。
このチュウシャクシギですが今年の冬(2月)、暖かいシンガポールのスンゲイブロウ湿地保護区に沢山いるのを見たことがあります。
チュウシャクシギの体長は42cm。オオソリハシシギ(体長39cm)よりも一回り大きく、クチバシもオオソリハシより頑丈そうなので、両者が争う場面ではチュウシャクシギのほうが強いようです。
市内の干潟で多くの渡り鳥を見ることができる大阪市民は恵まれていると思います。